それがどうした悪魔共ォ!まだ腕が千切れただけじゃねえか…。能書き垂れてねえで来いよ、かかって来い!HURRY!!HURRY!!
「ここが駒王町か」
「ええ、そうよ。私の生まれ故郷の駒王町。住んでた時は化け物の統治する町だって知らなかったけれどね。知っていたら絶滅させていたのに」
怒りを露わにするイリナに対し、ゼノヴィアが宥める。
「それは仕方ないだろう。化け物は姿を隠し人を食い物にしているのだから、人々に気づかれるのを避けるのは当然だ」
悪魔たち化け物は古来から人間たちを食い物にしてきた。最近は特にそれが顕著となっている。人口問題の解決を理由として、人間たちを無理やり悪魔にして強制的に従わせたりしているのだ。無論、人間だけでなく、妖怪など悪魔以外の化け物もターゲットにされているらしいが、人間が一番被害に遭っている。
駒王学園の裏校舎、悪魔たちの巣窟。その目の前に着いた二人は気配を消しながら呑気に話し続ける。敵地のど真ん中にいるのにもかかわらず、明日の天気を話すように。
「それで、だ。一応化け物共に挨拶に行くか? イリナ、お前に任せるが」
「そうね。礼儀は大切だもの。
イリナの返事に頷いたゼノヴィアは気配を探る。裏校舎に化け物共以外の存在がいないことを確認すると、剣を構えた。
「さて。飛ばしていくか。鬼炎斬ッ!」
ゼノヴィアは闘気と共に剣を振るい、周囲を凪ぎ払う。 裏校舎はそのその一撃で全壊し、ガラガラと音を立てて崩れていく。
「何!?」
「大丈夫ですか部長!」
リアス・グレモリーの配下の化け物共が主人を守るように前に出る。中にはイリナの知り合いもいるようだが、イリナにとって例え幼馴染でも異教徒と化け物という時点で抹殺すべき怨敵となる。イリナは銃剣を両手に構えて凄惨な笑みを浮かべた。
「我らは神の代理人──神罰の地上代行者。我らが使命は我が神に逆らう愚者を──その肉の最後の一片までも絶滅すること──Amen」
銃剣を十字に構えたイリナは即座に跳躍し、化け物共の一人、化け猫を斬り殺す。
「白音!?」
「くっ、よくも白音ちゃんを!」
激昂した化け物が剣を作り出しイリナに斬りかかってくるがゼノヴィアがイリナの前に出て、斬りかかってきた化け物の両手、両足を瞬時に切り落とす。
「魔王の娘の配下だから期待していたが、理に至らず、復讐のために修羅になるでもなく、ただの化け物ではな。所詮この程度にしかならないか……」
もう一匹の化け物が赤いコテを出して殴りかかってくるが、イリナは目も向けずに銃剣を頭に投げつけ殺す。
突然起きたあまりの出来事に、残り二匹の化け物共は現実を受け入れられず、呆然とするしかない。それも仕方のないことだろう。信頼していた配下達が一瞬で蹴散らされたのだ。
「さて、残り二匹だが……魔王の娘だったか。殺したら外交問題になりそうだが、どうする?」
「外交問題なんて気にする必要はないわ。化け物共と異教徒に関しては殲滅あるのみ。その為のバチカン法王庁特務局第13課『イスカリオテ』なんだから」
怯える二人に容赦なく銃剣が振り下ろされた。
剣帝ゼノヴィア
銃剣イリナ的な何か