危険指定存在徘徊中   作:試作強化型アサルト

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今回は少し方向性を変えて書いてみました。

なお理不尽性はいつも通りでとある存在に牙を剥く模様(遠い目


とりあえず旅行の際の生活計画は本当に計画的にお願いします(真顔

山脈地帯 鉄血大規模拠点 司令部

 

「ハァ・・・まさか大吹雪によって無線の調子が悪い時に雪崩が起きて外部との連絡などが遮断されるとはな・・・」

ゲーガーはため息を吐いていた。2日前に自然によるトラブルにより大規模な被害が起きた上に外部と完全に遮断されてしまったからだ

「まあ、もともと遮断された場合の備えなどの対策はしてたからいい、だが・・・・・・」

 

 

「ねえねえ、ヤクッチこれってどう思う?」

「おお、設置型対地対空砲台か、見ればこれは多分軍用のやつを簡単に量産化するために性能を低下させたやつかな?あとこの兵器移動させるのに一苦労する上に設置にも一苦労するような設計だからこんな山脈地帯とかに置くやつだなコレ」

「おお、正解!すごいそういうのも分かるんだ!」

「まあ兵器関連に関してある程度は詳しいからな、あとコレに関しては汎用性持たせるなら装甲を少し減らす事になるがタイヤをつけて自走を可能にさせて、撃つ際にアウトリガーで設置するタイプにした方がいいんじゃないかな?全周砲塔付きでな」

「おお、いいね!なら今度それを活かした設計の新型マルドゥークを作ろう♪ありがとね!」

「おう、頑張れ!」

そこにはどう見ても仲良く会話している『厄災(万能者)』とアーキテクトがいた

 

「なんでかなり仲良くなってるんだオマエらはァァァアア‼︎‼︎」

 

2日前・・・・・・司令部内

その時、その拠点の鉄血は騒がしかった。なぜなら雪崩が基地に直撃し、大被害を被ったためその復帰作業の最中だった

「今動けるのは何人だ⁉︎外部からの連絡は⁉︎」

「3分の1が無傷で、その他が雪崩により大破または行方不明など様々な要因で動けません!」

「大変です!調べたのですが、電波妨害時の外部との連絡用ケーブルが切れてて、復旧困難な状態になってました!」

「あわわ、どうしようゲーガー⁉︎」

「ええい‼︎オマエが一番偉いだろうが!」

「でもそうゆうのはゲーガーが一番うまいし・・・・・・」

「つべこべ言わず、オマエも何かやれ!」

「わ、分かったよう・・・・・・」

アーキテクトはトボトボと外に出ていった

「オマエら!雪の除去を急げ!一部は物資の状態を調べろ!」

「「「分かりました!」」」

 

「はあ・・・・・・ここ数日天候がかなり悪いと思ったが、まさかこんな事になるとはな・・・」

 

キャアアアアアアアアアアアアアアアア‼︎‼︎

 

「⁉︎今のはアイツの声か⁉︎なにをやらかしたんだ⁉︎」

その声を聞いたゲーガーは外に駆け出しその声のあった場所に向かった

 

基地被害発生箇所

 

「おい‼︎アーキテクト大丈b」

「キャアアアア‼︎ナニコレ!うちの主力レーザーアサルトライフルをここまで改造できるなんてすごいじゃん!」

「お、おう確かにお前らのところのアサルトライフルを改造したものなんだが・・・・・・」

「さらにこのマンティコアの主砲を改造したやつ!コレかなりの出力で撃っても耐えられる魔改造ぷりじゃん!」

ズザァァァアアアア‼︎

 

そこには戸惑っている『厄災(万能者)』の周りをアーキテクトが回りながらキャーキャー言っている光景があり、それを見たゲーガーは走ってきた勢いのまま頭からズッコケるしかなかった。幸いな事に顔を引きずったところは雪だったため無傷ということを付け加えておく

 

冒頭に戻る

 

「・・・で聞きそびれてたが『厄災』なんでお前がこんなところにいるんだ?というかなんで復旧作業を手伝っているんだ?」

ゲーガーはその時のことを思い出しながら、引き攣った表情で聞き出した

 

「まあ気ままに目的地も決めずに進んでたらいつのまにか山脈地帯に入ってて、一応注意して進んでたけど、突然起こった雪崩に巻き込まれてな・・・・・・気付いたらあんたらの基地に入ってたわけだ、手伝いに関しては気まぐれやここで天候が良くなるのを待ってた方がいいというのもあるが困った時はお互い様で手伝ってるって事にしといてくれ」

「・・・・・・え?それだけの理由で?じゃあなんでお前は今まで我々鉄血を何回も攻撃したんだ?」

「その事に関してだが・・・まだ分かってなかったのか、その事が伝達されてないのかわからんが・・・・・・簡単に言うと俺の行動を邪魔すると皆殺しや喧嘩両成敗による撲滅などになるって話だ。まあ最初の場合は会話をしようとしたら一方的に攻撃されて話を聞いてもらえなかったから話を聞いてもらえるように鎮圧しただけで、結局会話がまともに会話はできなかったがな・・・」

(・・・・・・噂通りやばい奴だな、本当に)

ゲーガーはその答えを聞いて真顔にならざる得なかった

 

「そもそも会話を取り合ってくれる人が少なすぎるのが問題なんだよな・・・・・・お前ら鉄血がなんか俺を危険とかなんとか理由を当てつけて攻撃ばっかしてくることが原因な場合が多いからな、まあやっちまったもん仕方ないが」

(仕方なくねーよ)

※ゲーガーさん本当に馬鹿がすいません

 

「ねえヤクッチ!雪崩で埋まった鉱物資材貯蔵庫の掘り出し手伝ってくれない?あとでまた開発設備を貸してあげるから〜お願い☆」

「おう!分かった、それじゃゲーガーさん俺次の仕事に行ってくるからすまんな」

『厄災』はその言葉を後に復旧作業に戻っていった

(おい、さらっとやばい対価で『厄災』を動かすんじゃねえ、しかも「また」といったか⁉︎)

その日ゲーガーは終始頭痛と胃痛に苦しむ姿が見られたという

 

 

その後奇妙な遭難共同生活は進み、ある時は

「アーキテクトさんよ、こんなの作ったんだが」

「ドラグーンの作業用仕様⁉︎脚部バランサー強化、後部積載システム搭載、馬力増加などなど・・・・・・ヤクッチすごいじゃん‼︎‼︎」

「すでに5機そこら辺のパーツで作ったからすぐに現地で役に立つはずだ」

「うわぁい‼︎ヤクッチありがとう‼︎」

ドンガラガラガシャン‼︎

「ゲーガー様大丈夫ですか‼︎⁉︎」

 

 

またある時は

「はいはいご飯の時間です。はい鉄血の皆さん一列に並んで、今日は豪華なお食事ですよ」(フライパンをカンカン鳴らしながら

「「「「わぁあーーい‼︎‼︎」」」」

「ヤクッチ料理メチャクチャうまいじゃん‼︎これで明日も元気も100倍だあ‼︎」

「おう!ありがとな!お前らの一般的な食料でも作れるレシピ後で書いとくからな、これで誰でも作れるようになるはずだ」

「「「「厄災様ありがとうございます‼︎‼︎」」」」

ドゴォーーーン‼︎‼︎

「大変だ!ゲーガー様が壁に犬神家の形でめり込んでる‼︎」

 

 

そのまたある時は

「あれ?ヤクッチ前より重装備になってない?」

「すまんな今回はちょっと私用で開発設備をつかってしまってな・・・・・・」

「いいよいいよ、こっちもヤクッチにお世話になってるんだから!」

「おお、ありがとな。今度兵器設計案を手伝うからな」

「本当⁉︎ありがとうヤクッチ‼︎」

ドサァ

「大変だゲーガー様が倒れた‼︎⁉︎」

 

 

 

などなどトラブル(主にゲーガーの胃にダイレクトアタック関連)はありつつもなんとか過ごせていき、ある日のこと。

「おお、あと2日ぐらいにはこの吹雪も過ぎるみたいだ」

「本当⁉︎やった‼︎」

「これで俺もここから降りれるな・・・」

「あっ、そうか・・・確かこの大吹雪が過ぎるまでだったよね・・・」

(はぁ・・・・・・これでやっと本部に連絡できるな・・・そして『厄災』のことも・・・・・・)(体は修理できたが心はボロボロ

「まあ、ある意味奇跡のようなものだからな・・・・・・この遭難生活は・・・本当にお前らと一緒に生活が出来て本当に楽しかったよ」

「・・・・・・ならさ!明日にお別れの宴会をしようよ‼︎」

「お!それはいいな!なら腕にかけて料理を振舞ってやろう!」

「やったぁ!!ねえ?ゲーガーいいでしょ?」

「・・・・・・まあ最後ぐらいはいいか」

 

その後、行われたお別れの宴会はとても賑やかなもので、皆笑いあったものであったと書いておこう

 

 

そしてお別れの時が来た。

 

「それじゃ鉄血の皆さん今まで本当にありがとうございました」

「「「「ほ"ん"と"う"に"あ"り"がと"う"」」」」(涙と鼻水垂らしながら

「ヤクッチ本当にありがとうね・・・できれば次会った時はまたアイディアを出し合おうよ!」

「・・・おう!分かった!それじゃ皆さんさよなら‼︎」

その後を最後に『厄災』は去っていった。その名に合わぬものを残していきながら

 

 

 

 

別れてから1時間後 司令部内 モニター前

『で、被害は甚大なれど復旧はかなり進んでいると・・・・・・わかりました。後で防衛部隊などの援軍を送っておきます』

「ありがとうございます。代理人」

そのモニターには上位ハイエンドモデル「代理人」の姿が映し出されていた。その前にはゲーガーがいる。

『ところでですが・・・・・・自然災害以外で何か起こりましたか?』

その言葉にゲーガーは・・・・・・

「いえ、それ以外は特にありませんでした。自然災害で手が一杯一杯だったので・・・・・・」

『・・・分かりました。では、援軍の手配を急ぎますのでこれで』

その言葉を最後に通信は切られ、モニターは黒くなった。

 

 

「・・・・・・はぁ・・・アーキテクトの馬鹿がぁ・・・」

ゲーガーのその声には怒りがこめられていた。

「こういう時にいつもは使わん上位命令権を使ってきやがって・・・・・・なにが『厄災』のことは秘密で喋れだ・・・・・・そして私がいたらばれちゃう可能性があるから全てゲーガーに任せるねだ・・・・・・めちゃくちゃ苦労したじゃないか!!コンチクショウ!

その言葉を発した際に近くの瓦礫を強く蹴った。

「・・・・・・まあ、あの生活はあまり悪くはなかったがな・・・」

だが、その表情は少し明るかった。

 

 

 

 

その後鉄血で新型兵器が出始めて、G&Kがその対応に追われることになり、クルーガーはまた胃を痛め、ヘリアントスは合コンにまた行けなくなることで枕を涙で濡らし、ある少女はまた凄まじい黒いオーラを放つことになるのだが別のお話である。

 

 

「さてと今度はどこに行くかな?」




おまけ①
どうやって天気がわかったか
「そういえばアイツどうやって天気がわかったんだ?気象システムなどやられてるはずなのに?」
「あっそういえば、どうやってなんだろうね?」
「ああ、それなら答えはあそこにあるよ」
「「え?」」
見るとそこには何かの発射台のようなものにその土台からとても細い糸のようなものが上空まで上がっている奇妙な物体があった
「これはな、簡易有線式衛星システムって言ってな、結構嵐とかにすごく使えるやつなんだよ」
「ヤクッチすごいの持ってるね‼︎」(お目目キラキラ
「え、衛星システム・・・」(戦略的にとんでもないものと気づき胃が痛めている


簡易有線式衛星システム
使い捨て式の簡易有線式衛星システムで、衛星システム本体が入ったカプセルを特殊な超強力ゴム式で発射し、ある程度の高度になったら自由落下を始め、それを感知した瞬間に特殊なバルーンをカプセルから展開し、成層圏に到達してバルーンが割れた際にカプセルから電磁投射式で衛星システムが発射され大気圏を突破するといった形の衛星で、有線式のため電波妨害などの影響が殆ど受けずに映像を発射台から受け取れるというこの世界ではとんでもない代物である。
なお線はとても細いもののとても頑丈なため嵐ぐらいでは切れない
また衛星システムを破棄する際は線を発射台から切った際に衛星がかなりの速度で巻き取ってその後にナノマシンによる消滅によって消えるためデブリも残さないためとてもエコな代物でもある。
彼の数少ない最初から使える手持ち品の一つである。

おまけ②
今回『万能者』に追加された武装
両腰部搭載式レールガン
『ガルム』のレールガンを凄まじく小型したもので、弾数や有効射程などが減ってしまったものの、威力や貫通力などはかなり向上しており、彼の数少ない実弾兵器としてはとても頼もしいものである。なおレーザーアサルトライフルは大型バックパックの正面に携帯する形に変更されている。搭載している形はフリーダムガンダムのレールガンを想像してもらえると分かりやすい

サブアーム両腕部搭載型多連装ミサイルランチャー
『ガルム』の内部格納型ミサイルランチャーを魔改造し、サブアームの腕部に搭載したもので威力、破壊力が増しており、それが使われた際はそこが焼け野原になることは間違いないであろう。なお前から搭載されていたレーザーサブマシンガンはそのまま搭載されている。

動力直結式高出力ビームキャノン改「RED LINE」
「ガルム」の高出力レーザー発射機構を魔改造してビームキャノンに詰め込んだ結果、更に高出力に撃てるようになった上に、冷却時間の短縮、モードを変更してビームマシンガンモードすることなどができるようになった。その反面少しだけ重くなってしまった。なお「RED LINE」はそのビームが発射機構の影響のためか赤くなったからその名をつけたのことで、ビームキャノンの側面に赤字の英語で書かれている

おまけ③
その後使われるようになった鉄血兵器
自走要塞砲ジュピター
装甲などが少なくなってしまったものの砲の性能はそのままに6輪タイヤによる自走能力や全周砲塔化によって設置箇所や自由度が多く、高くなったため、撃たれる側にとってはとてつもなく脅威度が高いものとなった。なおアーキテクトによるととある天啓(本編より)によって思いついたものらしい

作業用ドラグーン
武装を撤去したドラグーンで、戦闘用ではなくなった代わりに馬力強化、脚部バランサー強化、後部積載システム搭載により、トラックなどの大型運搬車よりは積載量は少ないものの、速度はとても早く、悪路にとても強いため後方支援機としてはとてつもなく優秀なものとなり、最近はそれをベースに改造した支援機を開発しているとのこと
これも天啓(本編より)により思いついたもの





はい今回は鉄血と『万能者』強化イベントを書かせていただきました。

なお一応いいますが、ここに出てるアーキテクトとゲーガーは他の作者さんの作品の個体とは別の個体ですので気にしないでください。なおヤクッチという呼び名は厄災の厄からとったものです。

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