おじさん、今年で36歳になるんだけれども   作:ジャーマンポテトin納豆

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おじさんが活躍する!……かもしれない。


クラス代表トーナメント戦始まるよ!!(始まるとは言ってない)

 

 

 

 

はてさて今俺が居るのは学園の敷地の中に幾つか存在する巨大なアリーナ。

 

……の中にある選手待機用のピット。選手だけじゃなくてIS自体を訓練で使ったりする時に点検をしたりする為の場所でもあるんだなこれが。

中は俺が触ったら間違いなくぶっ壊しちゃいそうな難しそうな機械ばかり。コントロールパネルみたいなのやISを載せて格納庫にしまったり出したりする為の台車とレール、他にも色々とあるが今日は関係無いし使わないから割愛。

 

 

そんなおじさんが何でこんな所に居るのかと言うとクラスの代表として試合しなきゃいけねぇからなのよ。(分からない人はこれよりも前の話を読んでみてね!)

 

で、そんな俺はピットで入場してくださいね的な事を言われるのを待ってるわけだ。

専用機?何それ美味しいの?普通に訓練機ですが何か?

 

 

ハッ!こんぐらいどうって事ねぇよ!ハンデだハンデ!お嬢ちゃん相手に本気出すほど大人気無くないです!(震え声)

 

 

ウソつきました。ごめんなさいでもちょっと考えてみようぜ?

学年ごとにクラスは全部で四クラスある訳だ。一年生の俺達はその内の3クラスは国家代表候補生がクラス代表な訳だ。

んでもってこのトーナメントは最下位決定戦まで行うんだが、勝とうが負けようが必ず代表候補生と当たるわけですね。そもそも一回戦から代表候補生とか笑うしかねぇわ。

 

はい詰んでますね。

 

3組の子は専用機持ちじゃないとはいえ代表候補生なんだからもうね?うん、実力の差なんて丸わかりなんですわ。

 

明日の新聞の一面の見出しは「おじさん、女子高生に叩きのめされる」なんて感じだったりして。笑えねぇ冗談だなちくしょう!!

あの時は一夏に頼まれて出場したのはいいけどどう考えても荷が重すぎるッ!どうしてだ!?どうしてあの時首を縦に振ったんだ俺は!?

 

 

一応一夏と訓練はしたし付け焼刃よりも何割かマシ程度にセシリアに射撃も教えて貰ったがやっぱりステゴロが一番しっくりくるんだよなこれが。

そんでもって俺は一夏とセシリアの手を借りながら四苦八苦。

鈴は今回は敵って事で居なかった。本人曰く、

 

「洋介さんは確かに強いけど正々堂々戦いたいし。態々手の内を前もって知っておかなきゃ不安ってわけでも無いから。それに私だけ知ってるのは不公平でしょ。そしたら私の手の内も教えなきゃいけなくなるじゃない。そんなの面倒だもん」

 

なんて言っていたが大方最後の面倒って言葉が8割ぐらいな気がする。

 

 

 

 

 

俺が今回乗るのは打鉄。理由はこいつの方が頑丈そうだから。ラファールよりもステゴロで殴った時に壊れにくそうだし。うーむ、我ながら脳筋思考に驚きを隠せませんなぁ!

武装は今のところ射撃武器としてアサルトライフルを2挺、葵とかいう日本刀を同数。

貧弱ではあるが下手に積み込むよりはいいだろう。試合中に打てる手の数や策なんかは減るが武器の多さ故に混乱したり選択ミスをすることも無いだろうし。

 

撃つか斬るか。単純明快でよきかなよきかな。

 

それとは別に隠し玉を一つ持っているんだけどこれは後ほど。

 

 

 

 

 

そんなこんなで本日トーナメントを迎えました。

ふぅ、アリーナは何故だか満員御礼ってな訳でして。生徒のみならず各国、各企業、各研究所の視察団なんかも見に来てる。

確か三年生のスカウトがどうのこうのってのと1、2年生の出場選手の実力判定とかも兼ねているんだとか。

つっても代表候補生は例外だろうからどうせ目的は俺なんだろうなぁ……

 

 

俺の事をどうやって引き抜こうとか、実験材料にしようとか考えてんだろ。後はデータ収集って感じか?ついでに俺を取り込めば千冬と束との間接的なパイプもゲットできるとかそんな感じだろう。

俺としては何処にも行きたくないのでお引き取り願いたいんだがね。

 

 

 

 

そんな感じで今日までの事を考えながらピットで待機。今は鈴と4組の代表候補生が試合中でテレビでの中継を見ている感じなら鈴の勝ちで終わるだろう。

4組の子は確か日本代表候補生で専用機を持っているうちの一人だったな。まぁうちの一夏もなんですがね!

 

鈴はバリバリの機動格闘戦タイプ。相手の専用機は確か機動性能を重視してるらしい。

 

 

鈴は砲弾が見えない武器で弾をバラ蒔いたり威力が高そうな弾を撃ったり。あれって威力の調整できんのか。両手に持った剣で斬りかかったり。

かたや4組の子はミサイルを一度に何十発も撃ち出したり。薙刀みたいなので鈴を迎撃したり反転攻勢を仕掛けたり。

 

見ていて鈴の攻撃は実に多彩だ。砲撃、斬撃。それも色んな種類の方法でだ。それに少しづつだが相手が翻弄され始めている。鈴はそんな相手を更に翻弄する様に動き回りながら攻撃を仕掛けている。

ほー、鈴の奴昔よりも随分と動きが早いな。ISに乗っていると言うのもあるだろうが格段に良くなっている。4組の方も動きが良い。多分なんかやってたな。

正直な所おじさんが鈴の動きについて行けるか不安でしょうがねぇんだけど。

 

 

 

お、決着が着いたっぽいな。

鈴の勝ちか。正直どっちが勝ってもおかしくはなかったんだがな。

これで決勝にコマを進めたのは鈴って訳だな。

そしたらこれから俺の試合か。

 

 

まぁ、精々必死になって足掻くとするか。あわよくば一勝ぐらいはしてやろう。泥臭い?上等だ。俺にはかっこいい勝ち方なんて出来無いからな。

 

 

 

 

 

 

それから暫く。

アリーナの準備が終了した。やっぱり一夏に出場させりゃよかったかもな。でもちっとはかっこつけても怒られないだろ。

 

さぁて!いよいよおじさんの出番だ!

 

 

 

 

 

アナウンスの、と言っても山田先生がオペレーターみたいな事をしているらしく、その指示に従ってアリーナ内のフィールドへ向かって射出される。なにこれガ〇ダムかよ。

 

おじさん、いっきまーす!

 

違ったわ。あんなに強くねぇし相手はシ〇アじゃないし。機体は赤くないし。

ん?鈴の機体は赤っぽかったな……はっ!?これはもしかすると鈴はシャ〇でおじさんがア〇ロだった……?

 

 

すいませんふざけました許してください。

 

 

そしてアリーナに文字通り放り出されると眼に飛び込んできたのは満席の観客席。そしてその一部にあるVIP席に踏ん反り返っているクソ役人とマッドサイエンティスト共。あ、あの顔知ってるぞ。態々俺の所まで来て気色悪い笑みを浮かべながら是非生きたまま解剖させてくれ!!とか言って来た奴じゃないですか。

 

生徒、教師、来賓問わずに興味津々と言った顔で見て来る。そりゃまぁ世界で一人しかいないIS男性操縦者(絶滅危惧種)ですから?何かと注目を浴びるのは分かっている。しかも今回は公式戦、いや学園の中の試合だから公式戦になるのか?どちらにせよ公の場で試合を初めて行うと来たもんだから注目度は倍増なんてレベルじゃないんだろうなぁ。

 

データ収集も俺のデータなんか開示されていないだろうし。そもそも俺に無断で開示したらうちの妹達が黙っていないぜ!

 

そんな中で試合しないといけないとかもうね。察して。

 

 

 

あぁ……今更だけどおじさん今年で36歳なんだがなぁ。お家に帰りたいぜこんちくしょう……

 

 

 

辞世の句を今すぐにでも詠んでしまいそうなクソ雑魚豆腐メンタルおじさん(本日限りかもしんない)

 

そんなこと考えていてもしょうがない。目の前には相手の子が。名前は知らん!だっておじさんだもの!皆も同じクラスの人の名前は覚えるけど他のクラスの人の名前は余程親しい人間じゃないと覚えすらしない。まぁおじさんはクラスのメンツも結構うろ覚えで名前と顔が一致してなかったんだけどネ!え?そんな事ない?そっか……

 

おじさん鳥頭なのかな?俺は物覚えが悪いフレンズだったのか。だから千冬に怒られるのか(今更何を言ってるんだこいつは)

 

 

 

「佐々木さん、今日はお願いします」

 

「え?あぁ、お願いします?」

 

互いに挨拶を交わして、そして山田先生の指示によって位置に着く。

 

『二人共、準備はいいですか?』

 

「俺は大丈夫です」

 

『大丈夫です』

 

『分かりました。それでは試合を開始します』

 

そう言って山田先生との通信が切れる。

その後に流れてきたのはやたらとハイテンションな実況とそれに応じてハイテンションな観客の声だった。

 

〔っしゃぁぁぁ野郎共ぉぉぉぉぉ!!〕

 

「「「「「「わぁぁぁぁ!!!!!」」」」」」

 

〔世界でただ一人の男性操縦者の勇姿を見る準備は出来ているかぁぁぁぁ!?!?〕

 

「イエェェァァァ!!!」

 

「早く見せろォォォ!!」

 

「データ取らせろぉぉぉ!!!」

 

「是非生きたまま解剖をぉぉぉぉ!!!」

 

おい待てコラ!物騒な言葉が余裕で聞こえて来るんだけど!?解剖はさせねぇって言ってんだろ!?あ、摘まみ出された。つーかあの顔は絶対にやべぇ奴だ。恍惚とした表情ではぁはぁしてるとか。クソ、ハイパーセンサーで何てものを見てしまったんだ……!しかもなんでよりによって男なんだよ!?せめて綺麗なお姉さんにしてほしかッ!?

 

………………これ以上考えるのは止めとこう。とんでもねぇぐらいの悪寒が……

 

明日風邪ひくかも。

 

 

 

 

そんなおじさんの恐怖を知ってか知らずか。いや、絶対に知らねぇな。分かるわけがない。会場全体を煽りに煽りまくった実況が言い放った。

 

〔それじゃぁいくぞぉぉ!!試合開始5秒前ぇぇぇ!!〕

 

うおまじかよこんなに急に始まんのか!!

オジサン的にはカウントダウンしますぐらい言ってほしかったなぁ!

 

「「「「「「「「「4!!!」」」」」」」」」

 

大合唱でござる。

 

「「「「「「「「「3!!!」」」」」」」」」

 

「「「「「「「「「2!!!」」」」」」」」」

 

「「「「「「「「「1!!!」」」」」」」」

 

〔試合開始ィィィィ!!!!〕

 

その合図と共に一気に距離を詰める。

その瞬間に打鉄に元々装備されている装甲をパージ。

右手に葵を展開しながら相手に向かって思いっきりブースターを吹かす。今回使っている打鉄は装甲の数をパージすることによって代わりにブースターの数と腕部装甲を厚くしたものだ。

ラファール・リヴァイヴに比べれば機動力は低いがそれでも追い付けなくはないと言うぐらいには速度を上げる事が出来た。幸いな事に今回の相手は打鉄を使っているから機動力に関してはこっちが勝っている。

 

ブースターと腕部装甲に関しては元から取り付ける必要があったがそんなものは些細な事だ。まぁ取り付けをやってくれたのは一夏とセシリアなんだけどね!

 

と言っても腕部装甲は肘より先の部分にしか追加していないからとてつもなく不格好な打鉄になってしまっているがそこはしょうがない。かっこよさを求められるほど今の俺は強くはないし。

 

 

 

さて、なぜ手に葵を展開して突っ込んだのか?

理由は簡単だ。俺は端から葵を使う事とアサルトカノンを使う事をしないと決めているからだ。もしかしたら使うかもしれないがそうなった時はほぼ詰んでいる状況だろう。

そして単純に俺と相手の実力だと間違いなく射撃では圧倒的差があるから。当たり前だ。

そもそも一般社会で生きてきた俺にとって銃火器を触る機会なんてあるわけがない。あったとしたらヤバい。

ISの操縦技術ですら圧倒的差があるのにそこに態々戦い方や武器なんかで差を広げる必要はない。

 

だからこそ、篠ノ之道場で学んだ徒手格闘と我流の強すぎる刀を使うのだ。

と言っても刀の方は癖が強すぎてあんまし使いたくない。見る人間が見れば篠ノ之流が元になっている事は分かるだろうし。ただそんな贅沢は言えない。さっきも言ったが今の俺に実質的に使いこなせて実戦レベルとなると徒手格闘しかない訳だ。実戦レベルで使えると言うのは証明されている。一夏が誘拐された時に図らずとも。あくまで生身の人間に対してだが。それでもISは人間が搭乗して操縦している人型だ。だからこそ人間に出来ない動きは出来ない。それならば人間同士の戦いになるわけだから通用するだろう、と言ったわけなんだが如何せん予測の域を出ない。そもそもISでステゴロするとか誰も考えない。一夏とセシリアに話した時も、

 

「ちょっと何言ってるかわかんないですね」

 

みたいな顔されたし。

でも、だからこそそこに勝機はあると思う。誰も考えないような事をやらなければ勝てる可能性なんて無いのだ。

……千冬には通用しないだろうけど。

 

 

 

 

 

「突っ込んできた!?」

 

「こんにちはってなぁ!!」

 

思いっきりブースターを吹かしながら突っ込む。

代表候補生なら対応できそうなもんだがそこは素人が突っ込んできたことに驚いているんだろう。それでもしっかりと対応してくるあたりは流石だな。しかしそれでも反応は遅れてしまった。

 

 

俺は、そこに反応が遅れた相手に思いっ切り葵を振りかぶって斬りかかる……

 

 

ふりをした。

 

 

 

葵を振り下ろす瞬間に手を離してそのまま殴り掛かると見せかけて右足で蹴りを叩き込んだ勢いで左足で回し蹴りをお見舞いする。

想定していなかった攻撃に目を見開くお嬢ちゃん。でももうその時にはおじさんの攻撃を食らった後。

 

〔えぇぇぇ!?なにそれ今の攻撃何それ!?そんなんアリかよ!?〕

 

実況が何か騒いでいるが気にしない。

10メートルほど吹っ飛ばされた相手が体勢を立て直す前に追撃に掛かる。

 

自分の知ってる全ての方法で殴る。

 

自分の知ってる全ての方法で蹴る。

 

 

 

これを見た奴らはこう言うだろう。野蛮だと。そんな戦い方で恥ずかしくないのかと。

 

 

確かに優雅さもへったくれも無いのだろうが知った事か!野蛮だと?上等!これが俺の戦い方だ!

 

 

 

「ぐぅ!!」

 

相手は苦しそうな声を上げるがそれでも動きは止めない。止めた瞬間に俺の敗北が決定する。

 

しかしそこは代表候補生。片手に葵とはまた別の、ロングソード?と言われる物を展開して斬りかかってきた。

 

 

 

そうかそうかそうか!!態々それで俺と戦うか!一番の愚策で!

 

 

 

その瞬間に相手には申し訳ないが俺は勝ちを確信した。

 

 

 

さて、ここで篠ノ之流無手ノ型を少しばかり教えるとしよう。

まず編み出された経緯だが戦国時代よりも前、確か平安時代だったか?そのぐらいの頃は鉄砲なんてものは存在しなかった。火薬と言う物すら日本には無かった。そんな時代の戦いの主力となる武器とは何か。

 

誰もが思い描くであろう槍と刀、そして弓だ。弓は銃よりも遥かに射程は短いが遠距離戦の武器として十分に使える時代だ。

しかしハンドガンやアサルトライフルの様に乱戦になっても使える、という訳ではない。

 

その時代の近接戦闘は結構勘違いしている人が居るが、刀よりも槍の方が圧倒的に強かった。それもそうだ。弓よりははるかに攻撃できる距離は短いが刀よりも長い。

その槍を前面に並べて刺し合うと言うのが普通。

 

でも槍が折れたら?槍で攻撃することが難しいさらに近距離の戦いは?

この段階になって漸く刀の出番という訳だ。しかしその時点で既に敵味方ごちゃまぜの乱戦状態。当然刀が無ければ攻撃手段なんてあるわけがない。

 

刀を使って戦っていた。でも刀が使えなくなってしまった。

 

さてどうするのか。勿論落ちている刀を拾えば、なんて思うだろうが戦場と言う物はそんな時間や隙を与えてくれる程の優しさも何もない。ただ背中を見せれば、隙を見せれば殺される。それだけ。

 

そして編み出されたのがこの篠ノ之流無手ノ型という訳だ。

元々は篠ノ之流は道場剣術ではなく合戦剣術、簡単に言えばルールが決められたスポーツではなく、ただひたすらに人を殺すための技術としてあったのが篠ノ之流だ。

 

しかし先程も説明した通り刀が無くなってしまえば折角磨いたその腕も、命も無くなってしまう。紆余曲折したがそこで考案されたのが無手ノ型だ。

 

此処までくればもう分かるだろうが篠ノ之流無手は刀が使えなくなっても戦う為に、生き残るために編み出された。

 

 

 

刀を持った相手でも素手で殺せるように

 

 

 

 

まぁでもこの技術も剣術も江戸時代の頃から徐々に衰退していった。平和になったのだから人を殺すための技術を磨かなくてもよくなったのだ。それでも戦争を想定して続いてはいたが。そして今では細々と見込みのある人間にだけ伝えると言った形で残っている。

 

 

 

 

 

 

そして戦いに戻るが俺が言いたかったのは、素手で刀を持っている相手を殺す技に対して少なくとも俺の目から見ればまだまだあまちゃんの域を出ない剣で俺に反撃すればどうなるか明白だって事だ。まぁ見てきたのが師範や千冬とか鬼よりも強いのばっかだったからあてになんないけど。

 

 

 

 

強く、堅く、そしてしなやかに。

 

 

それが俺の教えられたものだった。

 

しなやかに受け流す。そして強く、堅い一撃一撃を放つ。

 

 

 

ただそれだけ。しかしそれだけでも何物よりも強くある。

 

 

 

相手が振るう一撃を受け流し、時には装甲で受け止める。そして出来た隙に拳を、蹴りを叩き込む。

それでも相手は必死になってその攻撃を受け止めようと、回避しようとする。でもそれは出来ない。させてなるものか。

 

 

 

今この機会を逃せばあるのは己の敗北のみ。

 

 

 

 

 

そしてどれほどの時間が過ぎたかは分からないが遂にその時が来た。

 

 

 

 

 

『シールドエネルギーエンプティを確認!!試合終了!!勝者、佐々木洋介!!』

 

 

ワァァァァ!!!!!!!

 

 

 

 

 

放送が終わると同時に大きな歓声がアリーナ全体どころか学園全体を覆った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は今、絶望している。

絶望の原因は目の前に居る世界でただ一人のIS男性操縦者。

その人の目は試合という事を忘れさせるほどの迫力を持っていた。その時既に私にまともな思考は残っていなかった。距離を取って銃を使えばいいのに。

それでもそんな考えに至れるほどの余裕はなかった。

 

 

 

 

振るわれるその一撃は、受け流され弾かれる。お返しと言わんばかりに重く、強い一撃が何度も叩き込まれる。

 

それでも、その絶望していても、振るわれる、繰り出されるその技の中に私は何故だか惹かれるものがあった。

 

 

 

 

どんな攻撃よりも強く。

 

どんなものよりも堅く。

 

そして同時にしなやか。

 

 

 

 

訳が分からない。

それでも我武者羅に剣を振るうがそのどれも届くことは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今私が見ている物はなんなんだろう?

織斑先生が兄として慕っている、あの優しい佐々木さんは今、見た事も無い顔で戦っていた。

 

隣に立っている織斑先生が私の顔を見て説明してくれた。

 

 

「篠ノ之流無手ノ型。それが、兄さんの最も得意な戦い方だ。あの兄さんは普段とは全くの別人と言ってもいいぐらいだろう?」

 

そう言われて首を縦に振ると織斑先生はにんまりと笑っていた。

 

 

 

 

 

気が付けばシールドエネルギーが切れていた。

勝ったのは佐々木さん。誰もが驚く結果だ。戦い方も何もかも。

それでも試合終了を告げた直ぐ後にはいつもの優しい顔の佐々木さんが居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






今回の話の戦闘シーン、おじさんのキャラ変わりすぎィィ!!

因みに最後のはおじさんの対戦相手と山田先生です。

山田先生、説明してくれたって言ってるけど実はただ単にちーちゃんがお兄ちゃんじまんしたかっただけなんだよ!
戦ってるかっこいいお兄ちゃんを見て我慢できなくなった模様。うーん、可愛い。



すいません、この話一回ミスで投稿しちゃいまして。途中までしか書いてなかったので大慌てで削除して書きました。申し訳ありません。
エンターキーを連打したら……なんでだろうね、作者はエンターキーを連打したくなってしまうのです。




次回!!ちっびっこ大決戦!!(題名は百パーセント嘘です)



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