絶対転生特典間違えただろ   作:ナカタカナ

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 感想が来るたびにニヤニヤしながら返信する俺氏

 キモチワルw


ドッヂボール大会 後編

 前回までのあらすじ

 

 蛇先生をボコった以上。

 

 

 

 

 

 「おっとうとく~ん、楽しみだねぇ」

 

 先ほど一組に勝利した俺たちだったが次の対戦相手であるCチームの恐ろしさクラスメートは知らない。

うちの家族がどれだけヤバいかを知らない。

 

 そして何故か俺の右隣にはBBちゃんが座っている。背後には静謐ちゃんが無言で立っており

左隣にはジャンヌ、正面には師匠が立っていた。邪ンヌとエミヤ、母さんは喉が渇いたといってお茶らしきものを飲んでいる。

 

 アストルフォはどうしてるかって?まほちゃんと話している。

 

 「うちの妹に怪我はさせるなよ」

 

 「大丈夫大丈夫。なんかあったら僕の弟が守ってくれるはずだよ」

 

 「ならいいが、もしケガさせたら・・・分かってるな」

 

 「う、うん。分かってるよ」

 

 あちらは同級生と言うこともあり結構仲が良さそう?に見える。

 

 「そ、それで師匠?どうしたんですかね」

 

 「お姉ちゃんだろ。どうしたもなにも随分楽しそうだったなと思ってな」

 

 「お、お姉ちゃん呼びはぁ「ナニカイッタカ」いえ、なんでもありません。お姉ちゃん」

 

 「分かればいい。清姫と随分楽しそうに遊んでいたではないか」

 

 「あ、あれはですね。一組の教師がムカついたのできよひーに協力してもらっただけで」

 

 「ソウナンダ」

 

 背後から抑揚のない静謐ちゃんボイスが聞こえる。

そして、首元に爪を突き立てるような体勢に入っている。しかもだ、爪には毒が付着している。

いくらON OFが出来るようになったからって使っちゃ駄目でしょ。

 

 「マスター」

 

 ジャンヌの癒しボイスが今はドスの効いた声にしか聞こえないよぉ。

 

 「は、はい。何でありましょうか」

 

 「ドッヂボール・・・タノシミDATHネ」

 

 なんか文字がおかしいように思えるのだが気のせいだろうか?

気のせいで合ってほしいが俺の直感スキルが気のせいじゃないと告げている。

 

 『決勝戦開始まで五分前です。Cチームと三組の皆さんは準備してください』

 

 「「「「十六夜(弟君)(マスター)・・・タノシミダナ(デスネ)(DATHネ)」」」」

 

 クラスのみんなは知らない。

 

 うちの家族がどれだけ非常識か・・・

 

 身体能力では既に俺が勝っているというのに師匠とエミヤと母さんに当たっては勝つことができないということを・・・

 

 

 

 

 

 

 

 そして試合は始まった。

 

 俺は最初から外野に行くことにする。

 

 どうせ、本気を出そうにも中に他の奴がいたら本気が出せないからな。

 

 そのときの外野はまたきよひーに頼むしかないな。

といってもパスが通るか分からないが・・・

 

 Cチームの外野はジャンヌとエミヤ、静謐ちゃんだ。

 

 ジャンヌはFGOでもお馴染みの耐久お化けだ。

もし、ドッヂボールでもそれが使われると思ったら考えるだけで・・・うん、やめよう。

 

 「さて、まずはどいつからだ?」

 

 「ふふふ、可愛らしい子ばかりですね」

 

 「今日こそはあんたをギャフンっていわせてやるんだから」

 

 「弟くぅ~ん、待っててくださいね。すぐに中に入れてあげますから」

 

 「よぉし、僕も頑張っちゃうぞ」

 

 悲しいことにみんなやる気満々だ。

 

 唯一エミヤだけは常識を持って、俺以外の奴には小学生レベルで少し早いくらいの速度でボールを投げてくれている。

 

 そして、試合は進み、現在は俺ときよひーとみほちゃん、先生と佐藤の五人となってしまった。

 

 驚いたことに佐藤がよく逃げ回っている。

流石にそろそろ体力もなくなり肩で息をしているがそれでもなかなかすごいと思う。

 

 エミヤの球は避けられるとして、まさか邪ンヌとBBちゃんの球を避けられるとはびっくりだ。

こいつ何者だ?と思いすごいなと聞いてみると。

 

 「ちがうんだよ。僕のね本能が訴えてくるんだ。アレに当たったら死ぬって」

 

 ハイライトの消えた瞳を見た。

 

 普段からサーヴァントのみんながする瞳なのだが、佐藤の瞳は少し変わっておりハイライトが消えただけではなく精気も感じられなかったのだ。

 

 例えるならそうだな・・・女性がピーされたあとにする目だな。いわゆるレ〇プ眼だ。

 

 「グハッ」

 

 ここまで頑張っていた佐藤もここでギブアップしてしまった。

 

 そして、みほちゃんなのだがみほちゃんもすごく、なんと師匠と母さんを除いたサーヴァントの球が見えるらしい。戦車道の車長をやっていると砲弾が飛んできたりもするせいか、目がいいのだ。

 

 ほら、映画でも不良に殴られそうになったときも簡単に避けていただろ、あのときの才能は既にこのときから

開花していたのか・・・みほちゃん、恐ろしい子、いやほんとに。

 

 「キャッ」

 

 すると、今度は先生が当たってしまった。

 

 「どうする、これで残りは三人だぞ。私を超えてみろ」

 

 「しかたない。きよひーさっきのいくぞ」

 

 「はい、かしこまりました♡ついでにみほさんもそろそろ外野に行った方がいいですね」

 

 「う、うん、そうだね。私もそろそろ外野に逃げたいなぁって」

 

 「そうしとけ、下手したらマジで死ぬからな」

 

 「私が最初にボールを受け流しますのでそれをキャッチしようとしたふりをして当たってください」

 

 「わかった。じゃあ、十六夜君頑張って!」

 

 「できるだけ、頑張る」

 

 

 

 

 ジャンヌが投げたボールをきよひーが受け流しみほちゃんが当たる。

 

 「ここからが本番ということか」

 

 「やっと、弟君と戦えますね」

 

 「あらあらまあまあ、親子の戯れですね」

 

 「十六夜、私も本気(ボールが割れない程度、周りに被害が出ない程度)で行くぞ」

 

 「邪ンヌ、ふん、真っ黒にしてやるわ」

 

 「主よ私の愛する弟に加護を」

 

 ジャンヌだけが俺の心配をしてくれている。そうだ、帰ったらジャンヌに甘えようかな。

母さんに何か言われそうだけど、そのときは母さんに甘える。

 

 あと、きよひーのいうことを何でも聞いてあげよう。

きよひーがいなかったらここまでこれなかっただろう。

 

 「いくぜ、きよひー」

 

 「はい、旦那様(マスター)

 

 「ぶっ飛びな」

 

 ボールが割れない程度で全力投球する。

 

 ボールはBBちゃんに向かって飛ぶ。

 

 「よし、当たれッ」

 

 「ふん、甘い」

 

 あと少しでBBちゃんに当たるはずだったのだが、突如横から現れた師匠がボールをキャッチする。

 

 「なかなかいい球だったぞ。しかし、私には効かぬ。

 

 刺し穿ち、突き穿つ、貫き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルグ・オルタナティブ)

 

 ボールは紅い閃光を纏いギュン、ギュンと空中で不規則な変化を数かい行うと俺の元へ一直線に飛んできた。

 

 「しゃらくせぇ」 

 

 バレーボールのレシーブを行うように飛んできたボールもはや槍としか言えないが、それを真上に弾く。

 

 前世ではバレーボールをしていた俺だ。

 

 身長は低かったせいでリベロとしての活躍しか出来なかったが、それなりにうまかったと自信はある。

しかも、今はこのチートボディだ。眼も肉体も最強クラスだ。師匠の一撃をも完璧に上げることができた。

 

 ボールは真上に三メートルほど浮かび、ジャンプして掴む。

 

 「やるな、しかし、それくらいはしてもらわないと鍛錬を増やすところだった」

 

 「あぶねぇ・・・さて、貰った転生特典を使ってみるとしますか」

 

 Override with Another crownを発動する。

 

 俺はよく確認していなかったのだが、この能力は俺のスピードを光速まで高めることができる。

原作を読んでいないためよくわからないが、これを使えばきっと師匠たちを倒せる。

 

 「いっけぇッ」

 

 ボールは一瞬で邪ンヌに当たる。当たったボールは弾かれてBBちゃんに当たり、一気に二人が脱落。

 

 「しゃぁ」

 

 「・・・この私を驚かせるとは、生意気な弟子だ」

 

 「師匠が弟子は生意気なくらいが丁度可愛くていいっていってたじゃねぇか」

 

 「そうだな、ますます鍛えがいがありそうだ」

 

 ボールは再び師匠の手に渡った。

 

 「いくぞ」

 

 ビュンと俺の横を通過したボールはエミヤがキャッチし、俺の背後を狙い投げる。

 

 二ヤリ

 

 「おせぇよ」

 

 光速の速さに至った俺にとってはその程度の速さでは当たらない。

 

 ボールは師匠がキャッチし、エミヤにパス、師匠にパスが続く。

 

 圧倒的なスピードの中で行われる死闘に観客は沸いていた。

まぁ、その分引いていたのだがな。

 

 そして、ついに俺がエミヤのボールをキャッチした。

 

 「次行くぜ、母さん」

 

 「あらあらなんですか?」

 

 「大好き、これ受け取ってッ」

 

 「キャぁッ」

 

 「ごめん、母さん。でも、母さんが師匠の次に厄介だから」

 

 ボールは母さんの脅威的な胸囲に弾かれて俺の元へ戻る。

 

 「さぁて三人撃破だぜ、中に入れよ英雄共。こっから相手になんのは正真正銘、箱庭の英雄様だぜ。

 

 異世界の英雄舐めんなよ」

 

 俺の言葉に全員が反応する。

 

 やはり、英雄ということばには何かしら思うことがあるのだろう。

 

 「俺は英雄じゃない、でも、英雄になった少年の力を持っている。

素行もいいとは言えないが、それでも、この力を手にしてから自慢の家族に鍛えられたんだ。

 

 ただの異世界の英雄とは比べんなよ。俺が超えてやるよ。英雄のおとぎ話の悲劇を全部なッ

 

 バッドエンドなんかじゃ、終わらせない。俺が許すのはハッピーエンドただそれだけだッ」

 

 俺のボールはアストルフォに当たる。

 

 ボールは帰ってきた。

 

 そして、次はジャンヌだ。ジャンヌも撃破し、コートに見えるはあと二人、エミヤと師匠だけだ。

 

 「いくぜ、エミヤ・・・いや、父さん」

 

 「こい、自慢の息子」

 

 「おりゃっ」

 

 「I am the bone of my sword 熾天覆う七つの円環(ローアイアス)

 

 普通の人には見えないように展開した七枚の花弁がボールを止める。

 

 しかし、花弁を全て破ったボールはエミヤに突き進む。

 

 この花弁は一枚で城壁の防御力を誇るのだが、それを七枚貫通するとかやべぇな。

 

 「よし、エミヤも倒した。残るは師匠だけだ」

 

 「お姉ちゃんと呼べといってるが、何故か今は師匠呼びの方が心地よいな。いいだろう、来い」

 

 ついに最終決戦が始まる。

 

 「ハッ」

 

 「なんのッ、ヤァッ」

 

 ボールは更に加速し縦横無尽にコート内を駆け巡る。

 

 それは数分だったが、ボールがコート内を往復した回数は万を超える。

 

 「はぁ、はぁ、はぁ」

 

 「どうした、もうへばったか」

 

 「あぁ、まだまだ未熟な証拠だ。だから、これで終わらせる」

 

 「いいだろう。受けて立つ」

 

 「必殺 光速流星(ステラァァァァァァァァァ)

 

 「なんだ・・・グっ、まだ負けるわけには・・・キャァ」

 

 師匠の口から普段聞くことの出来ない可愛い声がでた。

 

 ボールは師匠から離れて、コートに落ちる。

 

 「・・・やった、やったッ」

 

 「すごいです。旦那様」

 

 「流石だな十六夜。まさかあのスカサハを倒すとはな」

 

 「すっごい。すごいよぉ」

 

 「成長したな。しかし、まだ私は負けておらんぞ。その証拠に貴様は息切れをしえいるだろう」

 

 「はぁ、はぁ、そうですね「ポン」えっ?」

 

 俺がエミヤたちと話していると横から何かがぶつかった。

 

 ぶつかったものはボールだった。

 

 「マスター、油断大敵。私はアサシン、気配遮断はお手の物」

 

 「えっ、ウソ、はぁッ・・・はぁぁぁぁあああああ」

 

 「私達の勝ち、姉として、弟には負けられない」

 

 俺にボールをぶつけた犯人は静謐ちゃんだった。

 

 たしかに、静謐ちゃんが外野から復活した後、俺は当てていない。というか、見えなかった。

 

 「そんなのありかよぉぉぉぉぉ」

 

 こうして、波乱のドッヂボール大会はCチームの優勝で終わった。

 

 

 

 

 余談だが蛇先生は肋骨が数本折れていたらしく、数か月の入院が決まり、一組には代理の担任が用意されたのだが、その担任がカッコいい男性だったらしく、一組の生徒は大喜びだ。

 

 




 いやぁ、まさかの展開です。

 誰か予想できた人はいたかな?

 感想待ってます。

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