マーレをペロロンしちゃお★   作:もこもこ@

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本日2話投稿していますので、よろしくおねがいします。


005 カルネ村を助けるのはダレ?

「おはよう、モモンガさーん」

 

 ナザリックを丘を作って隠蔽したり、その合間にモモンガさんが来て一緒に星を見たり、リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンをもらったり、設定変えてアルベドの胸揉んじゃった報告とか、いろんなイベントのあった翌日。

 朝ごはんをお腹いっぱい食べてから、執務室に訪ねにやってきた。

 

 デミウルゴスからモモンガさんが世界征服を望んでると聞いたが、ウルベルトさんならともかく、モモンガさんが自分からいったところに違和感を覚えたのだ。

 個人的には『いいじゃんやろうぜ! さすがですぅ』と思っているが。

 

「おはようございます。ペロロンチーノさん」

 

 どっしりすわっているだけで、モモンガさんは様になる。さすがオーバーロード。死の支配者である。

 確かにこの様子なら世界征服をしてもおかしくない。むしろしないほうがおかしい。

 さすがは非公式魔王である。

 

(よし、俺もモモンガさんの願いをかなえるために頑張ろう)

 

 何かの作業に夢中になっているのか、大きな鏡の前で手を動かしている。

 ミラーオブりもー……なんだっただろうか。敵対ギルドの付近を探って、遠方から式神で爆撃したり、狙撃したりと嫌がらせをする際に時々使ったアイテムだ。

 

「どうしたんですか? それ?」

「いえ、セバスにナザリックの周辺は捜索させましたけど、遠方まで見回らせるのは怖いですからね」

「こわい……どういうことですか?」

 

 無敵のギルド、アインズ・ウール・ゴウンなのだ。

 我々に恐れるものなどあるだろうか。

 いまいち実感がわかない。

 

「いえ、ここがユグドラシルではない世界であることはわかっていますからね。LV100がウロウロしていたり、もしかしたらLV1000とかがいる世界かもしれません。そう思ったら簡単には偵察も出せませんよ」

 

 そうだった。ユグドラシルであれば沼地にあったナザリック地下大墳墓.

 けれど今はどこぞとしれない平地にあるのだった。

 

 確かにゲームが、というか、世界が違うのであれば、全く歯が立たない可能性がある。

 至高なるナザリックの一員である、という気持ちのせいか、自然と自分たち以外を過小評価していたことに気づいた。

 

「あ、街……人数的に村かな?」

「祭りか? 人が多く動き回っているが……」

「いえ、これは違います」

 

 鏡に写るのは鎧を着た兵士が村人を斬り殺す様。

 ペロロンチーノである頃なら青ざめ、嘔吐していたかもしれない出来事だが、マーレであるせいか、どこか他人事に感じる。

 別に人間だからというわけではない。ナザリックにも一人、人間であるオーレオールがいるが、彼女が害されようとしたら、必死になって守るだろう。

 だからなんというか、他人、というのが強いだろうか。

 

「どういたしますか?」

「見捨てる。助ける価値もないからな」

 

 そういったくせに、モモンガさんはボンヤリと、セバスの先を見つめている。

 壁しかないはずのそこに、誰かがいるように。

 

(たっちさんを思い出してるのかな?)

 

 ペロロンチーノはウルベルトさんと仲がよく、そのためウルベルトさんとよく喧嘩をしていたたっちさんとはちょっと距離があった。

 それでも、『幼女を助けようとして泣かれた場合はどうすればいいですかね?』などの質問にも苦笑しながら答えてくれた。

 そもそも泣かせないようにしましょうと、屈んで人形を片手にピコピコ手を動かしてレクチャーしてくれた。あれ、娘さんにもしてるんだろうなーとほっこりした。

 

 そして、モモンガさんにとっては自分を助けてくれた憧れの人である。

 セバスさんの創造主であるので、何かを思い出しているのだろう。

 

「だれかを助けるのは当たり前、か……」

 

 つぶやくようなそのセリフに、セバスから満足げな気持ちが伝わってくるが、俺は青ざめる。助けに行く気だとわかったからだ。

 

(危険かもしれないといったのはモモンガさんじゃないか)

 

 デミウルゴスさんだったらモモンガさんの身を案じて絶対行かせないと思うが、セバスさんはモモンガさんの意思を尊重するようだった。

 

「ねえ、モモンガさん。助けにいくらなら俺が行っていいですか?」

「え、なぜです? 私が行こうと思ったのですが」

「そのカッコでですか? 異形種で人間の村に入るとかなしですよ」

 

 異形種は強い半面たくさんの制限があり、人間の街への立入禁止もその一つだ。

 人間が異形種の村に入るのは割と簡単なので、不平等感が大きい。

 

「あ、そうですね……」

「その点俺はダークエルフ。人間種ですし」

「……うーん、わかりました。でも、危なかったらすぐ逃げてくださいね。助けに行けるよう変装してからアルベド連れて行きますから」

 

 ほっ。

 安堵の息を吐く。

 実際、鏡から見える兵士の動きから見て、レベルは低い。

 モモンガさんに傷を負わせることができるとは思えないが、よくゲームであるアンデッドを昇天させる『ターンアンデット』やどこか別の場所に飛ばしてしまう『転移』のような力があると危ない。

 

 そして自分は客観的にもかわいいダークエルフの女の子である。

 エルフといえば奴隷……とは限らないが、子供であることも合わせて、最悪、命は取られないですむかもしれない。

 

(とはいえ、足を引っ張るようなことをしてはいけない)

 

 気を引き締めると、モモンガさんの《グレーター・テレポーテーション/上位転移》に身をまかせた。

 

 

 

 




ペロロンチーノ、マーレに影響されて世界征服にノリノリ。

中々更新できずすみません。期待するのは?

  • ダイジェストでもいいので完結
  • 別に書いているのが終わったらしっかり更新

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