尚人類側に被害が残念ながら出てしまう模様(遠い目
渓谷地帯 廃村
それは突然のことだった……
「なっ、なんなんだコイツは!?」
そこにいた巨大な鎧のような存在・・・・・P.A.C.Sのパイロットは目の前の存在を確認してこう呟いた・・・・・
そして、それは前の存在以外の周り全ての存在も同様の考えであった
グルルルルゥゥゥ・・・・・・・・・
それはP.A.C.Sの大きさを軽く超えた巨大な生物であった、まるでファンタジーの小説から飛び出してきたかのようなワイバーンの様な骨格で、デカイクチバシが特徴的な鳥の様な姿をして目の前に姿を表していた
ギュオオオォォォォンン!!!
その大きな咆哮と共に蹂躙が始まった
同時にそれは人類人権団体過激派の中規模輸送部隊の悪夢の始まりでもあった
1時間後・・・・・
パパパパパパパパパパッ・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・なんか騒がしいなと思ってきてみれば・・・・・何このスプラッターな現場・・・・・何?怪獣かゾンビ映画の撮影でもあったの?それとも本物?・・・・・うん本物だなこりゃ」
万能者はその凄まじい残虐な現場跡を見ていた・・・・・
少し遠くではそれと関係あると思われる存在達がまだ争っているようであった
「この強化外骨格は倒れた際にデカいハンマーかなんかで中身ごと潰されてて、こっちは横からデカイなんかでフルスイングされて横に潰れる・・・・・さらにはこの歩兵戦闘車が爆発四散してるが・・・・・・・・ホントに何があったコレ」
万能者が確認する限りだれもこれも普通ではありえない程の力、火力によって破壊された兵器、殺害された亡骸・・・・・そして
「・・・・・極め付けにこの泣き別れて下半身どっか行った死体に明らかに普通の生物が持ってたらあかんレベルの大口の噛み筋あるな・・・・・」
無残な死体や足跡、痕跡などから分かった明らかにイレギュラーとも呼ぶべき何かがいたこと、そしてその少し離れたところにいることが確定的だった
「・・・・・・・・・・しょうがない調査の一環として見に行くしかないか・・・・・その正体不明の存在に関して」
万能者はそういうとその廃村から離れ、その存在がいるとおぼしき今なお銃声が響く戦場へと向かった・・・・・
渓谷地帯 崖の横道
ドドドドドドドドドドドドドッ!!
「ちくしょう!!空を飛んで追ってきやがったぞあの鳥のバケモン!!!」
「くそこんな豆鉄砲じゃ効きやしないよ!!」
「対空ミサイルはあん時の襲撃で倉庫とトラックもろとも吹っ飛んじまったし、銃ぐらいしか抵抗できるもんがねぇ!!」
「(ドガァーーーン!!)ギャ・・・・・」
「・・・・・・くそ、後続のトラック一台が集合棺桶で火葬いらずになっちまったぞ」
「マジか!?確かアレに食料積んでなかったか!!?ちくしょう飯抜きかよ・・・・・」
「・・・・・飯どころか命すらないかも知れんな」
そこでは崖と壁に挟まれた狭い道でその上から濃紫色の甲殻と喉元を覆う白色の鬣が特徴的な巨大な鳥のような存在のカーチェイスが行われていた
そして、その悪夢と言える長く続いた逃走劇も突然終えることになる
ドガァーーーン ドガァーーーン
ドンガラガラ・・・・・・・・・・
ドゴォーーーーン!!
「ウォ⁉︎隊長前!前!!」
「何⁉︎ブレーキが間に合わん!!?」
キュイーーーーーーーーー!!
ドガァシャーーーーーン!!
グシャ!!ガゴォーーーン!!!
なぜなら鳥のバケモノが逃走していた先の崖に火炎玉を着弾させて落石を起こして封鎖したからだ
当然アクセル全開で進んでいた車は急には止まらずそのとうせんぼうしている巨岩に追突していった・・・・・
そして、その様子を羽ばたきながら見ていた鳥のバケモノはその落石と集団衝突現場に降り立った
「・・・・・・・・・・くそ、逃げ道がなくなったと分かったらあっちから降りてきやがった」
「見下されているのが腹立たしいが・・・・・さっきので戦力になるのが中破状態P.A.C.S一機ぐらいしか残ってない・・・・・」
「・・・・・万事休すってことか」
生き残った人類人権団体過激派達絶望的な状況に何か手はないかと考えるも手詰まりであることしか頭に浮かばず、刻一刻と目の前の死神の鎌・・・・・鳥のバケモノの口から吐き出されかけてる火炎球が自身達にを待つしかなかった・・・・・
ドガァーーーーーーン!!!
「・・・・・・・・・・アレ?俺生きてる?」
「おかしいな・・・・・途中でアイツの吐いた火炎球が爆発したようにみえたんだが」
「奇遇だな俺もだ・・・・・ってことは途中なんか当たったのか?」
突然の死までのカウントダウンがストップしたことにより若干戸惑いつつも目の前の火炎球が爆発して煙で見えなくなった鳥のバケモノとその地点に目を向けた・・・・・
煙が晴れそこにいたのは・・・・・・・・・・
「ヨモヤ コノヨウナ ソンザイ ガ ソンザイ シテイタ トハ ・・・・・ マッタク ヨ ハ セマク ソシテ ヒロイ ナ」
にっこり笑顔(オリジナル笑顔)で鳥のバケモノを見ている蛮族戦士だった
「・・・・・・・・・・オイ、バケモノに更にバケモノが追加されたんだけどなんかいうことあるか?」
「・・・・・泣きたい」(真顔
「勝った方が我々の敵になるだけです」
「どこの映画かな・・・・・現実じゃなきゃ見たいんだけどな・・・・・」
「残念ながらリアルだ・・・・・よかったな、特等席だ」
「oh ・・・・・」
人類人権団体過激派でそんな会話がされつつも蛮族戦士は右腕の漆黒とも言えるほどに黒い大剣のようなものを鳥のバケモノに構えて始めていた
その鳥のバケモノは己の行動に邪魔をされたことにイライラしている様子で蛮族戦士を睨んでいた
「・・・・・・・・・・ サァ ハジメヨウ カ ・・・・・ ツヨキ トリ ヨ オモウゾンブン シアオ ウ」
ギュオオオォォォォンン!!!
それが死合開始のゴングにでもなったのか二つの存在、蛮族戦士と鳥のバケモノ・・・・・【黒狼鳥イャンガルルガ】と呼ばれている存在の死合が始まった
「「(ナニアレスッゴクムシシテドッカニニゲタイ)」」
それを遠くで確認していた万能者ととあるG&K社の戦術人形は同時に同じことを考えたのは余談である