【RTA】VRゾンビサバイバー真エンド【解説】 作:ササキ=サン
視聴者のみなさん、おまんこぉ^~(気さくな挨拶)。
なんだか謎のルートに突入しつつあるRTA、はーじまーるよー!
「さあ。私と共に来なさい。ほもじやない。私と共に、新たな世界を作り上げましょう」
なんだこのゆかりんの台詞は・・・さてはお前、大魔王だな(正解)。このゲームを何十周としている私ですが、こんなルートがあることは初めて知りました。RTA中でなければセーブして、この誘いに乗ってみたいのですが・・・一応セーブだけはしておきますか。あ。そういえば初めてRTA中にセーブしましたね。まあ、戦闘中にガバをすることはあまりないので、セーブをする必要がないだけですが。
え?ガバはたくさんあっただろうって?(誤差かリカバリーできる範疇か、後に時短に繋がる伏線なので、ガバなんて)ないです。・・・なにも!!!な゛かった・・・!!!(ゾロ兄貴並感)
①無視
②受け入れる
③拒否
ふむ。この選択肢はまあ、主人公の個性関係なく出てくるやつですね。まあ、これはRTA走者としての解答は、決まっているようなものです。実に簡単!ほ乳瓶(レベル)。
①無視
「・・・聞いているのですか?・・・っっ、待ちなさい、どこへ行く気ですか・・・ッ!」
アイアンマン!(ガン無視)。
「待ちなさい!貴方は、そんな終わり方で良いというのですか・・・!」
止まるんじゃない、犬のように駆け巡るんだ!
「凡人のために使い潰される、そんな、終わり方で・・・ッ!」
お前らが止まんねぇ限り、その先に俺は居るぞ(走馬燈)。だからよ―――止まるんじゃねぇぞ(瀕死状態)。
「そんな、負け犬のような・・・――敗北者として、ここで終わってもいいのですかッッ!!」
――――。
・・・・・・。
「ハァ・・・ハァ・・・敗北者・・・?」
『先生。どうして周りのみんなは、こんなに簡単な問題も解けないんですか?』
――先生は曖昧な笑顔で、困ったように笑いました。
――結局、その問いに先生が答えてくれることはありませんでした。
『あのゆかりって奴、お高くとまっているというか?なんか見下されてるような感じしない?まじうざいんですけど』
――どうして。人のことを貶すばかりで、自身の実力を向上させるようなことしないのか。
――ああ。どうしてこんなに人々は、非効率的で不合理なのだろうか。
『お。こいつが結月ゆかりってやつかぁ。メッチャ可愛いじゃん。胸はないけど』
ぞろぞろと群れをなすクズの集団。
『んまあ、穴があればいいか』
――どうして、人はこんなにも愚かなのだろうか。
『ひっ、あ、がっ、だ、だすけて・・・』
――馬鹿で、愚鈍で、ゲス。こんな人類が。どうしてこの星に蔓延るのだろうか。
『あのねぇ・・・そういうことをされると、困るよ・・・結月さん』
――なぜ、クズから自衛をしただけで、この社会では罪に問われるのだろうか。
――学校の評判。問題を顕在化させたくない教育委員会。実にくだらない。
――人だけじゃない。それらが織り成すこの社会も、きっと腐っているのだろう。
だから、私は試験管を手に取った。
Bウイルス。これで、人類を変える。そうすれば、きっと彼らも少しはマシな生命になれるはず。
――え・・・。どうしてそんなところまで分かるの・・・?
――うわ、ちょっと運動神経すごくね?凄すぎてなんというか・・・ひく、というか・・・。
――ひっ、ば、ばけも゛のぉッッ・・・!!
そうすれば・・・きっと・・・――。
きっと、彼らも。
私と、同じように・・・―――
「ハァ・・・ハァ・・・敗北者・・・?」
その目が初めて私を映した時。
「・・・・・・ッッ!?」
私は、死を覚悟した。
まるで巨大な滝の瀑布のような、圧倒的威圧感。殺される。何か、これ以上少しでも彼女の不興を買えば、すぐにでも殺されてしまう。
初めての恐怖。天才として、今までは自身に並び立つ者など誰一人存在しないと思っていた。しかし、それは間違いだった。大きな間違いだったのだ。
「取り消せ・・・今の言葉・・・」
あ、ああ。
「と、と・・・」
だがなぜだろうか。
「取り消すつもりは、断じてありませんよ」
怖くても、死が間近に迫っているとしても。なぜか私は高ぶる感情を隠せないでいた。自然と口角が上がり、不敵な笑みを浮かべる。
「ここ数時間で何体も強化感染者を打倒するも、結局この事件を根本的に解決することはできず、何も得ず」
私を脅かすほどの何かを持つ彼女。それは初めての邂逅だった。ああ。だからなのだろう。こんなにも胸が高鳴るのは。
「終いには馬鹿な子を。それらを守るために死ぬ。実に空虚じゃありませんか?」
挑発。自分で言っておきながら、実に稚拙だとは思います。さながら、それは素直になれない子が好きな子にいじわるをするような、そんな幼稚な感情。
「貴方の人生、空虚ではありませんか?」
でも、この感情は悪いものではない。初めての、対等以上になり得る存在への接触。きっとこれは、私なりの彼女へのラブコールなのだと思う。
「・・・・・・」
ああ。どうか。良い返事を聞かせてくれないでしょうか。
「・・・・・・――くだらない」
無表情で吐き出されたその言葉は、高揚していた私の気分に冷や水を浴びせた。
「そんな見え見えの挑発に乗ると思っていたのか」
「馬鹿らしい・・・」
―――ああ。ああ。
「――良いだろう、乗ってやる」
え。
「この傷は・・・私の誇りだ。善き人の善き営みを守れた、その証。例えここで果てるとしても、悔いはない」
―――・・・・・・。
「だから、取り消せ。私は誇りを持ってここで散る。この誇りを、誰にも敗北などとは呼ばせない」
―――包丁を、向けられる。それは何百体もの感染者を屠ってきた刃。例えその切っ先が疲労に震えていたとしても。もはやその目がまともに光を映していないのだとしても。それはきっと美しく振るわれるのだろう。
―――ああ。その強さは。その心は。あまりにも美しい。
―――だから。
―――だからッ。
「どうして、貴方はそんなに必死になれるのですか」
思い返すのは、いくつもの醜い人々の歴史。
いじめがあった。差別があった。貧富の差があった。戦争があった。
それに。
『汚いノラ犬ですね。・・・近寄らないでください。餌はありませんよ』
『どうしてこんなについてくるんですか・・・仕方ないですね。これをあげるので、何処へでも消えなさい。卑しい犬め』
『また貴方ですか。成功体験に味を占めたのですね。実に卑しい犬です。貴方にあげる餌はありません。さっさと消えなさい』
『・・・・・・いつまで、そこにいる気ですか。こんな土砂降りの中で。ちっ。仕方がありません。いいです。貴方が一時的に我が家に立ち入ることを許可しましょう。入りなさい』
『・・・?どうしたのですか、いつまでも家に入らないで。入っても良いのですよ?入りなさい。あ、急に吠えるとうるさい・・・今のは、クラスメイトの・・・?なるほど、ストーカーですか』
『・・・・・・卑しい犬風情が、番犬気取りですか?気に入りません。さっさと家に入りなさい。ほら、ほら』
『ふん、いいでしょう。一応はそれなりの功績をあげたのです。貴方に識別名称を与えましょう。そうですね。ふむ、太郎丸。貴方の名前は太郎丸です。ふ、ふふふ。それにしても貴方、不細工な顔をしていますね。ブルドッグス・・・いえ、パグですかね』
『あ、結月さ~ん~。貴方の下駄箱に、なんか変な犬の死体が詰め込まれていたんだけどぉ~』
『ぷ、くすくす。臭いし、汚いから、ちゃんと掃除しといてくれない~?』
『――ハァ、ハァ、ハァ・・・ッ!?』
『・・・太郎丸』
『ッッ―――どうして―――』
どうして、こんなに酷いことができる。
「どうして、こんなにも醜い人々のために、必死になれるのですか・・・?」
私は、あんな人々のために、尽くす気にはなれない。どうして身を削ってまで、汚泥をすくうような真似をするのですか?
「・・・・・・なるほど。分かった。馬鹿だな。貴方は」
問いかけると。返ってきた言葉には、やけに温もりがあった。
「ゆかりさんも、できれば助けて欲しい」
・・・・・・。・・・え?
「茜は、そう言っていた」
・・・・・・ああ。ああ、あああ。
「茜は・・・貴方の友人達は、本当に醜い人々だったのか?」
ああ、ああ。違う。確かに、みんなは――。
『私、東北ずん子っていいます。これからよろしくお願いしますね』
『え?嫌だ?ゆかりさんは素直じゃないですね・・・せっかく隣の席になったので、もう少し仲良くしましょうよ~』
『あ。私ずんだ餅作ってきたんですよ!一緒に食べませんか?美味しいですよ!』
『うわぁ、ゆかりさんはゲームすっごい強いなぁ。驚きや!』
『だがしかし、運ゲーならそう簡単には負けへんで!桃鉄で勝負や!』
『うわぁぁぁあああ!!!桃鉄でも強いぃぃいいいい!!!!』
『お姉ちゃん・・・・・・』
『はぇ~ゆかりん、頭が良いだけじゃなくて、運動も得意なんだね』
『うん?女の子らしくない?いやまあ、確かにそうかもしれないけど、本当にすごいよね~』
『腕とか、こんなに細くてすべすべなのに、ぐ、ぐへへ・・・こほん、細いのに、一体どこからそんなパワーが出てくるんだろ』
『うん?私が怖くないのか、ですか?』
『別に?そうでもないですよ。むしろ、変なおじさんから守ってくれて、とっても格好良かったです!』
『それに、ゆかり先輩は食べ物をくれるので、とても良い人です!』
みんなは、みんなは、暖かかった。
「・・・やるべきことが、増えたな。おちおち、死んでもいられん」
ゆらりと、ほもじやないがこちらへ歩を進める。
「貴方は、あの場所へいるべきだ」
威圧感が、増した。これは、ダメだ・・・まともに戦ったら、やられる。
ダメだ。ダメだダメだダメだ。私は今更、あそこには帰れない・・・。
逃げなきゃ。逃げなきゃ。
「――待て、グッ・・・」
逃げようと距離を取ったら、ほもじやないが吐血をした。あ、ああ。そうだ。彼女は。
「これを注射すれば、貴方は貴方として活動することができます。絶対に、死のうとしないでください。・・・私は、今更みんなに合わせる顔は・・・ありません。私がこのバイオハザードを引き起こしたのです。だから――」
私はもう、みんなとはいられません。
強化Bウイルスが入った注射機を置いて、私はその場から全力で逃げた。彼女は、技術は凄まじいが身体能力がそこまで優れているわけではない。まして、今は死にかけている状況。追いつかれる道理はない。
ああ。それでも。それでも私は。
―――心のどこかで、彼女が追いついてくれることを期待していた。
ほもじちゃんかっけぇぇぇえええ!!!!!
さて、視聴者兄貴たちは、あれ?ほもじちゃんってこんなキャラだったのか?と困惑している方がいるかもしれないですが、実はですね。最初のクソ長心理テストで、特性やステの伸び傾向以外にも、プレイヤーキャラの設定や背景、性格などが決められるのです。そして会話の選択肢でどれを選んだか、それによって更に主人公の性格が変化したり、行動によってもまたプレイヤーの個性などが変化したりしていきます。
現状、未来予知のごとく最適の行動を取ってヒロインズを救助しているので、既にほもじネキには時間逆行者設定がついていると思います。そして、割とサイコパスや変態が会話の選択肢で暴れなかったので、ほもじちゃんの性格はイケメン度が高いサイコパスになっているといった形ですね。
はあ、解説終了ですが、先ほどのイベント中、私は隙あらばゆかりんをぶっ殺そうとしていました。まあ、討伐が面倒な隠しボスが目の前にのこのこやってきていたので、当たり前だよなぁ?
ひとまず、その殺意はおそらく画面越しの皆様へも伝わったのではないかと思います。だがしかし、どうして途中からゆかりんへの殺意が消えたのかというと。
私の中で、ゆかりんは攻略可能ヒロインなのではないかという疑惑が湧いてきたからです。
ええ。皆様も知っての通り、このゲームが発売されて半年が経ちましたが、ゆかりんの攻略ルートは未だ発見されておらず、ファミ通の攻略本でも、(ゆかりんの攻略ルートは)ないですといわれています。しかし、皆さんもゆかりんのあの表情見ましたよね?はい。あれは多分、いけそうでした(こなみかん)。
このRTAは攻略可能ヒロイン全員生存を縛り条件の一つとしているので、もしゆかりんが攻略可能キャラだったら、大惨事というわけです。未開拓ルートを走るなら、それはRTAではなく攻略動画では?うるせぇ!適当に通った道が最短ルートである可能性が微粒子レベルで存在するので、このまま本RTAを続行します(鋼の意思)。そもそもゆかりんを攻略するレギュレーションは誰もRTAを走っていないので、完走した時点で私が世界一位です。止まるんじゃねぇぞ・・・!行けー?(自問)行けー!(自答)行くー!(決意)
とりあえずゆかりんの研究所に明日突入する予定なので、たぶんその時に逃走したゆかりんをお縄につかせることができるんじゃないでしょうか。
さて、ひとまず今日は明日に備えて寝ましょう。そこら辺の建物の陰に隠れて・・・やっと休憩だぁ。おやすみなさーい(スヤァ)。
・・・。
・・・あの~すいません。いつもは眠りについたら時間がキングクリムゾンされるのに、なんで今日は倍速なんですかぁ~(困惑)。
「やっと、見つけたで」
え。えええええええええええええええ!!!???
アイエエエ!?アカネチャン!?アカネチャンナンデ!?(これ以上のロスは)コワイ!ゴボボーッ!(死亡)
「へへ。ウチも、噛まれちゃった」
ああ~いいっすね!おそろいじゃーん(サイコパス並の感想)。この好感度なら茜ちゃんもHウイルスに感染してそうだし、後半の戦力が増えます増えます。いいゾ~コレ。
というかこれはまさかの心中もどきイベント!?そんなに好感度を稼いでいたのか・・・。たまげたなぁ。
「・・・どう、して?」
尊いので黙っていましょう。
「・・・ウチな。役立たずだから」
あ。そういえばそういう関係の罵倒をすると、心中もどきイベントを起こしやすくなるっけ?
「何の役にも、たてんかった」
――少女黙祷中。
「でもな、でもな・・・」
「一人で死ぬのは、寂しいやろ・・・?」
「・・・馬鹿」
「へへへ・・・せやから、こんなウチでも、一緒に死ぬことくらいは、できるから・・・」
「・・・触らないで。血、付く」
「ええよ。今更やん」
「馬鹿」
「ふふふ。思ったより、ほもじさんは可愛いなぁ・・・次からは、やないって呼んでええかな?」
「次なんてない。そう思って、動け。そもそも、何のために私が貴方たちを――」
「やない」
「・・・・・・」
「ええか?」
「・・・ご自由に」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「やない」
「?」
「怖いから、手、繋いでもええか?」
「・・・お好きに」
「ふふふ」
「・・・・・・」
「やない」
「?」
「怖いから、ぎゅってしてもええか?」
「欲張り」
「ダメか?」
「・・・・・・」
「――あ。・・・・・・ふふ。ありがとな」
「――やない、ウチな。今日は色々大変なことがあったけど」
「それでも、ウチは言えるで」
「ウチの人生は、幸せだった、って」
「せやから、ありがとうな。やない。ウチは、幸せ・・・も―ん――やっ―――た――――」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・茜。もう、寝た?」
「・・・・・・私も」
「・・・・・・」
「――ありがとう」
尊い・・・尊すぎて・・・・・・もう、もう・・・(号泣)。
さて、後の演出はスキップできるので、スキップだ(余韻なき切り替え)。
オッハー!朝だぞ茜ちゃん起きろコラァ。
こっちはおめーのクソ長イベント演出に長々と付き合ってやったんだぞぉ~(ど畜生)。こっからは巻いていくぞオラァ!ロスを補うくらいキビキビ動きやがれ!(ゲスの極み)
「起きて。茜。起きて」
耳元で囁きます。どうだ、嬉しいダルルォ?
「起きないと、食べるぞ」
流石サイコパス。ナチュラルに狂気が入っています。これ、ほもじちゃんガチで言ってます。起きないとガチでこの子は噛みますよ。いや~サイコパスはこわいなぁーとづまりすとこ。まあ、甘噛みなんですけどね。実際のところ。
「・・・やっぱまずそうだからいいや」
草。
「なんでやねーん!!ってあれ?ウチ、生きてる?」
困惑している茜ちゃんは可愛いなぁ・・・。お。久々の選択肢さん!
①キスをする
②愛を囁く
③ぶん殴る
先輩、③いいすか?(静かな狂気)というのは置いておいて、ここは①で。
え?②じゃないのかって、俺は百合キスが見てぇんだよ文句あるか!?(RTA走者にあるまじき態度)
「ん?!え?なんでっ??」
あら^~。タマリマセンネ~。
ねぇ知ってる?キスをすると1秒間に2億個の細菌が口の中を行ったり来たりするんだって(無粋クソ大豆)。
さて、今回はここまで。二人は幸せなキスをして終了!というわけです。このためにキスをする必要が、あったんですね。ご視聴ありがとうございました。
次回もまた見てね。
二人は幸せなキスをして終了!終わり!閉廷!・・・以上!皆解散!
そういえば、少々卒論で立て込むので、次の更新は少々お待ちください。まあ、週末にいくらか書く予定ではありますが。