絶対転生特典間違えただろ   作:ナカタカナ

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サンダース戦 中編

 前回、敵歩兵五名を無力化してから地雷を入手できた十六夜たち

 

 ニョロニョロ作戦へと移行した。

 

 

 

 

 先ほどの地点から数百メートルほど移動したときに俺の携帯にメールがはいった。

 

 『通信傍受機が打ち上げられています。これからは携帯による連絡を回すつもりです』

 

 どうやらアニメと同じく通信傍受機が打ち上げられていたようだ。

 

 『了解、通信傍受機の位置は分かるか?』と返信を返す。

 

 『うん〇〇〇地点の上空。今はその近くに私達はいます』

 

 『おっけ、破壊するからちょっと待ってろ』

 

 もう毎度おなじみの俺のもうひとつの切り札である《石さん》を掴み俺の人外じみた視力をフルで使う。

 

 言われた地点を見ると確かに何かが打ち上げられていた。

 

 「なにしてるんですか旦那様?」

 

 きよひーが不思議そうな顔をする。

 

 「ちょっとなッ」

 

 返事をしながら少し強めに石を投げる。

 

 いくつもの空気の輪を形成し通信傍受機まで一直線で突き進む。

 

 通人傍受機は粉々に破壊されて、落ちた。

 

 『こちら十六夜、通信傍受機の破壊に成功した』

 

 『ねぇ、十六夜君』

 

 『何もいうな。たまたま石を投げたら当たっただけだ』

 

 『でも、通信傍受機の破壊に成功したって』

 

 『しーらない』

 

 通信を切り敵の歩兵探しを再開する。

 

 『こちらネロだ。敵の歩兵三名を無力化』

 

 『こちらカバさんチームのカエサルだ。敵の歩兵四名を発見、北斎殿が無力化に成功』

 

 敵の歩兵もどんどん減っているようだ。

 

 『分かりました』

 

 

 

 

 

 

 

 あれから俺と沖田さん、きよひーは敵の歩兵を八名無力化、マシュは五名無力化することに成功した。

 

 シャーマンも四両撃破に成功した。

 

 アニメとは違い通信傍受機を破壊されたことを知ったアリサが慌てているとだけいっておこう。

 

 『こちら十六夜、ニョロニョロ作戦の準備完了。かばさんチームは至急ポイント〇〇〇まで向かってくれ。

他のチームはポイント◎◎◎までシャーマンを誘導してくれ』

 

 『こちらあんこうチーム。了解』

 

 『カバさんチームも了解』

 

 『カメさんチームりょうかーい』

 

 『アヒルチームも了解』

 

 『ウサギさんチーム了解しました』

 

 通信を切り沖田さんときよひーとニョロニョロ作戦開始の用意を始める。

 

 

 

 

 

 みほたちは無事シャーマン二両をポイント◎◎◎に誘導することに成功。

 

 ニョロニョロ作戦の説明をそろそろ始めよう。

 

 ニョロニョロ作戦とは車高の低い三突を利用した作戦で簡単に説明してしまえばアニメのプラウダ戦で

雪に埋もれさせた三突を使いKV2を撃破したのだが、それの応用で俺ときよひー沖田さんで長方形上の穴を掘り

そこへ三突を埋めて敵を誘い撃破するといったものだ。

 

 作戦は成功しシャーマン二両を撃破できた。

 

 『こちらカバさんチームニョロニョロ作戦成功』

 

 『では、その地点から移動してください』

 

 『了解・・・きゃぁぁぁぁ』

 

 突然、カバさんチームの悲鳴が上がる。

 

 『どうしましたッ』

 

 『す、すみません。撃破されちゃいました』

 

 何故だ。敵からは完全に見えない配置にいる三突が何故撃破された?

 

 三突の近くにいた俺は辺りを見回す。

 

 すると大分離れた所にファイアフライを発見する。

 

 『こちら十六夜、カバさんチームを撃破したのはファイアフライだ。第二射が来る前にここから移動しろ急げッ』

 

 「旦那様、あれはなんでしょうか?」

 

 きよひーが指さす方角を見ると空中に何かがいた。

 

 始めは鳥かと思ったがよく見ると機械だった。

 

 通信傍受機・・・ではないな、まさかッいや、でもあれは・・・

 

 空中を彷徨っていたものの正体はなんとドローンだった。

 

 「ドローンじゃねぇか。なんでここに?というかドローンってもうあったのかよ」

 

 この世界の技術は前世に比べると劣ってしまう。そんな世界でドローンがもう開発されていたとは・・・

 

 すぐにドローンを撃破するために俺は再び石を使い投擲する。

 

 ドローンを破壊したあとは他にドローンがないか確認するために通信を入れる。

 

 『全員空を見てもらっていいか?変な機械がないか確認してくれ』

 

 『なに、どういうこと』

 

 武部の声が聞こえる。

 

 『いいから早くしろッ。サンダースに俺達の位置が丸わかりかもしれない』

 

 『えっ、ちょ、ほんとどういうこと』

 

 『早くしろッ』

 

 『ッ・・・みぽりん、なにか見える?』

 

 『えっと・・・もしかしてあれかな?小さいラジコンみたいだけど』

 

 『それだっ、みほたちの近くには確かお栄ちゃんがいたはずだ』

 

 『なんだいますたあ』

 

 『頭の上にある小さい機会を壊してくれ。それがおそらくサンダースのカメラだ。それのせいでこちらの位置がばれてる』

 

 『分かった。任せとけ、いくぞトト様・・・ガチャンッ』

 

 通信機越しにだがドローンの壊れる音が聞こえる。

とりあえず、これでひとまず安心していいだろう。他にはなかったらしいからな。

 

 『壊したよ』

 

 『これで流石に大丈夫だろう。フラッグ車は見つかったのか?』

 

 『まだ・・・『フラッグ車発見しました。すみません、こちらも見つかってしまいました』ほんとっ、分かった。援軍を送るからなんとか逃げ切ってください』

 

 どうやらアヒルさんチームがフラッグ車を発見したようだ。

 

 確かその付近は・・・

 

 「なぁ、きよひーアレって確か」

 

 「えぇ、旦那様に言われた通りにしましたから」

 

 「そっか、あとはどうなるかだな」

 

 「きっと成功しますよ。沖田さんたちも行きましょう」

 

 「そうだな。よし、移動するぞ途中で遭遇する歩兵はチャチャッと片付けようぜ」

 

 

 

 

 

 

 俺達はその場から移動しアニメでも最後のシーンで出てきた平原へと向かう。

 

 「ちょっとステイしてもらおうか」

 

 すると横からマックスと呼ばれていた男が現れた。

 

 「でけぇ体してんだから退いてくれねぇか?」

 

 「それは無理だな。随分と俺の後輩を可愛がってくれたようじゃないか」

 

 怒っているようには見えないがそれでも後輩の仇を討とうとしているのだろう。

 

 「それよりさー、あの通信傍受機はなんなんだ?」

 

 「ホワイッ、通信傍受機だって?」

 

 「知らないってことはおたくの副隊長さんの独断だな。ということでじゃあな」

 

 「だから待ちたまえっていってるだろ」

 

 しつこいなッ

 

 「しつけえぇんだよ。とりあえずこれでも喰らえ」

 

 俺は催眠ガスをマックスの顔面に吹きかける。

 

 「・・・残念、私はあまり効かない体質でね」

 

 「おいおい、嘘だろ。体質とかで効かないなんてことあんのかよ。というか戦車道連盟さんッ熊用の麻酔銃用意してくれません?」

 

 これは流石の俺も引いてしまう。なんだよ効かないって。

 

 「沖田さんときよひーは先に行ってろ」

 

 「分かりました」

 

 「承知しました」

 

 二人には先にみほたちの元へといってもらう。

 

 「そうはいかない」

 

 すると今度は残っている歩兵全部を投入してきた。

 

 「きよひーさんッ」

 

 「はいッ」

 

 しかし、サーヴァントである二人には関係ない。

 

 沖田さんが半分を催眠ガスにより無効化するときよひーは残り半分を小型麻酔銃で無力化及び催眠ガスで完全に無効化した。

 

 「ついでにこれもどうぞ」

 

 きよひーはクルッとこちらに振り向くとマックスに向かって麻酔銃を放つ。

 

 ブスッと背中に刺さった麻酔弾。

 

 「これはなかなか効くね。だけど、まだ倒れたりはしないよ」

 

 「マジかよ。本気で熊用の麻酔銃いんじゃねぇか?」

 

 「もう一発ッ」

 

 きよひーはもう一発麻酔弾を放つが回避されてしまう。

 

 「すみません。弾切れです」

 

 「いや、もういい。二人は先に行けっ」

 

 今度こそ二人に先にいってもらう。

 

 「あぁ~あ、行っちゃったか。まぁいい。どうやら見た中では君が一番厄介そうだからね」

 

 「確かこういうときは肉弾戦もオッケー?なんだっけ」

 

 「両者の合意の上ならオッケーだね。俺は肉弾戦でもいいよ」

 

 「俺もそれでいいが怪我しないように気を付けろよ」

 

 「流石に君みたいな細身の子に怪我をさせられることはないさ」

 

 マックスはガハハと笑う。その姿はまさに熊田じゃなくて熊だ。

 

 「これをみてもかよッ」

 

 近くにあった木を殴る。

 

 殴った木はメシメシと音をあげて倒れた。

 

 「ごめん、木さん」

 

 「わお、これは驚いた」

 

 「ということで行くぞっ」

 

 「俺も負けないッ」

 

 俺とマックスは飛び出しお互いの拳がぶつかり合う・・・『大洗学園の勝利ッ』

 

 「ということだ。この続きは今度な」

 

 「最初から予想していたのかい?」

 

 「当たり前だろ。なんてったって俺は大洗一の優等生で問題児だぜ」

 

 「ハハッ、なんだいその矛盾した自己紹介は?」

 

 「ヤハハ、ということで俺達の勝ちだ」

 

 「あぁ、負けたよ十六夜。次は俺達が勝つ」

 

 「何言ってんだ。次も俺達の勝ちだ」

 

 俺とマックスはお互いに握手してみんなの元へと帰る。

 

 

 





 十六夜君が余裕で勝つと思った人挙手ッ

 残念、この決着はまたいつか・・・

 まぁ、十六夜が勝つんだけどね。

 さて、次回はどのようにして決着がついたのかです。

 せーの!パンツァーフォー

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