未だに信じたくない現実に戸惑うからこそ、夢は確実にはっきりと分かる。何かから逃げるように必死で勉強する人物。何処からか聞こえる笑い声。勉強に励んでいるのは子供だ。中学生くらいだろうか。遠ざかっていくのに、笑い声の感情はより明確になっていく。
これは嘲笑だ。
子供は誇る、もう狭い視野から離れられるだけの学力を誇る。血の滲むような努力で勝ち取った学力と雑音の無い環境は、子供を安心させる。笑い声が届かない遠い場所で、子供はいつも笑われない為に頑張っていた。
笑われて育った人は、自分の意見を言えなくなってしまう。
一体、誰から聞いた言葉だったか。きっと、その限りではないと俺は思う。だけど夢の中に居る子供は、自発的に何か好きな事を行う事は無かった。
好きだからやっている訳ではない勉強。雑音を立てないように注意するだけの人間関係。
それ以上の幸福を諦めた子供だ。
――ピピピッ!
時計の目覚ましには慣れたもので、鳴り始めて直ぐに体が動いてしまう。雄である俺よりも雌である俺の方が耳が良いのだろう、時計がテンポを刻むより早く手が動く。きっと一小節すらも鳴らさない自信がある。
寝て、昨日の合コンに対する怒りは殆ど静まった。自分でも驚くほどに、恭平への怒りも紫垣さんへの怒りもない。環境の変化によるストレスと、適応しようとする精神が入り混じって、感情の整理が追い付かない。未だに俺は、自分の事で手一杯なのだ。どう動けばいいか分からないというのは事実で、今はちやほやされるだけで済んでいるが、悪意を持った誰かへの対応策は俺の手札にはない。
世間の恐ろしさがあるのか、それすらも実感がわかない。
自室は色気のない部屋だ。ぬいぐるみは一つくらい欲しかったかもしれない。不安に押しつぶされる時、前の俺の部屋には安物のサンドバッグが有った。まるでスッキリしないが、気持ちに折り合いをつける為のルーティン。この世界には何もない。
決して、身体だけじゃない。明確に元の世界とは違いがある。部屋一つをとっても違いは幾らか見つかっている。筆記用具、下着や洋服の量、化粧品など。完全に同一の存在だったなら、自分がこの世界に馴染めているかを気にせずに済んだのかもしれない。
それでも俺の様子がおかしいと面と向かって言われないのは、順応しているのか、残留した何かに精神を蝕まれているのか。答えは出ない。
二十歳を越えれば、人の精神とか性格とかは固定されてしまうと俺は思っていた。少なくとも核となり柱の部分は絶対そうだと思っていた。でも、どんな要因であっても俺の心はぐちゃぐちゃで、行動理念すら現時点で把握できない。もしも俺の考えが間違っているんだったら、精神的に成長できる最後のチャンスかもしれない。
今に勝るきっかけは一生訪れないだろう。
パジャマはさっさと着替える。
午前7時、まずはやるべき事をこなす。仏壇への線香をあげて、その後は廊下と階段の掃除だ。兄妹二人では、まだ広い一軒家。生前、祖父がしていたように掃除は毎日行わなければならない。
「おはよう、にっしー。」
「おはよう。随分と早起きだな葉山は。ちゃんと眠れたのか?」
「お陰様でね。無理言って泊まらせてもらってごめんね。何か手伝わせてよ。」
「じゃあ、玄関のやつに水やりを頼む。」
「あとで少し時間あるかな?帰る前ににっしーと話しておきたい事があるんだよね。」
「どうせ咲は昼頃にならないと起きて来ないから、それまでは暇だ。」
「ありがとう。水やりが終わったら他の掃除も手伝うからね!」
掃除を手伝ってもらうだけ、だけど葉山の声色は一切の打算や媚が感じられない。異性への大事な話と聞いて一番に思いつく内容ではなさそうだった。こんな世界でも、女の子の家庭的な一面を見れば目の保養になると思っていたが、真剣さが伝わってくるのは苦手だ。
俺にはこの世界の人たちを真正面から受け止められるだけの歴史がない。世界が違う記憶に基づいた判断が正しいのか俺には分からない。
目の前でキビキビと動く葉山。単純な善意か、自分の心を落ち着ける為なのか。今日の葉山がする話が一つでも、心の平静の種になれば良いと思う。
リビングには、葉山の荷物は纏まっていた。直ぐにでも帰る準備はあった。言い逃げ、そんな言葉が脳裏に浮ぶ。
俺は、正面に立つ事をお願いされた。葉山の顔は本当に真剣で、そして震える唇からは緊張が伝わってくる。この時、葉山の表情は悲し気だった。
「ずっと前から謝りたかったんだ。小学校の時のこと。」
小学校?何かされただろうか。
「私が、にっしーの声で笑ったから周囲が笑っていいんだって免罪符が出来たんだと思う。私が最初だったんだ。その事を、にっしーは知らなかったから私と仲良くしてくれて。」
俺は男子の中でも声が低い。元の世界でもそれを弄られた事はあるが、謝られるような事は一切なかった。
やはり、人生単位で差異がある。
「中学であんなことになったのは、私のせいだから、本当にごめんなさい。」
深々と頭を下げる葉山。
あんなこと?中学で何があったか?俺には記憶の無い話だ。この世界の俺の話なんだろう。俺と葉山の気持ちはちぐはぐだ。俺は困惑している。だって、この世界の記憶なんて俺には――。
『マサは身体測定どうだった?僕はもう成長とまったっぽいっすね。』
『体重が増加だった。またデカくなってて学校の椅子は硬いし座るだけで疲れるんだよな。』
『当てつけか、キレそう。』
雌である俺の記憶、全然思い出せた。高校時代も大学の講義も、意志を持って頑張れば思い出せるものはある。だったら、何で中学の出来事が思い出せないんだ?何故、葉山との記憶を思い出そうとして出来なかったんだ?
断片的には思い出せるかもしれない。塾での出来事は、いや、これはなんだろうか?
気分が悪い。
「くっっ!はぁ、っ!ふっふっ、ヒューヒュー!」
「にっしー!」
なんだこれ、過呼吸か?苦しい。こんな事は今まで無かったのに、どうして。
「ヒューヒューヒュー!」
「落ち着いて!吐く息をゆっくりと、吸い込むよりも倍以上に、大丈夫。大丈夫だからね、にっしー。」
頭を胸元に抱き寄せられる。後頭部の腕の温もり、そして呼吸路を確保するように優しく抱き抱えられる事で、額に柔らかな感触がある。
苦しくも、少し冷静になれた気がした。
「ヒューヒュー。」
「ヒューーヒューー。」
「ヒューーヒューーー。」
時間にして、5分程度の症状。
漠然と、俺の身体と心にある程度の問題がある事は理解出来た。
「もう、大丈夫だ。葉山、済まない。」
「謝らないでよ。きっと私が原因だから。」
それだけは違うと、本能で分かる。葉山はきっと悪くない。だが、俺には気の利いた言葉が何も思い浮かばなかった。呼吸を整える事で精一杯?だが、それでは落ち着かせてくれた葉山に申し訳が立たない。
「勝手だけど飲み物を置いておくからゆっくり飲んで。咲ちゃん、呼んで来るね。」
「…………。……。ふー。まだ、咲は寝てると思うぞ。」
「説明してもらわないと、私はともかく当人にはきちんと。」
パジャマのまま降りてきた咲は、あっさりとした表情で口を開いた
「記憶障害よ。中学の頃のトラウマが原因。そのストレスは、記憶だけじゃなくて過呼吸みたいな症状にもなる。塾でも何回か発作してたから葉山先輩はある程度知ってるでしょ?」
「私が聞きたいのは、どうして本人に教えてないのかってことだよ!今回は私の不注意で済むけど危険性は伝えるべきで――。」
「教えた、教えてた。それは絶対なのよ。」
「その記憶が無くなったとしか思えない。一緒に暮らしてても分からなかったのよ。高校生になってからはこんな事は無かったのに。」
葉山も咲も、俺へと視線を向けようとしない。俺の知らない俺の話。
原因はトラウマ。それは間違いない事実。だけど重要なのは、トラウマが原因のストレスが記憶障害を引き起こしていたという事だ。もしトラウマ以外のストレスが要因で、記憶障害が引き起こされるとしたら。原因は一つしかない。
雌雄逆転によるストレスだ。
二人が思っている事実は重く受け入れがたい。でも、それよりも、事実は俺に重くのしかかってくる。
元の世界の記憶が少しやられている気がする。消えてしまった記憶がある。それが何なのかは分からないし、大きく消えた訳じゃないから本当に消えたのかも正確ではない。だが、きっと感覚は正しい。
この体に癖づいた症状。
きっと雄としての記憶が消えれば消えるほど、現状のストレスは無くなっていく。このあべこべの世界に混じり合えるだろう。世の中に魂が無いのであればきっと割合の問題だ。雄と雌の記憶の割合で俺の人格は変わる。
「私はいいのよ。でも、あんただって親の顔を忘れるような事はしたくないでしょ?もし、昔の思い出以外に症状の理由が分かってるんだったら止めて欲しい。」
「咲……。」
「お母さんには後で電話しておくよ。医者が一回、トラウマと同等のストレスが無い限りは大丈夫だって言ったんだもん。一緒に暮らしてて分からないなら、もう手立てが無いんだろうね。」
それでいいのだろうか。
ストレスから逃げて、トラウマから逃げて、雄としての記憶が消えればトラウマを思い出そうとしない限りは記憶は消えない。少なからず家族は安心するだろう。だが、そもそも中学の思い出を、三年間の記憶をごっそりと無くなった奴は、果たして仁科正美と言えるのだろうか。
現実から目を背けた結果、雄の記憶がほんの僅かでも混在したとして、それが問題の解決になる筈がない。
「乗り越えればいい。」
家族はきっと、無茶をして記憶がどんどん失われるくらいなら、残った記憶だけを大事にするベターな選択肢を取るだろう。だから俺にトラウマを思い出そうとするなと言ったと思う。
それでも俺は受け入れないといけない。
「馬鹿な事を言わないで、言わなきゃ分からないの?あんたの記憶が無くなっていくのを見たくないの。私だけじゃない家族だけじゃない。友達だって、そこの葉山先輩だってその筈よ。」
「それは本当に家族の為か?俺はそう思わない。確かに、俺だけじゃなく家族が苦しい顔なんて見たくない。俺が両親や咲に見せたいのは記憶が無くなる事への怯えが内在する顔じゃない。」
雌雄逆転は、きっと俺の主観での話に過ぎない。だから絶対に打ち明けられない。俺が解決すべき問題だ。
せめて、トラウマに関してだけは、この世界のものとして解決したい。
「俺は今、家族にも、友人にも、手伝って欲しいと思っている。打ち明けていいと思ってる。トラウマを克服したい。」
咲は、目を合わせようとしてくれない。
思いは伝わっていると信じている。お互いに、今はこれが精一杯なのだ。
「勝手にしなさいよ。私は、手伝わないから。もうあんたの事なんかしらない。今に葉山先輩が襲ったとしても、もうしらないから。」
「咲ちゃん、本当にそんなことはおもってないでしょ?私はにっしーの手伝いをしたいよ。私自身に責任があるのも当然だし、にっしーは何も悪い事をしてないからね。」
咲は、ソファーに座り込んで目を合わせようとしない。葉山の言葉は聞いているが反応は返してくれない。
せめて俺は素直に心を打ち明けないといけないだろう。
「手伝って欲しいなんて言うべきじゃないのは分かってる。でも、きっと俺一人では難しい事だと思うんだ。ストレスなんかは関係なく、咲が認めてくれて、その上で克服したいんだ。今までの迷惑とか苦労とかを抱えてくれたのはやっぱり家族だから。」
「…………別に、迷惑だなんて思ってないわよ。」
小声でもしっかりと聞こえた。
単純と思われるかもしれないが、心の重さが少し無くなったのは事実だった。
「てゆーか、あんたらのせいで全然寝れてなくてイライラするんだけど!さっさと朝食作って欲しいんだけど!」
「ああ、ありがとう咲。ベーコンをおかずにご飯を食べるのと、ホットケーキを焼くのだったらどっちが良いんだ?」
「ホットケーキ。」
「葉山も食べて行けよ。別に帰るのは急ぎじゃないんだろ?」
「そうだね。じゃあ朝食だけは頂かせてもらうね。さっきの話も、もう少し詳しく聞きたいんだよね。」
完成までに然程の時間はかからない。しかし、テレビをつける事もせずに、葉山と咲が交えた言葉は異様に少ない。まるで内緒話のようで、俺には一切聞こえなかった。いがみ合っているのかと思えば、二人は嫌い合っている様な接し方はしない。反抗期の咲は寧ろ俺よりも葉山への態度の方が柔らかい気さえする。
「咲、冷蔵庫に入ってるやつだしといてくれ。」
「はぁ?もっと具体的に言ってよ。それだけじゃ分からないんだけど。」
「シロップとか生クリームとか、自分が使うものを出せって言ってんだ。」
「分かったわよ。葉山先輩はバター使う人?使うなら一緒に出すわ。」
「折角だから御厚意に預かろうかな。」
「ほら、咲。焼けた分から持っていけ。」
「はいはい、シロップとかテーブルに持ってくから。」
「あんまり使いすぎるなよ。」
「うっざ、言われなくても分かってるわよ。」
どんなに悪態をついたって、咲は俺の作った料理を食べてくれる。残さずに食べてくれるのは、親の育て方が良かったのか、美味しいから食べてくれているのか分からない。生活リズムも違う俺たち兄妹が唯一同じ時間を過ごせる食事を、大切にしてくれているのなら嬉しいんだがな。
しかし、朝は大分涼しいと言っても夏。掃除をして、ひと悶着あって、気温も上がってくる時間帯ではある。こうして火を使った調理をしているだけで、大分汗が出てくる。
「葉山、その辺にリモコンあるだろ。クーラーつけてくれ。」
「そうだよね。うん涼しくしないと。――それだけ汗を流してたら目のやり場が無いからね。」
「なあ咲、フォークが足りないんだけど知らないか?」
「あんたの分は、もう持ってきてるわよ。」
「そっかありがとう。」
「それで、にっしーは何か考えがあるんだよね。」
「そうだな。まず、前提として多分トラウマ自体は忘れてないと思うんだ。思い出せない事へのストレスで過呼吸が起きるとは思えない。」
思い出せないものにストレスは感じたりはしない筈だ。恐らくトラウマはこの身体において根深いものであり、消せない記憶なのだ。
「だから、正確には思い出そうとすると途轍もないストレスに見舞われるという事だ。兎に角ストレスをどうにかすれば多少はマシになっていくと思う。現状はそこからだろう。核心に近づく前にストレスでやられてるんだ。」
「具体的な方法を思いついたら教えてね。私も協力するから。良かったら電話しても良いよ。何でも打ち明けると心が楽になるっていうしね。」
「その時はお願いするさ。」
「でも葉山先輩って何処に住んでるんでしたっけ。そんな気軽に会えないんじゃ。」
「就職はこっちにしたから、今月中には引っ越しは終わる予定だよ?研修直前に来るのは遅いって担当の人に怒られたんだよね、へへっ。」
さり気なく、葉山の引っ越しが早まってた。ある意味では、下手に距離を取らずに秘密を打ち明けておいて正解だった。認識の差異で溜まっているストレスへの対処は、近しい友人や家族で慣らしていった方が賢明だろう。
紫垣さんには悪いが、ボディタッチの有り無しは関係なく葉山や咲と居た方が平静を保っていられる。
「いつまでも居たって仕方ないし、私はそろそろ帰るね。ご馳走になっちゃってごめんね。引っ越しが終わったら二人に何か奢らせてよ。」
「気にしなくていいぞ。気を遣われると、ストレスになるかもしれないからな。」
「なら、お言葉に甘えさせて貰うよ。」
見送りは玄関までで良いと言われた。
今までパジャマのままだった咲は、流石に外から見られるのは恥ずかしいのかリビングに居座ったままだ。
「あとさ。その……。」
「どうした葉山?言いたい事があるならはっきりとしろ。」
「今日、謝ったでしょ?昔のこと、私が発端だって。」
「気にしてなんかいない。トラウマだって克服しようとしてるんだ。昔の話は水に流すさ。」
「違くてさ。その、私もはっきりと伝えたいんだけど難しいね。」
葉山は、俺の手を掴んで引き寄せた。
「私は、にっしーの声が好きだから!他にも、もっと、いっぱい好きなところあるけど。」
「とにかく!トラウマなんかに負けないくらい、良いとこがいっぱいあるから。私も、絶対に乗り越えられると思う!それじゃ!」
言い逃げのように、葉山はそのまま帰っていった。
ドアが閉まっても暫くは立ち尽くしたままで、何か言い返せば良かったのだろうか。そんな暇は無かったが、何より思考が纏まらない。
アイツ、あんな事を言う奴だったか。
「気合入れすぎだろ。まったく。」
引き寄せられた時の手首の間隔、力強い雄の力だった。やはり、随分と上から真っ直ぐに見つめられるのには慣れていない。
でも、乱暴だったが、葉山なりの優しさなのは理解出来た。
だが、しかし、葉山は単なるむっつりなだけじゃなくて、真っ直ぐに俺を見てくれてる部分もあるって事が分かった。
取り合えず、トラウマを治したいって事を信じられる友人たちにメッセージとして送っておこう。そうは言っても、良くつるむ奴らのグループに長文をぶん投げるだけだ。
扉にある程度は遮られても咲が電話をしているのは分かった。本当は俺が両親に言わなければならない事なのに、咲が電話してくれている。
心配してくれている。今更言葉にされなくたって、どんなに記憶が消えていても無くならない程に、この世界でも咲や両親が俺を想ってくれているのが分かる。
心の中で分かっているからこそ、反抗期って寂しいものだと感じてしまう。
――トゥルルルル。
「もしもし?」
『おはよう、マサ。文章を見たっすよ、今は大丈夫なん?』
「お陰様で落ち着いてるよ。でも、恭平はどうだろうな。合コンで手ひどい仕打ちを受けたから、頼れるか微妙と思っている。」
『あんな事してて、こう言うのって良くないけど、茶化さないで聞いてもらえるっすか。』
「どうした?」
『マサに協力する代わりに、僕の事も手伝って欲しいんだよ。タイミング的に一石二鳥かなと思って。』
「別に構わないが、何を手伝えばいいんだ?」
『いや、文脈でわかるでしょ。トラウマの克服だよ。』
プロット書かないとという使命感と、プロット無しで書くのが楽しいという感情。
勿論、着地点はぼんやりと定めたけど、バックボーン固めだすと勝手にキャラが動いてくれるだろうという気持ち。怒涛の展開が好みだけど、どうせ完結した場合に日常会がすくないと後悔するんだろうなという気持ちがある。
どう転んでも、いずれこの後書きを読み返した時に鼻で笑うんだろうなと。そう出来るくらい悔いの無いよう作りたい。