あの頃の冒険を思い出したいお前ら及び私の為の物語(仮)   作:長良 マムシ

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03 ナナカマドの頼み

 それからしばらくはナナカマド博士と談笑した。

 おばあちゃんは客人が来るとやたらとお菓子を食べさせたがるので、茶を淹れるにしては遅い理由はそれの準備に時間を食っているからなのだろう。

 ともかく、ナナカマド博士との話は面白かった。やはり博識だ。一見無愛想で、また時折難しい話をするけれど、本当は優しく、知識欲旺盛な研究者気質らしい。

 どこか雰囲気がお姉ちゃんに似ているのはたぶんそのせいだ。そう考えるとどこか親近感が湧く。

 

「お茶が入りましたよ」

 

 楽しく談笑していると、ようやくと言うべきかおばあちゃんが大量のポフィンと共にお茶を運んできた。

 おばあちゃん……相変わらずハイカラなんだよなあ。ポフィンなんて若者の食べ物ですよばば上様。そして量が多すぎますよばば上様。どれだけあの機械(ミキサーみたいなやつ)回したんですかばば上様。

 

「いただこう……ズズ」

「ズズ……ってあっつ! やけどした! やけど! チーゴのみ! チーゴのみ!」

「そういやあんた猫舌だったね、忘れてたよ。はっはっはっ」

 

 おばあちゃんは一本歯の抜けた口を大きく開いて笑った。笑い事ではない。私知ってるよ、やけど状態はHPがゴリゴリ削れてくんだから! 

 

 一方ナナカマド博士は平然と飲んでいる。やはり私が猫舌すぎるのか? 

 

「んもうおばあちゃん! ……で、博士。話って?」

「うむ、それだ」

 

 博士は湯呑を置き、神妙そうな面持ちになり私の眼を見て、その口を開いた。

 

「スミアくん。君は、私の助手になる気はないかね?」

「はぇ? ……ジョシュ、ですか?」

「そうだ」

 

 ジョシュ……助手? 

 助手(アシスタント)とは

 仕事の手助けをする人のこと

 

 ですよね。それは? つまり? 私が? why? 

 

「あ、あたしが博士のお手伝いを?」

「不服かね」

「い、いえ、その、なんていうか……あ、あの」

 

 ええい落ち着け混乱するなキョドるな大丈夫私は出来る子やれる子元気の子冷静になれsoクールにクールになるんだyo氷ポケモンのyoにyo! (錯乱)

 

「つ、つまり、えっと……ど、どういうことをすれば良いのでしょうか?」

「ふむ、そうだな、そこから説明しよう」

 

 博士は手持ちの高そうな革のカバンから、ハイテクそうな(としか言えない)ポケットサイズのデバイスを取り出して見せた。

 

「これが何だかわかるかね?」

「……えーっと」

 

 待て。絶対に私はこれを見たことがある。そう、えーっと確かお姉ちゃんが持ってて……つまりこれは……

 

「ポケモン図鑑……?」

「ご名答。君のお姉さん―シロナくんが昔、これを持って旅をしていたのは知っているようだな。これは、出会ったポケモンを自動で記録していくハイテクな道具だ。各地方の各ポケモン研究所が、この道具でポケモンのデータを集めている。私も昔、シロナくんにこれを託したのだが、彼女は多忙ゆえ完成できず中途で終わってしまった。……しかし、君にならば、その後を継いで、シンオウ地方全てのポケモンの確認が出来ると私は思うのだ」

「それってつまるところ……」

「うむ。君に、このポケモン図鑑の完成を頼みたいのだ!」

 

 ナ、ナンダッテー!? 

 

「な、何故あたしに?」

「良い質問だ。それはな……」

 

 博士曰く。

 

「シロナくんたっての希望だからだ」

「はいぃ?」

 

 思わぬ不意打ちに、思わず言ってしまった。

 いや、だって何故ここでお姉ちゃんが出てくるのかわからないもの。真の強者ってのはね……不意打ちを外さないんですよ。効果は抜群だ。

 

「大方、君が旅立つ為の理由付けだろうな。『あの子は自分に自信がない子だから、何かきっかけがないと踏ん切りがつかない。それに、おばあちゃんに遠慮して出ていきたがらないと思う』とか言っておったな。違うかね?」

「ま、まあそうなんだけども……」

 

 そうだけど。それを今日こそは言おうと思って帰ってきたら博士がいたんだもの。タイミングが良かったといえばそうなのかしら。

 

「勿論私としても、君は適任に思える。なにせあのシロナくんの妹だ。そしてなにより、ポケモンへの確かな愛がある。シロナくんの頼みを抜きにしても、私からも是非頼みたいのだ。引き受けて貰えんだろうか」

 

「引き受けて貰えんだろうか」などと言いつつ、私の耳には「引き受けるよな? ん??」と聞こえる。なんでこの人が言うと無駄に圧力感じるんですかね。巷で怖いっていう評価で有名なのもわかる気がするよ。

 

 ……で、結局私の答えはどうなのかというと。

 

「勿論引き受けさせていただきます!!」

 

 これといったデメリットなんてないしね。

 強いて言うなら、「図鑑を埋めなければ」という思いが旅の間ずっと心の隅にあって、人によってはそれがストレスになるかも……ってところかな。だってこれって、結構責任の伴うことじゃない? 誰にでも図鑑を配ってるわけじゃないってことは、そうホイホイ渡せるようなものじゃないという意味だものね。それを考えるとプレッシャーを感じるのも無理ない。

 

 ……まあ、私はそんなもの感じないけれど。

 

 いや、だってどうせシンオウ地方のポケモンはコンプリートするつもりだったしね? トレーナーの夢だもの。

 それに、私にとっては、お姉ちゃんが出来なかった事を私が成し遂げるってだけで他に値するものがない圧倒的価値がある。

 

「そう言って貰えて良かった。私も心強い限りだ」

「ただ、あの……ひとつだけ質問してもいいでしょうか」

「なにかね?」

「あたしがもし引き受けなかったら、他の候補がいたりしました?」

「……ふむ、恐らく君は今、こう考えているな。『自分がここで引き受けてしまっては、本当にこの図鑑を持つべき人間の未来が変わってしまうのではないか』とね」

 

 図星である。

 貴重な図鑑なら、私なんかより他に渡すべき人もいるんじゃないかしら? 『お姉ちゃんのお願い』が効いていて、もしかすればそれ無くば博士は今ここにいないのではないか……なんてね。

 

「……確かに、君の考えている通り、この図鑑は量産の効くものではない。よって、これを持つ者は当然選んでいる。君の他にも相応しい人間はいるかもしれん。いや、いるだろう」

「やっぱり、お姉ちゃんのお願いがあって―」

「だが」

 

 博士は言葉を遮るようにして、私の目を深く貫くようにじっと見つめ直して続けた。

 

「そんなものは、誰でも同じだ。未来は誰にもわからない。君に託すのはもしかすれば失敗かもしれない。君以外の人間に託してもそうかもしれない。だが、私は今この瞬間、確かに君はこの図鑑を持つに相応しいと考えている。先程も言ったが、シロナくんの願い無くとも、だ。……もっとも、私の目が間違っていなければ、だがね。これでは君にこれを託す理由としては不足かな?」

「博士……いえ、嬉しいです! 本当に!」

 

 未来は誰にもわからない、か。

 そうよね。わからないことをうじうじ言ってもね! 博士が私に託したいと思ってくれたのなら、私もそれに応えるのが筋ってものよ! 

 

「うむ! 決まりだな!」

 

 わたしは ポケモンずかんを てにいれた!! 

 




先日、エメラルドにて任意コード入力による新たなバグ技が発見されたようで。
内容としては、配信データの有無に関係なく、むげんのチケットを手に入れたり、たんじょうのしまに行けたりといったもの。とんでもないですね。
ついこの間その方法が発見され話題になっていましたが、ごく最近それをさらに簡単に行える方法が確率されたらしく、エメラルド界隈は大いに盛り上がっています。

かく言う私も当バグを実践したところ、マジのガチでデオキシス等配信ポケモンを入手出来ました。
バグのちからってすげー!

……まあ、そんなこんなでバグをして遊んでいたため更新が遅れました。申し訳ない。

バグの詳細に関しては、作者Twitterの方で紹介しています。よろしければどうぞ。

シロちゃんの進化先は?(唯一王とリーフィアは除外)

  • ☆グレイシア☆
  • エーフィ
  • ブラッキー
  • シャワーズ
  • サンダース
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