ハイスクールD×D~二天龍を従えし者~   作:眠らずの夜想曲

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久しぶりの投稿です。



第9章 進級試験とウロボロス
第1話~疑問~


京都への修学旅行が終わり、グレモリー眷属対バアル眷属のレーティングゲームが終わった。

その際、リアスに頼まれてサイラオーグの母を治したりした。

結構な重症だったが、生きてさえいればレイナーレに授けた神器、《神々の祝福(ホーリーゴッテス)》で簡単に治るので全く問題がなかった。

レイナーレに渡した神器が改めてデタラメなスペックだということを思い知った。

これは神滅具認定されてもおかしくなさそうだ。

 

グレモリー眷属対バアル眷属のレーティングゲームは、グレモリー眷属の勝利で幕を閉じた。

イッセー無双&パワーアップ来た!!

と、予想していたのだが……

ギャスパー無双でした。

ギャスパーが吸血鬼特有の能力、《闇》《影》《血》と神器、《停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)》をうまく使いこなして相手をどんどん戦闘不能にしていった。

それだけではなく、新たな力《狂化》まで開花した。

《狂化》はフランが前まで暴走させていた力にかなり似ていた。

だが理性は失わず、力は引き出せる。

最高の状態だ。

 

もちろんイッセーもしっかりとパワーアップした。

赤龍帝の三叉成駒(イリーガル・ムーブ・トリアイナ)も使えるようになったし。

 

まぁいろいろと見ごたえのあるレーティングゲームだったな。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

夜になって、俺はイッセーの自宅に行くことになった。

なんかサーゼクスやアザゼルも来るらしくて、重要な話をするみたいだ。

集まった部屋も、兵藤家のVIPルームだ。

 

この部屋にいる者はみんな真面目な顔をしていたが、俺はおかまいなしにあくびをかました。

当たり前だ。

こんな夜中に呼び出さては人間ボディの俺にはキツい。

翌日の授業は全て睡眠学習になるだろう。

いや、いっそ分身を学校に行かせた方がいいか?

 

目の前では、サーゼクスがイッセー、木場、朱乃に中級悪魔への昇格の推薦が発せられていた。

まぁそれもそのはずだ。

悪神ロキや『禍の団』と戦ったのが大きな功績になったのだろう。

 

説明の際、サーゼクスが申し訳なさそうに「本当は上級悪魔相当の昇格が妥当なのだが……」や「昇格システム上……」などと言い訳をしていた。

決まりなら仕方がないよな。

三人は目をパチクリしながら驚いていた。

 

みんが三人を褒めているとき、俺は悩んでいた。

なぜか?

朱乃が「ご褒美ください」、みたいな目で俺を見て来ているからだ。

それに軽く手を挙げて返すと、朱乃はぱぁぁ、と表情を明るくさせてからイイ顔をした。

 

三人はそれぞれサーゼクスの昇格の話を受けた。

当たり前だろう。

そこで拒否したら俺が殴ってでも説得した。

 

中級悪魔への昇格試験は来週らしい。

朱乃や木場は大丈夫だろうが、バカなイッセーには辛いものがあると思う。

サポート要員が充実しすぎているからどうにでもなるだろうけど。

 

中級悪魔への昇格試験の話が終わると、ロスヴァイセが話を切り出してきた。

 

 

「私は少しばかり出かけようと思います」

 

 

そう言えばロスヴァイセは外出用の格好をしていた。

 

 

「どこに行くんだ?」

 

 

俺が問うと、ロスヴァイセは遠くに視線を送るようにして言った。

 

 

「―――北欧へ。いったん帰ろうと思います」

 

 

話を聞くに、どうやら力不足を気にしていたらしい。

攻撃魔法ではなく、防御魔法の習得をするらしい。

確かにロスヴァイセの攻撃魔法はよく見たが、防御魔法は見たことがなかった。

もちろんロスヴァイセの里帰りは許可した。

戦力アップはうれしいからな。

 

それからレイヴェルがイッセーのマネージャーになったりといろいろな、他愛もない話が続けられて、ようやく本題だ!!

と、思ったのだがどうやらこれで最後の話だったらしい。

なぜに俺を呼んだ!?

俺全くもって必要なかったやん。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

数日後、昼休みだ。

レティシア御手製の弁当を屋上の塔の上で食べていた。

近くにはこっそり来たミツキが九尾の状態で横になっている。

弁当を食べ終えた俺は、その尻尾に埋もれながら横になり、空を眺めていた。

空は雲一つない青空だ。

 

 

「すぅ……すぅ……」

 

 

ミツキは規則正しく息をしている。

寝ているようだ。

俺も眠たくなってきた……

だが寝るわけにはいかない。

なぜかって?

特に理由はない。

 

 

「ふぁぁ……お兄様……おはようじゃ」

「あぁおはよう。よく眠れたかい?」

「うむ、とても気持ちよかったぞ」

 

 

相変らず九尾に戻ると口調が変わる。

だがこの口調も嫌いではない。

 

と、ここで昼休み終了のチャイムが鳴った。

あーあ、またつまらない授業か……

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「ほら、油断しすぎだギャスパー」

「はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

 

現在絶賛ギャスパー調教中。

実戦形式で追い込み、追い込んで、追い込み続ける。

ギャスパーは俺に向かって《影》で作った鎌を振るってくる。

俺もそれに対して新しく創造した神器、《神々の神鎌(サイズ・ザ・ゴッデス)》を振るって受け流す。

この鎌は、普段は一枚刃だが流しこむ魔力の領で刃の数が変化する。

最大で三枚だ。

流石にそれを超えると、振るいにくくてたまらない。

風の抵抗もあることだし。

刃の枚数によって、神器の能力が変わる。

 

一枚だと、刃が震動して切れ味を上げる。

二枚だと、斬撃を飛ばすことができる。

鎌を振るう速度で衝撃波の質と跳ぶ距離が変わる。

三枚だと、空間を削ることができる。

これも鎌を振るう速度に応じて効果範囲が広がったり縮まったりする。

 

どれもかなりの能力だと自負している。

まぁかなり大雑把に創造したからこの程度が限界だ。

 

 

「あぅ……」

 

 

ギャスパーが横一文字に振るってきた鎌を弾き飛ばしたら、一緒にギャスパーまで吹っ飛んでしまった。

どうやら力を込めすぎてしまったらしい。

 

ギャスパーに駆け寄り、ペチペチと頬を叩いて意識を覚醒させる。

すぐに目を覚ましたところから考えるに、そこまで深く意識を失っていたわけではないようだ。

 

 

「う、うぅん……はっ!?す、すいませんんんんん!!」

「いやいや、こちらこそすまんな。少し力を込めすぎた。それにしても成長したなギャスパー。今までならすぐに気絶させられてたのにここまで撃ち合えるようになっただなんて」

「い、いえ……それほどでも……」

 

 

謙遜しながらも、どこか嬉しそうなギャスパー。

若干頬を赤く染めている。

こんな姿を見ると、本当にギャスパーが男なのか疑わしくなってくる。

だがギャスパーは男だ。

ついているものはついている。

 

 

「うし、ギャスパー。じゃんじゃん行くぞ。次は二枚だ」

「は、はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

 

さっと立ち上がり、今度は《影》ではなく、《血》で作り上げた紅黒い鎌を振るってきた。

ふと疑問に思ったけどなぜそこまで鎌にこだわるのだろうか。

ギャスパーの体型ならレイピアやエストックの方が扱いやすそうだが……

いったん中断して聞いてみようか。

 

 

「ギャスパー、一旦中止だ」

「え……?どうしたんですか?」

 

 

鎌を急停止させ、ポカーンと口を開けて言うギャスパー。

 

 

「いや、一つ疑問に思ったんだがな、なんで鎌にこだわるのかなと」

「え……?別にこだわっている訳じゃないんですけど……」

 

 

あれ?

鎌ばかり使っているから鎌にこだわっているのかと思った。

 

 

「だったら鎌じゃなくてレイピアにしてみろ。もっと動き安くなるはずだから」

「そうですかぁ?じゃ、じゃあ……」

 

 

そう呟きながら、ギャスパーは《血》を操作して紅黒くてシンプルなレイピアを作った。

それに合わせて、こちらも神器を変える。

《神々の神鎌》を霧散させ、次に出現させたのは、《神々の細神剣(レイピア・オブ・ゴッデス)》。

レイピア型の神器だ。

先ほどの鎌とレイピア、そしてレイナーレが持っている《神々の祝福(ホーリー・ゴゴッデス)》は神々(ゴッデス)シリーズだ。

この神々シリーズは神の力を込めたものだ。

通常の神器とは比べものにはならない能力が発揮できる。

使いこなせればね。

 

《神々の細神剣》の能力は三つある。

どれも《神々の神鎌》と同じだ。

神々シリーズの武具は、全て―――までとはいかないが大体は同じ能力だ。

あとはそれぞれ武具の長所を伸ばす能力が個別に備わっている。

まぁそれは追い追い説明しようかね。

 

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「やっぱりこっちの方が速度が上がったな」

 

 

先ほどの倍―――まではいかないが、一・五倍は速くなった。

ギャスパーはレイピアをなかなかうまく使う。

突きを放つだけにとどまらず、そのまま横に振るったりしてくる。

鎌よりよっぽどレイピアの方が立ち回りがうまい。

俺の攻撃もうまく反らしている。

武器が軽くなったおかげか、一手一手の速度が上がり攻撃回数も増えてきた。

 

だがそれだけで俺に勝てるほど甘くはない。

 

 

「オラァァァァァァ!!」

「うわぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

レイピアの振るう速度を上げ、斬撃を飛ばしまくる。

逃げ場がないようにしっかりとだ。

案の定ギャスパーは斬撃をくらって吹き飛んで行った。

少しは逃げ場があったはずなんだがな……

 

今日はここまでか。

 

またギャスパーの元に駆け寄り、ペチペチと頬を叩いて意識を覚醒させる。

すぐに飛び起きた。

 

 

「ギャスパー、今日はここまでだ」

「あ、ありがとうございましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

そう言いながら勢いよく頭を下げた。

そんなに急に頭を下げたら―――

 

 

「きゅぅ……」

 

 

案の定気絶しやがった。

さっきまで意識を失っていたんだから急に激しく頭を振ったらそうなるわな。

 

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