まいふぁみりーいずべりーべりーらぶりー   作:わらびもち

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設定を気付いたら盛り盛りしちゃうから気をつけないといけないアホ作者です。
では、どーぞ。


第3夜

翌日眼を覚ますと、すでに陽は高く上っていた。

オレはでっかいあくびをひとつ。さて、顔を洗って服を整えたら、日課のバカ師匠を起こしに行くことにした。

 

さすがに今は昼前。起きてていいとは思うんだが、うちの師匠のことだ。寝ている可能性が高い。基本、オレが起こさないと夕方まで余裕で眠るお人だ。

まったく、正式にオレがエクソシストになっちゃったんだから離れることも多くなるだろうに大丈夫なんだろか?

いや、大丈夫じゃない。少なくとも本人は大丈夫だ。だが、彼女を起こしに行く人達に被害が及ぶ。彼女はオレ以外が近づくと眠りながら反撃してくるからだ。ただの一般人なら大怪我どころじゃ済まされない怪我を負わすほど強烈だ。それで1回AKUMAが襲いかかってきた時返り討ちにしたことがある。と、兄貴から聞いたことがある。

 

では何故オレは平気なのか?前に一度それを聞いてみたところ、こんなことを言われた。

 

「そりゃあ、生まれる前から一緒だからでしょ。生まれた後もずっと私がそばにいたんだから。3歳児のあの突然変異が起こるまでは甘えん坊で私と一緒に寝てたから、きっと気を許してるのね。シモンやクロスですら無理なんだから嬉しく思いなよぉ〜?」

ニヤニヤしながら頭撫で回された。

 

うん、すげー納得した。気がする。めっちゃ恥ずかしかったけど。

今では父親=クロスというのもあって、あのバカ親父に勝ってんだなぁ、という優越感もあったりしなくもない。

 

とまあそんなこと考えていても仕方がないのでとりあえず部屋を出て師匠の部屋の前まで来る。

とりあえず、ノック。コンコンコン。応答なし。もう一度、今度は少し強めに。ゴンゴンゴン。応答なし。こうなったら強行突破。まず鍵が閉まっているかどうか確認。ガチャ、ガチャ。さすがにそれだけの防犯意識はあるようで。しかし弟子たるオレに死角はない。ピッキング。まあ余裕。師匠に教わったものだけどな。そしてカチッ、と鳴ったのを確認してドアを開ける。

案の定ベッドの上には枕を抱きしめ、未だ夢の世界の中にいる大きなお姫様がいる。しかし、起きてもらわなければ困る。オレはお腹が空いた。でも、昨日きたばっかりで道がわからない。遭難の可能性100%なので出歩く勇気はありません。で、知り合い(兄弟子)もいるにはいるが、何処にいるかはわからない。そもそもこの教団内部にいるのかすらも把握してない。よって師匠を起こすしかないのだ。結構気持ちよさそうに寝てるので少し罪悪感がないわけでもないが、それより己の空腹の方が勝っていた。それに大の大人が休日だからといってどうなんだ?という思いもあるので容赦はしない。

 

「母さんや、母さんや。もうお昼時だよ。起きて。てか、起きろ。お腹すいた。餓死する。あんたはここで自分の息子を死なす気か」

 

なんていいながら、揺すってたりほっぺをつついたり引っ張ったり、さらにはまだ子供だというのを利用して跨り起こした。

 

「う、うーん?あれぇ?おはよう、ハル〜」

 

いい加減起きろくそババァ。なんて言いはしないけど、こうは言う。

 

「ねえ、母さんや。昨日の説教の続きとオレを今すぐ空腹から解放するのとどっちがいい?」

 

オレのわざとの満面の笑み。これにはさすがの師匠も引きつり顏だ。ついでにようやくお目覚めにもなってくれたみたいで良かった。しかし、母よ。安心してはいけない。別にオレは空腹から解放されたら説教しないなんて言ってないぞ?(黒笑

しかし、そんな事には気づきもしない。

 

「あ、ああ。ごめんね?今すぐ支度するから、ちょっとまってて!すぐに食堂行こう!そうしよう!」

 

そういって着替え始めたので、さすがのオレも部屋を出て待つことにした。オレも男だ。母さんに恥をかかせるわけにはいかない。

 

 

 

ー食堂ー

 

 

ようやっと食堂へ行くと昼時ということもあってどこもかしこも満員だった。

 

「母さん遅いせいで、席ないじゃん」

 

「いやいや、いつもこんなもんよ」

 

そんでとりあえず席探し。しっかしどこも開いてない。そろそろ空腹でオレの怒りはMAXなのだが、母さんよ。

いやいや、うちの家訓を思い出せ。

 

『何時如何なる時も冷静であれ、さすれば道は開かれん』

 

らしい。少なくとも、優雅であれ、ではない。オレたちの家はうっかりではない。少なくともオレは違う。母さんも大事な場面でうっかりは起こさない。空気は読んでくれている。

 

まあ、なんにせよ。その家訓を守れそうにないとこまで来ている。

と、そんな時救世主の声が降りかかる。

 

?「あれ?師匠とハルか?ひっさしぶりだなぁー」

 

超絶笑顔で近づいてきたこの男こそ、オレの兄弟子。

つまり師匠の弟子1号。

 

「あ、アホ兄貴!いいから席寄越せ。空腹で死にそうだ」

 

結構ガチである。

 

「おいおい、それが久しぶりに会った兄弟子に対する言葉かよ。まあいいや。腹が減ってるときのお前に何を言っても意味ないな。とりあえず、二人とも注文しておいでよ。席なら用意しとくからさ」

 

本気で救世主だったらしい。ああ、やっとこのイライラから開放される。兄貴よ、アホとか言ってすまない。感謝する。なんなら背中を揉んでやろう。久しぶりにオレのマッサージをただで受けさせてやる。なんて事を思いながら、オレと師匠はとりあえず注文しにいった。

 

しかしここで大きな誤算が生じてしまった。

席は確保された。食べ物もなかなか美味しそうだ。そこまでは良かった。そう、そこまでは。しかし、ここで2人には大きな試練が待ち受けていた。

 

原因は3つ。

1つは兄貴が俺らの元を離れてから1年以上経ってしまい、ここの味に慣れてしまっていた、ということ。

 

2つめは師匠が教団を離れてからゆうに10年ほど経ち、ここの味を忘れていた、ということである。

 

そして最後の3つ目。これはオレたちが師匠の元で修行していたころ、この2人は料理がさほどうまいわけではなかった。というか兄貴は壊滅的だった。そしてその食事に不満を持っていたオレが3歳児でありながら前世の記憶を取り戻す。そこでオレが作り始めたのだ。最初の頃は見様見真似だったが、メキメキと上達し最終的に食事係はオレ。という形で落ち着いてしまった。

そしてどんな食材がないときでもその腕前で相当のものを作り上げてしまったが故に舌が肥えてしまったのだ。腕前に関しては後の料理長・ジェリーがズッ爺と並んで師匠と呼ぶ程である。

 

つまり何が言いたいかというと、教団の食堂のシェフの腕前が空腹状態で極限まで行っていた2人に追い打ちをかけてしまったのだ。

 

当然のごとく、爆発した。

 

「なんっじゃこりゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

「フフフフフフフフフフフフフフフフフ。

おい、アホ兄貴。これはどういうことだ?」

 

「あ、え、えーと、それは、そのぉ」

 

冷や汗ダラダラ。しかし知るかそんなもん。

 

「ん?何か弁解があるなら言いたまえ。ふざけてんの?こんなんで今のオレたちが満足すると思ってんの?」

 

満面の笑み。常時ポーカーフェイスのやつに関して一番怖いのは、むしろ笑みである。兄貴の顔にどんどん血の気がなくなっていく。ああ、哀れ(黒笑

 

そのあと2人で兄貴に拷問まがいのようなことをした後、オレがキッチン借りて作り直して食べた。

 

シェフ共には自分等に指南してくれ!と頼まれたが今のオレが聞く耳持つわけがなかった。

そうして何事もなく1日が過ぎていった。

 

 

 

ハル、教団生活1日目にして、怒らせてはいけない子供と認識される。




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