危険指定存在徘徊中   作:試作強化型アサルト

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今回も万能者のコラボ時にいなかった時の話となっております


そして、少女の姿をした存在達と虫型の正体も・・・・・・・



英雄の物語の終わりの部分が大体、悲惨だったり残酷な場合が多いのは夢をあまり見過ぎるなって警告なのかと思っている

戦闘が始まってから数時間後・・・・・・・

 

 

先程まで騒がしかった戦いはまるでなかったかのように終わり、その代わりに負傷者の確認やバリケードの再設置などの騒がしさがあり、どうやら万能者達側の異形達が防衛に成功したようであった・・・・・・・

 

 

そんな中万能者は・・・・・・・

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

とある存在達の前で無言で立っていた・・・・・・・

 

その存在達は例の少女の姿をした人型で、先ほどとの違いは手足がもがれているか潰されているかの二択でダルマにされており、身体自体の確実に機能停止しているようであった・・・・・・・

 

だが、その表情は先ほどとうって変わって、まるで安らかに眠れることに安堵しているかのようにほんのりと笑顔であった・・・・・・・

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

万能者はそれを見た後に手に持っているものを見返した

 

それは五寸釘より大きい釘のようなものに何かの刻印と機械的な回路のようなものが付けられているものであった・・・・・・・・

 

 

 

「・・・・・・少しブチ切れて話に乗ってしまったが約束は約束だな・・・・・・・・・・『アレ』引っ張り出しておくか」

 

 

回想

 

少し前・・・・・・戦闘が終了した頃

 

 

「うん?なんだこりゃ?」

 

万能者は無力化した少女の姿の人型(この時はまだ無表情であった)を調べていた際にその身体の中に普通は存在してはいけないほどの大きく細長い異物が入っていることに気が付いた・・・・・・

もっともその異物を身体に入れられたであろう場所にはその際に何本も針で縫われているような治療後があったために見て気づけたのであるが・・・・・・

 

 

「・・・・・・お嬢さん方の身体を更に傷つけるのもどうかとは思うが、この際アンタらの正体と情報を知らないといけないから仕方ない・・・・・・すまないなお嬢ちゃん方」

 

 

そう言いながらその縫われた場所を少し切り開いてその場所に手を突っ込みその異物を掴んだ瞬間

 

 

 

「・・・・・・・・ありゃ?」

 

 

万能者は見渡す限りほとんど全てが真っ白な空間に立っていた・・・・・・・・

 

「・・・・・・・・ひょっとして精神世界的ななんかかこれ?・・・・・・・・やっぱりアレはうかつに触るもんじゃなかったかもしれないな・・・・・・・・まぁとりあえず聞いてみるか・・・・・・・・そこにいるのはアンタは誰なんだ?」

 

 

万能者の目の前には少女の姿をした何かがこっちを無表情で何も答えずにみていた・・・・・・・

 

どこから繋がれているものかもわからない鎖で縛られて・・・・・・・・・・

更に言えばその存在に脚が存在しておらず、幽霊のような不気味な感じであった・・・・・・・・・・

 

 

万能者はその何も応答がなかったのが、少し思うところがあったのか

 

「・・・・・・・・・・ふん!!」

 

バギィ バギィ バギィ

 

!?

 

 

次々に鎖を引きちぎり、得体の知れない存在を縛られていていた状態から解放したのだ

 

 

流石に縛られていた存在もこの行動にさすがに隠せなかったのか、表情に現れていた・・・・・・・・

 

 

「縛られた状態で話し合うのはなんか尋問みたいな感じになるしな・・・・・・・・まぁとりあえずこれで対等に話せるかな?出来ればアンタらのことを教えてもらいたいんだが・・・・・・・」

 

 

それを聞いたその存在は少し思考した後・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・・分かりました

 

 

 

掠れた声を出しながら話し始めた

 

 

その内容は彼女達の残酷な運命と経験であった・・・・・・・

 

 

 

 

その世界は大戦、大量破壊兵器、そして化学兵器などによって世紀末を通り越して文明に終わりを迎え、残ったものが生物兵器や大量破壊兵器などが跋扈する荒れ果てた荒野のみ・・・・・・・

 

そんな大地で彼女達は産み出された・・・・・・

いや、蘇らされたのだ・・・・・・・それも彼女達を『製作者』の狂った『思いつき』で少女の形をした身体『リビングデッドドール』に生前の記憶と精神をそのままに移されて操り人形にされ、『製作者』に抗うどころか逆らうことすら出来ずにただただ『玩具』として扱われ精神と正気をすり減らす言葉に言い現すことができないほどの地獄すら生温い日々を長く長く続けていたのだ・・・・・・・

 

 

そのある日、蛇人間などの異形達がその世界にワームホールを繋げてたのだ、その場所のは蛇人間側の異形にとっては運が悪く『製作者』の住処の近くであり、『製作者』は興味本位でその異形達を虐殺、そしてそのワームホールで『製作者』と共にこっち側に来て更に虐殺を行うことになっていた・・・・・・・そして『製作者』はワームホールを調べている間に彼女達命じた・・・・・・・

 

 

『私は今忙しいから、あの蛇人間や犬顔と蟲の住処に行ってきてね?そして彼らを殺してでもいいからその身体をもってきて、アレでおもしそうな人形が作れそうだから・・・・・・・このワームホール装置とやらを使えばこなせれば更に面白いおもちゃを見つけられそうだ♪』

 

 

その命令が万能者に遭遇するきっかけとなったのだ・・・・・・・

 

 

そして、冒頭の通り無力化された後に彼女達の身体から見つかった『ソウルアンカー』調べられた際にその彼女の魂に触れたのだ・・・・・・・

 

そしてその彼女達の経緯と『製作者』などを教えた後に

 

どうか私たちを・・・・・・あの世界が他の世界に手を伸ばす前に終わらせてください・・・・・・・

 

願った・・・・・・自らが生まれ育った世界を滅ぼすという残酷な願いを・・・・・・

 

その願いに万能者は・・・・・・

 

「お嬢さん方・・・・・・・・俺がいうのもなんだが最後の最後で運が良かったな・・・・・・運が良くその本人がアンタらの頼みを実行できるような存在でよ・・・・・・アンタらとその仲間の分の長い長い終わりの後の物語は俺が終止符打ってやるよ・・・・・・ついでにそのアンタらの『製作者』のツラもぶん殴ってやる、俺にも思うところがあるしな」

 

万能者は決意と少しの怒りが入り混ざったような声でそういった

 

 

それを聞いたその存在は・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・ありがとう

 

そう言い消え去っていった

 

 

・・・・・・・・えっ?成仏しちゃった!?俺ここで取り残されたのか!?

 

万能者が少し驚いたのも束の間

 

 

 

気づいた頃には・・・・・・・・・・・・

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

元の光景の世界に戻っていた・・・・・・・・・・

 

 

 

回想終了

 

 

 

 

「・・・・・・・というわけだが、事態はかなり深刻だぞこりゃ」

 

万能者はすぐに異形達を集めて敵の目的と恐ろしさを伝えた

 

 

「敵に野放しにしていたらまずいことになるのは間違いない・・・・・・・俺がワームホールまでの道と敵の親玉の方をやるが、ワームホームの制御などの協力を頼みたいんだが・・・・・・・・頼めるか?」

「分かりました!聞いたかお前ら!!神龍の眷属様とついてくるものをすぐに決めろ!!ついてこないものはここで待機して不測の事態に備えろ!」

『了解!』

 

 

なにはともあれ人知れず起きた人類の危機・・・・・その命運と結末が決まるのが近いのはいうまでもなかった・・・・・・・

 

 

 

 




おまけ  その世界

魔術と科学文明が悪い方向に合わさってできてしまった世界で現実世界的に言えばかなり黒い面が表に出ており、死体や助かる見込みがない重体の人間を兵器又は生体コンピュータ化するということを普通にやってる世界である・・・・・・・

だが、それも世界大戦で『例外』を除く人類が滅亡し、残った屍再利用兵器『リビングデッドドール』通称『L.D.D』や、生物兵器などが緑や自然などのかけらも残ってない荒れ果てた荒野を跋扈するような世界に成り果ててしまっている


簡単に言えば『屍者の帝国』のような世界に魔術や未来技術要素をつっこんだら大戦が起きて、最終的にTRPGの『永い後日談のネクロニカ』のような世紀末を通り越して完全に終わった感じになっちゃったような世界って思ってもらうと分かりやすい・・・・・・・


おまけ2

屍再利用兵器『リビングデッドドール』通称『L.D.D』

そのとち狂った世界が作り上げたとち狂った兵器

人間の魂を魔術と科学の結晶である五寸以上の大きさの釘に刻印や機械の回路が刻まれているもの、「ソウルアンカー」に入れ込んで封印、生体コンピューターに改造した死体の胴体の心臓に埋め込んで『魂と身体』を確立させて作り出される、また改造の自由性が存在し、虫型から動物型、植物型、キメラ型、機械型、計算用の脳媒体型コンピュータなど様々な形にすることができる・・・・・・・


簡単に言えば『永い後日談のネクロニカ』のドールに似たようなものと思ってもらうと分かりやすい


尚、本編に出てきた少女の姿をした人型は戦闘用に調整されたもので、『製作者』の『思いつき』であろうことか元の遺体である精神と意識はそのまま存在する形で作られ長い間戦わされ続けすり減らされたおり、全てに絶望し操り人形として使われることに何事も動じなくなってしまっている

最期の最後で万能者によって手足を潰され無力され、万能者がその内の一体の「ソウルアンカー」に触れた際にその魂と接触し、その最期の願いを聞き届けた後にその魂を救済されるまでは・・・・・・・


『彼女達』は最後の最後で運が良く『厄災』に願いが届けられたのだ・・・・・・・彼女達が演じる残酷で酷い人形劇を終わらせるカーテンコールを頼むことを・・・・・・・

そしてそれが彼女の未練を断ち切る救済となったのだ・・・・・・・





・・・・・・作者も考えててこうゆうことをなんで考えられたんだろうかと真顔になったそう




尚次回からは万能者の話から少し離れて
無名の狩人さんのブラッド・ドールとのコラボ回の話となります






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