【月光の神】ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか   作:クックダッセ

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そして、激闘の後は出来事(イベント)がついてくる

「うおおおおおおおおおッッ!!」

『ブモオオオオオオオオッッ!!』

 

死闘を見た。まるで物語に出てくる英雄の様だった。処女雪のような白い髪に宝石の様な輝く真紅(ルベライト)を意志の炎で燃やしながら、自分よりも強い、強大な敵に立ち向かう。これを物語の英雄の様だと言わず、何を言う。

 

誰かが呟いた、『アルゴノゥト』みたいだと。

私だけじゃない、ここにいる人が全員あの英雄に夢中だった。別に私は英雄になりたいとか、世界を救いたいとかそんなこと思ったことない、ただ私の故郷を滅ぼしたあの竜を倒すとそう決めてオラリオに来ただけ。

けどどうしてだろう、私の中で何かが燃えた様な気がした。

 

 

「んっ….」

「ベル!!」

 

僕が目を覚ますと状況把握する前に、レフィーヤが僕に抱きついてきた。

僕は恥ずかしさよりも抱きつかれた時の痛みの方が強かった、多分筋肉痛だと思うけど…

 

「レフィーヤ、ここはホーム?」

「うん、私たちのホームだよ」

 

周りを見渡すと、小さい部屋の中にこれでもかというくらい詰められた部屋。僕が今いる場所は紛れもなくホームだ。そして僕がいるのは普段神様やレフィーヤが一緒になって寝てるベッド。

何かいい匂いが漂ってきて顔を赤くしてしまったが僕はそんな邪を払うように顔を横に大きく振った。その姿を見てレフィーヤは疑問に思っていたみたいだけど…

 

「そういえば僕、ダンジョンでミノタウロスと戦ってたような…」

「そう、そしてあの強敵を撃ち倒したのよ」

「すごかったわ、ベル!まるで英雄みたいだったわ!」

「リリさん!アリーゼさんまで!」

 

台所から暖かい飲み物を持って現れる。リリさんから飲み物を受け取り、その暖かさを感じとり口に運んだ。

 

「そういえば神様は?」

「ベル気づいていないのですか?流石に唐変木というか…」

「横見てみなさい」

 

レフィーヤさんが呆れて、アリーゼさんが片目(ウィンク)をかましながら、僕に横を見るように促す。

促されるがままに横を見ると、このベットには寝ていたのは僕だけじゃなかった。僕の女神様が寝ていた。疲れていたのもあるけど、横で寝ている神様に気づかなかったの僕!?クゥクゥ寝息を立てながら…てか僕の真横で!?

僕は驚いてそのまま吹っ飛ぶ形で、ベットから転がり落ち、その衝撃で神様が目を覚ました。横にいるはずの人を探すように僕の名前を何度も呼んでいた。それで、転がり落ちた僕を発見し、そのまま突っ込んでくる。

 

「ベル!!」

「うあああ!か、神様危ないですよ!」

「危なかったのベルの方だ!!お前たちが帰った時死んだ様に眠っていたんだぞ!」

「ご、ごめんなさい…神様」

「でも無事に帰ってきたのだからそれでいい…ベルは冒険者なんだからな」

「神様…」

「はい、お二人でリア充め爆発しろ(イチャイチャ)しているところ私も割り込みますよー」

 

リリさんが無理やり神様を僕からひっぺがして、ベットに投げ捨てる、まるで女神様を物の様に…。

少し疑問に思ったことがある、レフィーヤは同じファミリアだからいいとして、リリさんとアリーゼさんがいるのはなんで何だろう。確かミノタウロスと僕は戦っていて、リリさんが助けに来てくれて、それで何とかミノタウロスを倒した…よね?

 

「なぜ私たちがここにいるか疑問の様ですね、ベル」

「私たちもあなた達のファミリアに入れてもらうわ!」

「ええっ!?」

「私も確認したんですけどね、ロキファミリアじゃなくていいんですか?って」

 

レフィーヤが苦笑いで答えていた。

確かに最初にロキファミリアに入ると言っていた。レベル的にも問題ないし、何ならいきなり幹部なんてこともおかしくないほどの強さだと思うけど。

 

「私は一言もロキファミリアに入るなんて言ってませんよ」

「えぇ!?私ロキファミリアに入るって言ったんだけど!」

「それは貴方だけ言いました。私は元からここに入るつもりでした」

「それ言って欲しいんだけど…」

 

衝撃の記事(ニュース)がいっぱいで故障(パンク)しそうだった。

まずミノタウロスは倒せたのは間違いはないみたいだ。

多分そのあとみんなが神様のところまで運んでくれたんだろう。それで一日中ずっと僕は寝ていて今に至るってことか...それとは別でなんで僕たちのファミリアに入ってくれることになったんだろう...

 

「どうして僕たちのファミリアに入ってくれるんですか?...いや!嬉しいんですけど!」

「どうしてって言いましても、強いて言えば【ロキ・ファミリア】よりも好みってことね」

「何言っても無駄だ、ベル。まあ私としてはありがたい...のか?いやレフィーヤもそうだが次は女が二人...?女性が多すぎる...まあ私は処女神でもあるし本来ならそうあるべきであるのだが...てか今後も絶対女が入ってくるだろ...なんて女たらしなんだベル!!」

「ヒィ!ごめんなさい!!」

 

神様が考え込んでいたみたいで、後半の方は聞こえなかったが最後の言葉だけは神様に何故か怒鳴られてしまった。僕なんか悪いことしたっけ!?

ともあれ僕たち【アルテミス・ファミリア】は4人の構成員になった。初めの一か月は僕と神様だけだったのにレフィーヤが入ってくれて賑やかになって、今ではリリさんとアリーゼさんが入ってきてくれた。(ホーム)を見渡してみると、さすがに狭いし何より僕だけ男で他は女の子というのが何より気まずい...

 

「今の(ホーム)で暮らすのも悪くないですが、さすがに狭くなってきたので私の手持ち(ポケットマネー)で家を建てました」

「えぇ!?流石に悪いですよ!!」

「同じファミリアなんです、これくらい当然です」

 

リリさんの目元は見えないが笑顔でそう答えてくれた。なぜかアリーゼさんは誇らしげに笑っていた。

家はリリさんの手持ち(ポケットマネー)の7割ほどを使って現在【ゴブニュ・ファミリア】が建築中とのことだった。家を作るとなるので一か月ほど期間はこの教会で暮らすことになりそうだ。

僕も同じファミリアとしてダンジョン探索を一層頑張ることを決めた。

 

「僕ダンジョン探索頑張ります、いつかになるか分からないんですけどきっと返しますから!」

「ふふっ、では待っていますよベル」

「なんかあの二人いい感じじゃない?レフィーヤ、アルテミス様」

「アルテミス様、きっと私たちいること忘れてますよ」

「ふっっざけるな!!ベルから離れろ新参者!!」

 

神様が血相変えて襲ってくるのは間違っているだろうか。

 

 

ベル・クラネル

Lv.2

力: I 0 耐久: I 0 器用: I 0 敏捷: I 0 魔力: I 0

 

《発展アビリティ》

【直感 : I 】

 

《魔法》

【オリオン・ヴェロス】

・破邪の一撃。

・誓いによって威力上昇。

・誓いによって消費魔力上昇。

 

【フォティノス】

付与魔法(エンチャント)

・光魔法。

・詠唱式【光よ(セラス)】。

 

《スキル》

英雄憧憬(ヒーロー・フレーゼ)

・早熟する。

夢見(おもい)がが続く限り効果持続。

・夢見の丈により効果向上。

 

 

リリルカ・アーデ

Lv.6

力: I 0 耐久: I 0 器用: I 0 敏捷: I 0 魔力: I 0

 

《発展アビリティ》

【耐異常 : F 】【疾走 : G 】【槍使 : F 】【聖戦 : H 】

 

《魔法》

誓槍煌閃(ヴォウ・ラディアンス)

・疾駆魔法。

・力と敏捷の値によって威力向上。

 

憤怒の聖餐(アイリス・レクイエム)

・破壊衝動。

・衝動を高めれば高めるほど補正。

・衝動の丈によって任意解除変更。

 

《スキル》

光縁道標(ルミナスコネクト)

・道標。

・光影で行先(ルート)を示す。

精神力(マインド)消費。

 

断絶の赤(スカーレット・アイソレーション)

・一定の自身の血の量で破壊属性付与。

・敵と認識した時のみ発動可能。

・血の量に応じて補正。

 

 

アリーゼ・ローヴェル

Lv.5

力: I 0 耐久: I 0 器用: I 0 敏捷: I 0 魔力: I 0

 

《発展アビリティ》

【狩人:H】【耐異常:H】【火閃:I】

 

《魔法》

【アガリス・アルヴェシンス】

・炎属性付与魔法。

・詠唱式【花開け(アルガ)】

・爆散鍵【炎華(アルヴェリア)】

 

《スキル》

正華紅咲(ルブルード・べギア)

・戦闘時、力の高補正。

・逆境時、耐久・器用の高補正。

・大敵交戦時、敏捷・魔力の高補正。

・三条件達成時、継続時間に比例して力・敏捷・魔力にさらに補正。

 

正闘正火(バトレアテ・アシラス)

・近接戦闘時におけるスキル効果増幅。

・魔法発動時における魔法効果増幅。

 

 

「ステイタス更新完了だ」

 

神様からそう告げられると、僕たちはステイタスの用紙を手渡される。

リリさんとアリーゼさんもランクアップをしていたらしく、リリさんは微笑み、アリーゼさんは飛び跳ねて喜んだ。

 

「おそらく、あの都市外にいた黒炎のモンスター討伐かしら?」

「ええ、おそらくですが…正直竜の谷の討伐より何倍もきつかったからですからね」

 

僕が知らない単語が出てきたが、都市外のモンスターは僕が思っている以上に大変で、まだまだ僕には知らないことがあるんだと悟った。

 

「さて、高レベルの冒険者が入ってきたわけだが、団長はどうするんだ?」

 

神様は一つ伸びをしながら、そう僕たちに聞いてきた。

確かに団長はどうするんだろう、さっきまで僕とレフィーヤだけのファミリアだったんだ。誰が団長になるかなんて考えたこともなかった。

僕は周りを見渡すと、レフィーヤもリリさんもアリーゼさんも当然決まっているかのように微笑んでいた。

 

「「「当然、ベル・クラネル」」」

「ふっ、そうだな…」

「ええええっっ!?ぼ、僕ですか!?一番このファミリアの中で弱いですよ!?」

 

団長就任を断るように、僕は腕をブンブン横に振った。

やっとレフィーヤに追いついてLv.2にはなったけど、まだまだ僕の方が半人前だし、リリさんやアリーゼに至っては第一級冒険者。僕よりも適正だと思う。

 

「確かにレベルや強さで見たら、ベルは一番下でしょう」

「だ、だったら」

「けど、私はあなたに惹かれて入ったのよ、ベル」

「え…..」

「だからみんな期待しているんだ、新たな英雄に」

 

リリさんが、アリーゼさんが、神様が、微笑んでいた。団長はベル・クラネルしかいないだろという眼差しで。

僕はまだまだ半人前で、このファミリアの誰よりも弱いけど、でもみんなが僕を認めてくれている事実に胸から何か熱い炎が灯った気がした。

最後にレフィーヤが一歩前に出て手を差し出した。

 

「【アルテミス・ファミリア】はこれから走り出すんですよ、団長」

「…….ッ!はいっ!僕は【アルテミス・ファミリア】団長、ベル・クラネル!!僕は必ず英雄になります!」

 

この誓いを胸に僕たち、【アルテミス・ファミリア】は走り出す。

 




発展アビリティ
【直感】
相手の弱点や回避など戦闘面以外でもあらゆる面で直感することができる希少(レア)アビリティ。

【聖戦】
強敵(ボス)戦の時に発動。全ステイタス補正。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

個人的にはここまでは序章という感じで考えています。
ここから【アルテミス・ファミリア】として4人と一柱で駆け出して行きます。
ここから自分が構想している物をちょっとずつ出していければなって思ってます。
感想などいただければ励みになりますので是非感想ください。返信もできればしていこうと思っていますので。
次回は18階層に向かいます。4人でのダンジョン攻略をお届けします。
実際はベルとレフィーヤの修行編ではありますが
次回も早いうちに書きたいなと思ってます。もしかしたら過去編かもしれないので一応アンケート出しておきます。
では、また。

次回書くのは

  • 14話
  • ベル過去編
  • リリ、アリーゼ過去編
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