おじさん、今年で36歳になるんだけれども   作:ジャーマンポテトin納豆

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お家に帰るおじさん。






ヤバイ、サブタイが段々ネタ切れして来たぞ。









夏休み、寮住まいの学生達にはお家に帰ることが出来る数少ない機会だね、楽しみだね。

 

 

 

 

 

 

 

夏休みに入って一週間が経った。

早いもんで、毎日一夏達を鍛えるべく走り込みと筋トレ、ISを使ってのそれぞれの特訓を昨日まで続けていた。

 

まぁ、五人とも最初よりはランニングと筋トレに慣れてきた頃合いだが残念ながら今日から来週まで全員での特訓はお休みだ。

 

セシリアが今日から5日間イギリスに帰国するし俺も俺でひっさびさに家に帰る事になってる。

シャルロットも父親に面会するために明日からフランスに帰国するし、セシリアが帰って来たのと入れ替えで鈴が帰国、一夏も一週間に渡って日本代表候補生の合同訓練合宿に参加するために出掛けちまうから、来週に全員が揃うまではそれぞれ俺が渡したメニューをこなすように、という事になっている。

 

箒は箒で明日から実家の篠ノ之神社に帰る予定だし、しょうがないっちゃしょうがない。

一夏と箒は、家が近いってのもあるから俺と一緒にランニングと筋トレだけはやる。

まぁ、ISは流石に使えんから、その分ランニングと筋トレをガッツリやる予定だからな、二人とも一週間後ぐらいには何時ものメニューに戻ったら多少は楽に感じられるだろ。

 

 

そんなわけで久々の我が家。

千冬と一夏と一緒にのんびりとリビングのでっかいソファに座ってまったり。

テレビをつけて、道中で借りてきた映画を観る。いやぁ、なんかこう、凄く久しぶりで良いですねぇ……。

 

IS学園のそれぞれの部屋にはテレビがあるんだが、共有の部屋だから自分の好きな番組を好きな時に見られる訳じゃないし、しかも俺なんかは久々の学生生活が楽しくてテレビを見る機会すら減っていた。

千冬含めて一夏達の相手をしてたのも理由の一つだぁな。

 

 

 

「兄さん、久々の家はどうだ?」

 

「さいっこう……。やっぱ一番落ち着くわ……」

 

ソファに思いっ切り身体を預けて、千冬に聞かれるとそう答えるしかない。

やっぱし自分ん家のなんつうのかな、匂いとかが凄く落ち着く。

 

部活の合宿とかで帰って来た時も、それまで張り詰めていた感じも一気に抜けていく感覚分かる人なら共感して貰えると思う。

確かにIS学園の寮も千冬と同じ部屋ではあるけど、それでも、何処まで行っても寮は寮だ。家ではない。だからこう、落ち着けるとは言ってもその質が桁違いなんだよな。

 

一夏は涎を垂らしながらくーすか眠りこけているし、千冬も久々の休暇とあって目の下に隈を作ってはいるが割と元気そうだ。

まぁ、眠そうっちゃ眠そうなんだけど、それでも俺と一緒に映画を観ると言う意思が余程強いのか寝ようとはしない。

 

それはそうと、千冬さんがガッツリ腕組んで来て離してくれないんだけど、どうすればいいと思う?

あと一夏さんが思いっ切り寄り掛かってくるんだけど、涎がめっちゃ垂れててTシャツが湿って、と言うかべっちゃべちゃでぶっちゃけちょっと気持ち悪いんですよね……。

嫌だって訳じゃァないんすよ?思春期真っ盛り、片方は大人とはいえ妹達に好かれてんだからそりゃぁ嬉しいに決まってんじゃん?

 

普通ならこの年齢の妹、ってなると反抗期と言うか、まぁ、想像するだけでも泣いたくなる様な罵声を浴びせられているのが世間一般じゃん?それがどうよ?

思春期真っ盛り、華の15歳女子高生の妹どころか24歳にもなる社会人としてバリバリ働いている妹ですら兄貴にべったりなんだぞ?ぶっちゃけ、嬉しい気持ちも凄いあるけど、寧ろこれから先が心配になってくるわ。

 

 

 

 

そうは言ってもやっぱし嬉しいのは変わりないわけで。

とかなんとかで、甘やかしちゃうのも悪いんかなぁ……。

 

でも嫌われたくはないし、でも兄離れしてもらわんとならんし……。

 

そんな感じの気持ちで揺れ動いているのは、幸せ者の証拠なんだろうな。

 

 

 

 

「おい、一夏。寝るんだったら自分の部屋で寝ろって」

 

「んぅ~……」

 

軽く肩を揺らして起こそうとしてみるも、起きる気配は全く無い。

と言うか、そろそろ昼飯の時間では?腹も減ってきたわけだし、普段家にいるときは一夏が飯を作ってくれている訳なんだけどこの様子じゃ期待出来そうにない。

 

となると、俺か千冬のどちらかなんだけど。

千冬は掃除洗濯なんかの家事は出来るんだけど、どういう訳か料理だけが完全に出来ない。

作ろうとすればどういう訳かデフォルトでこげっこげだし、味もセシリア程とは行かないが割とぶっ飛んでいる。

 

そうなると、俺が作るしかない訳で。

 

「ひっさびさに、俺が昼飯作るとするか」

 

「ん、それなら私も手伝おう」

 

「いやいや、座って一夏見といてくれや」

 

「む、そうか。それなら、久々に楽しみに待つとしよう」

 

千冬はそう言うと俺が退いた後に一夏をソファに寝かせる。

学園にいる時とは違って、教師としてでは無く一人の姉として一夏に接している。

 

頭を撫でながら嬉しそうにしている。

 

まぁ、血の繋がった、と言えばいいのだろうか、この世界で唯一の肉親だ。

俺はまぁ、兄貴と言えば兄貴だが、血が繋がっている訳じゃない。

行ってしまえば義理の兄貴ってこと。

 

それを感じさせない位には、愛情を注いで育てて接してきたつもりだしな。

 

まぁ、義理だろうが何だろうが兄貴である事には変わりない。

 

 

 

そんじゃ、今日の昼飯は何にしようかな~?

 

冷蔵庫の中には、卵と鶏肉、それに玉ねぎがある。

よっしゃ、親子丼だな。

 

三つ葉が無いのがちょっとばかし寂しいが、しょうがない。

味付けなんかは一夏見たく繊細に出来ないが、そこは男飯ってことで。

 

これでも進歩したんだぞ?

最初なんかクッソ適当な煮る焼く炒める程度しかやらんかったんだから。

 

それからは流石に子供にこんなもん食わせてたまるか、と思って料理本買ったけど結局そんな手の込んだもんを作る時間が無くて開くことはあれど、しっかりと読み込む時間も作れなかったから実際に作った料理となると料理本の中のほんの10品ぐらいだ。その中の一つが親子丼、だったってわけなんだけど。

 

さぁて、今でもちゃんと作れっかなぁ。ちょっとばかし心配だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーい、飯出来たぞー」

 

「ん、分かった。ほら、一夏。兄さんがお昼ご飯を作ってくれたぞ。起きないと二人で食べちゃうぞ」

 

「お兄ちゃんの作ってくれたご飯!?食べる!」

 

ぐーすか寝ていたのに、俺の作った昼飯、と聞いた瞬間に目を爛々と輝かせて飛び起きた。

一応、お代わり用の分も多く作っといたから大丈夫だとは思うけど……。この勢いだと全部食べ尽くしかねないぞ。

 

うん、まぁそれはそれで作った飯を旨い旨いつって食ってくれるのは嬉しいから良いんだけどさ。

 

 

それから昼飯を三人で、久々の家で机を囲んで食べた。

学園の食堂で食う飯も旨いが、家で食う飯の旨さと言ったら格別よ。

 

思わずお代わりを二回ほどしてしまった。

俺も一夏の事は言えんわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日は取り敢えず、一日まったり久々の家族水入らずって感じで過ごして。

晩飯を食って滅茶苦茶久しぶりな、自分の部屋で自分のベッドで寝た。

睡眠の質が違った気がする。

 

まぁ、千冬は言わずもがな、一夏も久々に布団の中に潜り込んで来ていたのはご愛敬って事だろう。

冷房ガンガンだったのにくっ付かれてるから暑くてしょうがなかったけど。起きたときに思わず、

 

「あっつ……!?」

 

って言っちゃったし。

 

 

 

 

 

 

 

ともかく、朝になったってことで当然起きるわけだ。

今日は篠ノ之神社の方に顔を出そうかと思ってる。

 

道場や境内の表立った方は門下生や近所のおじいちゃんおばあちゃん達がボランティアで掃除をしてくれているんだが、それ以外の境内奥の方や篠ノ之家が住んでいた建物なんかは残念ながら篠ノ之家が国家重要人物保護プログラムでバラバラになったあの日から一度も掃除が出来ていない。

 

もしかすると、束がちょくちょく来ては掃除していたかもしれんがあいつにはあいつのやる事があるから出来ていなくても仕方が無い。

箒も今日から帰省する予定だし、一緒に掃除するのもいいだろ。

千冬と一夏も一緒に来るから、掃除戦力は四人になる。

篠ノ之神社は全部の建物や敷地を含めると山一つ二つ分も含まれるから小市民なおじさんからするとビビるぐらいに広い敷地面積なんだけど、流石にこの休みの期間だけで全部を掃除しきるのは無理があるからな。

建物に限定する。

 

驚いたことに篠ノ之神社は参拝者が結構多いらしい。

その中にはさっきも言ったがご近所の宮大工やら大工のおじいちゃん達も多い。

馴染深い神社で、朽ち果てさせるのも、ってなわけで本当に自分達には一銭も入って来ないのに、補修をしたりしてくれているとのこと。

 

だから、人が完全にいなくなった訳ではないので、まだ良い方だろう。

建物なんかは人が使わなくなると、使っていた時以上の速さで劣化がすすんだりするからな。

 

そう言う意味では、範囲が少なくなるから今日の掃除は楽だろうな。

 

 

 

 

 

ってなわけで、三人揃って篠ノ之神社へレッツゴー。

車で行くのもアリっちゃアリなんだけど、今日は歩いて行くことに。

 

因みに以前一夏と帰って来た時と同様に護衛の人がどっかにいるらしい。

え?別にその人達の気配を探る必要は無いだろ。俺は俺の夏休みを満喫するのだ。

 

 

少し歩くと篠ノ之神社に参拝するための割と長い階段が目の前に現れる。

篠ノ之家宅に行くにしてもこの階段を上り切らないといけない。

 

篠ノ之道場に通ってた門下生達はこの階段を使ってしこたま体力錬成をさせられる。

因みに、俺も無手ノ型を教えて貰っていた時に師範の指導の下他の門下生の十倍はきっついメニューをやらされたもんだ。

 

普通なら階段五往復とか、年齢や運動経験とかを考えてメニューを考えてくれるんだけど、俺は最初から朝七時から昼十二時丁度まで延々と階段を往復していた記憶がある。

いやぁ、学生の頃の夏合宿とかもまぁきつかったが、師範との体力錬成や特訓はそれの遥か雲の上どころか別の時空とか宇宙レベルでぶっ飛んでいた。

 

ガチで気絶するまで走る事になるとは……。

幾らそれまでも自分で筋トレとか走り込みをしていたとは言え、ありゃぁマジで辛い。

社会人として働いている一端の男が腕立てをしていて、辛くて辛くて泣くとかやばくない?

組手になったらなったで師範にボッコボコにされるし。

 

いや、もうこの話は止そう。

鳥肌立って来た……。

 

 

 

階段を上り終えると、二十mほどの石畳の先に立派な鳥居が。

鳥居を抜けて、真っ直ぐ言ったところにでっかい社が。お寺で言う所の本堂みたいなところだろうか。

 

正直、篠ノ之神社の敷地や神社、建物に関しては詳しいんだが名称とかはあまり詳しいとは言えないんだがなこれが。

 

年末年始とか、夏祭りは手伝ったりしていたんだが広すぎて覚えらんねぇのよ、これが。

大体の位置とか間取りは頭ん中入ってるんだが、名称自体は覚えていない、って感じ。

 

ともかく、神社の裏手にある篠ノ之家宅の方に。

 

取り敢えず、呼び鈴を鳴らしてみると、中から足音が聞こえてくる。

 

「はーい……。洋介兄さん!」

 

「おーっす、来たぜぇ」

 

「千冬さんに、一夏もよく来てくれた。さ、上がってくれ」

 

「おじゃましまーす!」

 

「おじゃまします」

 

箒も、休みだってこともあって昔の様に千冬に対して敬語は使っていない。

でも小さい頃は千冬お姉ちゃんとか、千冬姉さんって呼んでたんだけど、流石にもう呼ばなくなったんかな?

 

「本当は、お茶の一杯菓子の一つぐらい出したい所なんだが、何せ家の方は全く掃除も何もされていなかったから、食べ物も何も無いんだ。申し訳ないが、今日は何も出せそうにない」

 

「気にすんな気にすんな。今日は兎に角掃除をするんだろ?さっさと終わらせてなんか出前か食いにでも行くとしようぜ」

 

お茶も出せない事に箒は申し訳なさそうにするがそりゃ仕方が無い。

何しろ、篠ノ之家宅の方は神社や道場と違って政府から立ち入りが禁止されていたからだ。

 

道場や神社には他の人達も使うってことで、はっきり言ってしまえばIS関連のナニカを隠しておくことは出来ないだろうという事で出入りが許されていた。

 

まぁ、本当は篠ノ之神社の敷地全てを立ち入り禁止にしたかったらしいが師範と華さん、そして何よりも束自身からの反対があったという事で渋々許可を出した、って裏話がある。

そん時、確か束が家族を連れて雲隠れするよ、と脅しを掛けたんだっけか。

 

まぁ結果的に束は全世界から、雲隠れして月面に居る訳なんだけどもさ。

束から聞いた話じゃ師範と華さんとは、バラバラになったときに連絡手段すら取り上げられたらしいけど、束からすればそんなもん何のハンデにすらならない。

自分で作った連絡用端末を二人に渡して、結構頻繁に連絡を取り合っているらしい。

流石にまだ小学生だった時の箒には渡してはいなかったんだけどさ。

 

まぁ、箒は箒で束とは連絡とって、一夏とは偶に顔を合わせていたらしいから、確かに両親に会いたいと言う気持ちはあれど我慢出来ると言う感じらしい。

今は俺や千冬、一夏も居るし、学園には鈴やセシリア、シャルロット、ラウラを始めとした親しい友人もいるわけだしな。

 

 

 

まぁ、それはさておき。

門下生始めとして、俺も千冬と一夏ですら立ち入り禁止にされていて、五年以上の期間を無人で掃除すらされていた家ってのは酷い有様な訳で。

そりゃ床、机の上や棚の上には数センチにもなる埃が積もりに積もっている。

 

歩こうものなら靴下は直ぐに真っ黒になるだろう。

 

「一応、水場までの床はざっと拭いたんだが、何せこの有様だからどこから手を付ければ良いのか分からなくて考えていた所だったんだ」

 

「それじゃ、皆で分担して掃除しようよ。掃き掃除担当、拭き掃除担当で二人ずつ分かれてさ。そうすれば取り敢えず床とかは直ぐに終わるでしょ」

 

「ん、そうだな。細かい所は後々やるとして、今日は大まかな所を片付けちまおう」

 

箒の指揮の下、二人づつに分かれて掃除を行う。

力仕事を出来るように、俺と千冬は分かれて、俺は一夏と、千冬は箒と一緒に篠ノ之家宅を掃除を終わらせるべく駆け回るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

掃き掃除から始まり拭き掃除をして回って。

掃除機?長年使われていなかったことでご臨終しておりました。

 

取り敢えず、台所と洗面所、脱衣所、風呂場、とかの衛生面的に直結しそうな場所は念入りにやって置いた。

いや、人が入らなくなった風呂ってすごいと言うか、エゲツナイ事になるんだね……。

 

思わず数時間ぐらい必死に掃除し続けちまったよ。

だって、あんな状態になっていた風呂に箒が入るんだぞ?俺だってウェッ!?ってなるのに、箒に中途半端に掃除した風呂に入らせるわけには行かねぇだろ!

 

と言う訳で、衛生面的に直結する場所、特に水回りに関しては念入り中の念入りにやってやったぜ。

途中、何度もGで始まる名前の、火星でムキムキになったある意味最強生物に遭遇したけども、これが普通なら女性陣は悲鳴を上げて逃げ回るところなんだが残念、我が家でそいつを恐れる人間は誰一人いない。

 

俺も千冬も一夏も、オンボロアパートに住んでいたころは隙間風と友人だったし、隙間風が入るという事は当然奴らも入り放題と言う訳だ。年がら年中討伐していたし、箒も今更そんな奴恐れるわけがない。

 

普通にティッシュを使って討伐してゴミ箱にポイですよ。

 

今日何匹見たんだろ?

あっちこっちで出て来るもんだから数えてすらいなかったわ。

 

その日の内に、家の方は全て掃除を終わらせた。

後は境内の奥の方とか、倉庫とかだな。

 

そっちは明日以降になるだろうけど、流石に境内の奥の方は師範の許可無く立ち入れないので倉庫とかが主になるだろうな。

 

 

 

その日の夜は箒も一緒に飯を近所のファミレスに食いに行った。

 

流石に一人にするのは不安だったから箒を我が家に泊める事に。

いや、もし何かあっても篠ノ之神社って敷地広いしそのど真ん中の山の中だからさ、叫んでもだーれにも聞こえないしそう考えると怖いじゃん?だったらウチ来る?って言うね。

 

明日になれば束もクロエもラウラも来るだろうし、今日ぐらいはいいだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「洋介兄さん、久々に一緒に寝ましょう」

 

「んえ?」

 

「だって、IS学園に通うまで五年以上会えてなかったし、漸く会えたと思ったら千冬さんと同じ部屋で全然一緒になれないし。臨海学校だって姉さんと同じ部屋で二人きり。今日ぐらいは良いでしょう?」

 

「うん、まぁ、良いけど」

 

「やたっ!それじゃ、失礼します」

 

嬉しそうに小さくガッツポーズをすると、布団の中に潜り込んでくる。

いや、千冬と一夏と違って久々だからなんか変に緊張するな……。

 

モゾモゾと位置を探る箒は、そのせいで俺の身体に押し当てられたりする箒のあちらこちらに柔らかくてあったかい身体の部位がある事を気にしたりしては居ない。

 

箒さんってば、同年代どころか女性の中でも特に発育が良くてですね?

束もそうだけど、箒もそれに追随するぐらいなんですよ。

 

いや、これ以上の言及は止めておこう!

変態とか思われたくないしな!

 

 

 

 

 

結局、千冬と一夏と大して変わらず箒も俺を抱き枕宜しく抱き締めたまま寝るもんだから興奮とかよりもあっつくてあっつくて仕方なかった。

箒は嬉しそうに気持ちよさそうに寝てたから引き剥がす事も出来んし寝苦しい夜を過ごしたおじさんであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

 

「おっはよう!」

 

「朝から元気な奴だな、お前は」

 

「いやー、だって可愛い可愛い娘達をお母さんの実家に連れてくるんだもん!テンション上がるってもんだよ!ほーら娘達!ここがお母さんのお家だぞー!」

 

「おー!これがジャパニーズテンプルか!」

 

「そうだよそうだよ?お母さんのお家はね、神社なんだよ!」

 

「クラリッサが見たら喜びそうだな!」

 

「あー、確かに物凄く喜びそうだね」

 

的確なラウラの言葉に束もうんうんと頷いている。

クラリッサなぁ……。あいつ、確かに優秀なんだよ?優秀なんだけど、残念オタクって感じでもう手に負えないと言うかさ。

 

あと、ラウラに漫画やアニメ、ラノベで得た間違った知識を教えるなとあれほど言ってるのに懲りずに吹き込むもんだから俺と束がその知識を訂正するのが大変なんだよ。

 

しかもクラリッサ自身が悪意が無くて、しかも本人自身もそれが事実だと思っているから尚更質が悪い。

 

「お父様、お久しぶりです」

 

「おーう、元気だったかー?」

 

「はい、ラウラ共々元気に過ごしておりました。まぁ、ラウラはいささか元気が良すぎる気がしなくも無いですが」

 

「なーに、高校生ぐらいの年齢ならそんぐらいで良いんだよ。クロエももうちょい羽目の外し方を覚えると人生楽しくなるぞ」

 

頭を撫でてやると、普段のクールな表情を綻ばせて嬉しそうに微笑む。

 

あぁ……。やっぱりウチの娘達は天使なんやなって……。

 

そのあと、ラウラとクロエに神社の案内を行った。

境内の奥の方や社の中の奥の方も入れることに。

 

束が師範から許可を取って来たらしく、ついでに掃除も宜しく、との事。

 

そんなわけで見学よりも先に皆で掃除、となった。

束ならなんかド〇えもんみたいなすっごい道具を出して一瞬で片付けけてくれたりするもんだと思っていたが、

 

「いやー、外宇宙とか別の惑星に進出するための装備とかばっか開発したりしてたからそう言うの一個も作ってないんだよねー。応用出来そうなのはあるけど使ったらどうなるか分からないし」

 

「因みに月面秘密基地の掃除とかは誰がやってんの?」

 

「クーちゃん達!」

 

「お前……」

 

娘に家事のほぼ全てを丸投げしていやがった。

思わず、ダメ人間を見る目で見ちゃったぞ。

 

「でもでも、束さんも偶にはやってるよ!?だからそんな目で見ないで欲しいなー、って思うんだけど」

 

「お父様、私は家事全般をこなす事が楽しいので特に問題はありませんよ。あ、ですがお母様がそれにかまけてだらしないのは思う所がありますが」

 

「援護射撃かと思ったらフレンドリーファイア!?」

 

うん、まぁクロエがそう思ってんなら良いんだけどさ。

でも、ちょっとは手伝ったりしてやれよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 










前書きにも書いたけど、割とガチの方でサブタイのネタ切れ感があるんだよなぁ……。
実際作者の当た真ん中もネタ切れしてるし。

まぁ、本文の方はまだまだネタあるから大丈夫だけども、サブタイどうすっかなぁ……。

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