みんなが過保護過ぎるんですが、誰か助けてくれません? 作:因幡の黒兎。
「入学希望者が定員を下回った場合は廃校にせざるをえないって事は、入学希望者が集まれば廃校にならないよね?」
『そうだと思うよ?』
「なら、この学校の良いところをアピールして生徒を集めれば良いんだよ!」
「いきなり話が飛び過ぎですよ」
「あはは…」
どーも。授業が終わったと思ったら、いきなり穂乃果ちゃんに抱き着かれてパニクった南ひばりだよ〜。今は穂乃果ちゃん達と一緒に学校案内を兼ねて話に出てた『学校の良いところ』を探してる最中であります!
「それで、良いところって例えばどこです?」
「えーっと…歴史がある!」
「よっ、ほっ! よっし取れた!」
「…コホッコホッ」
「穂乃果! 埃が舞ってます!」
「お兄ちゃん! 大丈夫!?」
『だいじょーぶ、ちょっとむず痒かっただけだよ。それよりも穂乃果ちゃん、なんの本を取ったの?』
「え? えーっと…なんの本だろう?」
『何もわからないのに取ったんだね〜』
「だった何も書かれてないんだよ? 気になるじゃん!」
『だよねっ!』
「いぇーい!」
「何をやってるんですか、2人とも…」
「おぉ…。そんなしっかりとした案が出せるだなんて…穂乃果とは思えないですね」
「ちょっ! それってどう言う意味!?」
『それで他には?』
「それで、ここが弓道場です」
『大きいね〜。そう言えば海未ちゃん、弓道部に入ってるんだっけ?』
「えぇ。とは言え、2日に1回と言ったペースですけどね」
『無理に僕のところに来なくても良いんだよ?』
「無理などしてません! 私がひばりに会いたいから来てるんです!」
『…そっか。嬉しいなぁ〜♪』
「ちょ〜っと海未ちゃ〜ん?」
「なんでことり達の事を無視してイチャイチャしてるのかぁ〜?」
「なっ…!? イチャイチャなど…!」
「ほかに!? えーっと…伝統がある!」
『それって同じ意味じゃ無いかな…』
『えっ、ここってアルパカなんて飼育してるの…?』
「うんっ! すっごくモコモコで可愛いんだよ〜♡」
『へぇ〜。僕は少し近付きたく無いなぁ…』
「なんで?」
『アルパカって唾吐くんだよ? それも臭いやつ…。掛けられたりしたく無いし…』
「えぇ!? アルパカって唾吐くの!? ばっちぃ!」
「穂乃果! 女の子なんですからそんな事を大声で言わない!」
「えぇ〜…。じゃあ、じゃあ…」
『考えるほど、学校の良いところ少ないんだ…』
「えーんっ! ことりちゃぁん!」
「う〜ん…」
「これが変なおじさんの像だよ!」
『変なおじさんって…。下の方にこの人の名前が書いてあるよ?』
「でも、聞いた事の無い名前だね」
「海未ちゃんは知ってる?」
「さぁ…?」
『海未ちゃんも知らないんだ。…なんで知らないおじさんの像が置かれてるんだろ?』
「なんででしょうね?」
「ねぇねぇ、ひばりくん!」
『どったの?』
「この人のマネ! どう? 似てる?」ビシッ!
『あははっ! そっくりだね!』
「強いて言えば、古くからあるって事かなぁ?」
「「「・・・。」」」
「ことり、話を聞いてましたか?」
ま、まぁこう言う所もことりちゃんの可愛い所だしね! 結局、良いとこ探しは殆ど学校案内で終わっちゃって、取り敢えず落ち着いて話せるクラスに戻って来たよ〜。
「あっ、でもさっき調べて、部活動では良いところを見つけたよ?」
「ほんと!?」
『部活…。あぁ、確かに良い記録を残してる人が居るかも!』
「それは盲点でしたね」
図書室に行った時に何か調べてると思ったら、部活動の記録を見てたんだね。あの時思ったんだけど、みんな図書室に居るんだから僕じゃなくて本見ようよ。1人だけの男子だから気になるとは思うけどさぁ…。檻の中の珍獣な気分だったよ…。
「と言っても、あんまり目立つ様なのは無かったんだよね…」
えー、じゃあもう良いところ無くない? まぁ聞くだけ聞いてみよっか。
「うちの高校の部活で最近1番目立った活動と言うと…」
ことりちゃんの持つプリントを覗き込んでみる。ざっと見たけど、『一位』とか『最優秀』とか言った文字は無いね…。
「珠算関東大会6位!」
「うわぁ…微妙すぎ…」
『珠算って、算盤だよね? なんかなぁ〜…』
「6位…凄いとは思いますけど、少し微妙ですね…」
海未ちゃんの言う通り、確かに凄いんだよ? でも、算盤かぁ…。それで「入学したい!」って思う人は居なそうかなぁ…。
「合唱部、地区予選奨励賞」
「もう一声欲しいですね」
「ひばりくん、奨励賞ってなに?」
『わかりやすく言えば、【よく頑張ったで賞】って感じかな』
「おぉ〜、わかりやすい!」
これも入学したくなる程の事じゃ無いね。あっ、合唱部のみなさん! 大変よく頑張りました!
「最後は…」
「もう最後…」
『目立つ活動が3つだけって…』
「ロボット部、書類審査で失格…」
「ダメだぁ〜…!」
「書類審査で失格って、それってもう何でも無いじゃないですか…」
『何に応募したのかは知らないけど、せめて書類審査は通って欲しかったね〜』
部活動でも良いのは無かったかぁ…。どうしよう、もう学校の目立つところが無いよ…。あとは自分達で作るとか? でも、何をどうすれば目立つかわからないし…。
「考えてみれば、目立つところがあるなら生徒ももう少しは集まってる筈ですよね」
「そうだね…」
これには流石のことりちゃんも苦笑いだよね…。もう一層の事、穂乃果ちゃん達が何かしたら良いんじゃ無いかな?
「家に戻ったら、お母さんに聞いてもう少し調べてみるよ」
『僕も手伝うよ!』
「なら、ことりの隣で座っててね♪」
『うん、それって手伝いでも何でも無いよね?』
「そんな事無いよ! お兄ちゃんが近くに居るだけで作業効率がぐーんっと上がります!」
『僕はエナジードリンクでも活力剤でも無いよぅ…』
何か調べる事くらいなら、何でも出来るのに…。
「だって危ないもん!」
『…えっ、ちょっと待って? 調べごとをするだけなのに危ないの!? そんな事をことりちゃんにさせられないよ!』
「だってお兄ちゃんだよ!? 紙を捲る時に指を切ったりしたら危ないもん!」
『紙を捲るだけで僕は怪我をするの!?』
これ、多分前も言ったけど、紙で怪我するなんて自分からしゅっとするくらいしなきゃ出来ないよね!?
「だからお兄ちゃんは何もしないで、ずーっとことりのそばに居てね♪」
『納得いかないよぅ…』
あとご安心下さい、言われずとも僕はずっとことりちゃんのそばに居ますよ〜♪ 何を隠そう、僕はシスコンだからね! 「自慢げに言うな」って? …まぁ自慢するまでの事じゃ無いね。なんたって当たり前の事だしさ!(そうじゃない)
「私、この学校の事が好きなんだけどなぁ…」
「…私も好きだよ」
「私も…」
…なんか急に真剣な雰囲気になってビックリだよ。
誰かー、なんか廃校の打開案とかありませんかねぇ? …あっ、そう言えば前にテレビで…
☆9評価を下さったミナサカさん、陽@曜花推しさん! ☆7評価を下さったprinnyさん! ありがとうございます!これからもお付き合い下さい!
…今更だけど、やっぱりサザエさん方式で書いとく方が良かったかねぇ? 全然ストーリー進まねぇや。出来るだけストーリー展開が早く進むように頑張りますね…。
それじゃ、また次回投稿で! 次はもっと早くに投稿出来ると良いなぁ〜…
おい作者ァ! 投稿頻度についてなんだけどよぉ!!!
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毎日投稿しろやゴラァ!
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週に数本投稿しろや! あ゛ぁん!?
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月に数本でえぇんじゃボケェ!
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暇なら書いて速攻で投稿せんかい!
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…あれ? 何を言おうと思ったんだっけ…?