絶対転生特典間違えただろ   作:ナカタカナ

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 今回少し長めです。まぁ、面白いかどうかは知りませんが・・・

 今回の内容はカバさんチームです。

 今回の内容はカバさんチームのはず・・・


カバさんチームと親睦を深めよう・・・と思いつつ

 あれから数日が経ち、俺達はより一層戦車道の練習に力をいれていた。

 

 まぁ、その分自動車の連中が忙しそうにしてたけどな。

 

 「西住、次の試合の戦術会議をするぞ」

 

 「それと、交換したほうがいい部品のリストを作るの手伝ってほしいんだけど」

 

 「せんぱーい、照準をもっと早く合わせるにはどうすればいいんですか?」

 

 「どうしてもカーブが上手く曲がれません」

 

 「隊長」

 

 「隊長」

 

 「「「「「隊長」」」」」

 

 すっかりやる気に満ち溢れた全員は分からないところがあればすぐみほに尋ねるようになっていた。

それ自体はすばらしいことだ。分からないことがあっては試合のときに困るからな。

 

 しかし、みほは大変忙しそうだ。

 

 「あの、メカニクルなことなら私が多少分かりますので」

 

 「書類の整理位なら私でもできると思います」

 

 「操縦関係なら私が」

 

 「恋愛関係なら私に任せて」

 

 あんこうチームの全員がみほの手伝いをする。

 

 みほも嬉しそうな表情だ。

 

 ということで、戦車の情報に関しては優花里、生徒会の書類関係は五十鈴、操縦は冷泉、戦車道に関係するのかはわからないが恋愛関係に関しては沙織が担当している。

 

 三突の正確な情報をまるで辞書の様に語る優花里はまるで動く戦車図鑑だな。

 

 にしても、やはり冷泉の操縦技術は他のどのチームの操縦手より卓越している。

ただたんにマニュアル通りにやっているとしかいわないが、それだけではあの操縦技術を実行するのは無理だろう。やはり、冷泉もチート持ちか・・・

 

 一年生チームに恋愛事情を話す沙織だが、逆に地雷を踏まれて落ち込む。

 

 戦車が恋人でいいじゃないですかーという宇津木がいる。ということは既に彼氏さんにはフラれちゃったみたいだな。まぁ、ドンマイ。

 

 それで、俺は何をしているかというとなんだが・・・

 

 「やっと届いたか・・・」

 

 大量に持ち込まれた段ボールを開けると中には粘土のような物が積まれていた。

 

 「十六夜さんなんですかそれ?」

 

 「なにやら粘土の様にも見えるな」

 

 「カカッ、新しい絵の材料か?」

 

 「違いますよ皆さん、それは新しい地雷だそうです」

 

 上から沖田さん、ネロ、お栄ちゃん、マシュなんだが、マシュの言った通り、これは俺が会長に頼み購入してもらった地雷もといハンドアックスである。

 

 ハンドアックス・・・これには聞き覚えのある方がいるんじゃないだろうか。

そう、この地雷というより爆弾は某とあるな魔術な禁書目録の作者が書いているもう一つの作品であるヘヴィーなオブジェクトを破壊する二人組の兵士が使用する爆弾である。

 

 何故これがこの世界にあるのかはわからないが、戦車道でも最近になって使われるようになったらしく、無線で起爆でき、粘土状なので加工も大変楽な優れた爆弾なのである。

 

 ちなみになのだが、原作のハンドアックスより大分火力は落ちている。

 

 それでもおよそ20立方センチメートルほどの立方体に加工されたハンドアックスは一個で戦車の履帯を十分に破壊できる威力を持っている。まぁ、その分、試合での使用制限がかかっており、最大で五つ使える。

 

 「とりあえず、これで爆弾関係はオッケーだな。俺達も沙織たちの手伝いをしようぜ」

 

 ということで、五十鈴の手伝いはマシュとお栄ちゃん、沙織の手伝いはネロ、きよひー、冷泉の手伝いは沖田姉妹。優花里の手伝いは俺がすることになった。

 

 歴女チームとはあまり関わったことが無かったのでこの際にもっと親睦を深めておこうと思う。

 

 「よう」

 

 「十六夜殿、どうしたんですか?」

 

 「ちょっと手伝いをしようと思ってな」

 

 「それでタカちゃん、次の相手はひなちゃんだが大丈夫か?」

 

 「タカちゃんと呼ぶなッカエサルだ。ゴホン、ゴホン、あぁ、ひなちゃんには負けない」

 

 「良い目つきだ」

 

 いつも通りマフラーを靡かせて香ばしいポーズを取りながらキリっとした表情をする。

 

 「優花里はアンツィオ高校の戦力についてどう思ってるんだ?」

 

 「そうですね、まだしっかりとした情報を得られたわけではないですが、どうやら新しい戦車を購入したみたいです。やはり、その車両によっても変わってくると思います」

 

 「なるほど、確かアンツィオが一回戦のマジノ女学院と対戦した時に使っていた戦車は」

 

 「CV33とセモヴェンテです」

 

 「あぁ、そうだな」

 

 「戦車道ではそれなりに強かったマジノ女学院を倒したのですから、相当強いのでしょう。なんでも新しい隊長さんがアンツィオを引っ張っているとかなんとか」

 

 「千代美のことだな」

 

 「お知り合いですか?」

 

 「まぁな」

 

 それから俺と優花里はアンツィオの偵察にいくことを約束した。あっ、ネロも一緒にいくことになったが。

 

 その日はこうして幕を閉じたのだが大切なことを忘れていた。

 

 「あっ、俺カバさんチームと全然話せてないッ」

 

 そうなのである、親睦を深めるために手伝いをしたのだが、一応一言二言は交えたのだがそれだけで終わってしまい。結局のところ親睦を深められていない。

 

 翌日なんだが、俺達は新しい戦車を探すことになった。

 

 今度こそカバさんチームと行動しようと思ったのだが、この戦車探しで沙織率いるウサギさんチームが迷子になってしまうのだ。アヒルさんチームのときと同じく、アニメを見ていた俺としては迷子になって泣いている彼女たちを見ていて心が痛んだ。

 

 おい、嘘つくなよとか思ってないだろうな?

 

 まぁいい、ということで俺は沙織の手伝いにいった。

 

 ちなみに、きよひーとネロは今日来ていない。理由を聞くと嫁道で困っていることがあるらしく、非常に優れた生徒として認知されていた二人は急遽お呼び出しを喰らったのだ。

 

 ということで船内を歩いているのだが・・・

 

 「へぇ、先輩ってそんな風に女性を見てたんですね」

 

 「以外ぃ~、普段そんなこと考えてなさそうに見えるのに実は超純粋ッ」

 

 「なにそれぇ、ギャップ萌えするじゃん」

 

 「・・・・・・」

 

 「先輩なら彼女のこと大切にしてくれそう」

 

 「先輩先輩、私フリーですよ。狙いませんか?」

 

 えぇ、何故こんなにもウサギさんチームがハイテンションなのかというと沙織の所為である。

 

 あいつが、冷泉のばあさんの病室で話した内容をウサギさんチームに話したらしく、こんな状況になってしまったのだ。沙織許すまじ。

 

 「沙織~なんでいっちゃうかなぁ~」

 

 「ひっ、ご、ごめん。でも、梓ちゃんが・・・」

 

 「武部先輩ッ」

 

 「澤がどうしたってぇ~」

 

 優しく、優しく沙織に問いかける。

 

 「そ、それからさきは流石の十六夜君にもいえないなかな」

 

 「ほう、人のことを散々ベラベラと暴露した奴の口から出た言葉とは思えないな」

 

 「・・・すみませんでした」

 

 さて、沙織へのお仕置きを終えた次は・・・

 

 「せ、先輩?」

 

 「なんか怖い」

 

 「目がギラギラしてますっ」

 

 「ワイルドな先輩も素敵ですッ」

 

 「で、でも、流石にちょっとヤバそうな感じがするのは気のせいか?」

 

 小動物のように怯えている彼女たちを見て軽い威圧を解く。

 

 「はぁ、あんまり俺のシークレットな話題にずかずかと入るなよ」

 

 「あい、ごめんなさい」

 

 ショボンと項垂れる桂利奈の頭を撫でる。

 

 「俺なんかの話してないでさっさと戦車見つけるぞ」

 

 「「「「はいっ」」」」

 

 うん、いい返事だ。まぁ、相変わらず紗季は無言なのだがな・・・

 

 「先輩先輩」

 

 しばらく奥に進んだところで大野が俺の袖を引っ張った。

 

 「なんだ?」

 

 「先輩って女性のこんな仕草に弱いとかありますか?」

 

 「いきなりどうした」

 

 このメガネっ娘はなにをいいだすのかと思いきやとんでもない質問をしてくれるな。

いや、別に答えるのはいいんだがいきなりそんなこといわれてもな。

 

 「はいはい、私も聞きたいです」

 

 「私も今後の参考として聞きたいなぁ」

 

 おーい、沙織さん。なにあなたも混じってるんですかね。

 

 「いわなきゃだめか?」

 

 「「「「「「はい(うん)」」」」」」

 

 「・・・・・・気になる」

 

 「「「「紗季が喋ったッ」」」」」

 

 いや、ビックリしすぎだろ。俺もビックリしたけどさ。

 

 「そうだな、ギャップだな」

 

 「やっぱり、十六夜君ってそういうのに弱そうだもんね」

 

 「あの、例えばどんなギャップですか?」

 

 澤が質問してくる。

 

 「例えばか・・・みほとかだな」

 

 「西住隊長ですか」

 

 大野はなにやら懐からメモを取り出し恐ろしい勢いで何かを書き込んでいる。

いや、完全に俺のことを書き込んでいるのだろうが。

 

 「みほって普段はどんな感じに見える?」

 

 「みぽりんはやっぱりおっちょこちょいじゃない」

 

 「小動物」

 

 「リスみたいッ」

 

 「いや、悪い狼さんに捕まったウサギさんだよ」

 

 「あい、悪い先輩に捕まっちゃった隊長」

 

 「悪い男って・・・まぁいい、でも、そんなみほは戦車道のときはどうだ?」

 

 「カッコいいです」

 

 「キリっとしてる」

 

 「逆に狼さんを利用してる」

 

 「先輩を操ってる」

 

 「すごく頼もしいよね」

 

 俺の評価がとんでもなく悪いのだがそれはひとまず置いておくことにしてだ。

 

 「そうだろ、そういうところにギャップを感じるな。惹かれるか惹かれないかは置いてだ」

 

 「「「「「なるほどぉ~」」」」」

 

 「なぁ、それよりお前ら・・・ここどこって分かるか?」

 

 まずい、完全に話に夢中になっていたせいで俺も道を忘れてしまった。こうならないように俺が手伝いにきたというのに、何やってんだよ。

 

 それからは沙織が冷泉の携帯にメールを送り、あんこうチームという名の救助隊が編成されたらしいのだが、救助隊が来るまでには大分時間がかかるだろう。

 

 沙織を含め全員が不安そうな表情になっている。

 

 「お腹空いた・・・」

 

 「こんばんはここで待機か・・・」

 

 「だ、大丈夫だよ。ほら、チョコレートあるからみんなで食べよ」

 

 沙織のオカン属性が大活躍している。

 

 「十六夜君も食べなよ」

 

 「いや、俺は大丈夫だ。流石嫁道経験者、なかなかの嫁度(戦闘力)だ」

 

 「そ、そうかなぁ~、えへへ」

 

 褒められたことを喜んでいるのだが、いった本人が思うのはアレだが、誉め言葉になっているのだろうか。

 

 すると山郷が若干震えているように見える。

 

 「どうしたんだ?」

 

 「えっ、いや、少し寒いなと思いまして」

 

 「そういや、船底だもんな・・・ほら、これ着とけよ」

 

 「ありがとうございます」

 

 そこから会話はほとんどなくなってしまったのだが、ここでとある人物が現れた。

 

 「あんたらなにしてんだ、こんなところで?」

 

 現れた人物というのは鳴瀬アキラだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 いやぁ、沙織の嫁度はきよひーとネロに通じるなにかがあるな。
 
 ちなみに、嫁道の方へはさおりんも呼ばれていましたが、ネロときよひーが行くと分かると私はいなくても大丈夫かなと思ったらしく、みぽりんの手伝いを優先した模様。

 こんなにも母性に満ち溢れ友達を気遣う事のできる沙織・・・恐ろしい子ッ

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