一方、T3の治安維持隊がヌーベルトキオシティで戦っていた頃、自由遊撃隊の方も、L5宙域にあるコロニーのサイド6 14バンチの付近の暗黒宙域で、カンパニーの襲撃を受けたが、難なく撃退する。
そして、カンパニーの勢力が全滅した所で、こちらにもルーディーが戦艦を伴って現れる。
「ルーディー!」
「気を付けろ!あの戦艦から巨大なエネルギー反応を感知した!」
隼人が忠告すると同時に、戦艦はT3メンバーに少し近い場所へと光線を発射。
すると、周囲の景色が歪み始める。
「何、これ!?」
「まずいぞハーロック!宇宙が歪んでいく!」
「カンパニーの兵器か!」
「あなた達は確かに強い・・・そして私達は、その強さを求めている・・・だから、知ってもらいます。あなた達の力を活かす場所について」
ルーディーがそう言い終わると同時に、周囲を強い光が包み込んでいく。
「いってらっしゃーい♪」
気がつけば、ハーロック達は巨大な砂漠のど真ん中にいた。
「ここは・・・」
「俺達・・・火星にでも飛ばされたのか・・・?」
「いえ・・・・確認しましたが、ここは太陽系の惑星ではありません」
アルカディア号のレーダー担当の螢が、トチローの疑問を否定する。
「何だって!?」
「見知らぬ星か・・・・」
───アルカディア号 ブリッジ
自由遊撃隊のメンバーは状況確認を行なっていた。
「・・・・以上のデータからも、現在地が太陽系内の惑星上ではない事は確定でしょう」
「「「・・・・・」」」
「余計な希望を持たないためにも事実を伝える。太陽系どころか、ここは銀河系ですらない可能性が高い」
螢とトチローの報告に、一同は驚きを隠せない。
「おいおい・・・」
「いきなり、そんなことをいわれてもぴんとこねえな・・・・」
「ごもっともだが、言ってる俺自身が、状況を実感しているわけじゃない」
「心なしか、トチローさんは喜んでいる様に見えるが・・・」
「アクシデントとは言え、俺達は最も地球から離れた地球人になったからな」
キンケドゥの疑問をトチローは肯定する。
「そう言われると、身体の中から訳の分からない何かが湧き上がってくるな」
「だろ?不安以上にワクワクしてくる!」
「フ・・・若者はいいな・・・・」
「おう!人々が忘れた冒険心が、ここにはまだ残ってる!」
「だが、状況を楽しんでいるだけでは済まない」
一部の面々が湧き立つ中、冷静に隼人が言う。
「そうだな。俺達には地球でやるべき事がある」
「帰れるのか?俺達」
「アルカディア号のワープでも、ちょっと無理だな」
「ちょっと待った!この艦、ワープが出来るのか!?」
そうして皆が話し合う中、四機の黒い影がアルカディア号へと近づいていた。
「!、キャプテン!謎の飛行物体が、アルカディア号に接近しています!数は四機!」
レーダーで周囲を監視していた螢が報告し、トチローはアルカディア号の外につけてあるカメラからの映像を前に映す。
そこには、それぞれ形状の違う四機の黒い円盤が向かってきていた。
「何だありゃ?見た事がない機体だが・・・」
「まずは通信で呼びかけてみろ。答えてくれるかもしれん」
「わかった、ハーロック。やってみよう。こちらはアルカディア号!そちらの所属を教えてくれ!」
トチローからのの呼び掛けに対し、黒い円盤はまったく反応せず、四機の内の一機が、光線を発射する。
「むっ!」
しかし、その攻撃は念の為に舵輪の前で待機していたハーロックがアルカディア号を操作したおかげで回避できた。
「問答無用ですって!?」
「トチロー!全速力で振り切るぞ!」
「わかった!ハーロック!」
アルカディア号は全速力でその場を離脱するが、黒い円盤は執拗に追い掛けて光線を発射してき、ハーロックは巧みな操舵さばきで攻撃を躱す。
「しつこい連中ね!」
「どうするんだ、ハーロック!?迎え撃つか?」
「いや、ここは未開の地であり、向こうの目的がわからん以上、下手に刺激するのは危険だ」
そして、四機が一斉に光線を発射すると、光線は混じりあい、エネルギー球体となってアルカディア号を追尾する。
「くっ!」
ハーロックはエネルギー球を避けようとし、直撃を避ける事はできたが、僅かにかすってしまい、アルカディア号内部は大きく揺れる。
「かわしきれなかったか・・・・」
「ハーロック!?大丈夫か!?」
「問題ない。が、このままでは少々不味いな・・・トチロー!煙幕を張れ。その間に短距離ワープで離脱する」
「了解した!!」
トチローはアルカディア号に搭載されていたミサイルを追いかけてくる円盤へと発射。円盤がそれを光線で破壊すると、周囲に煙が充満していく。
円盤が光線で煙を晴らすと、そこにはすでにアルカディア号はいなかった。
アルカディア号を見失った円盤達は、再びどこかへと飛び去っていく。新たな標的を求めて・・・・・・
「追撃が来ないな・・・・・・」
「レーダーに反応は?」
「反応はないです。どうやら撒けたようです」
その言葉に、一同は一安心する。
「一時はどうなると思ったが、なんとか逃げ切れたか・・・」
「でも、あの円盤は何だったんでしょう?」
「わからん。だが、ろくでもない相手なのは確かだろう」
ハーロックの言葉に一同は黙り込む。
「(あれって、確か・・・・)」
「ラミィ?どうしたの?」
「いえ!なんでもありません!センパイ」
「・・・・・・とりあえず、早急に生きて行くのに必要な物資とダメージを受けたアルカディア号を修理するための資材。そして何より情報が必要になるな」
「確かにな・・・」
「って、簡単に言うけど、ここが太陽系じゃないって事は、住んでるのは異星人なんだろ?」
「そんなのとどうやってコミュニケーションをとって、物資を確保するんだ?」
スパイクとジェットの疑問にトチローが答える。
「心配するな。そのために万能翻訳機を用意した」
「翻訳と言いますけど、それには相手の言語がわからなくてはならないのでは・・・・」
「レインの疑問も当然だが、心配はない。それについてはラ・ミーメがかつて使用していた宇宙公用語を対象としている」
「その宇宙公用語と言うのは?」
隼人が質問すると、ラ・ミーメが答える。
「この宇宙には、多くの種族・・・あなた方から見れば、異星人が存在します。宇宙公用語とは、彼等が互いにコミュニケーションを取るために作られた言語体系の事を指します。銀河ごとに多少の差異はあるものの、他文明と接触があるレベルの星間文明ならば、ほぼ通用すると思いています」
「なるほど。つまり地球で言うところの英語のようなものなのですね」
「そう解釈してもらって結構です」
そう言いながら、ラ・ミーメは説明を終える。
「宇宙には、俺達が想像もしていない様な世界が広がっていたんだな・・・」
「俺達は井の中の蛙って事かよ・・・・」
キンケドゥと竜馬が呟く。
そこに、螢が報告を入れる。
「無人偵察機の収集したデータから、この周辺に地球人に近しい人類の居住区が確認されました。推測ですが、彼らの文明も我々に近しい物と考えられます」
「文明が近いって事は、思考様式も近いって事だ」
「よし・・・まずは、そこで情報収集をする」
その後、トチローをはじめ、生身でもある程度戦えるゲッターチームやガンダムファイター達にスパイク達カウボーイとサギリ、ラミィの13人で、近くにあった居住区・・・ア・コバの街へと向かう。
途中、現地の住民に案内してもらって街に到着した後、ちょっとしたいざこざがありつつも、現地の武器商人兼賭けの胴元であるゴウト達と出会い、お金と情報収集の為に彼が主催をするバトリングに参加。
乱入して来たバララント軍を撃退した後、ゴウト達に自分達の事情を説明。地球へ帰れる様になるまでのしばらくの間、彼らの下で世話にならせて貰う事になった。
ゴウト達のところでしばらく世話にならせて貰う事になったのが決まった後、情報収集の中でトチロー達はゴウト達に謎の4機編成の円盤について尋ねる。
「謎の4機編成の飛行物体だと!?そいつらは黒かったか!?」
「あ、ああ。確かに黒い機体だったが・・・」
ゴウトの焦る姿に、トチロー達は戸惑う。
「何か心当たりが?」
「ああ、そいつらはここ最近・・・大体2ヶ月ぐらい前から出没する様になってきた連中でな。最初に犠牲になったのはギルガメス軍の基地でな。そのせいで最初はバララントの新兵器だと疑われてたんだが・・・・3日後に、今度はバララント軍の基地が襲われたんだ」
その襲撃のせいで、どっちもすごくピリピリしていてね」
「おまけに今度はそいつらと偶然出会した商人や傭兵とか、見境なしに襲い掛かってくるんだ」
だから、あいつらが現れた時はすぐに逃げるか隠れるってのが暗黙のルールになってまして・・・」
「なるほど・・・」
「まぁ、あいつらがどこから来たのか、なんでそんなことをしているのかはわからんがな・・・・」
どうも、邪神イリスです。
という訳で今話から後2、3話ほどは自由遊撃隊ルートとなります。
それと、個人的に寂しいなと思い、各話にサブタイトルを付けていく事にしました。
今は執筆の為にストーリーをもう一周しているとこですね。
次回もお楽しみにしていてください。