イギリス清教第零聖堂区 必要悪の教会所属の魔術師緑谷出久 作:アレイスター・クロウリー
原作:僕のヒーローアカデミア
タグ:残酷な描写 クロスオーバー 僕のヒーローアカデミア とある魔術の禁書目録 魔改造 緑谷出久 神裂火織 ステイル
そんな出久が、神裂火織に拾われて"才能のない人間が才能ある人間に追いつくために作られた技術"を手に入れる話。
ある少年は無個性として生まれ落ちた。
突如、超常能力〝個性〟を持つ人間が現れてから何年も時が経ち爆発的に増えた『個性』を持って生まれる人間は今や全人類の8割にまで達するこの社会の中で、無個性というのはただそれだけで異端の存在だ。
もちろん、表面上は無個性だからといって差別は行われてはいない。個性登場以前から差別は表立って行われるものではない。ニュースや教科書などで性別、人種、障害、出身など様々な事柄についての差別を人々は学ぶ。それ故に悪いことと認識はあるだろうが、大衆心理というものに流されたり、自分が関わらなければどうでも良いという思考などによりいじめや差別を見かけたとしても止めるものは少ない。
この世界では、公的な場所においての個性使用は緊急時を除いて禁止されており、他人に向けたりしなくても警察から注意を受けることになる。このように個性は普段使うことができないため、差別されることもなく個性持ちと無個性の人間は共存している。
しかし授業、仕事などはマジョリティである個性持ちに合わせられており、どうあがいても無個性は浮く。無個性や個性などの区別がない時代にも差別やいじめはあったのだ、無個性というのは差別する事柄が増えただけに過ぎない。
よって無個性の少年がいじめられるのは自明の理であった。
「うわ、こっちくんなよ無個性くん」
「ああ、すまんすまん。緑谷は無個性だったな。無個性なんて普通じゃないからいつも忘れるんだわ」
「ねえ、緑谷インコさんのお宅の息子さん、無個性なんですって。嫌ねぇ」
「無個性、なんて哀れな人間だ。生まれるべきではなかった」
「汚い!! 無個性のデクが来るぞ! 緑谷菌が移る〜!!!」
クラスメイト、近所の人、親戚。様々な人から心のない言葉を毎日のように浴びせられる。もちろん、教科書や靴が盗まれたりなど物が無くなるのは日常茶飯事だった。酷い時は腕に熱されたフライパンを押し付けられたり、家庭科で使う針を何本も指に突き刺されたりなど直接危害を加えられることもあった。
高学年の先輩からトイレに引き込まれてタコ殴りにされたり、果ては教師にすら無視された。
親は心配してくれたが、少年には何の慰めにもならなかった。寧ろ、無個性に生まれたことで親に迷惑をかける申し訳なさを感じるほどだった。
少年はヒーローに憧れるその一心で耐えていたが、日に日に追い詰められていく。毎日のようにいじめられる。差別される。味方は誰もいない。憧れるno.1の偉大なヒーローはいつまでたっても助けに来ない。遂に少年はこの世界に、自分の人生に絶望してしまっていた。
そして、決定的な出来事が訪れる。
幼馴染に「来世は"個性"が宿ると信じて…屋上からのワンチャンダイブ!!」 と小馬鹿にされたのだ。
もう何もかも諦めていた少年はその言葉を本気にして。
そうだね、と笑い幼馴染の前で飛び降りた。
☆☆☆☆
「どうしたのですか、出久」
長い髪をポニーテールに括り、Tシャツに片方の裾を根元までぶった切ったジーンズ、 腰のウエスタンベルトには二メートルを越える長さの日本刀というかなり奇抜な格好をしているスタイルのいい女性がこれから任務だというのに何やらボーッとしている緑谷出久に声をかける。
「ああ、すいません神裂さん。いや、久しぶりに日本に帰ってきたので懐かしいなって思いまして」
神裂火織に話しかけられたことで我にかえった出久だが、出久が物思いに耽るのも無理はない。出久はあの決定的な出来事以来、家にすら帰っていないのだ。完全な行方不明。もう死んでいるとまで思われているだろう。
そんな出久の事情を知ってる神裂と、共に行動しているもう一人の魔術師、身長2mで真っ赤な肩まで届く長髪を持つ大男のステイル=マグヌスは出久を気遣うような表情を見せる。
「……出久が日本に帰ってくるのはあの時以来でしたか。お母さまも心配しているでしょうし、この任務が終わったら家に帰ってみたらどうですか?」
「お前は働き過ぎだ、出久。何年も顔を見せていないのだろう、家に行った方がいいと僕も思う」
「それもそうですね。あまり良い思い出がないので気が進まないんですが……」
出久は神裂とステイルの気遣いをありがたく思いながらも、あの場所に帰ることに憂鬱な気分を隠せなかった。
エロいねーちん好き
最近イマジナリーフェストのガチャでエステルとしいたけが当たったので書きました