自称クールな姪っ子にセクハラをするだけの話。   作:橘田 露草

7 / 22
セクばんにゃ!
くーさんこと露草です。

あっぶねー!昨日寝落ちして今朝慌てて書きました。
wi-fiが切れてて保存されてないとかそんなん考慮しとらんよ‥‥。

というわけで第6話です!


初島家の朝&大学へ行こう!

朝食を食べ終えた僕と沙春ちゃんは食後のロイヤルミルクティーを飲んでいた。

 

「新入生相談会‥‥?新入生歓迎会なら聞いたことありますけと」

 

カップを傾けつつそう言う沙春ちゃん。

ちなみに初日に作ったのが相当気に入ったのか、朝食後はいつもミルクティーを2人で飲むのが習慣になっていた。

 

「うん、僕も同じだと思ってたんだけど」

 

そう言って彼女に見せたのは大学の日程表。

今日の日付には『10時〜 新入生歓迎会』と書かれていた。

現在の時刻はまだ7時前。

徒歩で行ける距離なのでまだまだ充分時間はある。

 

「むぅ‥‥じゃあ、とーはは今日一日いないわけですか」

「流石に一日というわけじゃないと思うけど」

 

少しがっかりしたような顔をする沙春ちゃん。

小学校の春休みも残すは数日なのでどこかに遊びに行こうと思っていたのだが。

 

とはいえ、10時という微妙な時間だと午前中は間違いなく潰れ、お昼も大学で食べることになるかもしれない。

朝食と一緒に昼食も作っておいたが沙春ちゃんに寂しい思いさせてしまうのは胸が痛い。

 

「別に不参加でもいいんだけどね」

「それはダメです。新たなコミュニティを作る時にはこういった機会をうまく利用しないと後々苦労します」

「えっと、もしかして実体験?」

「‥‥黙秘します」

 

目を反らす沙春ちゃん。

どうやら彼女は新たなコミュニティ作りに失敗した側らしい。

まあ春休み中、ずっと家にいるか僕と出掛けるかのどっちかだったから察していたけど。

特にいじめられているとかじゃないなら、余計な手出しはしない方がいいだろう。

 

‥‥ところで、だ。

さっきからコミュニティだ黙秘だと小学生らしくない難しい言葉を使う沙春ちゃんだが、この1ヶ月暮らしてきて1つ弱点に気付いた。

それはーーーー朝が弱いことだ。

とりあえず今朝の沙春ちゃんの様子を振り返ってみよう。

 

 

 

 

 

朝6時30分。

朝食を作っていた僕はリビングのドアが開いたことに気づいた。

そして同居人にしてこの家唯一の女の子が入ってくる。

 

「おはよー、沙春ちゃん」

「おはようございます、とーは」

 

欠伸をしながら歩く沙春ちゃんは、そのままリビングのソファーに横になった。

残念ながら普通のズボンタイプのパジャマなのでパンツは見えない。

だが、仰向けになったことでチラリとのぞくおへそがまたいい!

さらに着崩れとボタンを上まで全部止めてないせいで綺麗な鎖骨も見える。

運がいいと肩のあたりまで見えるのだがこれはこれで最高。

 

『見るだけなら犯罪じゃないぜー』と我が姉上も言っていたから、もうジッと見る。

 

「とーは?どうしたです?」

 

おっと、視線に気づかれたらしい。

ここは華麗に誤魔化さないと。

 

沙春たんの鎖骨へそハァハァ(いや、なんでもないよ)

 

‥‥本音というのはどうしてこうも邪魔なのだろう。

前に読んだラノベで本音を無くすって内容があったが僕も無くしたいものである。

アレだ、数学のパラドックスってやつだ。

全然関係ない気がするけど。

 

「‥‥」

 

チラリとソファーの方を見ると、もぞもぞと着崩れた服を直す沙春たん‥‥ちゃん。

その目はハイライトさんの出張中だった。

 

「とーは‥‥何か言い残すことはあるです?」

 

え、死ぬん?

爽やかな春の朝に僕死ぬん?

だが、ここからだ。

彼女を笑顔にした僕の話術で乗り越えるのだ!!

 

今度は沙春ちゃんの腋が見たい!(今度は沙春ちゃんの腋が見たい!)

 

こうして僕は10分のブラックアウト旅行を楽しむことになったとさ。

 

 

 

 

 

そんな可愛らしい寝起きの沙春ちゃんである。

え?ほぼお前のセクハラじゃねーかと?

いやいや、小学生ってスカートめくりとかするものでしょ?

いわば小学生=セクハラと言ってもいいくらいだ。

 

「折角の機会ですから楽しんできてください。あっ、お酒とかはダメですよ!」

「わかってるってば」

 

沙春ちゃんもそう言ってくれてるし、まあ僕も友達とはいかなくても大学で会話できる相手ぐらいは欲しい。

 

「あ、あと‥‥あんまり遅くならないでいてくれると嬉しいです」

 

‥‥想像して欲しい。

美少女からそう言われるのを。

照れから目を反らして、態度はちょっと素直になれないものの言葉には寂しさを覗かせてるそんな彼女を。

そんな彼女を見て、僕は‥‥僕は!!

 

「沙春ちゃん、今度スカートめくりしていいかなっ?」

「急になんなのです!?」

 

そっちの欲望が勝っちゃいました。

 

 

 

 

 

身支度を済ませ、外出すること数分。

特にイベントもなく大学に到着する。

 

御厨ヶ谷学園。

県内トップ、全国的に見てもベスト5に入る有名な大学である。

といっても僕はギリギリの成績で入ったのだが。

ちなみに僕が選んだのではなく、友人に一緒に行こうといつの間にか願書が出されていたのだ。

 

そんなどうでもいいことを考えつつ、構内に入ろうとする。

と、その時だった。

 

「や、やめてください‥‥!」

「いいから俺っちたちと出掛けようぜ」

「大学で教えてくれないことを教えてやるよ」

 

うわぁ‥‥今時ナンパなんてあるのか。

チラッとみると1人の少女に男2人が絡んでいた。

ご丁寧にも壁と男たちの体で行く先を塞いでいる。

 

「本当に急いでて‥‥あっ!」

 

あ、気付かれた。

よし逃げよう‥‥と行動する前に腕を掴まれた。

 

「こ、この人私の彼氏なんです!」

 

ぎゅーっと腕を掴まれる。

‥‥巻き込まれたんですけどー。

 

「ちっ!彼氏持ちかよ!」

「どんなに辛い時でもその手絶対に離すなよ!」

 

彼氏持ちに手を出さない良識ぐらいはあるのか去って行く男たち。

それはともかく。

 

「助かったよ〜。ありがとう、フユちゃん!」

「うん、何で君は僕を巻き込んだんだろうね」

 

さっきの男たちの前では見せなかった笑顔を見せる。

いやそれ自体はめちゃくちゃ可愛いんだけど。

 

「というか、フユちゃん。もしかしてだけどさっき逃げようとしてたよねぇ‥‥?」

「勿論そうだけど」

「勿論!?友達が絡まれてたのに逃げようとしてたのぉ〜!?」

「いや、だって」

 

掴まれてるのと反対の手でスマホを操作する。

そして一枚の写真を少女に見せる。

 

「"高校生女子空手大会全国優勝"の大谷智希おおたに ともきに勝てるわけないでしょ」

 

表彰台の上で照れたように小さくピースをする彼女の写真だった。

ちなみにしっかりロックをかけた永久保存版である。




同時刻に僕の小説の『紅茶のおかわりはいかがですか』にお知らせをかかせていただきました。
もし読んだことがある方がいましたら確認していただけると嬉しいです。

ではまた明日!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。