先生が十六夜君の家に泊まりどんな感じなのか書きました。
いつもより豪華な夕飯を食べ終えた俺は風呂に入りベッドの上で寝ころび天井を見てた。
天井には特になにも何だが前世からの癖なのか天井を見ている。
前世でもよく、親に「またあんた天井見てるよ」と口うるさく言われていたのを覚えている。
にしても、元気にしてるかな?
俺の部屋は意外とインドアな感じだ。
本棚が壁一面にあり、本もたくさんある。
本のジャンルは幅広く、図鑑、歴史書、童話、神話、昔話、ラノベとたくさんある。
図鑑などはほとんど暗記しているし歴史書のおかげで勉強は楽だ。
童話や神話は師匠が読んでみるのもいいだろうと勧められたので読んだのだがなかなか面白かった。
ラノベはこの世界でも存在し、ガルパンと問題児以外の作品は前世と変わっていなかった。
ただ、この世界では電子機器はあまり発展しておらず、ラノベの絵が少し古いように思うけどな。
それにしても、まぁちょっとした書庫見たいだな。他にあるものといえば勉強机とノートパソコン、小型テレビと家庭用ゲーム機くらいだ。といってもゲーム何てほとんどしないのだがな見たいテレビ番組の録画やDVDを見るための機会として使っているから買っただけだし。
うちに泊まりに来た先生はというと俺の隣の部屋が空き部屋なのでそこで寝てもらっている。
俺の部屋は二階の端にあり、前の家とは違い、今回は一人一部屋ある。
それに、一人一部屋使ったとしても空き部屋が二個あるのでそれなりに大きい家だ。
一階は店となればかなりいい家だろう。
まぁ風呂場は少し狭いと感じてしまうが足を延ばせる浴槽があるのでそれはあまり気にならない。
リビングというより居間があるのだがそこにみんなが集まることはほとんどない。
何故かって?店の方が忙しいからだ。
カチャとドアが開く音がするのでそちらを見ると。
「ふぅ、さっぱりした」
先生がバスローブ姿で髪をタオルで拭きながら立っていた。
「先生、ここは俺の部屋ですよ」
「へっ、あっ、ごめんなさい」
ガチャとすごい勢いでドアが閉められる。
にしても先生・・・エロかったな。
髪から流れる水滴が先生の健康的な鎖骨に流れてそのまま先生のたわわな胸の谷間にすぅ~と流れるのだ。
バスローブ姿というのも俺的に言わせてもらうとエロい。
先生もすっぴんになったのだが普段から最低限のメイクしかしていなかったらしく、ほとんど変わらなかった。
いいものを見れたと思いまた天井を眺めていると少しするとまた先生が入ってきた。
今度はバスローブ姿ではなくジャージ姿だった。
これはこれでありだなと思っていると
「そ、そのごめんねさっきは」
「気にすんな。いいもの見れたし」
酔いの勢いでとんでもないことをやってしまい酔いが覚めたときのような態度をしている先生を少しからかう。
「も、もう。十六夜君のエッチ」
「ヤハハ、先生の方がエロくないか?」
「な、何言ってんの。先生みたいなおばさんに興味あるの?『それは少し嬉しいな』」
胸元を両手で隠すのだがそのせいで胸が強調されて見えてしまう。
残念なことにジャージは上まで閉められてしまっているので何も見えないのだが・・・って俺は何を期待しているんだ。
「別に先生はまだおばさんって程の年齢じゃないだろ」
「ふふふ、ありがと」
唇に指を当てた先生はベッドに座っている俺の隣に座った。
脚を組む先生はジャージ姿と言うこともあり先ほど見たときよりかはマシだった。
ただ、その顔やめて欲しい。なんというかサキュバスみたいな表情をしている。
しかし、その程度で揺らぐ俺ではない。普段からサーヴァントを相手にしているんだ。今さらこの程度で俺がどうとなるわけでもない。
「それで、どうしたんだ先生?」
「十六夜君とお話がしたかったの?」
「話って学校を案内してる時にしただろ」
「それだけじゃ足りないわよ」
「で、なんの話をするんだ?」
「え、えぇ、中学ではどうだったのかなって。一応、十六夜君が卒業してからもあの学校で先生をしてたからそれなりには耳に入ってきたのだけど、いい話がほとんどなかったから」
どうやら先生は俺のことを心配してくれていたようだ。
「あぁ、そういうこと。中学はアレだな色々と色恋沙汰に目覚める奴が多いから美少女ばかりに囲まれてる俺は
男性から毎日嫉妬の眼差しが注がれてたな」
「バレー部だったんでしょ?」
「まぁな、ちょいと興味というか昔やったことがあったから入っただけなんだがほら、俺の身体能力が化け物なのは知ってるだろ?そのせいでな、周りの部員からも嫉妬されて」
「やっぱりそうなのね。体育館の床を壊したなんて聞いた時は心臓が飛び出るかと思ったのよ」
メッと呟き俺の頭にデコピンをしてきた。
「でもまぁ、沖田さんたちがいたし、それなりに充実した学校生活は送れたぜ。一番の楽しみは昼休みに食べるエミヤの弁当だったな。というか、先生は心配し過ぎだって」
「だって、いじめられてたらどうしようって」
「俺がいじめられてるだけの奴って思うか?」
「それはありえない」
「だろ。だから大丈夫だ」
「ならいいけど」
「先生こそ早くいい人みつ・・・あっ」
俺が自然と口が動き自分が何を言っているのか気づき口を閉じた頃には既に遅かったらしく
先生は俺の隣で泣いていた。
「うわ~ん、私だって素敵な人と結婚したいのよぉ。あっ、でも十六夜君が幸せにしてくれるのよね」
泣いたと思ったらすぐに泣き止み俺の顔をじっと見つめてくる。
「・・・な、なんですかね、そんなにじっと見つめられると恥ずかしいんですけど」
思わず敬語になってしまう。
「十六夜君がイケメンさんになったなぁって思って、そんな子が私を幸せにしてくれるって言ってくれたから嬉しくて」
乙女かッと叫びたくなる。
「そ、それじゃ俺はもう寝るから」
「えぇ、寝るってまだ七時過ぎじゃない」
「せ、先生こそどうしたんだよ。なんか変だぞ」
「変じゃないわよぉ、久しぶりに教え子に会ったのよこんな感じでしょ」
そういえば、先生はお酒を飲んでいたような気がする。ってか、酒飲んでいいのかよとか思うのだが、それよりもあんた、さっき風呂入っただろ。なんでまだ酔ってるんだよ。
「えへへ、風呂上がりのいっぱいは私の楽しみなのよ」
俺はそこで思い出す。
先生の荷物の中にはクーラーボックスがあった。その中身が酒だったのだろう。
家には酒は置かれているには置かれているのだが、先生が飲んでいたのは酎ハイだった。
「いじゃよいくぅん」
猫の様にじゃれてくる先生。
抱き着いてくるせいで胸が腕に当たる。
「悪いな先生」
ストンと先生のうなじに手刀を落して意識を刈り取る。
意識を失った先生はすやすやと眠り俺の腕から離れない。
「まったく、とんだ先生だ」
俺は先生をお姫様抱っこして先生が泊まる部屋まで連れて行く。
部屋には一応ベッドが用意されていたのでそこに先生を寝かせて部屋を出て行こうとすると
ベッドのそばにあるテーブルの上のビールの缶と写真立てを見つけた。
勝手に見るのはどうかと思うが、写真が見えてしまい俺は手に取る。
その写真は卒業式でとったクラス写真だった。
俺の隣にはきよひーとみほが映り、先生は俺の右斜め前で椅子に座っていた。
今の先生より幼い顔つきをした先生はほんとうに高校生に見える。
「ほんと、先生が俺の先生で良かったな」
誰も聞いていない部屋で一人言葉を漏らした俺は写真立てをテーブルに置いた。
「おやすみ先生」
最後にそういって俺は部屋から出て自分の部屋に戻った。
もう、アレだね。先生ヒロイン確定だね。
あれだったらifで先生ルートでも書こうかな。
誤字脱字報告ありがとうございます。
感想待ってまーす。面白かったらお気に入り使いしてもらえると嬉しいです。
では、また次回お会いしましょう。