コワイ? 学校のカミュ   作:Towelie

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旧校舎を月明かりが包んでいる。そんな廊下を二人一緒に進む。夏の暑さを忘れたように固く手を繋いで。2階にある職員室は廊下側に明かりが漏れていた。その様子に思わずホッとしてしまう二人の少女。ノックした後、連れ立って職員室の中に入る。だが、そこはもぬけの殻だった。肝心のオオモト様の姿も無く、ただ照明が煌々と二人を照らし続けるだけだった。
「どこに行っちゃったんだろうオオモト様」「もしかしたらまだ見回りを続けてるかもしれないよ?」オオモト様は用事が済んだ後、2階の見回りをする予定を二人に告げていた。行き違いになったかもしれない、蛍はそう分析する。
「どうしようか、ここで待ってたほうがいいのかな?それとも探しに行く?」燐が選択を悩んでいた。オオモト様は携帯電話の類を持ってないので連絡の仕様がないのが難点だった。だがそのことで蛍はあることを閃いた。
「校内放送で呼び出してみようか?」「え。オオモト様を?」蛍の発想に燐は少し驚いた。生徒が先生を放送で呼び出すのはあまり無い例だろう。後で怒られるかもしれないけどね、と蛍は付け加えた。「非常時だしいいんじゃない、かな?ちょっと面白そうだしね」少し意地悪そうな顔でその案にのってくる燐。二人は職員室の一角にある放送用のマイクの前に陣取った。
「燐、使い方って分かる?」つい小声で話しかけてしまっていた。職員室の中で何かするのは罪悪感が勝ってしまう。「大丈夫、わたし割とこういうの好きだし」燐は蛍にウィンクをして返す。かつて放送部員であったかのように手慣れた様子を見せる燐。何に対しても器用で呑み込みが早かった。マイクチェックをして音声が入ってるのを確認する。こほんと咳ばらいをしてマイク越しに喋り出す燐。「オオモト様、居りましたら至急職員室までお越しください。迷子の蛍ちゃんがお待ちです。繰り返します、オオモト様…」蛍は燐の声優の様な流暢な喋りに感嘆していたが途中の内容に顔を真っ赤にして驚いてしまった。「燐~!流石にそれは酷いよ~。わたし迷子じゃないもん」ぷいっと少しふて腐れて顔を背ける蛍。その仕草に燐は可愛くて堪らなくなっていた。
放送後緊張しながらオオモト様を待っていたが暫く経っても職員室に現れることは無かった。こうなると余計な心配をしてしまう。
「燐、オオモト様を探しに行こう」蛍はすこし焦燥感に駆られて燐の手を握る。「うん。1階の見回りも残ってるし途中でオオモト様に出会うかもね」その手を握り返す燐。二人の気持ちは一致していた。職員室はそのままに1階に駆け出す二人の少女。薄暗い廊下の照明と窓から覗く月明かりが音もなく見送っていた。



It’s hard to see what’s under your nose

1階へ降りるとあの時のトイレが目に入った、今思えばこのトイレから七不思議が始まったんだっけ。なんとも言えず燐は嫌な顔をしていた。

「どうしよう燐。また行ってみる?」確認するように蛍が尋ねてくる。見回りなら入るのが当然なのだが一度嫌な目にあった場所だけに戸惑いがあった。うーん、としばし瞼を閉じて燐は思案する。

(もしかしたらオオモト様が居るかもしれないし行ってみる理由はあるんだよね)だが危ない目に遭った場所にまた行くのは無謀としかいいようがなかった。戸惑いを見せていると蛍が手を取り「大丈夫一緒に行ってみよ」と促してくれた。まだ危険が潜んでいるかもしれないのに一緒に行ってくれる親友がいる。それだけで嬉しかった。

 

再びあのトイレに行く燐と蛍、照明は灯っていたが前と同じで誰も居そうになかった。そして手を繋いだままあるトイレのドアの前に立つ。金縛りになった上に手を掴まれたあの個室……

また同じ目に遭うのだろうか?嫌な緊張感に包まれる。だが蛍は違和感を覚えていた。

(あれ?ここのドアってこんなのだっけ?)それは燐も同じ疑問だった。トイレの個室にしてはやけに狭いドアだった。まさか!と燐は扉を一気に開けてみた。

中は……モップやバケツ等の清掃用品が乱雑に詰め込まれている。この場所は掃除用具入れだった。恐怖で場所を勘違いしたのだろうか?念のため他の個室も確かめてみた。だが何も特別な事のない普通のトイレだった。

あ。そうだ、と蛍が手を叩いてポシェットからスマホを取り出した。そういえば蛍はここで写真を撮っていたのだ。あの時の画像を探し出しスマホを覗きこむ二人。だがそこに映っていたのは掃除用具入れの中の写真だった。同時刻付近の画像も確認してみるが同様に掃除用具入れの中を映したものばかりだった。

「こんなのおかしいよ、だって…!」「大丈夫だよ蛍ちゃん。ここでの事はわたしだってハッキリと覚えてるし。それに…」燐は自分の左手を開いてみる。あのときの感触と体温は未だに手が忘れていなかった。

「それにしてもなんか面白い絵だね。ほら、わたしと蛍ちゃん掃除用具にビックリしてる」燐は蛍のスマホを指さして笑っていた。燐はショックを受けている自分に気をつかってくれてるんだ。蛍はそう理解する。燐の明るさと優しさに随分助けられてる気がしていた。だから蛍もその想いにのっかることにした。

「ホントだね。ちょっとお間抜けに見えちゃうね。でもこれだと七不思議の記事に出来ないね」「あ。トイレだと思ったら掃除用具入れになっちゃう七不思議とかどうかなぁ?」いけそうじゃない、と燐が即興で考えてくれた。「なんかドジっぽいだけじゃないそれ?それにあんまり怖くなさそう」少し呆れ顔で蛍が苦笑いする。「いやー、別の意味で怖いと思うけどなー?」

二人はこの件をこれ以上話題にするのを止めた。確かに奇妙な事だがいくら考えても分からない。それより早くオオモト様を探して学校から出た方が重要であり、二人にとっての最善の選択だった。

 

「そういえばオオモト様居なかったね?」手を洗いながら蛍が話しかけてくる。

()()先生だから生徒用のトイレ使わないんじゃない?ってゆうかわたしオオモト様がトイレ行ってるの今まで見たことないんだけど…」少し心配そうに話す燐。「実はわたしも…でもオオモト様はトイレ行っちゃだめな人だよ」ハンドタオルで手を拭った後、反対にひっくり返して燐に渡す。

「どうして?」ありがと蛍ちゃん。と受け取ったタオルで手を拭った。

「なんかこう神秘性が失われるというか、ちょっと浮世離れしたところが魅力なんだからトイレなんて不浄なとこに居たらなんかやだな」燐からハンドタオルを受け取ってポシェットにしまう。

「蛍ちゃんにとってはオオモト様はまるでアイドルだね。まあ校内でも人気の先生だしね」手を綺麗にして色々な事をさっぱりと忘れてトイレから出る。オオモト様の事も含めてまだ見回りも終わっていない。下校まではまだ掛かりそうだった。

 

正面玄関の前を通り過ぎて保健室、理科準備室、家庭科室と各教室を見て回った。あの第1図書室にも入ってみたのだが、誰にも会う事もなくオオモト様にも出会うことが出来なかった。二人っきりになったのかもしれない。そう思わせるだけの孤独感がこの場所にはあった。木の床の足音が静寂の校舎に響き、壁や天井、床の木目が何かの動物や人の目を錯覚させる。蛍も燐も逃げ出したいぐらいだった。そんな時、ぽん、ぽんと何かの音が二人の耳に届く。何処かで聞き覚えがあるリズミカルな音。

「燐。もしかしてオオモト様の!」「手毬の音!?」燐と蛍は顔を見合わせて頷くと手を固く繋いで木造の廊下を走った。ボールが跳ねるような音は規則的に鳴り続ける。まるで二人を招いているかの様に…。その音の方角を耳を頼りに校舎を駆けた。二人は走りながらオオモト様の名を呼ぶが返事はかえってこなかった。裏口から出て渡り廊下を抜けるその先であったのは……。

 

「体育館…ここにオオモト様いるのかな?」燐は重厚そうな扉の前で呟いた。蛍は走り慣れないせいか座り込んで息を整えていた。蛍の息が整うまで試しに扉に手をかけてみる。鍵は掛かっていない、恐らくオオモト様が中にいるのだろう。隙間から覗いてみると中は真っ暗で何も見えない、照明すらないここで本当に居るのだろうか?「燐。どう?誰かいる?」背後から軽く抱きついて恐る恐る蛍が尋ねてきた。「ううん、まだ分かんない…」燐は蛍に貸しておいたペンライトを受け取って体育館の中に静かに入っていく。ペンライトを照らしてみるがカーテンが引いてあるのか闇が深く、手元を照らすのが精いっぱいだった。

真っ暗な闇の中ペンライトの灯りだけを頼りに少女達は闇に呼びかける。「オオモト様ー!」「何処ですかー?」やはり返事はなく代わりに暗闇と静寂、そして二人の足音だけが体育館に反響する。「体育館のスイッチって何処だったっけ?」燐は蛍と身を寄せ合いながら漆黒の空間をペンライトで見渡してみる。照明のスイッチは壁際にあるはずだがそこまで光が届かなかった。それどころか今、入ってきた通路すら闇に包まれて見えなくなっていた。

「誘導灯も見えないなんて…!」恐怖で叫んでしまう蛍。

「蛍ちゃん走ろう!」焦燥感に駆られ蛍の手を引いて走り出す燐。ペンライトを前に突き出して走るが黒い霧に光が遮られているようだった。(なんで壁にすら辿り着かないんだろう?)暗闇で方向感覚がおかしくなっているせいか同じところをぐるぐる回っているのではないかと錯覚してしまう。長い間走っているわけでもないのに疲労と恐怖で二人の心が折れかけようとしていた。その時あの鞠をつくような音がぽん、ぽん、ぽん。と何かを教えるように闇の中に鳴り響いた。

イチかバチか音の方角に走る燐と蛍。すると黒い闇の奥に壁をみた。そこには体育館の照明スイッチも並んでいた。

「これで!」と勢いをつけて燐はスイッチを入れた。ぱっ、ぱっ。と端から順に照明が体育館を照らし出す。そしてすべての照明が灯ると、嘘のように何もなかった。誘導灯や非常灯も普通に点灯しており、ボールのような物もその場にはなかった。何時もの見知った体育館に戻っていた。その様子に緊張の糸が切れたのかその場に座り込んでしまった。二人は寄り添ってしばし休憩することにした。

「オオモト様が、助けてくれた、のかな?」蛍は息を絶え絶えにあの音のことを呟く。

「だったらなんで、出てきてくれないんだろう?」燐も脱力したようにぐったりとしていた。

「…そうだよね」「うん…」二人はそれっきり黙ってしまった。暗闇の空間がよほど堪えたのだろう。開け離れた扉からくる夜風が汗ばんだ肌に心地よかった。

 

燐は何となく出口を眺めていた。とこちらを伺うようにしている人影のようなものが視界に映った。「あっ、オオモト様~!」燐が手を振って呼びかけるとその人影は即座に逃げ出していった。(違うの?じゃあもしかして!)燐は素早く立ち上がる。

「えっ?オオモト様居たの?」ついぼーっとしていたので慌てて問いかけるが横で座っていたはずの燐が居なくなっていた。

「蛍ちゃんはそこで休んでてわたし後を追ってみるから!」言うが早いが燐は人影を追いかけて走り出した。「燐ー!!」その後を追って蛍も走り出す。まだ十分に疲労は取れてなかったが燐に置いて行かれるのはそれ以上に辛いことだった。

 

人影を追って渡り廊下を校舎とは逆方向を駆ける燐。人影はこちらを振り返ることなくプールがある方へ一直線に逃げていった。

(プールの方に行った?だったら…!)ここのプールは現在使われておらず立ち入り禁止になっている。一般にも開放しておらず入り口には鎖で厳重に鍵が掛かっていて事実上の行き止まりとなっている。そこで確保出来るかもと思ってたのだが、プールを見て燐は驚愕する。

(入り口空いてる?どうして?…)鍵は外されており門も開いていた。燐は疑問に思ったが何故か深く気にせずに影を追ってプールサイドに走りこんだ。人影は燐と同じく女子の制服を着ていて髪形は……暗くてよく分からない。だがこの人物こそがすべての元凶に違いない。そう確信があった燐だが、それ故に油断があったのかもしれない。何かに取りつかれたように必死に距離を詰める燐。ついに人影を射程圏内に捉えて手を掴もうとする。そしてその手を掴んだ……と思ったのだが感触はなかった。代わりに……。

 

え……?

燐の体は宙に浮いていた。何が起きたのか理解出来ない。

燐は飛び込み台から水の張っていないプールに飛び降りたのだ。

高さは推定で2メートル程度だが、真っ暗で何も見えないので受け身が取れる状況ではない。このまま無防備で落ちれば大怪我の可能性もあった。

 

――落ちる!!

 

そう理解するが燐には成す術がない。ただ重力に体を引かれてしまう……。

 

「燐!!」

 

鋭い悲鳴と柔らかい感触が意識を失いかけた燐を現実に戻した。すんでのところで蛍が後ろから抱き留めてくれたのだ。

「蛍ちゃん!?」ギリギリのところで踏みとどまったがまだ安定はしていない。足を踏ん張ってなんとかバランスを整えようとする。

「燐!頑張って、お願いだから!」蛍が必死に体を引っ張り上げようとする。その力を利用して燐は体を捻じり蛍の方に倒れ込んだ。

「きゃっ!」二人分の体重が掛かり支えきれなくなった蛍は燐と一緒に倒れ込む、プールサイドに二人の少女が抱き合って倒れていた。

「いたた、ごめんね蛍ちゃんケガしてない?」燐は蛍に覆いかぶさるように抱きついていた。

「うん。頭は打ってないから大丈夫、それより燐こそ大丈夫?」蛍はそんな燐を心配するように覗きこんでいた。「わたしは蛍ちゃんのおかげで大丈夫だよ。ありがとう無茶させちゃったね」燐の瞳が蛍を真正面に映し出す。健気な蛍が堪らなくなり慈しむように少し強く抱きしめた。「燐…」蛍も強く抱きしめてくる。月に照らされながら二人は暫く抱き合っていた。

 

「蛍ちゃん立てる?」先に立ち上がった燐が蛍に手を差し伸べる。

「うん。ありがとう燐」その手を取って蛍はゆっくりと立ち上がり燐に微笑みかける。二人の少女は手を取り合って暫く見つめ合う。

「ありがとう蛍ちゃん。蛍ちゃんのおかげで助かっちゃったよー」燐は少し照れてお礼を言った。

「先に行っちゃったからビックリしたよ。でも間に合って本当に良かった」蛍は改めて胸を撫で下ろして微笑む。

それにしても誰だったんだろう見覚えがあるようでないような、なんとも判然としなかった。掴み損ねた手はトイレのものと同一なんだろうか?燐は両方の掌をにぎにぎとしてみる。…なんとなくこの行為が癖になってるようだった。

「あの人、蛍ちゃんが前に言ってた屋上のカギを渡してくれた人なのかな?」

「ごめん、あんまり覚えてないし、今の人影もちらっとしか確認出来なかったんだよね」蛍は少し申し訳なさそうに答えた。

「そっかー、なんか消えちゃったし幻だった、のかなぁ?」燐は首を傾げていた。

 

燐は思い出したかのように自分が落ちそうになったプールの底を見下ろしてみた。結構な高さがあったはず、とペンライトを向けてみると光の円が水面に浮かんだ。

そこは星が広がっていた。水が全くないかと思ってたが雨水が溜まっていたらしく水面が鏡のように反射してプールに夜空を作り出していた。

「わぁ。凄いね。まるで星の海みたいだね」「海っていうよりプールだよねー。でもとっても綺麗…だね」二人はしばし時を忘れてプールを見つめていた。

「星の海って天の川の事だよね」「うん。丁度今頃の時期に見えるんだっけ?晴れていて、お月き様がなくて、山の上あたり、じゃないと見えないみたいだけど」

「結構条件は厳しいね。でも燐と一緒に見てみたいな。天の川」蛍は両手を胸で組んだ、星に願いを捧げるように。

「じゃあ今度二人で星空を見にナイトキャンプしてみない?わたしも蛍ちゃんと一緒に見たいし」燐もそっと星に願いをかけてみる。

「いいけど、でも足手まといになっちゃうかも…」蛍はトレッキング初心者なので体力に自信がなかった。「大丈夫。一か月ぐらい体力づくり(フィジカルトレーニング)すればいいんだよ」燐が明るく励ましてくれる。

「うーん……燐が一緒にトレーニングしてくれるならやれそうかも」運動が苦手な蛍にとって地獄の一か月になるかもしれない。でも燐と一緒ならどんなことでも出来そうだった。なにより燐とこんなに仲良くなるなんて夢のようだった。

「そろそろ校舎に戻ろっか。オオモト様が待ってるかもしれないし」「そうだね、入れ違いになっちゃったかもね」手を取り合ってプールサイドを後にする二人。結局ここでもオオモト様に会うことは出来なかった。

 

二人は旧校舎の中に戻っていた。残っているのはオオモト様が見回るはずの2階だけなので、そこに行くために1階から階段を見上げていたが、何故か上る気にはならなかった。行先はそこではない気がしていたのだ。

「ねえ燐。今日だけで色々な事があったよね。3階は音楽室、2階は鏡、1階はトイレと図書室…」蛍は指折り数えて一つ一つ確認する。

「後、体育館にプール。屋上だね。七不思議全部体験しちゃったけど何か起きるのかなぁ?」

期待と不安が入り混じった顔して返す燐。

「どうだろうね?でも何かあるとしたらあそこだよね?」「うん。多分ね」

二人は迷うことなくその場所に向かう。そこは最初に行って再度行ったあの1階のトイレだった。そして端っこにある個室だったはずの掃除用具入れの扉を再び開いてみた……。

ぎぃっと鈍い音がして扉が開く。中には掃除用具が入っていて先ほどと何も変わりはない。

だが二人は気にする様子もみせずに中に入っていた掃除用具をすべて出して、奥の壁をモップを使って強く突いた。ベニヤで出来たような薄い壁はあっけなく破れ落ち、入り口のようなものが姿を現した。

燐は持っていたペンライトで中を照らしてみる。中は人ひとりが入れる程度の広さで足元には鉄製の梯子が下に伸びていた。ライトで照らしてみてもその先は暗く底は見えなかった。

 

「こういうの灯台下暗しっていうのかな?割と古典的なトリックだよね」念のためスマホで撮影をしておく蛍。撮った画像を確認してみたが今の所ちゃんと撮れているようだ。

「でも全部のトリックが分かったってわけでもないんだよねぇ」やや残念と言った口調で話す燐。

「この先に()()()がいるのかな?」あの人、恐らくすべての元凶と言ってもいい女子のことだろう。この学校の制服を着ていたことは確定済みだ。誰かはハッキリしなかったが。

「多分ね。それでも行ってみる?何か仕掛けてるかもしれないけど」

もしかしたら罠なのかもしれない。だがそこまでする遺恨が二人に対してあるのだろうか?そもそもこんなことをする意味があるのだろうか?

「行こう燐、行けばきっと何か分かるよ」蛍はこういう時の決断は早かった。燐と一緒だからこその決断の早さだった。

「…そうだねここまで来たら行くしかないよね」蛍とは逆に少し慎重になる燐。蛍を気遣っての慎重さだった。

 

――燐と蛍はお互いの手を握りあって顔を見合わせる。

――何があっても離れないように強く固く握りしめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この前某スーパー銭湯に行ったら風呂が4つも壊れていてショックだったー。しかもよりによって一番のお目当ての蛍(ちゃん)の湯に入れなかったのはとても悲しかったなあ;;でも普段は温泉のなかでLEDが蛍の様に点滅して趣を出していたのが湯が無くなったことでよりハッキリと蛍っぽいのが見えるようになったのは結構良かったかも。だが今度行くまでに蛍(ちゃん)の湯をなんとか直して欲しいなぁ。頑張れ龍○寺の湯!
さて今回は割と駆け足になっちゃったなあ、終盤あるあるですねー。上記の蛍(ちゃん)の湯ネタはプールで使わせてもらいました。龍○寺の湯は結構広くて好きなんだよねー。人が多すぎなのが問題だけど…。
さてさて恐らく次回で完結だと思います。出来れば今週中に書き上げたいなーーダメなら今月中までにはー。
それではー。
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