蒼空の魔弾 対魔の剣 四つの訪問者(無期限停止) 作:夜刀ノ神
「構えなさい、初めから本気でいくわ」
「しゃーない、もうひと頑張りするか」
両者同時に得物を構える
勝負は合図無しに唐突に始まった
「はっ!!」
初めに動いたのはノーマッドだ先ほどから変わらず凍っている地面を滑りながら
急接近する
「せぇぃ!!」
急接近からの盾を攻撃を滑る地面で苦も無く手に持った槍でいなすリュドミラ
「マジか・・・」
いなすと同時に、リュドミラも動き出す
まるで、氷の上を動くのは馴れているかのようにとくに工夫もない
ブーツで氷上を滑っているのだ、ノーマッドと同じかそれ以上の速度で
「(しまった・・・リュドミラの竜具は氷を操れるんだった・・・)」
そこからはひたすらに、攻撃し弾き、攻撃し回避しの繰り返しである
その様子は、見事の一言で傍から見れば下手なフィギュアスケートよりも美しい舞いに見えるだろう
・・・戦ってる本人たちはいたって真剣なのだが
「(まずいな・・・俺には決め手がないんだよな、どうしたものか、あぶねっ、このっ)」
「このままでは、じり貧ねどうするの?こちらはまだまだ体力は残ってるわよ?」
「ご忠告どうもっ!それじゃあ次で決めさせてもらおうかなぁ!!」
「来なさい!」
「(できるか分からんが、やるっきゃねえ!)氷!!!」
戦闘しながら特定の位置に噴射していた水蒸気をとある形に凍結させる
「これは・・・円?」
「ただの円じゃねえ、魔法陣だ」
先ほどまで二人が戦っていた氷上に円が何重にも重なった魔法陣が氷で描かれていた
「こいつで、どうだ!!大氷塊!」
叫ぶと同時に、ちょうど円の中心にいたリュドミラの頭上に巨大な氷塊が現れる
「なっ・・・ふっ戦姫を舐めてもらっては困るわ!!」
素早く、槍で氷塊に十字型に傷を付けると、渾身の力で頭上の傷つけた氷塊の中心に槍を打ち込んだ
今度はノーマッドが驚く番だった
「なん、だ、と・・・」
打ちつけられた氷塊は見事に四つに割れちょうどリュドミラを避けるように地面にたたき付けられた
「はあー、もうむり動けん」ノーマッドはそう言ったきり倒れこんでしまう
「この勝負私の勝ちね」
「ああ、やっぱり戦姫にはかてんよ、むりむり」
「いくらラビアスを使わなかったとはいえ、私がここまで一般人に追い詰められたのは
はじめてよ、誇っていいわ」
「ああーそうだなーいい加減休ませてくれ、疲れた」
「・・・・仕方ないわね、誰か彼を新しい兵舎に案内しなさい」
「はっ」
「よろしくー」
ノーマッドは一人の兵に案内されて去っていく
「貴方は、彼のことどう思った?」
リュドミラは去っていくノーマッドの後ろ姿を見ながらやってきた
武官に聞く
「そうですなぁ、性格に問題はありそうですが実力は申し分ないどころか
あのような、盾の使い方をできる兵はいないでしょう」
「彼がここで働くのに不満を持つ者はどれくらいいるかしら」
「少なくとも、武官は問題ないでしょう戦姫様とあそこまで渡り合ったのです
その代わり嫉妬は絶えないでしょうなぁ、文官は・・・彼の能力次第ですな」
「彼ほどの人材を他へやってしまうのは惜しいわ何としても文官たちを納得させなきゃ
ならないわね」
「それほど、難しくはなさそうですがね」