危険指定存在徘徊中   作:試作強化型アサルト

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今回の話は地下編の後日談、地下編完結となっています

そしてほんの少し、されど何かが分かる話となっています


世の中ヤバいことは大体誰も知らずのうちに起こっていつの間にか終わるもの

向こう側の星が滅ぶ少し前・・・・・・・・・・

 

 

『女性』がワームホールの向こう側に投げられて数分後・・・・・

 

地下遺跡 ワームホール装置設置部屋にて

 

 

 

万能者は金属製の長さが己の半分もあるアタッシュケースのようなものを持ってワームホール装置の穴の前に立っていた

 

「よし始めんぞ、ワームホール開閉担当準備はいいか?」

「は、はい大丈夫です!!」

「・・・・・すまんな、こんな危険かつアンタらにも咎を背負わせることになってしまってな・・・・・俺がワームホール装置の操作方法が分かってれば一人やれたんだが・・・・・」

「・・・・・分かってます、でもこれをやらなければ更なる被害者が増えてしまいますから」

「・・・・・・・・・・本当にすまん・・・・・始めるぞ」

 

万能者はそう言い自分が背負うべき罪を他人にも罪を背負わせることを悔やみながら、行動を開始した

 

 

キドウコードヲニュウリョクシテクダサイ

 

 

ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッ

 

アタッシュケースが合成した声で指示を出し、万能者はそれに従うようにアタッシュケースの起動コードを入力していった

 

ニュウリョクカクニン・・・・・・・カンリョウシマシタ

 

 

 

・・・・キャノンライフル形態に変形・・・・・・・

 

起動の確認がされた瞬間に今度は万能者が命令をするかのようにそう言った

いつもの声とは思えないほどの無機質な声で・・・・・・・

 

ガギィン!! ガゴォン!! ガゴォン!! ガチャコン!! 

 

ウィーーーーーーーーーーーーーーーン・・・・・・・・・・・・・・ 

 

ドガゴォン!!

 

すると持っていたアタッシュケースのようなものが万能者自身の大きさを上回るほどの長く巨大な『砲』ようなライフルへと変形していったのだ・・・・・・・

 

 

変形完了・・・・・・・出力は最小限からで調整・・・・・・・『第二の心臓』で発電した備蓄エネルギーを兵器内の『攻撃用』エネルギー変換機への注入開始・・・・・・・出力は10%で調整・・・・・・・

 

ギュィィィイイイイイインンンン!!!!

 

巨大なライフルから何かが起動し回るような音が聞こえ始めた

 

間も無くしてライフルの銃口から何かのエネルギーのようなものが球体状に形成され始めていた

 

それを一言で表すなら・・・・・・・

 

『黒い光の球体』

 

それも見る、感じる、その行動をしただけでもおぞましいと思えるほどの恐怖が精神内を巡らせるナニカであった・・・・・・・

 

 

出力安定・・・・・・・対反動用アンカーの状態確認・・・・・良好・・・・・・・エネルギー形成を確認、射線の安定化確認・・・・・・・発射準備完了

 

万能者はそう言うと周りの確認を入念に行い、安全の確認をすると

 

・・・・・・・発射

 

ガァオンッ!!

 

その巨大なライフルから『黒い光』を放った

 

その『黒い光』は寸分の狂いもなく一直線にワームホール装置により発生したワームホールの入り口に吸い込まれていった

 

その瞬間

 

「今だ!!ワームホールを閉じろ!!」

「は、はい!!」

 

数秒を待たずにしてワームホールは閉じられることになった・・・・・・

 

そして、その『黒い光』は向こうの世界へと届けられることになった

 

 

回想終了

 

 

地下からの異界の侵略から一週間後

 

 

『眷属様!!何か何まで本当にありがとうございましたァ!!』

 

万能者は異形達に囲まれる形で礼を言われていた

 

「礼なんていいよ、こちらにとってもヤバい案件だったのとここでほったらかすのはこっちにとっても気分の良いものじゃなかったからな」

 

万能者がこの一週間で行ったことは

 

まずは異形達がワームホール装置を使用する要因となっていた自分達が住めるに関して、今現在得ているツテを利用して彼らが住める場所の探し出したこと

 

これに関しては多少のトラブルがあったものの荒ごとにはならずに済み見事にその地の確保に成功することになった

 

次にワームホール装置を解体をすること

 

これは異形のリーダー達との協議の上で二度とこのようなことが起こらないように解体することになり、またそれと同じ事を引き起こす可能性のある地下遺跡に関しても最終的には埋め立てる形となって決まった

 

この二つを行ったのだ

 

 

「後はそっちの方で地下遺跡埋め立てるの件と移動の件を頼む、なんかあったらこっちに連絡をしてくれよ?すぐにはできないとは思うがなんか手伝えるかもしれないからな」

「分かりました、眷属様本当にありがとうございます」

「だから、礼はいいんだって」

 

 

ここで万能者の地下での話は終わり、これだけなら万能者が異形達を救う話となるが・・・・・・・

 

 

万能者は知らなかった・・・・・・・

 

そのゲートは万能者の知っているものとは違って特殊な部分が存在し、向こう側に到着するのに途中にタイムラグが存在すること・・・・・・・つまりゲートと向こう側のゲートの間に数秒程度の『通路』が存在することに・・・・・・・

 

万能者は知らなかった・・・・・・・

 

そのゲートの間の『通路』を通ってる途中でゲートを閉じると『通路』を通っているものがランダムで世界のどこかにはじき飛ばされることに・・・・・・・

 

万能者は知らなかった・・・・・・・

 

そのことが自分の放った『黒い光』の一部がほんの僅かながら間に合っていなかったのだ・・・・・・・間に合った『黒い光』の大半は本編通りに向こう側に、間に合わなかったほんの一部がはじき飛ばされるという形となって・・・・・・・それも更にその『黒い光をバラバラ』に拡散させる形になったことを・・・・・・・

 

万能者は知らなかった・・・・・・・

 

『そのバラバラに拡散された黒い光』がはじき飛ばされた先が・・・・・・・過激派の大規模拠点の周辺・・・・・・・それもG&K社をはじめとする大規模攻勢作戦があった日であることに・・・・・・・

 

そして、その『そのバラバラ拡散された黒い光』ははじき飛ばされた先で瞬時にその特性と役割を発揮した・・・・・・・それもその空間の存在を無差別かつ平等に『無』に還して・・・・・・・

 

 

万能者は知らなかった・・・・・・・

 

自分の放ったモノの一部が知らずのうちに『怪奇現象』と呼ばれ、BLACK WATCHの幹部ビーストをはじめとする様々な犠牲者と被害者を出した異常事態を引き起こしてしまったことに・・・・・・・

 

 

万能者は知らなかったのである・・・・・・・

 

 

 

更に質の悪いことに・・・・・・・

 

「知らない間になんかヤバい現象が起きてる!?地下にいる間に何があったんだ・・・・・・・結構似たケースあるから分からんぞコレ・・・・・・・今度暇があったら少し調べてみるか・・・・・・・」

 

その後『怪奇現象』が起きたことを知った万能者は似たような現象とケースをいくつも知ってたこと、そしてその事態を引き起こした原因のエネルギーの『特性』、特殊な状況によって生み出された現象などが相まって逆にその『怪奇現象』の正体と原因を長い間知ることはなかった・・・・・・・

 

 

 

※凄まじく遅くなりましたが、『怪奇現象』の被害にあったG&K社やAOD、BLACK WATCH、過激派の皆様、ウチのとんでもバカがとんでもないことやらかしてしまって本当にすみませんでした!!!

(焼き土下座

 

 

 




・・・・・・・・ハイ、コイツ(万能者)が怪奇現象をやらかした元凶の一つです(真顔

まぁ本人も本当にその気はなく完全な事故で起きたようなものなんですけどね・・・・・・更に言えば本人も怪奇現象が起きていることが知らなかった上にその怪奇現象自体、色々な理由から解析不可能なため事故で起こっての原因である本人も含む形で誰も真相を知らない完全犯罪が起きちゃったわけです・・・・・・

まぁ万能者が使った兵器自体本小説屈指の危険兵器であり特殊すぎる上にゲートの詳しい特性が誰も知らなかったなどの理由が意図せずして想定の範囲外の事態を引き起こしてしまったわけなんですが・・・・・・・

とりあえず読者だけにしか分からない謎の『怪奇現象』の正体と思ってもらって構わないです


なんとか地下編は終わりましたが・・・・・・この後に拉致奪還作戦乱入とか本部防衛作戦乱入とかやらかすからな・・・・・・本当にどんだけやばいのに巻き込まれてるんだか・・・・・・(遠い目

おまけ

主要動力◼︎◼︎◼︎「◼︎◼︎◼︎◼︎」

万能者が第二の心臓と言っている動力源であるが、本来はこれがメインであり、今使っている動力源に関しても本来補助動力源の立ち位置のものであった

無論補助用よりも出力や発電量が凄まじく高いが、どうやら現状使うには万能者の身体が物理的にも電子的にもあまりもたない様である


第一級戦界滅級使用禁止兵器
◼︎◼︎兵器「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎」

レベル◼︎◼︎◼︎◼︎情報のため閲覧不可

「これは我々の現時点での「人」の可能性の到達点の頂点であると同時に人の可能性を否定する、言わば究極に矛盾した兵器の一種である・・・・・・・この兵器が使う時が来た時、その標的が希望となる人の可能性を壊す『絶望』であることを望む・・・・・・・それが神であれ、災厄であれ、人の可能性であろうとも・・・・・・・」
製作者◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎


次回から本格的にコラボの方の話に移ります

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