イッセーは教会の地下に設けられた儀式場にやってきた。儀式場にはレイナーレ、十字架に磔にされたアーシア、大人数の神父がいた。神父はみな光の刃を発生させる剣を持っている。誰にも見つからないうちに手榴弾を投げ込んだ。
ドーーン!
手榴弾は爆発して密集していた神父たちを吹き飛ばした。戦闘になれていない神父たちは混乱しているすきに2個目、3個目の手榴弾を投げ込んだ結果、神父たちは全滅した。
「な、何があったのよ!?いきなり神父たちがばくさぐぅっ!」
レイナーレも焦り始めたところで心臓に銃弾を浴びた。
レイナーレは銃弾が富んできたと思われるところに向けて光の槍を放つ。しかしそこにはもうイッセーはいない。イッセーはレイナーレに肉薄すると、デザートイーグルをレイナーレに向けて射撃した。しかし、イッセー自身がとっさにデザートイーグルを撃ったために、狙いは外れ、逆にレイナーレに背中を抑えられることになった。
「残念だったわねえ、アーシアを助けられなくて。イッセー君、ここでアーシアの死を見届けてからあなたを殺してあげるわ。」
イッセーが手錠をかけられている間にアーシアの
「レイナーレの姐さん、加勢にきましたぜ!」
祐斗たちとの戦闘から逃げてきたセルゼンが儀式場に降りてきた。
イッセーは手錠を自力で外そうとしたものの、難しいようだ。近くには外科用の手術器具が乱雑においてある。イッセーの算段は決まった。
(しかしどうやってこの手錠を外したものか)
イッセーは手錠を外す方法を考えている。
「あああああああああああああああ!」
「あっはははははは!これで私も至高の堕天使に至るのね!」
アーシアの神器は奪われ、レイナーレの手に渡ってしまった。アーシアの肉体は急速に衰弱していき、死へのカウントダウンは順調に進んでいっている。
「イッセー君、死ぬ前に何か私に言っておくことはあるかしら?」
「ある。じきお前さんをとっ捕まえてぶっ殺してやる」
「ふーん、で、どうやって?」
「まずお前さんをとっ捕まえて楯にして、そこにいる見張りの牧師を殺る。そこに置いてある外科用のトロカールでな。それからお前さんの首を圧し折るってのはどうだ?」
「どうやってやるつもりなのかしらねえ?」
「手錠をかけられているのに?……外したよ!」
枷がなくなったイッセーはレイナーレを捕まえて楯にして、床に転がっている外科用のトロカールを掴む。セルゼンは光を発生させる剣を抜いてトロカールが飛んでくることに備える。トロカールはセルゼンの眼球に突き刺さって気絶した。どうあがいても失明は避けられないだろう。イッセーはそれからレイナーレの首を圧し折って気絶まで持って行った。人間ならば脊椎損傷で大変なことになるのは目に見えている。
イッセーはアーシアを磔から解放したが、アーシアの命はもはや尽きてしまった。
「とりあえず上に行こう、木場たちが待ってる。」
まずはアーシアを背負って上の聖堂に戻って長椅子に横たわらせる。
聖堂には祐斗、小猫、泰助の他に、リアスも朱乃もいた。先ほど泰助がセルゼンにつけられた傷は朱乃によって治されていた。
「将軍、なんでこんなところに……?」
「詳しい話はあとで。今は堕天使たちの討伐が優先よ」
イッセーは一度地下室に行って、気絶しているセルゼンとレイナーレを引きずって戻ってきた。
「こいつらがこのアーシアの神器を奪いに来た奴らです。神器は結構強力な回復ができますけど眷族にいれますか!?」
「その前にこの二人を消すのが先よ、分かるでしょう!?」
「行くぞお!」
小猫はレイナーレとセルゼンを拘束していく。
「ぶっは!いきなり何よ!?」
レイナーレとセルゼンは悪魔に囲まれていることに気づいた。セルゼンは必死に縄をほどこうとするが、小猫の力によって拘束されてるために不可能だと悟る。
イッセーは近くにワインの瓶が落ちていたのを発見した。
「一発どうだ!お代わりは!」
ワインの瓶でレイナーレの頭を殴りつける。瓶はすでに割れてしまった。レイナーレは少しでも抵抗しようと光のナイフを召喚して縄を切って脱出しようとしている。
「させるか!」
イッセーはレイナーレの右肩を蹴とばすが、かえってレイナーレとセルゼンを脱出するに至らしめてしまった。セルゼンは光の剣を繰り出して、近くにいた小猫を無視して泰助に斬りかかる。この判断は悪手でしかなく、後ろから小猫に首を圧し折られてしまった。
「そいつを埋めてきてちょうだい」
「……分かりました、リアス部長」
「ああ、その前に」
パアン!パアン!
イッセーはセルゼンの心臓に2発銃弾をぶち込んだ。
小猫はセルゼンを引きずって外に出ていった。ショベルを見つけたため埋めやすくなった。
「さて、堕天使レイナーレ、この不利な状況でどうするつもりかしら?」
「私には
「それはどうかしらねえ……?祐斗!」
「了解、部長!」
「イッセー、あなたの銃を貸してもらうけどいいかしら?」
「ええ、どうぞ」
祐斗とレイナーレが戦闘を行っている横で、リアスはイッセーのUZI9mmサブマシンガンを借りて、何かの呪文を唱える。するとどうだろう、サブマシンガンは何やら禍々しいオーラをまとっているではないか。
「そこまででいいわよ祐斗、あとはイッセーにとどめを刺させるから」
バリバリババババババ!
レイナーレに向けてUZIをぶっぱなす。レイナーレは苦しみに耐えきれず泣き叫びながら右往左往している。そのうちにレイナーレは消滅してしまった。UZIの禍々しいオーラの正体は消滅魔法の一部であった。
「地獄に落ちろレイナーレ……」
レイナーレが消滅した後に聖母の微笑の淡い緑色の光が浮かんでいる。レイナーレを地獄に送ったため解放されたようだ。これをアーシアに返すべきなのだがそのアーシアは生きていない。
「将軍、みんな……俺やアーシアのために振り回して申し訳ない。それに彼女は……」
「イッセー、これが何だかわかるかしら?」
リアスはスカートのポケットからソ連国旗の色のチェスの駒をとりだした。
「最新のコーヒー沸かし器。いや違う、かき氷の機械だ、間違いない。温水装置か?」
「どこをどう見てもチェスの駒でしょうに……。『
「我、リアス・グレモリーの名において命ずる。汝、アーシア・アルジェントよ。今再び我が下僕となるために、この地へ魂を帰還させ、悪魔へ転生せよ。」
アカ色の僧侶の駒がアーシアの心臓の位置に沈んでいくと同時に聖母の微笑も一緒に戻っていく。少ししてからリアスはアーシアに流していた魔力を止めていく。
「……あれ?」
瞼を開いたアーシアは見覚えのある顔をみつけて体をゆっくりと起こす。
「初めまして、アーシア・アルジェントさん。悪魔をも回復させることのできるあなたの力がほしかったことも私があなたを転生させた理由の一つよ。イッセー、あなたがアーシアを大切に思うなら、護ってあげなさい。先輩悪魔としての責務でもあるわ」
「帰ろう、アーシア」
後日、アーシアはイッセーの家にホームステイすることとなり、また、駒王学園のイッセーと泰助のクラスに転入することになった。
「新兵としての悪魔の生活、これからも頑張っていくぜ!」
くぅ~疲れましたw
これにて1巻の内容は終了です!
書きためが無くなっちゃったわ