それが奏者たちにもたらす物は、暖かな陽だまりか、はたまた呪われた明日か。
想いは詩になる。
――それは、いつの時代でも
それはるか昔の話。
人類の言葉がまだ一つだった時のこと。
その時代で人類たちは、一つ集団へとなるために巨大な塔を建設していた。
「この塔が完成すれば俺たちは安心して暮らしていけるぞ!」
そう言ったのは塔の建設を指示していた一人の男だった。
傍らには同じ茶髪の髪を持った少女が寄り添っており、建設されている塔をその幼き眼で眺めている。
男は少女の父親であった。
「……この塔があれば、私たちは安心して暮らせるの?」
少女が思った疑問を口に出した。
父親は少女の頭をやさしくなでながら答える。
「ああ、この塔”たち”は俺たちのシンボルなんだ。 この塔を集いの証として建てることで様々な人達が集まり、一個の集団となり、明るい未来を齎すための可能性を増やしていくんだ」
父親は作業をしている者たちと建設中の塔を指さしながら答える。
その顔は未来への希望に満ち満ちており、確信を持っているようだった。
「よく……わからない」
少女は頭を右へ左へと揺らしながらそう言った。
「ははは! もう少し経ったらお前も理解できるさ、この塔が俺たちに希望という
もう一度、父親である男は娘である少女の頭を撫でた。
そして男は天へと顔を向け、感謝と祈りを込めてこう言った。
「我らが創造主カストディアンよ、ご覧あれ! 我らルル・アメルが未来を切り開かんとする瞬間を! カストディアン万歳!」
男の宣言につられ、作業をしていた者たちが手を止め天へと向けて叫びだす。
「カストディアン万歳!」
「カストディアン万歳!」
「カストディアン万歳!」
叫ぶ者たちの顔は、老若男女の区別なくすべての者たちが喜びに満ち溢れていた。
「エオリア、お前が歩む未来は光に満ち溢れている。 安心して成長していってくれ」
男は少女へと慈しみの笑顔を向けそう言った。
少女は叫ぶ者たちの勢いに少し呆けながらも
「……うん、わかったお父さん!」
と、満面の笑みを浮かべてそう返した。
このまま輝かしい世界が広がっていくのだと、この場には誰一人として疑うものなどいなかった。
男も少女も民衆も、誰一人としてそう思っていた……。
――
「なぜですか!? なぜなんですか
数年の時を経てあと少しで塔の完成が目に見えたとき、彼らを襲うものがあった。
それは触れた生き物を問答無用に黒い塵へと変えてしまう殺戮兵器。
一切の慈悲なく、一切の甘えもなく、確実に敵対する者たちだけを殺す悪魔の兵器が襲い掛かったのだ。
「エオリア……お前だけでも未来へ……!」
男は、崩れかけの塔の中心である場所へと少女を連れてくると、そこにあった巨大な結晶体の前へと立たせ、そばにあった機械のレバーを作動させた。
「お父さん!」
父親を心配する少女の声が塔の中へと響く中、無機質な声が響いた。
――詩魔法増幅塔 アル・トネリコ 初期管理者の該当者を検索……存在していません
――代わりとなる該当者を再検索……該当者あり リンクを形成、及び管理者として登録……完了
――管理者の存在変革と並び、塔の保護のために位相をずらし休眠状態へ問う移行します
「きゃあ!?」
無機質な音声が途切れた瞬間、少女が結晶体の中へと吸い込まれた。
「ごめんな、エオリア……」
男がそういた瞬間、塔全体にに強い衝撃が走り、この世界から
そして、そこいた者たちはすべて黒の塵となった。
時は流れ、ルナアタック、フロンティア事変、魔法少女事変、そしてパヴァリア公明結社の戦いから数日過ぎたころのこと。
パヴァリア光明結社統制局長、アダム・ヴァイスハウプトが、オートスコアラーティキを用いて神いずる門を開き、神の力顕現し、神殺しの拳を持つ少女と激闘を繰り広げた場所で、ある異変が起こった。
固き大地に根を張るようにそびえたつ、巨大な塔が突如として現れたのだ。
そして、塔の中心にある結晶体の中には、銀色の髪を持った少女が瞳を閉じて眠っていた……。
誰かが続きを書いてくれることを祈りながら、投稿っ!
プロローグ的な何かです
アルトネリコリメイクはまだですかねぇ……ガストさん!