ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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これからの反抗

 

 

「それでジーク。今どんな状況になっているんや?」

 

「ギルド本部、他派閥、オラリオ市民、全員姉上の魅了に掛けられて、俺がフレイヤ・ファミリア所属として、皆に認識されている。だから今までの俺の派閥の活動はフレイヤ・ファミリアで行ったものとして、皆は操られている」

 

「ホンマにジークを手に入れるために、手段も横暴に、オラリオを書き換えたわけか」

 

「ああ、姉上の魅了の能力として。姉上の都合の良い記憶へと改善、それから姉上の不都合な記憶が入らないよう、大体一週間くらいか、記憶がリセットされる」

 

 

夜休憩を貰って、まだ店内に残っているロキと同じテーブルに座って、話をして夕食を取る。

無論話は姉上が今回オラリオを魅了で書き換えたこの状況について

 

そして状況としては、もはやロキの知るオラリオが一部違うだけの異様なオラリオになっていると話す。ロキとしては非常に不快な状況であると、姉上のしたことにかなりイライラしている。相変わらず姉上のしたことが気に食わないのか、アース姉妹とヴァン兄妹の仲の悪さは、ここでも酷いらしい、これだからヴァルハラの神々は荒いにも程があるなと思う

 

 

「魅了にかかってない者は居ないんか?」

 

「神々ではウラノスとヘスティア。下界の子供には、この酒場で働いているミア、アーニャ、ルノア、クロエ、リュー。どこかに潜んでいるフィルヴィス。そして当然だがフレイヤ・ファミリアの眷属たちだ」

 

「数人ってところか、ウチの子供もやられとるし、あの色ボケ女神、ホンマにやってくれる。ギルドまで魅了をしおって・・・」

 

「行動に出たら、こうも自分の都合に動くんだ。姉上らしいと言えば姉上らしいがな」

 

「ウチに掛けられた魅了を解いたのは、ジークのあのレアスキルやろ?あれをオラリオ全域に使えんか?」

 

「無理だ。あの力は対象者の身に触れないと機能しない」

 

「無理か、何か対策はあらへんか?ウチはこのままあの色ボケ女神にしたオラリオで過ごしたくあらへんや」

 

「それは俺も同感だ。だが、今は動けない。あんたの魅了を解いたことで、もう俺の行動は姉上に制限されるだろう。まともに動けない。これからは」

 

「ホンマに面倒なことをしてくれる、あの色ボケ、ジークを手に入れるために、自分のプライドすら関係なしか、あのどチビはどうしとる?」

 

「多分大人しくしている。俺が接触すると、レベルの低いヴェルフたちを人質に取られる。俺が今姉上の指示に従っている理由はそれだ」

 

「自分の子供が都市最高レベルの第一級冒険者を揃えていることで、好き放題やっとるってとこか」

 

「そうだ。オッタルたちも姉上の指示になんでも聞いている、眷属があの様子なら、姉上も好きに動けるだろうからこの状況になる。もはや今この都市全てが姉上のテリトリーだ」

 

「これから何をする気や?」

 

「俺と結婚するために、式を急がせるだろうな。簡単に言うなら既成事実を作るのが目的」

 

「勝手にウチの甥っ子と結婚なんてウチは認めんぞ!!」

 

「その反対をさせないために、このようなことをした」

 

「好きな男のために、こんなくだらんことをするとは、ホンマにムカつく女神や」

 

 

話を進める限りでは、かなり姉上のしたことにロキは不満いっぱい

 

個人的にと言うのもあるが、今回の姉上の行いは残念ながら誰もが納得しない行いだ。いくら最上級派閥であろうと、皆の記憶を弄るなど、人のプライバシーを侵害する行い。これは誰もが文句を言うことだろう

 

姉上は完璧にこの状況を作れたことに慢心していると思う。でなければこんな後先考えないでこのようなことを行うなど、余程自身の魅了に自信があるようだ

 

 

俺以外にも魅了を解く人物が居ると言うのに

 

 

「ジークはこれからどうする気や?まさかあの色ボケの言う通りに、結婚するんじゃ・・」

 

「それは無い。俺にとって姉上は姉だからな、だけど俺は、まだフレイヤ・ファミリアに居させて欲しい」

 

「ん?何か理由でもあるんか?」

 

「ハッキリ言うが、気になっている相手がいる。だからまだフレイヤ・ファミリアに居たい。それだけの理由でな」

 

「気になる相手か、誰なんや?」

 

「あそこに居る。ヘルンだ」

 

「ああ、あの子やな。あの性の無いあの子供が気になるんか?確かあの色ボケの従者やったな、なんであの子が気になるんや?」

 

「それを言ったら、女性であるあんたならわかるんじゃないのか?」

 

「まさか・・・・・そうなんか!?」

 

「ああ、口にはできないがな」

 

「ジークって、恋なんてするんか?」

 

「まあ、そう言われても仕方がない。あまりに女性に興味を示すような行動をしてないからな、今も口に出せない上にな」

 

 

姉上の計画通りにはさせない、それは絶対に。でも、まだフレイヤ・ファミリアに居たい理由がある

 

 

それは俺が愛したいヘルンをもっと知ること

 

 

結局プロポーズもできなかったが、もっと彼女を知れば彼女を欲しがると、なんでもいいから、彼女を手に入れたいと思う欲望を出すために、彼女の派閥に居座る。終わりにしたくない望みはまだある。

 

彼女が気になる気持ちをここで終わりにしたくないと、ただ姉上の指示に従っている。姉上もそろそろ気づくと思うが、俺がその気がないと、気づく時は更なる強行手段を取るだろう。それでも俺は・・・・・ヘルンを望みたい。このレアスキルが無ければ

 

 

「じゃあその娘を取るんか?」

 

「それができたら苦労はしない。こんな状況でもあるしな」

 

「でもこのままにするわけやないやろ?」

 

「まあな、だが今は何もできない。俺にはな?」

 

「誰かが対策を掛けているってことか?」

 

「上手くいけばな。最近会ってないから進捗具合はわからない」

 

「ヘルメスか?」

 

「さあな、俺は計画はしていない、けど提案者は知っている、一人ではできないため加担している者が居るとは思うが、誰なのかわからない。だけどなんとかしようと動いているのは事実だ」

 

 

俺には何も動けない。姉上と共に居る俺はほぼ姉上に監視されているのと同義。今の俺には何もできない

 

しかし、この姉上がオラリオに掛けた魅了を消す方法が俺以外にも居る。姉上の魅了を壊す計画を、俺以外にも実行しようとする者がいる

 

打ち合わせはしていない。ただそれを壊そうと裏で計画をしようとはしているのを知っている。だから今どんな動きをしているのか知らない。

 

 

わかっているのは、このオラリオを元に戻そうと、皆の魅了を解除しようと俺の協力無しに動いている者が居るだけ。誰なのかは想定は付いている

 

 

「これからどうするかは、あんたに任せる叔母上。今の俺にはもう何もできない。言っておくがフィンたちを使っても無駄だ。姉上の魅了であんたのファミリアと姉上のファミリアの衝突は、面倒だからと、フィンの思考を操って、避けるようにするだろう」

 

「それこそ、ギルドも使うだろうからな、まったくに面倒や。あの色ボケの魅了は人を操るんには強力だとわかってはいたんやけど、ここまで身動き取れないなんて最悪や!」

 

「それも姉上の考えだろうな、姉上も完璧に計画を打破されないよう段取りを取る。流石は兄上の妹なだけはあるなと思った」

 

「変なところで頭を使いおってがらに!」

 

 

ロキも何もできなさそうだ。話をする限りでは

 

案外この状況は姉上において有利だ。ロキが魅了に戻っても、ロキの眷属であるフィン達も魅了にかかっているため、ロキがフィン達に言っても姉上の魅了で姉上の派閥に衝突を避ける思考にされて何もできないだろう。からと言ってギルドも魅了されていて、姉上の派閥に手を出すことはダメだと、魅了を掛けられた者は記憶の改竄だけでなく、思考まで思うがままにされる。姉上の都合通りに動かされる

 

つまりはロキでも何もできない

 

できるとしたら、ヘスティアと協力すること、ロキのプライド的に嫌なのだろうけど、一人でできることではない上に、自分の眷属は姉上の魅了のせいで頼れない。となるともう他派閥に協力するしかない

 

それこそヘスティアだけだ

 

ウラノスはダンジョン関係で姉上の計画を崩壊させる協力は不可能。こういう時はヘルメスだが、ヘルメスもやられて頼んでもその記憶を毎回消されて頼りにはなれない

 

 

だから協力できるのはヘスティアだけだ

 

 

「ヘスティアならなんとかできるぞ?彼女は姉上の魅了は掛からないからな、聖火の女神なら」

 

「げ!?あのどチビを!?」

 

「ああ、今何をしているか、会ってないから知らないが、彼女の力ならなんとかできる」

 

「けど・・・・・・あのどチビの力を借りなきゃならんとは、ウチのプライドが・・・・」

 

「他に頼れる神はもう居ない。ウラノスは分かっていると思うがダンジョン関係で動けない。ちなみにウラノスも今この地上が姉上の魅了で状況が変わっていることは把握している。知っていて手を出してこないのは、姉上がウラノスに取引した」

 

「取引?何をや?」

 

「もし魅了で変えたこの地上に手を出さないと約束してくれた場合は、ダンジョンの攻略をこれからは専念すると、深層を攻略すると取引した」

 

「な!?フレイヤ・ファミリアだけで59階層以降の階層に、攻略しに行くってことか?」

 

「ああ、しかも俺も居る。レベル7が俺とオッタルで二人。戦力としては申し分ないだろう。その他のあいつらがダンジョンの怪物相手でも威勢を保っていけるかは怪しいとして、攻略する武器としては十分なくらいだ」

 

「ウチらがやろうとしていることを、ウラノスを取引に応じて先に色ボケたちがやろうとしているわけやな」

 

「だから頼れるのはヘスティアだけだ。協力したくないのならヘスティアに任せて、この状況がいずれなんとかなるのを待てばいい。どうするかは任せる。不満があるなら、今はプライドを捨てるべきだと思うが?」

 

「うう・・・・・」

 

「別に一度だけじゃないだろう?ヘスティアに協力を貰ったのは、もし気に食わないなら、利用するってことにすればいい。それならプライドに傷は入らないだろ。どうするかは任せる。俺は仕事に戻る」

 

「ジークはどうする気や!?」

 

「待つ、ヘスティアを信じてな。その間に俺は、彼女と過ごす。今俺に必要なのは時間なんでな」

 

 

それだけを言って、仕事に戻る

 

 

ヘスティアを信じて待つのみ

 

 

今の俺には何もできない。オラリオに居る人々の魅了を全員は解除できない。人の体に触れなければ解除できない。やるにしても手間がかかる。おまけに常に俺は姉上の側に居なくてはならない。無論そんなことをすれば姉上に注意される。しかも今回で一番魅了を解いて欲しくなかったロキ叔母上の魅了を解除した。もうこれ以上誰かの魅了を解除することは許されない。そのためもうこれ以上誰かにかかった魅了を解除するのはやめる

 

そのためもう俺には何もできない。あとはヘスティアがなんとかして貰うのを待つしかない。そしてヘルメスもなんとかして貰うと思っている。おそらくだがこの状況と記憶の改善と喪失の繰り返しをされれば、何か疑問を抱いて行動に出ると思って行動すると思う。もはや友人と主神に頼るまでだ。俺にできることはもうここまで、もう制限で行動できない

 

 

あとは、もう仲間と友人に頼るのみ、俺はもうこれからは姉上とヘルンと行動し、この状況を打破するか待つのみだ。

 

 

その間は、俺は姉上とヘルンと大人しく、ここで働きながら過ごすとしよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうだった?今日から働いて、息抜きにはちょうどいいだろう?」

 

「そうね、やっぱりあの店で働くと楽しいけど、随分勝手なことばかりするのね?ジーク?」

 

「クロエ、ルノア、ロキの魅了を解いたことか?クロエとルノアはお前の友人だから解いても問題ないだろう。ロキは俺の叔母だ。俺の家族なのだから、家族を解いて何が悪いんだ?いずれお前の叔母になるんだ。家族なんだから解くのは当然だ。まあ、本人は俺とお前の結婚を認めては居ない」

 

「それはそうですよ。お互いジークに関わることだと、両者共に不快な部分があるから、フレイヤ様は神ロキの魅了を解くことを反対していたんです。と言うより分かってそんなことをしたんですよね?ジーク?」

 

「まあな、ヘルン。働きながらとは言え、俺をよく見ているな君は」

 

 

酒場の仕事は終わり、ホームに帰る途中で三人で今日のことを話しながら歩く

 

話す内容は今日再びミアの酒場で働いた感想だ。酒場で働くことに関しては別に問題なく、いつも通りで楽しかったと言うが、問題なのは俺の行動に関してだ

 

皆の思考を弄って都合の良い環境を作るつもりが、ほぼ俺に邪魔されている。これ以上魅了を解くことを禁じると、制限するつもりだろう。そこまで俺が欲しいが故に貪欲を見せるとは、愛と美の女神として聞いて呆れるが、愛に関しての欲しさは他より強いなと思う。ただし相手の気持ちは配慮してない欠点付きで

 

こんなことを続ければ当然、制限されるのも仕方がない。下手な動きをされれば、次は何をするか分かったものじゃないからな、もうここからは何もしないほうがいいだろう

 

余計なことをして面倒なことをされるのも困るもので

 

 

「私がオラリオの人々を魅了をしたことについて、そんなに不満?」

 

「不満はない。けど、俺は姉上と結婚する気はない。と言う気持ちはある。もしかして姉上は俺が本気であんたを好きだと思っていたのか?」

 

「私を愛せないの?」

 

「姉としてしか想えない。忘れたのか?俺はもう誰も好きになれないくらい心が壊れている。カオス・ヘルツの効果は姉上も分かっているはずだぞ?それでも欲しいと言って、俺の仲間を人質にしてでも俺を強欲したのは姉上だ。心のない男に価値などないと常識にわかるはずなのに、自分を好きになって貰えないことに、今になって不満を思ったのか?」

 

「そうね、不満よ。貴方は私を愛してないのね?」

 

「ああ、ハッキリ言ってな。それでも良いと言ったのは姉上だ。そして俺が今姉上に従っているのは、仲間の身が危険だからだ。だから姉上の所に居る。それだけだ」

 

「っ・・・・・・・・」

 

「本当にハッキリ言いましたね。ジーク」

 

「嘘をつくよりはマシだ。と言うより嘘をつきたいと言う感情もない。ヘルン。君ならわかると思うが、もはや俺は今何がしたいのかすら自分ですらも理解していない。あるとしたら面倒ごとを避けようとしているだけだ」

 

 

ハッキリと、姉上を愛してないと本人に言った

 

分かっていると思ったのだがな、姉上も。言わなければ理解できないようだ。心のない男を愛していて何が潤うのか、何が満たせるのか。意味ないと言うことを理解するべきだった。これくらい理解できると姉上ならわかるはずだと思ったのだが、そうではなかった

 

 

逆に俺は姉上がなぜ俺が欲しいのか理解できない、俺の何を見て欲しいと望んだのだろうか。レベル?黒竜の力?半神?何が理由で俺をそこまで欲しがるのだろうか、俺にはわからない

 

 

でも、これだけは理解した

 

 

「姉上、もう俺と結婚しないで、主神なんかやめて、あの酒場でシルとして働いたらどうだ?いつもの姉上より物凄く生き生きしていたぞ?」

 

 

「っ!?」

 

「・・・・・・・・・・」

 

 

姉上は主神なんか似合わない。ミアの酒場でヒューマンのフリをして働く毎日の方が幸せだと、俺は結婚するべきではないと言い、俺の妻ではなく店員として生きた方が、これからは楽しくなれるとオススメする

 

それだけは理解した。

 

姉上は派閥主神なんか向いてないだろう。なんでも言うことを聞く眷属たちと過ごすのに、退屈を感じているのかもしれない。上下関係のないアーニャたちの友人と過ごす方が心さらけ出せる友人と酒場で働いた方が、今日姉上の一日の酒場の仕事を見てそう判断する

 

このまま俺と結婚するよりもそちらが良いと思う。しかし、姉上がそれを認めるかどうか

 

 

「それが何よ。そんなのシルとして振る舞っただけよ」

 

「そうには見えなかった。まるで・・・・『素のある姉上』だった。少なくとも振る舞いには見えない」

 

「随分生意気な観察眼をしているのね?ジーク?」

 

「俺の判断は俺個人の考察だ。間違いだと思うならそれは違うと反論すれば良いだろう?なぜそう言わないんだ?それとも図星だったのか?」

 

「ジーク。その生意気な言葉を閉じなさい」

 

「聞く気はない。俺は姉上の家族なんだろう?なら上下関係はない。意見を言うのは家族として当然だ。そんなに俺を黙らせたいなら、そんな俺とは結婚するのをやめるべきでは?」

 

「それはしないわ。私は貴方が欲しいもの」

 

「そういえばその理由を聞いてないのだが、理由は?」

 

「無論、貴方が誰よりも美しいからよ」

 

「それだけ?」

 

「他にもあるわ。お兄様のように誰にも恐れない不屈の精神を持った子、穢れを知っても、どんなものにも屈服しない折れない心。そんな子をした貴方が欲しい・・・・」

 

「なるほど・・・・だがそれも所詮はカオス・ヘルツで消された感情をした故だ。力を手にするために感情を捨てる。それは他者の言葉も気にしない。全部力を得るために余計俺が悪くなっているだけだ。だから何も恐れない何も屈服しない。理由はそれだよ」

 

「だとしても私は欲しいわ。そんな貴方を・・」

 

「俺は兄上より優しくはない。むしろ酷い方だ」

 

「そう思いたいだけなのでは?」

 

「っ!そう思うのか?ヘルン?」

 

「はい。私は貴方がそう思いたいのだと見てわかります。もう『どうでもよくなっているのではないですか?』『もう自分に失望をしている』から、そんなふうに自分を蔑んでいるのですか?ジーク?」

 

「・・・・・・・・・」

 

「ヘルン。貴方はそうお思うの?」

 

「はい。私はジークを見てそう思います」

 

 

ヘルンにはそう見えるらしい

 

嘘か真かと言われれば

 

 

 

真だ

 

 

 

正直もう今の状況がどうでもいいとも思っている。姉上の結婚だとか、人々の魅了を解くだろうが、もう何かもどうでもいい

 

シルを裏切ったことで、自分に失望をした

 

そしたらロキ、クロエ、ルノアの魅了を解いた理由はなぜかと言うと、『必要だった』から、どうでもいいとしても、姉上の計画したこの『茶番には興味ない』。興味ないから壊そうと、どうでもいいから壊したいと望んだから、姉上は家族でもあるのに、もう俺は姉上に興味すらもない。それこそもう何もかも、全てにおいてもうどうよくなった

 

 

 

シルを裏切った自分には、もう価値ないよ自己破産を起こしている

 

 

 

ヘルンはそれを理解していた

 

 

なぜ理解しているのか、見てそれがわかるのか、それは俺と彼女にしかわからないこと。とは言い難い姉上もわかる部分がある。とにかくヘルンは俺の行動や思考など、全て理解していた

 

どういう理由で俺のことをわかるのか、説明は

 

 

 

 

 

 

 

今の俺はそれすら考えたくないくらい、もうどうでもいい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、オラリオ外のある東南方向にある。『アグリスの町』と言う町がある。丸一日かかる距離にある町。付近ではアポロンと戦争遊戯をした舞台『シュリーム古城跡地』がある。それほどオラリオから離れた場所

 

そこで、オラリオから出た。ベル。アスフィ、シルフ、ウンディーネの四名が宿で隠れていた。隠密としてオラリオに行ったリューとフィルヴィスの帰りを待機して良い知らせ、もしくは状況がどうなっているか確認が取れるのを待っている

 

 

「遅いですね、リューさん、フィルヴィスさんも」

 

「ええ、調査に手間取っているのかもしれません。あの神フレイヤが魅了して変えた都市ですからね。いつものように出歩けるような場所ではなくなったわけですからね」

 

「流石はフレイ様の妹様の魅了の威力です。ですがフレイ様のように優しくはないようです」

 

「ああいう神様も、下界には居るのね。ウンディーネ」

 

 

しかし、リューとフィルヴィスは全然戻ってこない。

 

丸一日かかる距離だからそう簡単には戻らないとは思うかも知れないが、もう三日前にオラリオに向かったため、そろそろ帰ってきてもいいと思うが、中々戻らない。念のために連絡のマジックアイテム、オクルスも持たせたが連絡は何一つ来ない

 

 

「やっぱり、今からでも僕たちも向かうべきでは?」

 

「それはそうなのですが、むやみに動くと私たちの不穏な動きで」

 

「神フレイヤに悟られるかもしれませんね」

 

「それなら私とアスフィさんで先に見に行くのはどうかしら?私とアスフィさんは空を飛ぶことができるから、偵察は空からなら簡単にできるはずよ」

 

「ええ、それがいいかもしれません」

 

 

何かあったのだろうかと、自分達もオラリオに迎かおうと、やっぱりリューとフィルヴィスだけ行かせるべきではないと、自分達も向かおうとオラリオに向かう

 

アスフィとシルフで先に空飛んで偵察をしようと試みようとする。今のオラリオを調べるには空からでもできるため、二人で先に向かおうとする

 

 

しかし

 

 

コンコン!!

 

 

「っ!?誰ですか?」

 

「宿の人?」

 

「違うわ。この気配・・・強い魔力を感じる。冒険者です!」

 

「っ!?まさかフレイヤ・ファミリアが僕たちの居場所を突き止めたとか?」

 

 

突然、ベル達が隠れている宿の部屋のドアに、ノックがかけられる。誰かが訪ねてきた

 

ウンディーネの気配では魔力の大きさを感じて、宿屋の店員ではなく、間違いなく冒険者。フレイヤ・ファミリアの眷属に居場所を突き止められたのか、一度武装をして構えながらドアに近づく。一体誰が訪ねてきたのだろうか

 

すると

 

 

 

 

「愚兎。私だ。ジーク様の命令でお前達に助力をしろと命令され、ここまでやってきた。開けろ」

 

 

 

「っ!?マスター!?」

 

「この声は・・・・・まさかヒルドスレイブ!?」

 

「確か・・・・フレイヤ・ファミリアの幹部」

 

「でも、ジーク君の命令で助力するって、どういうことなんだろう」

 

「マスターを中に入れましょう」

 

「いいのですか?」

 

「ジークさんの命令でここに来たと言っていました。嘘をつく人ではありませんし、ここは信用して中に入れます」

 

 

訪ねてきたのは、俺の命令でここへ行けと命令されて赴いたのは、フレイヤ・ファミリアの幹部

 

 

ヘディン・セルランド、二つ名ヒルドスレイブ

 

 

以前、ベルを修行の指導をした師範となったエルフ。そのエルフが訪ねてきたのは俺の命令でここへ来たから告げる。その言葉をベルが信じて、ヘディンを中に入れる

 

無論彼はフレイヤ・ファミリアの所属、つまりは敵でもある彼が訪ねてくるなど、ウンディーネとアスフィにおいては警戒すべきことだ

 

 

中に入ると、なんの間違いもなく、ヘディン・セルランドが現れた

 

 

「なぜあなたがここに?敵でもある貴方が」

 

 

「先程も言ったが、ジーク様の命令でここへやってきた。お前達がここに居るとわかったのも、ジーク様が教えてくれたからだ」

 

 

「マスター。ジークさんのなんの命令を受け、ここへ来たんですか?」

 

 

「愚兎。ジーク様の命令で貴様を更に強くしろと。また貴様の修行の指導をしろと命令を受けた」

 

 

「え!?ジークさんが僕を強くするためにマスターの指導を!?」

 

「その指導をフレイヤ・ファミリアの幹部であるあなたが?なぜ?」

 

 

「あのお方を救うためだ。ジーク様によると、これから先、我が主の命令で我らはオラリオ全体を敵に回すかもしれない。だがその戦いに我らが勝ってはならないと私は思っている。私は裏切り行為になるが、それでもジーク様のファミリアが勝たなくてはならない。そうでもなければ我が主は・・・・」

 

 

「っ!神フレイヤに何か問題でもあったのかしら?」

 

「フレイ様と同じ悩みでもあるのかもしれませんね」

 

 

「とにかくその時の戦争に備え、愚兎であるベル・クラネルを強くするよう、ジーク様に命令された。ジーク様もあのお方を救うために、一度姉弟喧嘩をするべきだと考えた。私もその考えに賛成し、我が主ではなく、ジーク様の命令を優先して動いている。全てはあのお方のために」

 

 

「それをして・・・神フレイヤのためになるのでしょうか?」

 

 

「そこまではお前達が知る必要は無い。愚兎。ジーク様にある伝言を預かっている」

 

 

「なんですか?」

 

 

「『ベル。力を鍛えてくれ。姉上に勝つにはお前の力も必要なんだ』と。言っていた」

 

 

「ジークさんがそのようなことを」

 

 

「これから私は貴様を強くする。ジーク様の命令と言うことは、お前にも聞く義務がある。従え愚兎。ジーク様に従え」

 

 

「ジークさんが僕を・・・・・わかりました。マスター。もう一度僕の訓練をお願いします」

 

「良いのですか?ラビットフッド?」

 

「はい、僕はジークさんが僕の力が必要なら、僕はその期待に応えます」

 

 

「貴様を強くするために、死に追い込むような訓練メニューを用意してある。全てこなして身につけ。限界を越えろ」

 

 

「はい!やって見せます!!」

 

「どうやら本気のようです」

 

「ベル君ならできるかもしれない。ここはこのエルフ君に任せましょう」

 

「私たちはどうするのです?アンドロメダ?」

 

「ウンディーネ、シルフ、私に考えがあります」

 

「なんですか?」

 

「何か策があるの?」

 

 

「はい、私と共に今から同行してくれませんか?少しはフレイヤ・ファミリアに攻撃できると思います」

 

 

「「??」」

 

 

ヘディンの伝言を聞いて、俺の言う通りにベルは更に強くなるためにヘディンの訓練に挑む

 

俺にどんな意図があるにしても、ベルは自分が必要だと言われて、力になろうと更に強くなろうとヘディンの訓練メニューに挑む。無論かなり厳しくする模様。それでも乗り越えてみせると、俺の指示通りに次の戦争に挑める強さを身に付けておく

 

その間にアスフィは、シルフとウンディーネを連れて、三人だけである所へ向かう、何かアスフィに考えがあるのか。少しでもフレイヤ・ファミリアにダメージを入れる方法があるらしく、今から三人だけで先にベルとは別れて別の場所へ向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、オラリオ。

 

ミアの酒場で、リューとフィルヴィスが合流する。そこで一日調査をした結果を伝え合う

 

 

「ジークは無事だったか?」

 

「はい。今はシ・・・・・いいえ、あの神フレイヤの婚約者として、主神と常に共に居るようで、主神自ら監視されているような感じで、ジークは完全に身動きが取れない状態になっています」

 

「本当にあの女神の婚約者として、夫として行動させられている感じだな、こっちもギルド本部に行ってきたが、あのエイナ・チュールでさえギルドはジークをフレイヤ・ファミリアの眷属として認識し、今までのジークの活躍がフレイヤ・ファミリアで行ったものになっていると、過去の履歴まで書き換えられていた」

 

 

リューはフィルヴィスと合流して、今日一日で調査した結果は、リューは俺が完全に姉上と共に居て、不審な行動はできないと身動きが取れない状態であり、本当に夫として行動をしているとフィルヴィスに伝える

 

そしてフィルヴィスが今日一日でギルド本部を調べていたこと。姉上の魅了でギルド職員の思考まで変えられ、俺の活動記録の全てがフレイヤ・ファミリアで行ったものだと、過去の履歴まで全部偽装されていた。そのため俺はフレイヤ・ファミリアの英雄にして主神フレイヤの夫として、ギルドは全部姉上の都合のいい掌の上にいる状態だと伝える

 

 

「ギルドまで。あの女神の魅了の威力がここまでだったとは・・・・・」

 

「だがリオン。ギルドを調べたことで、あの創設神ウラノスから良い情報を手に入れた」

 

「神ウラノスからですか?」

 

 

「ああ。ウラノスの間に行って、神ウラノスに会い。神ウラノスの情報で、今ダンジョンの深層で、『リヴェリア様がエルフの仲間』を連れて、今地上に戻ってくると言う情報が」

 

 

「っ!?リヴェリア様がダンジョンに!?では神フレイヤの魅了は」

 

「ああ、おそらくだが効いてない。神フレイヤの魅了は流石にダンジョンには届いてない。そこにはレフィーヤも居ると」

 

「ならリヴェリア様に頼んで」

 

「ああ。リヴェリア様に今の状況を教えて、フレイヤ・ファミリアに攻撃して貰うよう頼むしかない」

 

「リヴェリア様にとって、ジークは婚約者候補でもある。それを神フレイヤに取られることを聞けば、助けになってくれるかもしれない」

 

「だが、可能かどうかだ。リヴェリア様はロキ・ファミリア。フレイヤ・ファミリアとの抗争を避けているはず、私たちの力になってくれるかどうか・・・・」

 

「確かに・・・・それもそうですね。ですが、ジークのことになると放っておくはずがありません。ここはリヴェリア様がジークに想いがあると信じて、頼んでみましょう」

 

 

 

だがフィルヴィスはギルドを調べ、そのままウラノスの間まで忍び込んで入り込み。神ウラノスに会い。二人からこの姉上の計画を打破して俺を取り戻すことができるかもしれない情報を貰った

 

 

 

その情報は、今ダンジョンで、ロキ・ファミリアの副団長。エルフの王族、ハイエルフのリヴェリア・リヨス・アールヴが、エルフの仲間を連れてダンジョンに行っているとの情報を手にした

 

 

 

理由は知らないが、リヴェリアがエルフの仲間を連れてダンジョンに行っていた。おそらくだがレフィーヤの修行に付き合っていたのかもしれない。そのためにダンジョンに入っていたのかもしれない。今深層から戻ってくるとなると、一週間前にはダンジョンに入っていた。つまりは女神祭の時も居なかった。姉上の魅了にかかってない。ダンジョンまでは届いていないのだから。今の地上の状況を言えば俺を助けてくれるかもしれない

 

しかも俺が姉上と結婚してしまうことを状況を伝えれば必ずリヴェリアが俺を助けてくれるとリューとフィルヴィスは考えている。なぜならリヴェリアも俺の婚約者候補だ。俺が別の女に取られそうになっていることを聞けば、必ず力になってくれると、例えロキ・ファミリアがフレイヤ・ファミリアに衝突することを避けようとしても、俺を取り戻すためにフレイヤ・ファミリアに攻撃してくれると、今からダンジョンに行って、リヴェリアを探しに行こうとする

 

そこへ

 

 

「なんや、そこのエルフ二人。自分らがリヴェリアを連れ戻してくれるんか?」

 

 

「っ!?貴方は!?」

 

「神ロキ!?」

 

 

「誰かにリヴェリア達を呼んでもらおうか頼もうと思ったんやけど、エルフである二人でなら頼めそうやな」

 

 

ウラノス以外にも二人に協力してくれる者が。それはリヴェリアの主神であるロキである。

 

ロキも自分なりに。この姉上が変えたオラリオをなんとかしようと、フレイヤ・ファミリアに攻撃する手段を考えていた、そして誰かにダンジョンに行って貰って、今ここに居ないリヴェリアに今地上のことを話して地上にいち早く戻ってもらおうと。誰かに頼むつもりだったようだ

 

 

「ウチも頼みたい。リヴェリア達を地上に呼び戻して。あの色ボケの派閥を攻撃するよう、ダンジョンに行って欲しい。そんでジークをウチの甥っ子を取り戻して欲しいんや。あの色ボケの派閥攻撃もウチが許可する。主神の命令で攻撃するなら誰も咎められへん。だから二人とも。この通りや」

 

「神ロキ・・・・・」

 

「わかりました。ここは私とフィルヴィスに任せてください」

 

「助かる。ついでのこの手紙を渡してくれ。詳しいことを書いておる。これを見せればリヴェリアはわかるはずや」

 

「はい。任せてください。行きましょう!フィルヴィス」

 

「ああ、今すぐリヴェリア様の元へ」

 

「頼むで」

 

「「はい!!」」

 

 

主神ロキの頼みで、二人はダンジョンに行き。リヴェリアの元へ向かう

 

ロキの命令で姉上の派閥に攻撃すると言うのなら、ギルドや他の派閥からも咎められないだろう。とにかく俺を取り戻すために、姉上の派閥に攻撃しようと。攻め込むことのできる戦力を用意する

 

 

ここから、彼女達の反撃となるか、姉上の計画が徐々に壊れそうになる

 

 

 

 

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