ヒロアカ好き女子、明日奈がゆく!何故か次元越えちゃった私のヒーローアカデミア 作:弱虫あくび
こんな感じで言う奴、絶対ドライアイじゃないと思う。
ちょっと遅くなりましたが、まあ不定期更新だしいっか!本当は22日のうちに投稿したかったんですけどねぇ。気づいたら2日経ってましたよねぇ。
[追記](前話後書き見てない人用です)
受験しに来てすぐ実技始まってますが、よくよく考えれば筆記のが先じゃね?(感想より、指摘され気づきました)
だがもう遅い!!いろいろ編集!めんどい!やあ!
ってことで変えるつもりは毛頭ございません。だからスルーして?お・ね・が・い♡(きもい)
「今日は俺のライヴにようこそー!!エヴィバディセイヘイ!!」
しっーーーーーん
「こいつあシヴィー!!受験生のリスナー!実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!アーユーレディ!?」
しっーーーーーん
まあ私は、このプレゼント・マイクのプレゼン聞くの2回目なんだけどね。でもしっかりと聞いておこう。忘れてる事あるかもだしね。
「入試要項通り!リスナーにはこの後!10分間の“模擬市街地演習”を行ってもらうぜ!持ち込みは自由!プレゼン後は各自指定の演習会場へ向かってくれよな!!OK!?」
しっーーーーーん
私の演習会場は… Bだ。強い人と一緒じゃないと良いんだけど。爆豪君とか爆豪君とか。
「演習場には“仮想ヴィラン”を3種・多数配置してあり、それぞれの攻略難易度に応じてポイントを設けてある!各々なりの個性で“仮想ヴィラン”を行動不能にし、ポイントを稼ぐのがリスナーの目的だ!」
受験票を見せた時貰った紙に書かれている内容を、プレゼント・マイクが分かりやすく説明する。
「勿論他人への攻撃など、アンチヒーローな行為はご法度だぜ!?」
「質問よろしいでしょうか!?」
おお!!あれは飯田天哉君!!
「プリントには4種のヴィランが記載されております!誤載であれば日本の最高峰たる雄英において恥ずべき痴態!我々受験者は規範となるヒーローのご指導を求めて、この場に座しているのです!!」
流石は飯田君、プロヒーロー相手にも容赦ないねぇ。
それに入試だからだろうけどピリピリしてるし、あの打ち解けた飯田君とは雰囲気が全然違ってる。
「ついでにそこの縮毛の君!先程からボソボソと… 気が散る!物見遊山のつもりなら即刻、ここから去りたまえ!」
「すみません…」
流石は飯田君、全く知らない他人にも容赦ないねぇ。
でも私はめっちゃ知ってるんだな!ピリピリ飯田君がビシッと指差した先にいるのは緑谷出久君!!この世界の主人公!!相変わらず地味だねデク君!!これからじゃんじゃんかっこよくなっていくわけだけど!!
その隣にいるのは、いついかなる時もピリピリイライラ爆豪勝己君!!爆豪君もこれからじゃんじゃんかっこよくなっていくわけだけど!!
でも、飯田君とデク君のやり取りを見てクスクス笑ってる人達はちょっと嫌だな。一介の受験者に何か出来るわけじゃないし、仕方のないことではあるんだけどね。……やっぱ笑う要素なくない?わっかんないなぁ。
「オーケーオーケー!受験番号7111君、ナイスなお便りサンキューな!4種目のヴィランは0P!そいつは言わばお邪魔虫!◯ー◯ーマリ◯ブラ◯ーズやったことあるか!?あれのドッスンみたいなもんさ!各会場に一体!所狭しと大暴れしている“ギミック”よ!」
「有難う御座います!失礼致しました!」
これがマジで所狭しすぎるギミックで、マリ◯でいうPOWみたいにそれをブッ壊しちゃう地味な男の子がいるわけなのですが。私以外の受験生がそのことを知るのは、少し先の話である… なんちゃって。
「俺からは以上だ!!最後にリスナーへ我が校の校訓をプレゼントしよう」
お、来るぞー。
「かの英雄、ナポレオン=ボナパルトは言った!『真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者』と!!“更に向こうへ‼︎ Plus Ultra‼︎” それでは皆、良い受難を!!」
ぷるす!うるとらあああ!!
…って心の中で叫べば緊張和らぐと思ったのに…無駄だったわね明日奈…
「あなたは演習場どこだったのかしら?私はEだったわ」
説明が終わると、また梅雨ちゃんが振り向き話しかけてくれた。
「そ、そうなんだ。私はB。別々で良かったよ。あ、あのさ、そういえば名前は…」
「入学したら分かるわよ」
「!」
「私もあなたの名前気になるもの。だから2人共合格しましょう」
「…そうだね!合格して、また会おうね」
そう言って私達は別れた。よっしゃ!そうと決まれば俄然やる気湧いてきた!
そうだよ、これは絶対フラグなんかじゃないから!絶対合格するんだ!全力でがんばっぞー!!
そんなやる気満々の私が、B演習場に移動しいつもより更に深い深呼吸を終えた時に見たのは…
でぇぇく君!?に麗日お茶子ちゃん!!飯田君も!!わわっ、あっちには障子目蔵君と青山優雅君まで!!
盛り沢山さんさんじゃないっすか!!まさか私の実技試験がここになるなんて… なんとまあ素晴らしい偶然。
せ、折角だから話しかけてみよっかな。緊張も紛らわせれると思うし…!デク君に近寄る飯田君がいるけど先にこっそり話しかけちゃえば、デク君がみんなにラッキーとか何とかって思われることもないかもだし…!
「あ、あのっ。確か、校門で転びそうになってた人だよね?あの時は大丈夫だった?」
「へ!?あ、う、う、うん!だ、だ大丈夫だよ!」
「それなら良かった。合格出来るように頑張ろうねっ!」
やった!話せた!会話出来た!あれ、でもなんか沢山の人に見られてるような。もしかしてラッキーって思われてる?意味無かった?
こっちを見る人の顔を伺おうとした、刹那。
「ハイスタートー!!」
見えたのは頭の上に“?”を浮かべたような顔達だった。背筋がピンと伸びる。
「どうしたあ!?実戦じゃカウントダウンなんざねえんだよ!!走れ走れぇ!!賽は投げられてんぞ!?」
プレゼントマイクが話している途中に、私は駆け出し始めた。
べ、別にこうなるって知ってたから早く動いたんじゃないしっ!勘の良い人ならこうするもん。私、か、勘良い方だし。無駄に個性使って後で辛くなるの嫌だもん。やややったるぞぉー!!
本当に勘の良い何人かも私と同じく走り出していて、ほとんどの人はその後についてくる感じになった。
よし!良いスタート切れたんだから、このまま良い感じでいくよ!
マイクの説明を聞き終わってからずっと考えていた。自分はこの実技試験で、どう動くのが最適なのか。
なにしろ今まで自分の個性、異能を試された経験がないのだ。
試験を受けたことはあってもそれは入社試験。あれは異能の力が如何程かというより、どう行動するかをチェックされる試験だった。
だから初めてなのだ。自分の“個性”をまじまじ見られ、試されるというのが。だから緊張する。
しかし意外と早く最適解を見つけることが出来た。…気がする。これが本当に最適と言えるのか分からないけど、取り敢えず考えた中では1番良い筈だ。
その内容はこうだ。第一に“模擬市街地演習” だと知った時点で、1つ決めていた事があった。それは、高いビルを見つけること。見つけて何をするのかと言われたら、勿論。
「ふうーー。よっ」
目を赤く染めながらどんどん上昇する。
「うわ、なんだあいつ、空飛べんのか!」
「そんなこと気にしてる場合か!他に取られる前に急げよ!」
下から男子2人の声が聞こえたが気にせずに屋上に降り立った。
ふーー高いなぁ。…さて。仮想ヴィランはどこにいるかな?
市街地の様子を360度ぐるりと見渡す。ここに来たのは街や受験生の様子、仮想ヴィランの居場所を知る為。無闇矢鱈とヴィランを探し回るよりだったら、時間を取って確実に仕留めた方が良い。急がば回れ、ってやつよ。あれ?合ってるよね?
同じことを考えていたのであろう、障子君も他のビルから周りを見渡していた。まあ、だよね。こんな簡単な事、誰でもすぐ思い付くに決まってる。
「あそこが良いかな」
大通りには少し離れているけど、人がいないのに仮想ヴィランが数体。恐らく、小道を通らないとあの通りには行けないのだろう。
「よし、やるよ」
自分に気合いを入れ、無い知恵を振り絞り考えた対仮想ヴィラン作戦を実行する。
作戦と言ってもこれもそう難しいものではない。言いかえるなら、「大きくて気難しいロボットと戦う方法をちょっと考えてみたよ」って感じ。
上手く行くかは分からない。めっちゃ不安だし。だけど、今までの沢山の経験も活かして頑張って考えたんだ。それに躊躇している時間は全く無い。
こっそりと、空中からヴィラン達の頭上へ移動する。
まだ気づかれてない。このまま3Pヴィランを2体、こっそり浮かせて高い建物の屋上に…
2体共こっちを向かせて、ヴィランにぎりぎりまで近づくと。
『標的捕捉‼︎ブッ殺シテヤル‼︎』
「…来れるもんならどーぞ」
一歩後ろに下がる。するとヴィランは私を追いかけ前進。ヴィラン達を移動させたのは屋上のぎりぎり、あと一歩踏み外せば落っこちるような場所。私と違って重力に逆らえないそのヴィラン達はそのまま真っ逆さま。
ガッシャーーーン!!
2体は仲良く地面に落っこち機体が壊れ、行動不能になった。屋上に降り立つ。
やった!!案の定だ。仮想ヴィランは無感情のただのロボット。高機能の人間に近いロボットを入試に使うのは、流石の雄英でも難しいだろうし。
つまり、標的見つけたらひたすら追いかけ続けるしか能がないから、高い所に移動させればそのまま落ちると考えた訳よ。空飛ぶ仮想ヴィランは無いって分かってるから確実に。仮にいるとしても50Pくらいはくれないと割に合わないよね。
にしても近くに屋上付きの高い建物があって良かった〜!予想も当たってたし本当良かった安心した〜!
…て喜んでる場合じゃないんだよねこれ。
下を見下ろす。まるでラ○ュタのように同胞が空から降ってきて驚いてるヴィラン達が、私に気づく。
もーー標的発見だの捕捉だの、殺すだの何だのうるさいわ!殺せるもんなら殺してみやがれってんだこんにゃろう!
口の悪くなった私は、道のど真ん中に立ち囲まれた状態になる。それを認識したヴィラン達が、ラッキー♪と言わんばかりに猛スピードで襲いかかってきたところで。
「よっ!」
私は真上に飛んだ。いきなりの動きに反応出来なかったヴィラン達はそのまま直進する。個性でその勢いを更に後押ししてあげると。
ガッシャーーン!!!!
また盛大な音を立てて壊れていく。勢い良すぎるからだよ〜〜だ!
「あと6分2秒〜」
どこからともなくマイクの声がした。やば、あと6分なんだ!?こんな余裕ぶっこいてる場合じゃないじゃん!急がなきゃ!取り敢えずこの調子で壊しまくろう!
ヴィランの音や破壊音のする方向に駆け出そうとすると、背後から機械音が聞こえた。すぐさま振り向く。
お、自分から来てくれたの?嬉しいことしてくれるね。じゃあお言葉に甘えて!
「はあ!」
壊れた仮想ヴィランの機体を浮かせ、思いっきりぶつける。3Pヴィランだからか、1回では倒れない。ならもっかい!
もう2回同じようにやると、やっと倒れた。よし!と思う間もなく、同じ方向から数体のヴィランを連れた眼鏡男子が走ってきた。
あらあら逃げちゃって、男らしくない。まあ連れてきてくれたのはありがたいけど。
「い、今の僕にこの量はちょっと無理だ!」
私はさっきの高い建物の屋上に上った。
「に、逃げるの!?」
「んなわけないで、しょっ!」
逃げるわけないでしょーが。絶対合格したいんだから。高い所からなら勢いも増すって考えくらい読みなさい!
言葉の語尾と同時に、視線に映る壊れたヴィランを出来るだけ持ち上げて一斉に投げつけていく。予想通りさっきより勢いも増して、思ったよりも早く全部行動不能に出来た。
「あ、ありがと」
「ふうーー。どういたしまして」
「っ!…痛てて」
「……」
自然と眼鏡男子に近寄っていった。腰に巻いてるベルト付きポーチから、絆創膏を1枚取り出す。
「な、何してるの?」
「膝、怪我してるんでしょ、あからさまに庇ってるから。ほら。早く行きたいから足出して」
なんで助けてあげてるんだろうね。こんなひ弱眼鏡見たことないから、合格しないんだろうに。
「え、ありがとう。絆創膏常備してるんだ。凄い」
「まあね。怪我にしては絆創膏ちょっと小さいけど我慢してね。それじゃ!」
「わ、目が赤く…」
ズボンをまくってくれたので血の出てる右膝に絆創膏を貼り、高いビルめがけその場から飛び去った。眼鏡君は私の目が赤くなったのを見て驚いた顔をしたが、早く行きたかったので軽い笑顔で返した。
今のも合わせれば結構ポイント稼げたけど、まだ足りない。だからちょっと頭痛がするとしても、そんなん気にしてられない。
…絶対、合格するんだから。そう梅雨ちゃんと約束したんだから。
私はビルの屋上で一呼吸ついて決意を新たにし、他の受験生が壊した仮想ヴィランの重い機体を次々と浮かせていった。
「45P!!」
「ふー…28P……」
「これで32!」
痛みがある頭を抱えながら市街地の広い通りに出ると、沢山の仮想ヴィランのバラバラになった機体と何人もの受験生の頑張っている姿があった。
う、やっぱりここは大体狩られちゃってるよね… もう1回ビル上った方が良いかな。でももうだいぶ辛くなってきてるんだよね…
私は現在26P。全然少ない。
そもそもの問題でこの個性は戦闘系ではない。某飯田君の様にキックでバンバン!なんて無理だし、某爆豪君の様に爆破でバンバン!なんて以ての外だ。
でも、言い訳したら合格出来るなんて甘い世の中じゃない。戦えない人は容赦なく落とされる。戦闘系だろうが非戦闘系だろうが関係ないのだ。
「えい!…ふうぅぅぅ痛い」
道の角から飛び出してきた1Pヴィランをバラバラの機体を使って撃退する。
これでやっと27Pだ… とあるバンドが、好きな人が角から飛び出してきてくれないか〜♪とかなんとか歌ってたけど、実際に飛び出してきたのはロボット。…世の中大変だね。
…頭痛で27Pで、そんなこと考えてるなんてお気楽ですこと!頭おかしくなってきちゃってるんじゃない!?
ああもう!痛みなんか気にしちゃいられん!さっさと高い所上ろう。頭痛は後からしっかり治せば良い話なんだから。
そう思い、足に踏み込む力を入れた、その時だった。
「!?地震…?」
地面が大きく揺れ、軽くバランスを崩した。
何、これっ…!実技の最中に地震なんて起こらない筈なのに…いや違う、まさか!!
途轍もなく大きな音を立て、いきなり受験生の前に姿を現したのは、そう。所狭しすぎるお邪魔虫。
「0Pヴィラン…!」
圧倒的脅威。それを目の前にした人間の行動は正直だ。
今一度確認しますが、この物語の主人公は能力も個性も持たない筈の人間です。なので明日奈にとっては、毎日が超絶スーパーウルトラハイパーミラクル非日常。だからどんな些細な事でも必死に考えています。全身全霊エブリデイです。
そう。例え誰でも思い浮かぶ様な超簡単な作戦だとしても、あれだけの文章量になるくらい必死に考えているんです。
子を見守る親の気持ちになって読んでみて下さい。