逆転裁判 ~東方法闘録〜   作:タイホくん

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探偵 後半 その3

 

 

 

 

 

 

 

  

 

【同日 午後6時7分 紅魔館前】

 「や、やっと着いたね……」

 推定三メートルはあるであろう紅魔館の大きな門を前に、真宵ちゃんはすっかり疲れきった顔を見せた。

 

 留置所から紅魔館まで実に二・五キロ。時間にして四十分。ぼくたちは早足で人里を抜け、博麗神社周辺の獣道を通り、濃い霧がかかった湖のほとりにある屋敷にたどり着いた。

 紫さん曰く、空を飛んで移動すれば十分もかからないとのことだが……ぼくたちはそもそも飛べない。

 

 「いやー、思っていたより長かったね」

 太ももをだるそうにトントンと叩きながら、竹筒に入った水を飲む真宵ちゃんに話しかける。

 「本当だよ。途中のお茶屋で、お水を買っておいて正解だったね」

 ため息をつきながら水を飲み、真宵ちゃんがそう言葉を漏らす。

 

 「ほら、なるほどくんもお水飲んでおいて。残っている分は全部飲んでもらっていいから」

 「あ、ありがとう」

 差し出された竹筒を受けとり、一気に流しこむ。真宵ちゃんがすでに半分以上飲み干してしまったのであまり残ってはいなかったが、渇いたのどを潤すには十分な量だった。

 

 「それにしても、ずいぶんと赤いお屋敷だな」

 目の前にそびえたつ紅魔館を前にして、思わず感想を言ってしまう。

 

 いわゆる、“紅色(スカーレット)“を基調とした三階建ての館は、小学校の校舎ほどの大きさがある。

 建物をざっと見渡してみると、館の大きさに比べて窓が少ないように思える。

 ここの主が吸血鬼だということを踏まえて考えてみると、弱点である日光をなるべく入れないようにする為だろうか。また、館の右端の方には、ロンドンのビッグ・ベンを彷彿とさせるような時計台がある。

 

 「本当に大きいね。うちのお屋敷よりも大きいんじゃないかな」

 真宵ちゃんも同様に、感想を口にする。

 

 真宵ちゃんの家は、倉院の里という霊媒が有名な里で一番の名家なのだ。そのため真宵ちゃんはとても大きなお屋敷に住んでいる。

 ぼくも何年か前に遊びに行ったことがあるが、そのあまりの大きさに思わず開いた口が塞がらなかったのを今でも覚えている。それほどまでに大きなお屋敷なのだ。

 そんな家に住んでいる真宵ちゃんがここまで驚くとは。恐るべし、紅魔館。

 

 「よし、早速中に入っちゃおう!」

 真宵ちゃんは大きな館に怯むこともなく、勇み足で門をくぐる。さすがお屋敷慣れしているだけのことはある。慌てて真宵ちゃんの背中を追いかけた。

 中に入ると、まず大きな庭園がぼくたちを出迎えた。

 

 「凄いね、この庭園。いろんなお花が咲いているし、果物の木もたくさん生えているよ」

 真宵ちゃんが辺りをせわしなく見回しながらそう言う。

 思えば真宵ちゃんの家にあった庭園は鹿威し(ししおどし)に、灯篭と、典型的な日本庭園だった。きっと、花が沢山咲いている西洋風の庭園に憧れもあったのだろう。

 

 「ほら、よそ見してないで早く行くよ」

 真宵ちゃんの手を引き、館を目指す。真宵ちゃんの気持ちも分からなくはないが、今は調査中だ。のんびりしている暇はない。

 

 三十メートルほどある庭園を抜けると、館が目前に迫ってきた。

 ここに、吸血鬼が住んでいるのか。人を襲わない優しい吸血鬼だと分かってはいるけれど……やはり怖いものだな。

 

 「どうしたの、なるほどくん?入らないの?」

 館の扉の前で渋るぼくを見て、真宵ちゃんがじれったそうに言う。

 「ご、ごめん。少しだけ心の準備をさせて」

 「もう、意気地がないな。こういうのは勢いが大事なんだよ!」

 そういうと、真宵ちゃんは扉を勢いよく叩き、「失礼します!」と言って、扉を勢いよく開けて、中にズカズカと入って行った。

 

 「ほら、なるほどくんも早く!」

 真宵ちゃんが中に入ってしまった以上、ぼくが続かないわけにもいかない。

 深呼吸を一つして気持ちを落ち着かせると、真宵ちゃんと共に館の中に入った。

 

   

 


 

 

 

 

 

 




どうも、タイホくんです。
ちょびっと遅れてすみませんでした。

今年最後の投稿はレミリア初登場で終了となりそうです。
それだけです。

では。


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