みんなが過保護過ぎるんですが、誰か助けてくれません? 作:因幡の黒兎。
それではどうぞ〜!
「はい、お口開けて? あ〜ん♪」
「…」パクッ
「ひばり、美味し?」
「〜♪」コクッ
「ふふっ…。それじゃあ、次は何を食べたいかしら?」
「お母さん! 次はことりの番だよ!?」
皆さん、こんばんは。現在夜ご飯を食べさせて貰っている、南ひばりだよ!
「お兄ちゃん! はいっ、あ〜ん♡」
「…」パクッ
「このハンバーグはことりが作ったんだよ! 美味しく出来てるかな…?」
「…」モキュモキュ
えっと、ボードは…
「これ?」
『うん。ありがと、お母さん』
「ふふっ、どう致しまして」
えーっと、一応お母さんの事も紹介しておこっか。今僕の頭を撫でてるのが、僕とことりちゃんのお母さん、南
「むぅ…、おにぃちゃん!」
『どうしたの?』
「お母さんだけじゃなくて、ことりも構ってよぉ!」
『充分構ってると思うんだけどなぁ〜』
ぽんぽんと頭を撫でてやると、すぐに破顔して喜ぶことりちゃん。さっきまで構って貰えなくて拗ねてませんでしたっけ〜?
『ハンバーグ、とっても美味しいよ。ことりちゃんは料理も上手になってたんだね〜』
「そ、そうかな…? えへへ〜♪」
「二人とも、相変わらず仲が良いわね」
『そう?』
「えぇ。まるでカップルみたいだもの」
「ふぇ!?」
カップルって…僕達、兄妹なんだよ? まぁ血の繋がりが無かったら好きになってたかもしれないけどね。こらそこ、別に僕はことりちゃんの事を異性として意識してなんか…な、ないヨ? 一緒にお風呂に入る時に心臓が破裂しそうになったり、朝起きて抱き着かれてると変な気分になったりはするけど…別に意識してる訳じゃ無いんだからね!
…まぁ、全部本当に血が繋がってたらの話なんだけどさ。
『ごちそうさま』
「えぇ、お粗末さま」
「美味しかった?」
『うん。すっごく美味しかったよ!』
さて、流しにお皿を運ぼっかな。
「じゃあお皿を運んでおくから、二人は先にお風呂に行ってなさい。後から私も行くから」
「は〜い! お兄ちゃん、行こ?」
…なぜ!? 色々と言いたい事があるんだけど、取り敢えずもう一回。なぜ!? お皿運びくらい僕でも出来るよ!? と言うか、もうそろそろお風呂は一人で入りたいんだけど! しかも後からお母さんも来る気だよね? あれって恥ずかしいんだよ!?
『お母さん、一人じゃ危ないよ。僕も運ぶ』
「貴方が運ぶ方が危ないわよ。それに、お母さんもう何年主婦をやってると思ってるのよ」
『でも…』
「ひばりはおっちょこちょいな所があるでしょう? 転んだりしたら危ないし…ね?」
そう言われて言い返せないの情けない…。って、ことりちゃん! 腕引っ張ってお風呂場に連行するのやめてぇーっ!
▽▼ ▽▼ ▽▼
「お兄ちゃん大丈夫? 一人でお洋服脱げる?」
「…」コクコクッ
ただでさえ一緒にお風呂入るだけで恥ずかしいのに、その上服を脱がして貰うってどんな羞恥プレイさ! 今「羨ましい…」とか言ったやつ! サマーソルトキックからの薙ぎ蹴り噛ましちゃうぞ♡
と言うかことりちゃんはもう準備万端なんですね…。ちゃんと頼んでタオルで身体を隠して貰ってるけど、健全な思春期男子には刺激が強すぎると思うなぁ…。
「じゃあ入ろっか」
ほんの数歩だけなのに手を繋ぐ意味ってあるのかな? まぁ良いんだけど。
…うちのお風呂ってやっぱり大きいなぁ〜。僕とことりちゃんとお母さんが一緒にお湯に浸かれるくらいの浴槽って、家庭には中々無いんじゃない?
「ふんふんふ〜ん♪」
バスチェアに座ると、ことりちゃんがシャワーを浴び始める。温度調整をしてくれるのは嬉しいんだけど、もう少し違うやり方があると思うのだよ僕は。身体を隠してるタオルが肌に張り付いて、ボディーラインをくっきりさせるから…心臓に悪いんだよ!
あっ、今「いきなりシャワーを浴びたら冷たいだろ」とか思ったそこのあなた! うちのシャワーはすごいんだよ! なんと、最初から温かいお湯が出るのだ!
「これくらいかな。お兄ちゃん、あたま流しても良い?」
「…」コクッ
お風呂にはボードを持ってこれないから曇った鏡をボードの代わりにしてるんだけど、これくらいの事なら書かなくてもOKだよね。
馴れた手つきで頭を流してくれることりちゃん。いつも思うんだけど、頭を流すくらいなら一人で出来るんだよ? まぁそれを伝えたら「間違って温度上げちゃって火傷しちゃうかも知れないでしょ? それに、ホースに足を引っ掛けちゃって転んじゃったら大怪我だよ!」って返されたけどね。…僕はそこまでドジっ子じゃないよ!?
「は〜い、次はシャンプーで頭を洗いま〜す♪」
…楽しそうだからいっか。って思っちゃう辺り、やっぱり僕ってシスコンなのかな…?
「かゆい所はございませんか〜?」ワシャワシャ
「…」フルフル
ほんと、ことりちゃんは頭を洗うのが上手だね〜。お兄ちゃんは極楽だよ〜。…羨ましい? 羨ましいかなぁ〜? えっ、「代わってほしい」って? ふふっ…代わってあげませ〜ん! ことりちゃんは僕のだからね!
「それじゃあ流しま〜す! 泡が入らないように目を瞑っててね?」
「…」コクッ
あっという間に頭を洗い終わっちゃったね。筋トレで少し汗をかいてたし、さっぱりした〜♪ ちなみに、ことりちゃん達には筋トレの事はバレてないよ。僕は体質的に少ししか汗をかかないし、汗が出てても寝汗って言って誤魔化せるレベルだからさ。
「じゃあ、次は身体だね♪」
「っ!?」ビクッ
ボディタオルでふわふわの泡を作ってる…すっごいやる気だね。いつも思うんだけど、なんで僕の身体を洗う時はそんなに嬉しそうなの? それにちょっと息が荒いよ?
『前は自分で洗えるからね?』
「ことりが洗うよ?」
『ほんと恥ずかしいから却下。それに、身体を洗うだけなら危なくないでしょう?』
「むぅ…。ほんとに大丈夫?」
『大丈夫!』
「…なら、前はお兄ちゃんがして良いよ」ムスー
良かった。これで恥ずかしい思いをしなくて済むね! …と言うか、自分の身体って自分で洗うものだよね? あと、なんでそんなに不満そうなのさ…。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん」ゴシゴシ
「?」ゴシゴシ
「ちょっと前から思ってたんだけど、少し筋肉が付いてきたね」
「!?」ビクンッ‼︎
ちょっと前から気づかれてたんだね〜…。いや、まぁ言い訳は幾らでも思い付くから良いんだけどさ。
『僕も少し驚いてる。いっぱいご飯食べてるからかな?』
「ふふっ…なんでだろ〜ね♪」
ん〜? なんだか気分が良さそうだね、ことりちゃん。なんでだろ? まぁ変に指摘されるよりは全然良いんだけど。
「えへへ〜♪ お兄ちゃんの身体…♡」
…えっ、何か聞こえたって? 気のせいじゃないかな? …僕は何も聞いてないよ。ほんとだよ? ひばりくんは嘘つかないもん。
『ことりちゃん、くすぐったい』
「ふぇ?」
『あと、さっきから気になってる事があるんだけど良い?』
「うん!」
『なんで後半からボディタオルを使わないの?』
「だって邪魔だったんだもん♪」
『…「何の?」とは聞かないでおくね。』
なんだか嫌〜な予想が浮かんじゃったけど、そうじゃない事を祈っておくよ。…多分当たってるんだろうけどねぇ〜…。
「ふふっ…ご〜しごし〜♪」
…楽しそうだからいっか。Part2。…認めるよ、きっと僕はシスコンだね。
だって逆に聞くけどさ? こんなに慕ってくれていて、それで居て可愛くて、更には料理も上手。…たまに異性として意識しちゃうのは別としても、愛しいって思っちゃうのは仕方なくないかな? かなぁ?
『洗い終わったし、流してくれない?』
「うんっ!」
やっぱりシャワーって浴びてると気持ちいいよね♪
「じゃあことりも身体を洗おっかな」
『…僕はお湯に浸かってるね』
「なら入れてあげる!」
『浴槽に? 一人で入れるよ?』
「淵に足を打っちゃったら危ないもん! それとも…いや?」
『全然良いよ!』
…なにさ、そんなシスコンを見るような目で見ないでよぅ! だって仕方ないでしょ!? ことりちゃんからの涙目&上目遣いなんてデスコンボを僕が耐えられる訳ないじゃん! あと、一人で浴槽くらい入れるんだよ!? ほんとだよ!?
可愛いし、どうしても嫌って訳じゃ無いけど…誰かこの過保護地獄から助けてくれません?
「お皿洗いをしてて遅れちゃった♪」
「!?」ェッッ!?
「おっ、お母さん! いつもだけどタオル忘れてるよ!?」
「あら…。でも、お風呂では邪魔でしょう?」
「そうだけど…って、お兄ちゃん!? 鼻血出てるよ!?」
「っ!?」タラァー
「あらあら、大丈夫?」
「っ…!」コクコクコクッ‼︎
「むぅ…。おにぃちゃん! ことりのも見て!!!」ガバッ!
「──ッ!?!?」ブハッ‼︎ ドサッ‥
「お兄ちゃん!?」「ひばり!?」
…あんまりお風呂回っぽく無かったね。ごめん、次にこう言う展開になったら頑張るわ。
☆9評価をして下さったシュビィーさん、ありがとうございます!
それと、今回はアンケートをさせて貰います! 今後の展開に影響するんで、皆さんドシドシ答えてくれると嬉しいです!
えっ、一年組のアンケートもあるのかって? 一年組の方は作者にお任せであります!
それでは次回更新でまた!
おい作者ァ! 投稿頻度についてなんだけどよぉ!!!
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毎日投稿しろやゴラァ!
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週に数本投稿しろや! あ゛ぁん!?
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月に数本でえぇんじゃボケェ!
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暇なら書いて速攻で投稿せんかい!
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…あれ? 何を言おうと思ったんだっけ…?