ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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姉弟喧嘩、開始!!!

 

 

『派閥連合VSフレイヤ・ファミリアの戦い!この戦いの行く末を誰もが想像できないだろう。この戦いは歴史に残るウォーゲームとなる。なぜならあの大英雄ヘラクレスを賭けた戦いだからだ!!』

 

 

「こっちまでアナウンスが流れるんだな?」

 

「今までのウォーゲームと違って、盛り上がりがあるからだと思う。しかも今回はガネーシャ・ファミリアが審判役だからね。いつもはギルド本部所属の冒険者が審判するのに、もうオラリオでウラノスの『神の鏡』が展開していて、この現場はもうオラリオの誰もが見ている状態だよ」

 

「俺とオッタルが一騎打ちするんだ。当然ロキ・ファミリアは見逃さないだろうな」

 

「ジーク様。全員、配置完了しました」

 

「主様。そろそろ、私の背に」

 

「ああ、ヘスティアも。グリフォンに」

 

「うん、お願いグリフォンくん」

 

「はい。お任せください。ヘスティア様は何がなんでも私がお守りします」

 

 

全員配置は着いた。もういつでも始められる体制を取っている。

 

準備ができたため、俺もグラニの背に乗り、ヘスティアもグリフォンの背に乗って、配置に着く

 

 

「始まるぜ、ジーク君。絶対に勝とう」

 

「ああ、俺たちが勝つことを祈ってくれ」

 

「うん、行こうグリフォン君!」

 

「はい、主様、リリルカさんもご武運を」

 

 

グリフォンはヘスティアを乗せて、後方の遠くへと走っていく。無論フィールド範囲はあるが、グリフォンの足の速さはグラニにも負けない。ウォーゲームのルール状空を飛ぶことができなくても、足早く少なくとも、アレン以外は追いつかれることはないだろう。追いついたとしてもグリフォンも強い。そう簡単にヘスティアは落とせない。グリフォンにヘスティアを任せて正解だ

 

そして

 

 

「では、リリルカ、俺は最前線へ向かう。軍師としての務め、頼むぞ?」

 

「はい、ジーク様も必ず猛者に勝ってください」

 

「ああ、絶対にな。グラニ」

 

「はい、行きましょう!」

 

 

リリルカに指揮の務めを果たすよう言い。グラニは俺を乗せて、最前線へと運んでくれる

 

俺はオッタルとしか戦えないため、真っ先に突っ込んでも他の眷属が攻撃することはない。だから他の誰よりも先に最前線へ向かい。ウォーゲームが開始したら、真っ直ぐオッタルの所へ向かう

 

 

 

そして最前線に着く

 

 

「っ!ジーク!」

 

「ジークさん!」

 

「来たか、アキレウス」

 

「ヴェルフ。ベル。ヘクトルも。最前線頼むぞ」

 

「ああ、任せておけ」

 

「始めるのだな?」

 

「やりましょう」

 

 

「ああ、こちらの配置は完了した!派閥連合は準備完了!!いつでも始めてくれ!!」

 

 

『OK!!!大英雄ヘラクレスの始める了承が取れた!!!たった今フレイヤ・ファミリアも完了したため、まもなく!開始いたします!!」

 

 

最前線隊長のヴェルフ、ベル、ヘクトルの所に行き。その三人の前に俺とグラニは立ち、戦闘態勢として俺はエギルの髪飾りを被る。戦争を始める際、ガレスみたいに兜を頭に付ける。俺の場合はエギルの髪飾り、戦士の一族として俺の戦闘服は兜も一部

 

そして

 

 

ある俺の『一族の家宝』である『黒い宝石が付いた指輪』を付ける

 

 

派閥連合の準備と配置は完了したと、今回のウォーゲームの解説役であるイブリ・アチャーに派閥連合はいつでも戦闘開始できると、完了の合図を出した

 

それと同時に、フレイヤ・ファミリアを指揮するヘディンからも開始できる合図を確認が取れた

 

 

双方、いつでも戦争遊戯ができる体勢と配置を完了をさせた

 

 

準備と配置が完了したため、ウォーゲームを開始する

 

 

勝つのは俺たち、派閥連合か

 

 

それとも、フレイヤ姉上の派閥、フレイヤ・ファミリアか

 

 

開始の合図が鳴るまで、皆の喉が息を飲むように緊張を走らせる。相手は今まで頂天を取っていた派閥だ。こっちは誰もが緊張して当然

 

それでも勝たなければ、ほぼ未来はない

 

 

これは俺と姉上の、姉弟の喧嘩、愛を賭けた戦いである。決して戦争ではない

 

 

そのヴァン姉弟の喧嘩が

 

 

 

 

 

 

『ウォーゲーム!!開始いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!』

 

 

 

幕を開ける。大鐘の音が打ち上がった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

開始して直後

 

 

「グラニ!」

 

「はい!直進します!!」

 

 

俺はグラニに指示をして、そのまま直進する。その先ではオッタル以外の眷属が迫り来るが、当然無視で通過する。俺を狙うことはないだろう。オッタルが指示をしっかりしていれば

 

そうしてそのまま真っ直ぐ走っていると

 

 

「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」」」」」」」

 

 

「主様。もう一度確認します。大丈夫なんですよね?」

 

「ああ、進め」

 

「はい!」

 

 

前方にはオッタルの眷属が迫り来ている。しかし、それでも狙われることはないと、引き続きグラニに直進させる

 

すると

 

 

「ヘラクレスは無視だ!横を通れ!」

 

「「「「「「「は!」」」」」」」

 

 

「主の言う通り、簡単に通してくれました。しかし・・・・」

 

「ああ、団員の数が多い。まさかヘディンはオッタル以外の眷属全員をフルで前線に送っているのか」

 

「一気に決着をつけようとしているのでしょうか?」

 

「ヘディンがそんな指示をするとは思えんが、本気で挑んでいるのは事実だ。この数からすれば・・・・・」

 

 

フレイヤ姉上の眷属達は、俺とグラニを無視してその横を直進する。どうやら指示が効いたのか、簡単に道が通れた

 

しかし、その横を通ってわかるのだが、敵の数が多すぎる。まさか策もせずに、全部隊を前線に送っているのだろうか、軍師はヘディンだが、奴がそんなことをする理由は俺には見当もつかないが、少なくとも本気で潰しにかかっているのは間違いない

 

 

「それでもベル達に任せよう。オッタルの所へ!」

 

「はい!」

 

 

だがそれでも、俺には何もできない。俺が倒すべきはオッタルだ

 

オッタルが居ると思われる気配のする『コロシアム』の方まで向かう。俺の敵は奴だけ、全軍フル投入にしても、俺には何もできない。これを乗り越えるのはベル達

 

今頃、リリルカは焦っているだろうな、全軍率いてこちらの陣地に攻め込むなど、予想外の動きをされれば

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「猛者以外の全軍が一斉に!?」

 

 

『ああ!こっちに向かってくる!神殿に居る神フレイヤに護衛も付けずに、一斉に来るぞ!』

 

「予想外です!?あのビルド・スレイヴがこんなことをしてくるなんて!?」

 

『幹部まで居る!リリスケ!指示を!』

 

 

前衛近くに居るヴェルフから、まさか猛者以外を全軍進軍してくるとの報告を受ける。策も作戦もせずに全軍をただ真っ直ぐ進軍してくるなど、ヘディンはフレイヤ・ファミリアの軍師として、陣地の配置など考える作戦は完璧と有名、そんな男が策も作戦も無しに、ただただ全軍を真っ直ぐ進軍するなど、こちらを舐めてかかっているのだろうか、いくらこちらが弱いからなどと自身の陣地と主神を放って全軍を投入するなど、信じられない戦法に、一瞬リリルカは焦る

 

しかし、直進してくるなら、やることは一つ

 

 

迎え撃つのみ

 

 

「ヴェルフ様!前衛の魔剣部隊に一斉攻撃の指示を!アクタ様!弓兵部隊の矢を攻め込むフレイヤ・ファミリアの上空に向けて一斉掃射を!!椿様!遊撃隊を急いで集めて前衛に!」

 

『わかった!』

 

『了解しました!』

 

『了解した!』

 

「まさか、始まった直後に全軍を進軍してくるなんて、完全に予想外です!!」

 

 

こんな広い場所で部隊を分けて隠れることなく、全軍まとめて真正面から進軍させるなど、完全に攻めに来ているとしか思えない。部隊を分けて進軍してくるのかと思ったら、全軍真正面から進軍など。それも猛者以外の主力である幹部まで攻め込むなど、まずは各地に配置して敵の配置の捜索をしたことが間違いだった

 

こちらが守備に回ったらまずいのをわかっていての行動なのか、早々にこちらを潰しに来ているのがリリルカにはわかる。ヘディンの鬼畜な行動に驚きつつも、敵の出方がハッキリと真正面から来るのなら行動に出るしかない。ここで迎え撃たねば詰む。

 

急いで全部隊を前衛に集めて対応するしかない。もうこの戦いは癒ゆる

 

 

 

真っ向勝負の攻防戦

 

 

 

このウォーゲームはかくれんぼと言う神を探して花を破壊すると言う勝利条件のゲームを、総力戦にして眷属を片づけてから主神の花を奪おうと、探すのをやめてただ眷属との真っ向勝負に持ち込む。そんなの作戦ではなく、ただの特攻を仕掛けるなど、あのヒルド・スレイヴのやり方なのかと、今でもリリルカは信じられない

 

おそらく俺とオッタルの戦いが終わるまで、フレイヤ姉上に手を出せないことを良いことに、主神の守りを捨て、猛者以外の眷属全員で攻めて来たのだと、こちらの戦力を把握しての行動だ

 

 

「あのエルフは鬼畜です。ですが。それでも負けないと、ジーク様に誓ったんです!」

 

 

始まって直後、予想外の動きには驚いたが、それでも仲間のために戦うと決めた。ここで引き下がることなんてせず、引き気味なんて真似もしない。

 

このまま敵を蹴散らすために、各地に散らばった部隊を全て集めて、フレイヤ姉上の眷属を迎え撃つ

 

 

 

 

最前線では

 

 

「全員魔剣を構え、一斉掃射!撃てええええええええええ!!」

 

「煌月いいいいいいいいい!!!」

 

「矢を放て!!一斉掃射!!!」

 

「「「「「おおおお!!!」」」」」

 

 

 

ボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

 

 

ガン!!シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!

 

 

 

「「「「「「ぐわああああああああああああああああああああああああああ!!!」」」」」

 

 

「撃ち続けろ!ここを突破されたら、主神が危機に晒される。援軍が来るまでここを死守だ!!」

 

「みんな!あと少しで椿さんたちも来るから、耐えてください!」

 

「「「「「「「おう!!」」」」」」」

 

 

前衛部隊の隊長をヘクトルとベルが務める。

 

レベル5の二人が前衛の隊長を担うしかない。こっちはレベル6は残念ながら居ない。なるべく部隊の隊長はレベル高い奴と、指示が上手い奴でやりきるしかない。幸いヘクトルは戦争経験者であり、ウォーゲームと言う戦争に近い戦いでも、的確に指示ができる

 

特に前衛の隊長が荷が重い。それはここでの守りを必ず死守しないとならない程、ここは派閥連合の陣地近く、敵を我々の陣地を入れずに、今フィールドの中間位置で攻めて来る敵を無力化すること

 

しかし、ヘディンが他の眷属全員を真正面から特攻すると言う作戦でもない荒い方法で来ることなければ、こんな苦労もしなかった

 

 

これはウォーゲームで、策を練って挑むゲームだ。それをただただ全軍を真正面で攻め込ませるなど、もはやただの軍の乱れ戦だった

 

 

「戦いさない!我がエインヘリヤル達!!!」

 

 

ビイイイイイイイイイイイン!!!

 

 

「「「「「うおおおおおおおお!!」」」」」

 

 

「倒した眷属が全員回復した!?」

 

「あれは!?ヘイズ・ベルベット!?」

 

「黄金の魔女だ!!」

 

「やはりヒーラーが居たか、構わん!続けろ!魔剣が砕け散るまで前方の敵を撃ち続けろ!」

 

「こちらも続けます!矢をある分だけ放ってください!」

 

 

突然攻めに来たフレイヤ姉上の眷属達は、ヘクトル達魔剣部隊とアクタ達弓兵部隊に撃ちやられるが、その後方で同時に控えているヒーラー部隊、そのリーダーであるヘイズ・ベルベットに、魔法陣を展開され、魔剣でやられた仲間を全員即で完治する。

 

 

ヘイズ・ベルベット

 

 

あのディアンケヒト・ファミリアの団長。アミッドと同じく、都市二大ヒーラーの一人であり、一人で百人以上は治療できると言う、フレイヤ・ファミリアの癒し手と呼ばれる回復量が異質のヒーラーである

 

できるなら。ヘイズをなんとかしなければ、前方の敵も倒しても回復をしてキリがない。ヒーラーをなんとかしなければ

 

 

「なら!私達がヒーラーを片付けよう!」

 

 

「っ!?」

 

 

 

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

 

 

「「「「「きゃああああああ!!!」」」」」

 

 

「っ!フィルヴィスさん!!」

 

「待たせたな!ベル・クラネル!魔道士部隊。今到着した!」

 

 

突然、ヘイズ達、ヒーラー部隊の頭上から落雷が直撃する。

 

ヘイズのヒーラー部隊を潰すのは、

 

 

北側の陣地からやってきたフィルヴィスがリーダーとする魔道士部隊だ

 

 

別の陣地からやっと前線に到着した。走っている最中に平行詠唱で移動する際に詠唱完了させて、ヘイズの陣地を焼き払う

 

これで少しは前方の敵を討ち滅ぼせる

 

 

しかし

 

 

「この程度ですか。フィルヴィス・シャリア!」

 

 

「「「「「「っ!?」」」」」」

 

 

「アース・グルヴェイグは常に発動している。例えレベル5の貴方の攻撃でも、私を滅ぼせない!!!」

 

 

「オート・ヒールか、『女神の黄金』。噂には聞いたが。ここまでとはな」

 

 

「貴方達の魔法など、所詮は塵芥!私の回復は常に何度でも治せる!貴方の魔法でも私達アンドフリームニルは倒れない!!!」

 

 

フィルヴィス達魔道士部隊の魔法を撃たれたにも関わらず

 

 

ヘイズ・ベルベットは体が焼かれても無傷になって再生する

 

 

彼女の魔法である『アース・グルヴェイグ』は、一定時間持続的にダメージを再生する自己再生魔法。このウォーゲームが始まった直後に発動を展開しておいたのだ

 

しかもこれはヘイズだけでなく。

 

 

「「「「「「ぬう!」」」」」」

 

 

「なに!?」

 

「他のヒーラーも!ハーバリストたちも治った!?」

 

 

「言ったはずです。貴方達の攻撃など撃っても無駄だと。貴方達の攻撃など、偉大なる女神に信仰する我らに勝てるなどと。驕りを見せるだけ無意味だ!!!」

 

 

ヘイズの自己再生は自分だけでなく、他者にもできる。そのためヘイズの部隊であるアンドフリームニル全員が立ち上がった

 

これではヒーラーを潰すこともできない。このまま倒しきれない戦いをしてしまう

 

 

だが

 

 

「そうですか、では『踏み潰しても治る』のですか?」

 

 

「「「「「「「っ!?」」」」」」」

 

「っ!く!」

 

 

「メテオ・ショット!!!」

 

 

ドガン!ドガン!!ドガン!!!ドガン!!!!ドガン!!!!!

 

 

「「「「「「「きゃあああああ!?」」」」」

 

 

「石が雨に!?」

 

「この魔法・・・いや・・精霊魔法は!?」

 

 

突然、ヘイズの部隊の頭上から複数の石が降り注ぐ。

 

ヘイズはいち早く気づいて前に出て避けたが。それ以外の彼女が率いた部隊が全員小石の山で下敷きになる

 

メテオ・ショットを放てる魔道士なんていないが。これは精霊の魔法。放った者は

 

 

「回復はできても、石の重さで下敷きにしてしまえばいいだけの事です!」

 

「ここで殲滅しましょう!皆さん!」

 

 

「ノームさん!!ウンディーネさんも!」

 

「来てくれたか!」

 

「流石はノーム様とウンディーネ様です!」

 

「ルヴィスさん!?」

 

「精霊部隊が到着したか!」

 

 

「大英雄ヘラクレスの水と土の四大精霊!?」

 

 

ノームだ。ウンディーネも居る

 

ノームちウンディーネも急いで前衛に来て。ヒーラーを潰そうと、彼女達二人も部隊を率いていたが、先に前線へ向かおうと足の速い二人が素早く駆けつけた。残りルヴィスも今到着し、攻撃を開始する

 

 

「一掃しましょう。ダイダルウェーブ!!!」

 

 

ザバアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!

 

 

「大波だ!?」

 

「流石はウンディーネ様!」

 

「行っけえええええええええええ!!!」

 

 

「「「「「「あああ・・・うわああああああああああああ!!!」」」」」」」

 

 

ウンディーネが最前線に居るベル達の前に立ち。少し数を減らそうと前方に向かってくる敵を一掃しようと

 

ベル達の前で、ウンディーネの津波の魔法を、ダイダルウェーブを展開する。ウンディーネの足元前から津波が流れ込む。高さもかなりあり

 

フレイヤ姉上の眷属を飲み込もうとする

 

 

しかし

 

 

 

「永伐せよ。不滅の雷将!ヴァリアン・ヒルド!!!」

 

 

ドカアアアアアアアアアアアアアアン!!!

 

 

「っ!私の大波の勢いを相殺した!?」

 

「この魔法は・・・・まさか!?」

 

「マスター・・・・・・・」

 

「ヒルド・スレイヴ!?」

 

 

「流石はジーク様の大精霊、進路をずらすだけでここまでマインドを持ってかれるとは、しかし、こちらも女神のために戦う。相手が精霊でも我々の信仰は変わらない」

 

 

ウンディーネの大波を大きな落雷で横にずらした。流石に横に流すことしかできないが。それでも味方をやられずに済んだ。その魔法を放ったのは

 

 

ヘディン・セルランド

 

 

フレイヤ・ファミリアの軍師がわざわざ前線にやってきた。軍師なら後衛で皆に支持するのが普通なのだが。自分も出なくてはならない程、派閥連合の戦力に対応しないとならないのだろう

 

だからなのか。ヘディンから喝が入る

 

 

「何をしている!!女神の眷属共!大英雄ヘラクレスの四大精霊であろうと恐れるな!我らが信仰する女神のため。我が女神の婚姻のため!我らが欲しい英雄をこの手で手に取るまで戦いをやめるな!!」

 

「ヘディン様・・・・・」

 

「戦え!我が偉大なる女神の眷属よ!!我らがあのお方に救われたように!今度は我らがあのお方の願いを叶える時だ!!我が命を使ってでも、この身を武器にして、我が女神フレイヤ様の結婚のために、敵を討ち滅ぼせえええええええええ!!!」

 

「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」」」」

 

 

「フレイヤ・ファミリアの指揮が上がった!?」

 

「これがヒルド・スレイヴか!」

 

「マスター・・・・・やはり貴方は凄い」

 

 

フレイヤ姉上の眷属は、全員姉上に救われ、恩を返すために眷属になった。全てはフレイヤ様のためにとは。まさしく忠誠だけでなく恩義としての示しでもある。決してフレイヤ姉上の美貌に惚れたわけじゃない

 

救われたから救い返すと言う恩義を示す。今回でオラリオを脅かしたことがどれだけ都市で悪党呼ばわりされても構わん。それでも救われた命。とうにヘディン達の命など、自分で女神の道具だと名乗る程だ。

 

例えフレイヤ姉上が悪意のある行動をしたとしても、それでも姉上のために戦う忠誠心

 

 

それがフレイヤ・ファミリアだ

 

 

しかし

 

 

 

「だからって、ジークさんをあの女神様だけのものになんてさせない!!」

 

「っ!ベルさん!」

 

 

今度はベル前に出て皆の指揮を上げる

 

フレイヤ・ファミリアの忠義は理解した。だけど、それでも俺を渡すことはしないと、その忠義に相対する。信頼をベルは見せる

 

 

「僕たちの大英雄はどんな人でも助ける。偉大な冒険者だ。常に正しく進み、常に仲間を守るために敵を恐れるこなく討ち滅ぼす。どんな時でもあの人は僕たちのために心を捨てでも戦ってくれたんだ!!!」

 

「ベル・・・・・」

 

「今度は僕たちがあの人のために戦う!!だから絶対に貴方達には渡さない。僕たちの大英雄はあの女神様だけのものじゃない!大英雄ヘラクレスはみんなのものだ!!!!!」

 

 

両手にナイフを持って構えるベル

 

大英雄を名乗るつもりはないが。それでもベルは俺を大英雄と評して、俺を守ってくれる。ずっと俺に憧れてきた。そんな俺になりたいと望むと同時に、今度は俺を守りたいと、自分達でも英雄を守れると戦意を見せる

 

英雄を守ることだってできると友情と信頼の証明をする。それがフレイヤ・ファミリアの忠義に抗う武器

 

その言葉に、冒険者は

 

 

「ああ!そうだな!」

 

「ふん、私はアキレウスのことなど、どうでもいい。しかし、その闘気!気に入ったぞベル・クラネル!!!」

 

「私たちの友人は、私たちで守る!!」

 

「主のために、フレイ様の妹様を撃つ!」

 

「私たち精霊は、主様のために!!」

 

「ああ、こちらにも恩がある。引き下がる気はない!!!」

 

 

ベルの言葉に誰もが闘志を燃やす

 

ベルが皆を言葉で立ち上がらせる。英雄に憧れるからこその言葉。その言葉がしっかり皆の耳ではなく心に通る。

 

自分達の出せる全てを出し尽くして、フレイヤ・ファミリアを打ち倒す

 

 

「覚悟はできたか?愚兎?」

 

 

「ええ、できてます。マスターでも貴方を倒します!!!」

 

 

「それでいい。ここまで私がお前を調教したのだ。その高めた力を私に見せてみろ」

 

「ヘディン様が前衛に!?」

 

 

「おいマジか、あのヒルド・スレイブが前衛に出るのか・・・・」

 

「負けない。マスターが相手でも・・・・・・勝つ!!」

 

 

「ヘディン様・・・・」

 

「何をしているヘイズ。貴様らに魔法を放ったあの同胞は貴様よりもレベルが上だ。いくら回復が良くても、あの同胞を殺す力は貴様には無い。回復があるからとて油断するな」

 

「っ・・・・申し訳ありません!」

 

「続行だ。このまま進軍せよ!目の前の敵を倒せ!全てはフレイヤ様のために!あの愚兎は私が相手になる!!」

 

 

 

今度はヘディンも前に出る

 

それだけ俺の精霊達も居ると、本気を出して幹部も全力で取り掛からないと、弱者だけの集まりでも負けるとわかっての出陣である

 

ヘディンは前衛の隊長であるベルの相手を自ら勝負を挑む。隊列を立て直して、再び進軍を続行させる

 

 

「かかれ!!!」

 

「「「「「「うおおおおお!!」」」」」

 

 

「皆さん行きましょう!!先行します!!!」

 

「「「「「「おお!!!」」」」」」」

 

 

今度はベル達も攻めに出る

 

魔剣で守りに徹することはしない。迫り来るフレイヤ・ファミリアに対して、後衛に下がることなどせずに前衛に進んで、こちらも進行を開始する

 

 

まさしく両者激突するような乱戦を開始する

 

 

中間でここまで激闘を繰り広げる。始まってから数分しか経ってないのに。もう早速戦いが荒れる。無論これからどう戦いが変わるかはわからないが、両者とも押されることのない一線が前衛で始まった

 

派閥連合の他の部隊は前衛に集まりつつある。果たして、俺とオッタル以外の主神防衛戦はどうなるか

 

オラリオで中継を見ている人々神々は目が離せない状態となった

 

 

 

 

 

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