おじさん、今年で36歳になるんだけれども   作:ジャーマンポテトin納豆

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毎回投稿間隔開いちゃってすいません。








二学期、始まるよ!

 

 

 

 

 

 

さてさて、夏休みが終わって本日から二学期が始まる訳だ。

 

「諸君、夏休みが明けで気持ちが緩みがちになるだろうが、しっかりと気を引き締めて行くように。二学期からはISを使った実習も本格的に始まるからそのままで居たら事故、怪我人、最悪死者が出る。その事を忘れるな」

 

「「「「「「はいっ!」」」」」」

 

「よろしい。では早速授業を始める」

 

千冬は久々だからって事で気合い入れてる。

授業はいつも通り、ISに関する知識やらなんやらを辞書よりも分厚い教科書数冊使ってやる。

 

俺?

まぁ束と一応開発に携わっていた訳ですからね、大丈夫。覚えてる。記憶力に関しちゃ嬢ちゃん達には負けない自信あるよ。

 

ただ問題はなぁ、IS専門科目じゃねぇんだ。

一般教養科目なんだよ。

 

俺、英語プラス理系科目殆どがちんぷんかんぷん。

歴史とか国語は本読むの好きだから出来るんだけどね。

 

お陰で皆とお勉強よ。

 

 

 

 

「小父様、そこはitでは無くtheですわ。あとスペルが全く違います」

 

「どこが違うんや」

 

「そもそも分からなくなったらローマ字で書けばいい、というものではありませんわ」

 

セシリアには英語を。

 

 

 

「待った待った待った、その公式はこっちで使うの。今の式はこっちの公式使わなきゃ」

 

「……申し訳ありませんが小学生のとこから教えてください」

 

「うっそでしょ……。足し算とかは出来るわよね?……ならば小数点とかからか……」

 

鈴には数学を。

 

 

 

「佐々木さん、そんな組成式無いよ……?」

 

「いや、束なら作ってくれるはず」

 

「多分篠ノ之博士でも無理だから。くっ付かない分子同士はくっ付けられないよ」

 

シャルロットには科学を。

 

 

 

「良いですか?この表を兎に角まずは覚えて下さい。それからです」

 

「知ってるぞ、ぬるぬる言うやつだな?」

 

「違います。逆にぬるぬるってなんですか」

 

箒には古文を。

 

 

 

 

「お兄ちゃん、セントラルドグマって単語書けば良いってもんじゃ無いよ」

 

「カッコいいじゃん?」

 

「なんでこう、こう言うやつばっかり覚えてるのかな……」

 

一夏には生物を。

 

皆に色んな俺の出来ない教科を教えて貰う。

はっきし言っておじさん高校時代から17年以上のブランクがあっからまーったく覚えてねーや。

 

俺に教えるには、本当に基礎も基礎、小学生ぐらいからやり始めないといけない。

算数から躓いてたし、英語もテキトーなやつしか知らん。

 

国語も現代文とかは出来っけど漢文が幾らか出来るぐらいで古文はからっきしだったし。

三段活用とかなんなん?

 

いや、マジ皆居てよかった。

じゃなきゃ留年してたね。

この学校、赤点になる点数が異常なほど高いんだよ。

 

だって技術屋志望の子達なんか数学とかの理数系90点以上は当たり前、満点だって取りに行くんだもん。

 

確かに国内どころか世界トップクラスの偏差値誇るだけあるわ。

あの布仏嬢ちゃんも実技はアレだけど勉強はスッゲェ出来っからな。

 

はてさて、一学期はなんとかなったけど二学期ヤバいかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

て事で勉強してる訳だ。

 

しかしだな。

二学期ってさ、学校生活の中で一番イベント盛り沢山な時期な訳よ。

 

学園祭とか体育祭とか。

 

「今日は、学園祭で催すクラスの出し物を決めて貰う。実行委員はクラス代表が兼任だ。それでは、クラス代表が中心に皆で決めるように」

 

千冬はそう言うと、足早に教室から出てった。

仕事、沢山あるんだろうなぁ……。

ここ最近、千冬も山田先生のも死にそうな顔してるもん。

 

はっきり言っちゃえば千冬達は俺と一夏に丸投げして、その膨大な仕事を片付けに行ったってわけ。

まぁそれぐらい信頼されてるってこったな。

 

とりあえず、サクッと決めちまおう。

 

「皆何やりたい?」

 

「喫茶店!」

 

「お化け屋敷とか定番だよね」

 

俺が出るまでも無く、お祭り騒ぎが大好きな女子高生諸君は一夏を筆頭にワイワイガヤガヤと何やりたいか口々に言い始める。

 

そんじゃ俺は書紀でもやってっかな。

 

「お兄ちゃんは何やりたい?」

 

「俺か?そうだなー……」

 

「と言うかお兄ちゃんが一回目の高校生の時何やったの?」

 

「俺ん時?お化け屋敷やったぞ、あとは縁日とか。他のクラスだと、メイド喫茶やったりしてたな。あとはこことは違って男子も大勢居たからな、女装メイド喫茶なんてのもあったぞ」

 

「佐々木さんが女装するんですかー!?」

 

「ちょっと見てみたいかも!」

 

「待て待て、仮にやったとしても男俺一人だぞ、過労死するわ。女装は無しだ、無し」

 

ブーブー文句言ってるが、マジ見たくないだろ。

 

いやぁ、俺結構裏方で力仕事ばっかやってたからな。

当日は普通に準備で疲れて寝てたりしてた。普通に泊まり込みで徹夜とかやりましたからね、一般公開と校内公開に1日づつ分けられてたからそのまま二日間も連続で働いたら死にますよ。

 

お化け屋敷って意外と普通の公立高校だと大変なのよ。

なんせ使えるのが教室一つだからスペースが兎に角限られてる。一応申請出せば会議室とか使えるんだけど、そう言うでかい教室とかって大体食い物系の出し物するクラスとか、家庭科部とかが優先的に使えることになってたし、それに抽選だからなぁ。

 

しかもデカけりゃ良いってもんじゃない。

使う教室がデカかったらデカかったでその分準備が滅茶滅茶大変なんだな、これが。

 

最悪間に合わん、とか有り得るし。

 

この学園に限っちゃあんましそう言うの無さそうだけどな。

各学年4クラスで、他にも結構な数の空き教室があるから、そこを使える。

 

「どーする?」

 

「こう言う時って投票で良いんじゃねぇの?」

 

幾つかの案が出て、どれが良い、あれが良い、いやいやこれでしょ、とそらもう皆騒いでる。

どうやらどこのクラスも同じようなもんで、今日に限っては学校中が兎に角、高校生、特に女子特有の高めの声の騒がしさが学校中を包んでいる。

 

で、投票の結果。

 

「それじゃ1組はメイド喫茶に決まりましたー!」

 

「「「「「「「おぉー!!」」」」」」」

 

メイド喫茶やるんだって。

……俺ってどうすりゃ良いんだ?裏方?でも料理出来ませんが?

 

「なぁ、これって俺どうすんの?」

 

「……いっその事お兄ちゃん、女装してみる?」

 

「断る。ゲテモノが出来上がるだけだろが」

 

「えー、じゃぁ、執事でもやる?」

 

「それもどうなの?」

 

「私とか箒達は全然アリだよ?というか見たい」

 

「客が見たいかどうかの話でしょ、こう言うのは。言っとくけど利益に応じてクラス毎に順位決まるらしいからな」

 

「え!?それって何か報酬とかってあるんですか!?」

 

「えーっと、確かなんだっけな……、あー、そうそう、食堂のデザート無料券が一ヶ月分だ。あれだな、クラス代表トーナメントの時とおんなじ」

 

「「「「「「「やったー!!!」」」」」」」

 

もうね、事あるごとにテンション上がる嬢ちゃん達に付いていけない。

気圧されるもん。

 

なんで、ここまでデザート無料券でテンション上がるか、っていうとだ。

この学園、基本的に食堂の飯は驚いたことに無料なんだわ。だけどデザートとかは有料で、この学園に通うってなるとアルバイトは100%出来ない。機密保持とか保安面からの理由だからしゃーない。

だから生徒の殆どが、親からの仕送りでやりくりしてるわけだ。

 

一夏やセシリア、鈴と言った面々は代表候補生としての給料があるしセシリアに関しちゃ経営している会社とかの収入もあるからその辺に悩む必要はない。

ラウラも束からお小遣い結構多めに貰ってるし、シャルロットも代表候補生だった時の貯蓄と、束からの一種の給料みたいなのを貰ってるからな。

 

だけど他の生徒はそうは行かない。

もしアルバイトしようもんなら問答無用で退学になっちまう訳だし、そうなると天秤は我慢する方に傾くわけさ。

この先の人生が3年間アルバイト我慢するだけで決まるんだからな。

 

ISがそれまでこの世の中にあれば、の話だけど。

 

やっぱり貰ってる仕送りにもよるけど毎月の生活必需品とかを購入したりすると、週に一度食えるかな、って感じ。

おじさんは食わないからね、欲しいとはならない。

 

だから一ヶ月分のデザート無料券ってのは、垂涎の品ってわけよ。

 

こう言ったイベントで生徒会が煽りに煽って、皆を競争させるんだ。そうすりゃ生徒会はイベントは必然的に盛り上がるからな、宣伝としちゃこれ程の物は無い。

 

そんな訳で、生徒は気合が入るし、お陰でIS学園の学園祭は全国でも有名なのだ。

 

 

 

因みにIS学園の学園祭は入場制限がある。

 

生徒の家族はそれが証明出来れば入れるが、それ以外の人は生徒がそれぞれ3枚づつ渡されるチケットを持ってないと入れない。

全校生徒が約480人だから、チケットだと大体1500人弱しか入れない計算になる。

家族合わせて3000人とかそんなもんしか入れないな。

それでも高校生の学園祭って考えると滅茶苦茶多いけどな。

 

だからもしチケットをオークションに出そうもんなら、下手したら数千万じゃきかないレベルの値が付くぐらい。

億は流石に行かないと思いたいけど、世の中分からんからなぁ。

 

なんせ国家機密の塊みたいな場所だからな、ここ。

どれだけかねをだしても入りたい奴は大勢居る訳よ。ここに入って情報の一つでも持ち帰って売り捌けばリターンがデカいわけだし。

まさにハイリスクハイリターン、って事。

 

しかもIS学園の生徒は皆美人揃いだからな、お近付きになりたい男共が入りたくて入りたくてしょうがないらしい。

入ったら入ったで、男一人しかいないから肩身狭いけどな。

 

俺?誰に渡そうかな……。

師範と華さん、束は箒の家族ってんで入れるし、先生は一夏が渡すだろ。

 

弾と蘭辺りも一夏が渡すだろ……。

数馬は面倒だって来ないだろうし。

 

クロエも入れるし。

そうなるとあとは……。そうだ、マドカに渡すか。

 

束とはちょいちょい連絡取り合ってるらしいけど、俺とはあれからなんだかんだで音沙汰無いし、丁度いい。

他に渡す人間居ないしな。

 

まぁ一応生徒会長さんに許可取っとこう。

 

 

 

「それじゃぁ、ホールスタッフと調理スタッフとかも決めちゃおっか」

 

「一夏はどこやるの?」

 

「私は調理やりたいなぁ、って思ってる」

 

「えっ、ホールじゃなくて?」

 

「うん。ホールはセシリアとかラウラに任せればいいじゃん?」

 

「あー、なるほどね、理解した」

 

一夏とクラスメイト達が、そう話す。

セシリアの料理の腕は皆知ってるからね、仕方ないね。

 

「ちょっと皆さん!?私が厨房では駄目ですの!?」

 

「ごめん、セシリア。これに関しては庇えないわ」

 

「うぅ、事実ですから強く出れませんわ……」

 

セシリアも、クラスメイトと随分と仲良くなったもんだ。

冗談言い合ったり出来るようになったのは、あの時と比べるとやっぱり嬉しいもんだ。

 

まぁでも、悪いとは思うけど正直言って現状のセシリアを厨房に立たせない方が良いのは確かだな。

まぁ流石に誰かに教えられながら、ってなれば大丈夫だとは思うけど念の為ってやつ。

 

結局、2班作って、それぞれが交代で入る事になった。

40人が半分ずつだからまぁまぁ、余程客入りが良くなけりゃ余裕で廻るだろ。

 

おじさんはあんまり手出ししない。

一応俺も今は学生の身分ではあるけど、主役は本当の嬢ちゃん達だ。俺が余計に出しゃばる必要も理由も無い。

まぁ俺は一夏が、

 

「お兄ちゃんは絶対に厨房に立っちゃダメ」

 

って言ったからホールスタッフに放り込まれて裏方もクソも無いんだけどね。

 

一夏は希望通り厨房に、シャルロットも厨房に入った。

箒は希望してホール、セシリアも同様。

ラウラも料理なんて出来ないからホールだ。

 

俺と一夏、シャルロットが、同じ班。

箒、セシリア、ラウラがもう一つの班。

 

まぁまぁ良い感じに分かれたな。

これなら色々と心配する必要は無さそうかな、って感じ。

 

 

 

 

 

 

 

 

とまぁ、決まりはしたが授業は通常通り、準備は放課後や休みの日に皆でやる事になる。

学園祭は9月の頭だからあと一ヶ月ちょい。10月の半ばには運動会もあるからなぁ。

 

さすがIS学園ってだけある。

そらもう本気よ。ホールスタッフ全員分のメイド服や俺の燕尾服は被服部の子達が作ってくれるらしいし、既に一着分作ってあるのを見たがセシリアが驚くぐらいには完成度が高い。

 

しかもよく漫画とかアニメにあるようなやたらと胸元とかが露出してるやつじゃなくて、正統派のロングスカートのやつ。

俺やたらと露出してるやつよりもこっちのきっちりしっかりした方が好きなんだよな。

 

まぁ俺の好みの話は別として、一応モデルはセシリアんとこのメイドさん達が来てるやつ。

チェルシーさんだっけな、あの人をわざわざセシリアが呼んでメイドの所作とか教えてた。

 

あの人オッカナイな。

 

「やるからには、徹底的にやりますよ。勿論、お嬢様も例外では御座いません」

 

っつって全員ヘトヘトになるぐらい仕込まれた。

俺は老紳士って言葉がぴったりのアーノルドって言う執事さんに1対1ですよ?地獄だった。

師範を思い出すぐらいには。

 

「佐々木様は、未来の旦那様になる、もしくは成り得る御人ですので。ついでに執事以外にも色々とお教えしました」

 

だってさ。

まぁ、うん、何も言えなかったよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから毎日授業を終えたら学園祭の準備、時折部活、土日も準備に追われる事になった。

 

俺はまぁ、アーノルドさんに扱かれながらみんなのお手伝い。

 

「佐々木さん」

 

「んー、どした?」

 

テーブルを作っている時に、名前を呼ばれる。

まさかテーブルまで作る事になるとは思ってなかったけど、確かに机は使えんししゃーなし。

 

「ちょっと材料足りなくて、車出して欲しいんですけど、今良いですか?」

 

「おー、良いぞー。こっちもニスが足りんでな、買いに行こうと思ってたとこなのよ」

 

「本当ですか?」

 

「うん、今すぐ行くってのは無理だから明日だな。千冬には言っとくから準備だけはしといてな」

 

「はーい。ありがとうございます」

 

まぁこんな感じで車出したりするのさ。

千冬も一応免許持ってんだけどね、何年も運転してないから危なっかしいってのと単純に仕事が忙しくて先生方は手が開かないのよ。

 

だから免許持ってて、いつでも暇そうな顔してる俺の出番ってわけさ。

 

ホームセンターで買ってきた木板を線を引いて、束から借りた電動工具を使って円形に切ってって、それを18枚。

 

2枚1組で張り合わせて、縁や表面をヤスリで綺麗に整えたら、脚をくっ付ける。

流石に時間が無いからそこまで凝った作りには出来ないけど、角材を電鋸で切って形をヤスリで整えて、脚の先っぽををカールさせたりする。これだけで随分と違ってくる。

 

そしたらニス塗りを回数分けて施して、最後に表面を綺麗に磨いたらこれでテーブル1つが完成。

 

それを9個作る。

まだ4個目なんだけど間に合うかな、これ。

 

うーん……、ギリギリだけど多分何とか間に合う、ハズ?

 

流石に間に合いませんでした、じゃ格好付かないんでね、頑張りますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あちー……」

 

炎天下の中、一人黙々とテーブル製作作業をやってると。

 

「佐々木さーん!教室に来てくださーい!」

 

でっかい声で呼ばれた。

 

 

 

汗ビッショビショで申し訳ねぇな、と取り敢えず拭いてから着替えてなんだなんだと教室に行ってみれば、そこにはメイド服に着替えたホール担当の皆が。

箒やセシリア、ラウラは勿論、他の皆もきっちり揃えられたロングスカートのメイド服、何だっけ、クラシックとか言うやつだったか?

名前とかはイマイチ分からんけども、兎に角皆、メイド服着てカチューシャ着けてたりする。

 

「おぉ、似合ってる似合ってる」

 

「本当ですか?」

 

「嘘言ってどうすんの」

 

「でもどうして厨房のメンツまでメイド服?」

 

「この際だから、皆メイド服着ようって。記念、って感じかな?」

 

「そっか、まぁ、良いんでねぇの?学生の内だぜ、こう言うので楽しめるのは。だから大いに楽しんで許される範囲で羽目を外しとけ」

 

ほんと皆スタイルの良い美人さんばっかだからな、こう言うのを着たりすると眼福なんだよ。

言っとくが、少なくとも20歳も年下の同級生達をそう言う目で見る事は出来んからな。

 

普通に似合ってて眼福ってだけ。

 

「あ、因みに織斑先生も当日は時間限られてるけどメイド服着て接客しますよ!」

 

「マジで?」

 

「マジでーす!」

 

「千冬がメイド服か、高校以来だな……」

 

「えっ!?織斑先生メイド服着たことあるんですか!?」

 

「あるぜ?千冬が高校生の時だけどな。文化祭で今みたいにメイド執事喫茶やる事になったんだよ。そん時にな」

 

「だから結構すんなり頷いてくれたんだ」

 

「えー!すっごい見てみたい!」

 

「残念だな、写真はあるけど俺は千冬に殺されたくないから無理だ」

 

「そこを何とか!」

 

「駄目だって。ほら作業に戻った戻った」

 

「佐々木さんのケチー」

 

「ケチで結構コケッコッコー」

 

ブーブー文句言ってる皆を作業に戻らせる。

俺もさっさとテーブル作りしないといけないんでね、早めに作業に戻らないと。

 

 

 

「さーさーきーさーんっ」

 

「うぉっ、どうしたシャルロット」

 

「えー?さっきあんまり褒めてくれなかったから、見て欲しくて」

 

「で、追い掛けてきたと」

 

「はい」

 

後ろから、メイド服姿のシャルロットが腕に抱き付いてくる。

どうやら褒めが足りなかったらしい。

 

「似合ってるよ、びっくりするぐらいな」

 

「本当ですか?」

 

「あぁ、鬼に金棒ってやつだな」

 

「えへへ」

 

嬉しそうに顔を笑みで歪ませて、腕をぎゅと抱き締めてくる。

 

「ほら、準備に戻れ戻れ。俺もさっさとテーブル作らなくちゃならないんでな」

 

「分かりました。当日は、一緒に回りましょうね!」

 

「おう」

 

「約束ですよ?」

 

「俺は約束破ったりしないぜ。ちゃんと一緒に回るさ」

 

「はい。それじゃぁ、また後で」

 

「おう、後でな」

 

シャルロットと別れて、再びテーブル製作作業に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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