絶対転生特典間違えただろ   作:ナカタカナ

63 / 71

 前回の話が自分でもヤバいなともう程雑だったので、今回は丁寧に書きました。

 鳴瀬アキラの初陣ということもありますが、どうなるんでしょう?


アンツィオ戦

 

 そして、とうとうやってきたアンツィオ戦。

 

 自動車部ではポルシェティーガーの修理が思ったよりも大変だったという話を聞いた。

 

 他には風紀委員の三人組のちのカモさんチームが配属されることになったり、あんこうチームのみんなで沙織の家でちょっとしたイタリアンパーティーをしたらしい。

 

 試合会場ではアンツィオの生徒たちが屋台をだしており、ちょっとしたお祭り騒ぎになっている。

普段の試合でも少しなら屋台はでているのだが、今回はくらべものにならない。

 

 いつも、屋台といえばうちのエミヤ食堂の屋台がダントツで人気なのだが、今回はアンツィオの生徒が出している屋台もそれなりに人でにぎわっていた。

 

 開始前、俺達は最後の作戦会議?らしきものを開いていた。

 

 そんな俺達のもとにCV33で乗り込んできたツインテドリルの美少女。ドゥーチェだ。

 

 「たのもー」

 

 たのもーって

 

 「ようチョビ子」

 

 「チョビ子というなッ」

 

 同じツインテール仲間だからか会長とアンチョビは仲が良い。

 

 「それで、何しに来たんだ安斎?」

 

 「アンチョビッ、試合前の挨拶に決まってるだろ。十六夜から聞いているかもしれないが、私はアンツィオ高校のドゥーチェ、アンチョビ!そっちの隊長は?」

 

 みほが前にでる。

 

 「ほう、あんたがあの西住流で十六夜の幼馴染か、相手が西住流だろうが、島田流だろうが十六夜だろうが私達は負けないッじゃなくて勝つッ。今日は正々堂々勝負だ」

 

 試合前に仲良くなることはいいことだ。うん、そして、こちらでも二人の少女が再開していた。

 

 「ひなちゃんッ」

 

 「タカちゃんッ、久しぶり」

 

 うん、どうしてだろうな。早〇さんボイスを聞いているとどうしても某俺の妹な作品でのヤンデレ少女が出てくる。いや、カルパッチョに限ってそんなことはないと思いたいが・・・

 

 タカちゃんことカエサルとひなちゃんことカルパッチョは恋人繋ぎをしながら楽しそうに話している。

 

 「ほんとに戦車道始めたんだね、どの戦車に乗ってるの?」

 

 「秘密ぅ~」

 

 「えぇ~、まぁそうだよね。敵同士だし」

 

 いつものカエサルとは思えないほどのキャラ崩壊に同じチームである歴女三人は茫然としている。

 

 「今日は敵でも、私達の友情は不滅だよ」

 

 「うん、今日は正々堂々戦おうね」

 

 あれ、カエサルってこんな可愛い声だしてたっけ?いつもカッコいい凛とした声だったとおもうが、なんだ?この可愛い声、これが萌え声とかいう奴なのか。

 

 カルパッチョと別れて振り返ったカエサルを三人が茶化す。

 

 「ターカちゃん♡」

 

 「カエサルの知られざる一面を発見したな」

 

 「ヒューヒュー」

 

 「なんだよっ、何がおかしいッ」

 

 

 

 

 

 

 全員が戦車に乗り込み合図を待つ。

 

 合図である花火が打ちあがった瞬間、両チームとも前進する。

 

 歩兵の俺達は今回の戦いではアンツィオの歩兵に細心の注意を払っている。

新しく入ったアキラも初めての試合にも関わらず落ち着いている。

 

 「やけに落ち着いてるようだが、お前経験者か?」

 

 「いや、経験はないよ、ただ姉貴が昔やってたのを何回か見に行っただけさ」

 

 「へぇ、そんじゃ今日は頼むぜ」

 

 「あぁ、私になにかあっても歩兵隊の隊長さんが助けてくれるらしいしな」

 

 「ヤハハ、いうじゃねぇか」

 

 ほんと落ち着いているな。まぁ、あれだけガラの悪い面子を従えてたんだ。この程度造作もないってことか。

 

 『セモヴェンテ二両、CV33三両、歩兵が一人、二人・・・十人、既に十字路配置』

 

 通信機にアヒルさんチームの磯辺からの通信が入る。

 

 どうやら街道に着いたようだ。さらに十字路に敵が配置されている。厄介だな。

 

 アニメではこの五両は看板だった筈なのだが、歩兵が十人いることを考えて何かあると考えた方がいいだろう。

 

 『十字路に向かいましょう。ただし、進出ルートはこのままいきましょう。ウサギさんチームと歩兵から二人ほど、ショートカットしてもらいましょう。まだP40の所在も分かりませんから。我々はフィールドを抑えつつ行きましょう』

 

 『歩兵から足の速い奴に向かってもらう。沖田さんと沖田ちゃん。今回も頼むぜ』

 

 『わかりましたマスター』

 

 『わかった』

 

 そういって、二人は乗っていた三突から飛び降りてオリンピック選手顔負けの速さで移動する。

 

 『こちらアヒルさん変化なし』

 

 『本体が向かうので待機していてください。沖田さんと沖田ちゃんは見つからないように敵の背後に回り込んでください』

 

 着々に進んでいくみほの作戦。だが、怖いのがアンチョビの掌で踊っていないといいきれないところだ。

 

 『こちらウサギさんチーム。敵発見、すみません、見られたかもしれません』

 

 『交戦は避けてね』

 

 通信機から聞こえてくる話ではアニメと同じ展開だ。

 

 やはり、おかしい。俺という異分子が紛れ込んだこの世界ではこれまでアニメ通りに進む試合はなかった。

ということは絶対になにかあるはずなんだ。歩兵が配置されているだけでは変化したといえない。

 

 みほが戦車の車輛数に気づいたらしく攻撃を始めた。

 

 『看板』

 

 『張りぼて?』

 

 『偽物だっ』

 

 三チームからの報告が入ってくる。

 

 『こちら沖田さん、待ってください。セモヴェンテ一両だけ本物が混ざっています』

 

 『えっ』

 

 ドーンッ

 

 沖田さんの通信が入った直後、ウサギさんチームに砲弾が着弾したようだ。

 

 『大丈夫ですかッ』

 

 『ゲホッ、ゲホッ・・・だ、大丈夫です。すみません、やられちゃいました』

 

 『遅かったか。セモベェンテに逃げられた』

 

 

 

 

 

 すぐに作戦を立て直す。すると今度はアヒルさんチームが敵を発見し交戦し始めた。

 

 アヒルさんチームの戦車にはマシュときよひーが乗っているはずだ。

 

 『こちら清姫、敵の歩兵五名を無力化に成功しました』

 

 『先輩、アヒルさんチームがCV33五両に攻撃されています。ハンドアックスを使用します』

 

 『分かった。丁度別行動している俺もアヒルさんチームを発見した。俺も小石で援護するからハンドアックスは少量にしておけよ』

 

 『了解です』

 

 マシュが拳より少し小さめのハンドアックスをとりだし、起爆装置を取り付けると後方にいた三両のCV33のうち、真ん中にいた一両に向かって投げる。

 

 ベチャと粘土状のハンドアックスが付着すると、起爆装置を起動させる。

 

 ドカーンとちょっとした爆発が起きるとCV33は転倒しそのまま白旗が上がった。

 

 「よし、一両撃破だな。次は前方の二両を仕留めるか・・・しゃらくせぇッ」

 

 ソフトボールサイズの石を二つ八九式の前を走っていた二両に投げる。

 

 二両とも転倒したようだが、撃破できたのは一両だけだった模様。

 

 しかし、転倒させた一両も八九式によって撃破された。

 

 さらに、後方をはしっていた二両のうち一両を転倒させる。

 

 「やるじゃねぇか。練習した成果って奴だな」

 

 『こちら十六夜、敵のCV33三両撃破』

 

 『了解』

 

 『こちら沖田ちゃん、こちらもCV33二両を撃破』

 

 次々に撃破していく俺達に焦ったようでついにアンチョビが動き出した。

 

 『こちらお栄、P40とCV33と先ほど逃したと考えられるセモベェンテが一両ずつ動き出した。カカッ、狙いはみほだ。あんこう、カメ、カバさんチームはすぐに遭遇するぜ』

 

 『みんな準備して』

 

 そして、みほたちがアンチョビと鉢合わせた。

 

 カメさんが先に準備していたため砲弾を放ったが桃ちゃん先輩らしく外してしまう。

 

 「ここで外す?」

 

 「う、うるさいっ」

 

 セモベェンテは三突と一騎打ちに入り、CV33とP40は38tとⅣ号と交戦する。

 

 

 

 

 

 

 「なんかドンドン出てくるんですけど」

 

 「なきごとをいうなッ」

 

 八九式は先ほどからずっと着弾させているにも関わらずゾンビのように蘇るCV33に対して涙目になっていた。

 

 『こちらアキラ、敵の歩兵十人を行動不能にしてやった』

 

 『了解って十人ッ!』

 

 『あぁ、この程度余裕だよ。それより、どうやらCV33は転倒しても軽いから乗ってる奴らで起こしてまた戦ってるようだ。ウィークポイント?を狙わないといくらでも蘇るぜ』

 

 『なるほど、よし、ウィークポイントを狙え』

 

 『こちら十六夜、〇〇地点で敵の歩兵五人を撃破、地雷を設置していたようだ。全員気を付けろよ』

 

 『わかりました。キルゾーンへ向かう道中に十六夜君と合流するね』

 

 『沖田ちゃんたちも八九式の近くに到着した。小石で援護を始める』

 

 『沖田さんの無明三段投げを喰らうといいです』

 

 一両、二両と八九式が仕留める。

 

 「一歩音を越え、二歩無間、三歩絶投ッ《無明三段投げ》」

 

 三つの石がCV33のエンジン冷却部にピンポイントで着弾する。

 

 当然、撃破された。

 

 

 

 

 

 みほたちと合流を済ませたあと、作戦を変更したアンチョビのもとに敵が集まり出す。

 

 『敵が移動し始めました。先輩ッどうしますか?』

 

 『そうだな、ここで仕留めておきたい。きよひー頼むぞ。マシュもきよひーと一緒に撃破を頼む』

 

 『わかりましたますたぁ』

 

 『はい』

 

 『こちらカメさんチーム、P40と鉢合わせた。キルゾーンへ誘導するよー」

 

 フラッグ車である38tの背後をP40が追跡する。

 

 何度か砲撃されたが、なんとか回避に成功し、そのまま着実にキルゾーンへと誘導する。

 

 そして、崖へ追い込まれる38t。

 

 「追い詰めたぜッ・・・えっ?」

 

 アンチョビの乗るP40の先には追い詰めた38t、そして、さらに崖の上にはⅣ号が待っていた。

 

 「ドゥーチェおくれてすみませんっ」

 

 なんとかたどり着いたCV33があらわるが急な斜面により転倒してしまう。

 

 動けなくなったところを砲撃を放ち、撃破する。

 

 さらにペパロニの乗るCV33も現れるが八九式の上に乗るきよひーとマシュの援護により転倒すると八九式の砲撃が着弾し撃破される。

 

 残りはP40だけとなった。

 

 最後の最後まであきらめず、Ⅳ号を砲撃するが当たらず、逆にⅣ号の砲撃を受けてしまい撃破された。

 

 『大洗学園の勝利ッ!』





 さらっとスルーされましたが、アキラちゃんは十人敵を倒した模様です。

 流石姉御ッ、十六夜の出番が少なかったのですが、これは理由があります。

 十六夜を活躍させ過ぎては戦車道連盟から苦情が来てしまうということを思ってです。

 黒森峰で無双させたいので今回は少し抑え気味で書きました。
 
 十六夜の無双が見たい皆さんは黒森峰戦と大学選抜戦までおまちしてください。

 それと、前回のあとがきで書いた偽予告なんですが、大学選抜戦後にやりたいと思っています。そのときは全サーヴァントが集結する予定ですw

 では、久しぶりのせーのっ!パンツァーフォー

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。