【RTA】VRゾンビサバイバー真エンド【解説】   作:ササキ=サン

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お気に入りが500超えました。ありがとうございます。はぇ~やっぱみんなRTA好きなんすねぇ。書いた小説の中で一番高評価を受けていますし、やっぱブームに乗るの・・・最高やな!

というわけで初投稿です。


4話

夕暮れ。ようやく家の防衛体制を整えて、一息つく時間を手に入れた。そんな中で、きりたんは安心したように、口を開いた。

 

「なんだか静かですね。家の中にはゾンビもいないですし、町の中とはえらい違いです」

 

その様子は、どこか嬉しそうでした。

 

「上機嫌ですね」

 

「そりゃそうですよ、ずん姉様!この騒動はあくまで地域的なものというのが分かりましたし、ウナちゃんも頑張ってたし、私も頑張らないと!」

 

元気そうなきりたんの様子を見て、私はほっとした気持ちになった。この騒動が始まって、私もきりたんも、人の姿をしたものを何人も殺してしまった。幸い、親しい人のゾンビを見ることはなかったが、それでもやはり心情的に辛いものが多くある。このようにきりたんがまだ笑えることが、私はとても嬉しかった。

 

「ええ」

 

ああ。きりたんの姿を見て、私たちは日常の中で確かな強さを得ていたのだと言うことを実感した。これなら、きっと大丈夫だ。

 

そうだ、私たちが今まで積み上げてきたものは全部無駄ではなかった。これからも私たちが立ち止まらない限り、道は続いていく。

 

「ん?」

 

そんな、幸せなことを考えていた。

 

 

 

ズンッ

 

 

 

何か、とても重い物体が落下したような音。

 

「え」

 

きりたんの、驚愕したような声が聞こえた。

 

とてもとても、嫌な予感がした。慌てて振り返ると、そこには。

 

――化け物がいた。

 

身長が2メートルをも超えるような長身で、どこか黒光りする筋肉のような、甲殻のような、とても堅牢そうな体表。顔は人間とはほど遠い、真っ白な仮面のようなものに縦に二本の線が走っている。

 

なんだ、これは。

 

「きりたん、逃げてッ!」

 

それでも、この化け物が友好的なものではないということは雰囲気ですぐに感じ取った。きりたんに警告しつつ、私は持っていた弓を構えて――

 

「がッ・・・あ、ェ???」

 

轟音がして、何かが砕ける音が木霊した。視界が揺れ、ぶれる。絶大な痛み、私は気づけば倒れていた。

 

何で?まずい、私が、戦わないと。

 

「ぐ・・・うっ・・・ゴホッ」

 

弓を探すが、喉の奥から何かが溢れてきて、むせる。

 

赤い。これは・・・血?

 

ああ、私は怪我をしているのだ。

 

「ずん姉様!!?」

 

化け物が私を見ている。これは、ダメだ。

 

「きりたん、逃げ、て・・・」

 

弓は、ばらばらに砕けて転がっていた。一瞬、おそらく知覚する間もなく、私はこの化け物に攻撃されたのだ。

 

「や、やめろ!ずん姉様に近寄るな!」

 

きりたんが包丁を持って化け物に飛びかかる。ダメだ、きりたん・・・。

 

「う゛っ――」

 

化け物は、軽く腕を払うだけで、きりたんを吹き飛ばした。

 

「きり、たん」

 

化け物は改めて私に向き直ると、何か変なものを取り出した。あれは、注射器・・・?

 

ズン、ズンと、化け物が私に近寄ってくる。

 

化け物が、注射器を私に・・・――

 

「ずん、姉様ァァァ!!」

 

きりたんが、私をかばうように前に飛び込んできた。

 

「あ゛・・・ぐうぅぅううぅぅ!!??!?!??!?!?」

 

きりたんの、絶叫。

 

「きりたん!!?」

 

重い体を動かして、きりたんに近づく。

 

「ずん・・・姉様・・・に、にげ、げげ、げげゲ、ニゲ、ににニニニ・・・・・・」

 

あ。ああ。

 

「・・・・・・ッッ」

 

何かを堪える様子のきりたん。

 

 

 

「ズン、ネエ・・・サマッ、ニゲテェェェエエエ!!!!」

 

 

 

「・・・っ!!」

 

体が、動いた。何か、縛られていたものから解き放たれたように。痛い、苦しい。でも。でも。

 

きりたんの想いが、私を動かしてくれた。

 

「アアァアアァァァァァ!!!!」

 

きりたんの背中から、毒々しい色をした羽のようなものが飛び出る。ぐちゅ、ぐちゅと肉がうごめくような音。ああ、きりたんは、きりたんは・・・。

 

体を動かす。最期の彼女の願いをもとに。この場から少しでも離れようと、足を動かす。

 

家を出て、重い体を引きずり、どこか安息の場所を目指す。

 

周囲にはたくさんのゾンビ。そして、またズンッという例の音が聞こえた。

 

きっと、あれもまた追いかけてきているのだろう。

 

「アアァァアアァッッ・・・」

 

目の前には、ゾンビ。

 

「・・・・・・」

 

グサリと、私は拾ったガラスの破片をゾンビの目玉に突き刺した。細長い破片の鋭さが、一瞬でゾンビの脳を抉り、その生に終止符をうつ。

 

死体を抉り、血をまき散らす。そこに道しるべを作るように。彼らの血と肉を使って、あたかも何者かがここを通ったような道筋を作る。

 

そして私は、それとは別の方向へ足を進める。

 

もう、彼らを殺すことにも、利用することにも、躊躇いや罪悪感はなかった。

 

体は重い、今すぐにでも休憩できる場所を確保しなければ、おそらく大変なことになるだろう。

 

それでも体は動いた。動かす燃料が、無限に湧いてくるようだった。

 

絶対に生きる。きりたんが繋いだこの命で、絶対に私は生き延びてみせる。そして。

 

あの化け物を、絶対に殺してやるのだ―――。

 

 

 

 

 

 

 

『神は言っている。(きりたんは)こ↑こ↓で死ぬ定めではないと』

 

『巻き戻し行きますよー。せーのっ!』

 

『ああ^~!巻き戻しの音ォ^~!!』キュルキュルキュル

 

 

 

 

 

 

 

 

「ずん姉様!!?」

 

化け物が私を見ている。これは、ダメだ。

 

「きりたん、逃げ、て・・・」

 

弓は、ばらばらに砕けて転がっていた。一瞬、おそらく知覚する間もなく、私はこの化け物に攻撃されたのだ。

 

「や、やめろ!ずん姉様に近寄るな!」

 

きりたんが包丁を持って化け物に飛びかかる。ダメだ、きりたん・・・。

 

「う゛っ――」

 

化け物は、軽く腕を払うだけで、きりたんを吹き飛ばした。

 

「きり、たん」

 

化け物は改めて私に向き直ると、何か変なものを取り出した。あれは、注射器・・・?

 

ズン、ズンと、化け物が私に近寄ってくる。

 

化け物が、注射器を私に・・・――

 

 

 

――パンッ

 

 

 

「・・・??」

 

化け物の頭に、何かが当たった。

 

グシャッッ!遅れて、何か大きなものが落ちてきた。

 

「・・・え?」

 

死体。それは、おそらく目の前にいる化け物と似たような、異形の化け物の死体だった。

 

パラパラと、目の前の化け物に生えていた翼の羽毛が舞い散る。

 

――そして。

 

パキンッと、何か金属が砕けるような音がした。

 

「楽しそうだね」

 

事態は、衝撃の連続であった。彼女は、同じクラスメイトのほもじさん。いつの間にか、彼女はそこに立っていた。

 

夕暮れの赤い日差しを浴びて、彼女の髪が艶やかに黒く輝いていた。それは所々に赤黒い血の色を纏ってなお、色あせない美しさを持っている。

 

その立ち振る舞い。幻想的な美しさを持った、引き込まれるような妖しい雰囲気。彼女はこの場の空気を、ただそこにいるだけで支配していた。

 

「私も混ぜろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう始まってる!

 

クズ運をその場の思いつきでカバーするRTA、はーじまーるよー!

 

さて、最初のオープニングでは、このゲーム初見兄貴な、みなさまのためにぃ~ガンギマリアヴェンジャーずんちゃん誕生秘話を用意しました~(完了形)。

 

せっかちなホモ兄貴たちのために、最初に結果を見せてしまいましたが、どのようにしてあの状況から間に合わせることができたのか。これから見てもらいましょう。それでは、ご覧ください(KBTIT)。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・」(数秒の沈黙)

 

思いつきました!俺のRTAはまだ、終了してないぜ!

 

まずは、高そうな車のガラスを割ります。すると、車の警報みたいなのがファンファン鳴るわけですね。そうすると、周りのゾンビさんたちがなんだなんだと詰めかけてくるわけです。とりあえずこの後使うことになるシートベルトを切断して拝借しましょう。

 

警察だ!(インパルス板倉) あ、どーも。ゾンビになってもお仕事ご苦労様です。さて、皆様はどうしてこんなことをしているのか疑問に思うかもしれませんが、現在のこれはあるフィールドボスを呼び出すために必要なことなんですね。

 

(ニュータイプ音)

 

そこ!成功です。掴まりました。

 

「!!?!?!?」

 

オッハー!私、ほもじさん!今、空の上でゾンビへのエアライドを楽しんでいるの!

 

さて、現在、なんだこいつ!?と驚愕しているこのフィールドボスは、奪う者。ボスゾンビを2体以上倒すと町に出現するようになる、ランダムで空から襲いかかってくる面倒な飛行系フィールドボスです。

 

基本的にこのボスの耐久力は低く、体重も少ないので防御面もカッスなクソザコですが、このボス一番の特徴はすんごい速度で奇襲して、反撃しようとすると既に逃げているというとても面倒な点ですね。空から急降下攻撃してきて、そのまま飛び去って逃げることが多いため、中盤の物資探索などで町に出たら、気づいたらプレイヤーや仲間がぶち殺されてた、みたいな経験をした兄貴達は多いのではないでしょうか。

 

映像がぶれて現状がよく分かっていない兄貴達に現状の解説をすると、空から奇襲してきた奪う者にしがみついて、現在空を飛んでいます。これで一気に東北邸まで参りましょう。奪う者はかなりの飛行速度で空を飛べるので、車で行くより時短になります。多分。

 

さて、こいつの口にですね、先ほど調達したシートベルトを轡のようにかけて。

 

「ルィヤァァァアアウェルォォォ!!!」

 

おら、右向け右!馬のように手綱(シートベルト)を操作して、東北邸の方向へ強引に方向転換します。当然腕を振り回す、体を揺らす等の抵抗をしてくるので。暴れると痛いぞ~?包丁をぐさぐさ刺して、従順になるまでやるからなオイ!といったように、上下関係を分からせてあげましょうね~。

 

あ、そういえばこの強化ゾンビは、設定だと元々は空に憧れを抱く美少年だったらしいっすよ。つまり、こ↑こ↓、リョナホモ兄貴達の抜き処ですよ!

 

ホラホラホラホラ(鬼畜)。Foo~だいぶ大人しくなってきましたね。意外とボス系のゾンビは知的なので、このような恐怖による支配が有効なわけですね。今度別のボスゾンビにもやってみようかな~。あ、そうだ(唐突)。お前とりあえず、犬の真似しろよ(二度目の唐突)。

 

「ワアァァアアワアアアァァアアンワアアァアアアンン!!!」

 

うるせぇ!お、そろそろ東北邸着きますねぇ!ありがと、君もう還っていいよ(経験値に)。

 

包丁で首をグサッと刺して、グリンッとやればボスゾンビですが、こいつはすぐに死にます。空を飛ぶために色々と軽量化していますからね・・・。驚くほどの紙装甲ですよ、クォレハ。

 

ああ~!高所から落下する音ォ~!四階とか比にならない高度から落下なので、普通に受け身を取っただけでは死んでしまいます。だがしかし。これ見たら、びっくりすると、思うよぉ(俳句)。

 

それでは絶技をご覧ください。まずは日本刀を構えます。そして、ぐるぐる回って遠心力的な何かの力を日本刀の先に集めます。

 

そして地面に激突する瞬間、日本刀で地面を叩きつけます!!そして叩きつけると同時に、日本刀から手をパッと放します。

 

フワッ(謎の浮遊感)。

 

後はしっかりと足を付けて着地して、工事完了です。日本刀は・・・いいやつでしたよ。おそらく今回RTAで一番働いています。日本刀は見事なまでにバラバラに砕け散りました。むしろ破片をしっかり躱さないと、それで重傷を負うレベルで盛大に砕け散っているので、気を付けましょうね。

 

え?そうはならんやろ?なっとるやろがい!

 

?? 本チャートではバグ技を縛っているので、これはバグ技ではありませんよ?現実でもできますし(33勝4病院送り)。

 

さて、とりあえずイベントに無事間に合いました!楽しそうだね~俺も混ぜてくれよ(マジキチスマイル)。

 

ここからは護る者戦です。改めてこの敵について解説しますが、実はこれ、床りんのお父さんです。まあ色々とあって、娘を守護するために覚悟ガンギマリの強化ゾンビになったということですね。

 

この敵を相手にする際、厄介なのはその能力の完成度の高さです。ゲーム中トップクラスに高い防御力と、1位2位を争う俊敏さ。さらには特定の条件を満たさないと殺すことができない、謎の自己再生力なども兼ね備えているので、人型のゾンビとしては最高峰の強さを持ちますね。

 

なのでステータスが全く育っていない現段階では、基本的に逃亡かアイテムを使った攻撃を中心に立ち回る必要があります。

 

実際、先駆者様たちの攻略動画などでは、期限の3時間までにアイテムをたくさん集めたり、事前に罠を設置したりして逃げ切っているのが、この護る者戦ですが。

 

RTAではそんな準備している時間がないんですよね・・・(悲しみ)。そもそもこいつは逃げても結構執拗に追撃してくるので、完全に撒こうとすると結構なタイムロスになります。

 

なので。

 

――別にアレを倒してしまっても構わんのだろう?(フラグ)

 

では、初心者でも分かる(できるとは言っていない)、対護る者戦術を解説しましょう。

 

まず、中距離の間合いを保ちます。これの範囲はおおよそ5メートルから20メートルほど。このレンジ内だと、護る者は高速移動を使ってきます。はい、ムービーでずんちゃんがワンパンされてた攻撃ですね。バトル漫画によっては、縮地、瞬歩、瞬動、ソルなど様々な呼び方がされている、いわゆる全力で床を蹴って一瞬で距離を詰めてくるあれです。それをやってくるので、華麗に受け流します。

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

睨み合いです。お、予備動作が入りましたね。来ますよ。距離を詰めてくる速度は以前測ってみたところ、秒速300メートルくらい。音速より少し遅い程度ですね。なので受け流しはできるだけ最小限で、なおかつ最速でやりましょう。どんな風に受け流すかは、みなさん各自スロー再生でもして見て学んでください(投げやり)。

 

それじゃあ、俺が直々に空手を教える(見て学べ)。

 

――来ました。せいっ(迫真)。

 

護る者は拳を繰り出してきました、この拳に腕を添えるように動かし、最小の動きで相手の重心を変化させましょう。そうすることによって、自分の速さについていけず護る者の体勢が大きく崩れるので、そこに腕を絡めてベクトルを誘導し、投げます(合気道的な何か)。

 

ここで気を付けたいのは、相手を頭から地面に投げることです。そうすることで、クッソ硬い護る者でも頭部を破壊して行動不能にすることができます。

 

ドゴォォンンンンン!!!!

 

うるさいですね・・・。小ネタとしてもう一つ気を付けたいのは、この爆音と地面の陥没です。まあ、それほどやばいエネルギーの塊のような半端ない攻撃を受け流したから、こんな酷いことになっているんですがね。ビックリして心臓が止まる兄貴もいると思うので、音量注意ですよ(激遅)。

 

とりあえず、成功です。自分のステがクソザコなら、相手自身の攻撃のエネルギーを使って自滅させればいいじゃないという発想。無事頭から地面に投げることができたので、護る者の頭部は・・・グロ画像になってますね。モザイクをかけておきましょう。初日の護る者兄貴の再生能力は割と控えめなので、頭部を潰してしまえば3時間ほどは行動不能にできます。なので、今のうちに東北姉妹を学校に護送しましょうね~。

 

「あ、あの、貴方は誰ですか・・・?」

 

やっはろーきりたん。さて。皆様、お待たせしました。

 

会 話 の 時 間 で す !

 

何とかクズ運を乗り越えたんだから、少しはまともな選択肢をくれよな~頼むよ~。

 

①シュバルゴ!(縛る)

②おねえさんはねぇ、君みたいな可愛いねぇ、子の悶絶顔が大好きなんだよ!

③黙れ

 

(´ ・ω・`)

 

(´・ω・`)

 

(´・ω・`)<とりあえず③で

 

「黙れ」

 

対話イベントはここで終了。きりたんの好感度はかなり下がったと思いますが、唯一の救いは秒速で対話イベントが終わるので、すぐさま学校へ行く準備ができることです。ここからは行動、必死に暴言をリカバリーしますよ!

 

ひとまず情報確認をして、東北家の自動車のありかを聞きましょう。場所はあらかじめ知っているので最初に突撃してもいいですが、先ほどの対話イベントもあり、これすらやらないと信用値がひどいことになりますので、ここは信用値の回復に努めましょう。

 

「自動車、どこ?」

 

「え・・・」

 

戸惑うような、脅えるような。そんな様子のきりたんは可愛いなぁ・・・。おじさんはねぇ、君みたいな可愛いねぇ、子のくもった顔が大好きなんだよ!

 

「あく。この人に死んで欲しいの?」

 

「あ・・・・・・」

 

YES!(ファルコン) これはファインプレイじゃないでしょうか!?そういえばずん姉様のことを忘れていたって顔をしていますよ!まあ、気絶していますし放っておいても死にはしないので、本来こんなに急ぐ必要はないんですけどね・・・。

 

「こ、こっちです!あ、あと医薬品もこちらにあります!」

 

とてとてと慌てて動くきりたん。可愛いですね。自分よりも矮小なものを見ていると、相対的に自己の雄大さを確認できて、気分がよくなるというか(マジキチ)。

 

「無理。あれは多分死んでない。すぐ行かないとダメ」

 

ずんちゃんを本格的に治療したいのはやまやまですが、時間がありません。ついでに先ほどから轟音を出しすぎたせいで、今や東北邸の門にたくさんのゾンビーズが押し寄せてきています。一応まだ車の突撃で何とかなる範疇ですが、これだと車やタイヤの耐久値ががんがん減るので、帰りは安全運転を心がけないといけませんね。

 

ということを伝えたかったのですが、ほもじちゃんのコミュ力がやばすぎて、全然伝わっている気がしませんねぇ・・・(汗)

 

まあいいか、それじゃあひとまず重傷なずん姉様にすっげぇ簡素な応急処置を施して、それから抱きかかえて運びましょう。何、筋力は足りているのか?大丈夫だって安心しろよ~。ここに来るまでにボスを二体も狩ったおかげで、レベルは7くらい上がっているんですよ。筋力だって育っていますから――。

 

「・・・・・・」(ぷるぷるぷるぷる)

 

すいませ~ん、(ずん姉様を持ち上げるのに)ま~だ時間かかりそうですかね~?

 

では少し、視聴者のみなさまとレベルアップで上昇したステータスを巻き戻して確認してみましょうか。

 

 

<レベルアップ!! 知力+1 魅力+2>

 

<レベルアップ!! 敏捷+1 魅力+2>

 

<レベルアップ!! 魅力+3>

 

<レベルアップ!! 体力+1 魅力+2>

 

<レベルアップ!! 魅力+3>

 

<レベルアップ!! 魅力+3>

 

<レベルアップ!! 魅力+3>

 

 

ず、ずん姉様は攻略可能ヒロインの中で、二番目に重いキャラだから、ま、多少はね(震え声)。

 

・・・・・・。

 

やりました……。やったんですよ! 必死に! その結果がこれなんですよ! レベリングをして、誘う者を倒して、フィールドボスも倒して、今はこうしてずん姉様を持ち上げようと足掻いている! これ以上なにをどうしろって言うんです! どうやってこのクズ運と戦えって言うんですか!

 

 

 

「東北妹」

 

「え、はい。あの、どうしたんですか?」

 

「助けて」

 

「え゛」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちを助けてくれた不思議なお姉さんと、ずん姉様に肩を貸して緊急の脱出用に用意していた車へ急ぐ。

 

私は、お姉さんをじっと見ていました。

 

お姉さんがずん姉様を抱きかかえることが出来なかった時、だからあれほどずんだ餅を食べ過ぎるなと言ったのに・・・とずん姉様の贅肉について思いを巡らせましたが、改めてこうしてお姉さんを近くで見てみると、そういった理由で持ち上げられなかったのではないとよく分かります。

 

お姉さんは、思ったよりも虚弱な人でした。腕や足が長いため、スラッとした印象を与えますが、改めて制服の下のその体に目を向けてみると、どれも折れそうなほどに細く、儚げな印象を感じます(胸は、意外とありますね・・・)。

 

浮かべた表情は全くもって微動だにしない鋼鉄の無表情ですが、息はか細く、所々体が震えてフラフラとしているため、とても疲れているような印象を受けます。

 

・・・黙れと言われた時はとても怖い人なのかと思いましたが、この人は多分、とても一生懸命な人なのだと思います。

 

「ありがとう」

 

ずん姉様を車に運んで、いくつかの食糧や医療品を運び込んでいくと、お姉さんにお礼を言われました。

 

「え、あ、はい」

 

思わずびっくりして、挙動不審な返しをしています。これは、変な子だと思われてしまうのではないでしょうか。で、でも、仕方ないと思います。褒められただけで、こんなふわふわした、嬉しい気持ちになることなんて、ないはずなのに。

 

「シートベルトはしっかり。東北ずん子、固定して」

 

お姉さんの言葉足らずな要請ですが、何を求めているのかは、少しずつ分かるようになってきました。解説すると、私は後部座席で、ずん姉様の様態を見ているようにというわけです。緊急の処置はお姉さんが手早くやってくれたので、おそらく大丈夫だと思ったのですが。助手席で、二人でしっかり前方確認をする方が大事じゃないですか?

 

と思いつつも、おそらくお姉さんの指示は正しいのだと思います。

 

・・・・・・。

 

お姉さんの隣に座っていたかったのかな。私は。

 

・・・・・・。

 

世界が変わって、私は色々な自身の無力さを実感しました。

 

早く大人になりたい。今は胸に、そんな思いが渦巻いていました。

 

大人になって、ずん姉様を助けられるような人に。大人に。もっと、強くなれたら。

 

私はもっとあなたの力になれますか?お姉さん。

 

 

 




自分からゾンビになりに行く人のRTAの感想欄を見て、ハーメルンに蔓延る愉悦部の闇の深さを実感しました。こわい(小並感)。でもですね、でもですね。ハーレムルートの主人公が自己犠牲で死んだ後のヒロインの悲しみとか・・・想像すると、ふふふ。気持ちいいですよね(マジキチスマイル)。
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