なんか指が勝手に動くんですよ。
卒業式が終わり俺達は西住家と一緒に校門の前に立っていた。
「卒業おめでとうみほちゃん」
みほにそういったのはアストルフォだ。
まほちゃんもここに来ている。
あんた黒森峰中だろ。学園艦にいなくていいのかよ?とツッコミを入れたいところだが入れた所で無駄だろ。
見てみろあのにやけた顔、妹の姿を見てこんなになるなんてよっぽどのシスコンだろ。
なにゆるーいゆりしちゃうの?
ゆるゆららららゆるゆりってしちゃうのか?そうなんだろ。
「みほちゃんは黒森峰にいくのだろ?」
「はい、そうです」
「そうか、学園艦に行くとなると会う機会が減るな」
「そうですね。でも、戻ってきたときは顔出しますよ。お姉ちゃんと一緒に」
「そのときはお菓子を作って待っておこう」
「ほんとですか」
みほはエミヤと話している。
皆さんもお気づきだろうか?このころのみほは既に原作・アニメの落ち着いたみほになっている。
「戦車道頑張れよみほ」
「うん、ありがとう十六夜君」
「にしてももう卒業かぁ~早いもんだな。覚えてるか初めて席が隣になったときのこと」
「うん、最初は怖い人なのかなって思ってたけど戦車道の話ができる友達第一号になってくれたんだよね」
「それからというもの毎日休み時間の度にどこかに連れまわされて」
「アハハ、申し訳ないです」
「今となってはお淑やかな大和撫子だもんな。やっぱりアレか戦車道やってるからか?」
「や、大和撫子って・・・」
「どうしたんだ?」
「ううん、中学も同じだったら良かったのにって」
「なんだ、そんなことか。仕方ねぇよ、黒森峰は女子高だしな。男子の俺が行けるわけない。
それに、また同じ学校に通うことになりそうだぞ。理由はいいのか悪いのかは分からないがな」
「なんでそう言い切れるの?」
「俺のサイドエフェクトが告げている」
「なにそれ、うん、そうだよね」
「砲弾に当たるなよ」
「大丈夫だよ。いつも十六夜君っていう砲弾が近くを飛び回ってたんだから今更、普通の砲弾に当たるわけないでしょ」
「おいおい、いうようになったじゃねぇか」
「ふふふ、いつまでもやられてばかりじゃないよ」
「参った参った。降参します。流石は西住流だな」
「関係ないよ」
小学校を卒業した後は近くの中学に三年間通った。
まぁ、みほとは試合があるときは見に行ったりしてたし、学園艦が戻ってきたときは飯食いに行ったりもしたし、メールでのやり取りもほぼ毎日していた。
サーヴァントのみんなとはどうなのかというとみんな楽しそうな学園生活を送っていた。
エミヤは趣味で祭りのときは屋台をだして料理をふるまったりしていた。毎回行列ができていた。
本人も楽しそうだからいいんじゃないか。
お栄ちゃんはまいどの如く描いた絵が特賞を取っていた。
名前も葛飾北斎なので葛飾北斎の生まれ変わりか?と言われていた。
いや、本人というか三女の応為というか複雑な存在なのだ。
しかし、絵の腕前は一流である。
沖田さんと沖田ちゃんは中学の剣道部で一年のときから全国大会優勝、準優勝の競い合いをしていた。
剣道業界からは現代に蘇る新選組一番隊隊長 美少女姉妹と呼ばれている。
BBちゃんは政府公認の天才ハッカーとして活躍している。
BBちゃんがするのは主に国の黒い部分を調べたりする危険な仕事ではあるが、流石はムーンキャンサーだ
足取りを一切残さず。政府からは電脳世界の癌と呼ばれている。
他のみんなもそれなりに充実した学生生活を謳歌していた。
俺はどうかって?地元で有名な悪ガキになってるよ。
ヤハハ、やっぱり十六夜はこうじゃなくちゃな。故に周りからは問題児と呼ばれている。
中学に入ってからは俺はバレーをやっていた。
試合にはでることはなかったが部内で一番うまかった。
いやがらせなのか部員から鞄を隠されたり体育館シューズを隠されたりしたが全て無駄に終わった。
ちなみにその時のワンシーンなのだが・・・
「おい、逆廻ここ音読しろ」
「はいよ、吾輩は猫である・・・煙草というものである事はようやくこの頃しった」
「逆廻教科書はどうした?」
「朝トイレに行ったら鞄ごとなくなってましたぁ。まぁ、教科書は全部覚えてるんで問題ないすけどね。
ヤハハ、無駄な事をしたなぁ~こんなことに時間使ってるんだったら人にために働けって話ですよね」
「そういうお前はどうなんだ?」
国語の担任をしていた教師が若干引き気味で聞いてきた。
「俺はいじめられてる奴がいたら助けてやってますよ。そのせいで問題児扱いされてるんすけどねぇ
世知辛い世の中だぜ」
「お前は何歳なんだ?それより、鞄の件はこちらでも探しておく」
「あっ、いいっすよ。鞄の中身は小石だけなんでね。教科書は家にありますんで、ほんと馬鹿だよな。
中身も確認せずに鞄持って行くんだからよ。小石運びは楽しかったか・・・上野く~ん」
「なっ」
「あれ、カマかけただけなのに、ほんとにやってたのか?ひどい、信じてたのにー」
『どの口がほざいてるんだ』と教室にいた全員が思った。
「上野、あとで職員室な」
「俺じゃないですよ」
「あっそ、話は職員室で聞くから」
これが鞄事件のとき、次は体育館シューズのときのワンシーンを見てもらおう。
「逆廻靴はどうしたんだ」
「あっ、山下先生、なんかしらないですけどなくなってたんですよ」
「忘れたんじゃないのか?」
「ちゃんと持ってきましたよ。教室に置いてたらなくなりましたぁ。まぁ、あってもなくても俺が上手いのは変わりませんけどね」
そういいながらチラッと部員が集まっている所を見る。
全員肩がビクっと上がっていた。
「確かにお前はうまいがチームワークが取れていない」
「ヤハハ、チームワークですか?そもそもチームじゃないのにチームワークもくそも無いですよ」
「いいか、逆廻。バレーは一人ではできない」
「そうっすね、でも、俺はバレーボールは暇つぶしでやってるだけなんでどうでも良いですよ。
球拾いとか掃除とかして部活にも貢献してますし」
「はぁ、どうすればお前はチームの一員になってくれるんだ?」
「俺のレベルに合わせられたらいいですよ。俺のスパイク誰か一人でも止められたら俺はちゃんとしますよ。
まぁ、今も掃除とかちゃんとしてますけどね」
先生は困っているようだったが、バレー部のレギュラー全員集めて、俺のスパイクを止めることをした。
「せんせートスあげてください」
「おいおい、一人でいいんじゃなかったのか?」
俺にエース(笑)が絡んで来た。
「そうだな、自分で上げて自分で打つわ。じゃあいくぞ」
俺は真上にボールをあげる。
ボールは体育館の天井ギリギリ約6メートル付近まで上がる。
「しゃらくせぇ」
俺自身も五メートルほど飛び上がり全力で腕を振り下ろす。
ボールはドッヂボール大会のときと同様、音を置き去りにし体育館の床に叩きつけられる。
ドッカーンと重戦車の主砲の音より大きかった。
体育館の床には直径15メートルほどのクレーターが完成し、部員は失神している。
バレー部の横で練習していたバスケ部が何事だとこちらに来たが体育館のありさまを見て絶句する。
「あれ、大分手加減したはずなのになぁ・・・それで先生は俺のレベルにみんな合わせられると思いますか?」
「・・・いや、俺が悪かった。この床どうする?」
「また、俺がやりましたっていっとけばいいじゃないですか。事実ですし」
「はぁ、お前が群れない理由が分かったよ」
「俺も分かってるんですけどね、力加減してもこのありさまなんで、化け物というのが当たってる。
でも、バレーだったらリベロができるんですけど、こいつらがこれじゃ、合わせることもできない」
そういって、その日は家に帰った。
力をむやみに使うのはいけないということは理解している。しかし、周りがそれを認めない。
というか、わざと俺を怒らせる。
一番ひどかったのは先輩方がうちの家族を何十人もの不良で拉致及びレ〇プしようとしたことだ。
まぁ正確には拉致未遂なのだが、あいつらが不良如きにやられるはずがないのだが、あいつらは俺と違って
優等生ということもあり、手は極力出さないようにしてもらっていた。俺もマシュから連絡を貰った時は
光速で向かい、殲滅した。
そんな、変わった中学時代も終わり、ついに高校にいくことになった。
原作との変更点は大洗が今年から共学ということだ。
俺は即決だった。きっと女神様がやってくれたのだろう。
みんなも俺に合わせて大洗に行くのだが、学園艦ということでみんなで引っ越しすることになった。
今まで住んでいた家は所持したままで学園艦内で大きい一軒家を購入した。
三階建てになっており、一階はエミヤが店を開く。店の名前は「オカン食堂」だ。
二階と三階で生活することになる。
そして、俺達は大洗に入学した。
あっ、制服は女子は変わらず男子は学ランだってやったね。中に黄色いカラーシャツを着れば十六夜君だよ。
次回からようやく原作一年前です。
ここまで長かった。めっちゃ長かった。
投稿し始めて一週間で十六話だぜ。頑張ったよね。
褒めて褒めて。まぁ、みんなが面白い面白いおだててくれるから頑張れるんだけどね。まじ、ありがとうございます。
感想待ってます。誤字・脱字報告も滅茶苦茶助かります。
じゃあ、またお昼か夕方ごろに会いましょう。