恐るべきトレーナー計画   作:水混汁

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反攻

 ナンバ博士を守るように陣取るカポエラー。

 その主であろう2人の男女が天井より現れる。

「まったく、油断も隙もあったもんじゃないな」

「チィッ……コサンジとヤマトか」

「だから俺の名前はコサブロウだっての!! 皆間違えるけどそんな覚え難い名前じゃないだろ!? ……やっぱり改名した方がいいのか?」

「はいはい、そんな事はどうでもいいから。曲がりなりにも上司に手を出すなんて穏やかじゃないわね?」

 彼らについては前世でもアニメに出演していたから分かる。

 主人公のサトシ達一行の旅を邪魔しては勧善懲悪に則って退治されるキャラクター。

 ナンバ博士の直属の部下であり、その実力は数多くの下っ端と一線を画す程に高い。

 ジュンサーに逮捕された時、ボスのサカキが保釈金を支払う程度には目に掛けられている存在だ。

「あんたらについてはサンバ博士の「ナンバである!」……ナンバ博士からの資料で把握している。正直、境遇には同情するが、オイタをしたからにはオシオキしなきゃならないぞ」

「それだけじゃないわ。他のメンバーについても作戦の遂行に見せかけてロケット団に結構な被害を出してるじゃない。こんな大規模作戦でそんな事されたら流石に見逃せないわよ?」

「……完全に隠せるとは思っていなかったけど、こんなにあっさりバレるとはな」

 初めから簡単に行くとは思っていなかった。

 博士クラスとなれば護衛が付く。

 しかし、今回の護衛は下っ端の一個小隊。

 懐刀であるこの2人は別の任務で離れているからこその強襲であった。

 実際はここに居る以上、初めから疑われていたようだ。

「確信があったわけではない。ただ、貴様らはポケモンに対して甘い。バトルの腕は立つが、野性ポケモンの捕獲となると途端に動きが悪くなる。それも兵器転用や転売を目的にするとな」

「オレ達の事をよく見てらっしゃるようで」

 確かにそれが以前からの問題であった。

 バトルの腕は立てども、戦力の補充である捕獲となると途端に指示が鈍る。

 それどころか、他の団員の邪魔をしてしまうほどだ。

 ロケット団の目的は“稀少なポケモンを収集し、世界を征服する”というもの。

 そしてクローン計画はバトルはもとより、捕獲に長けたトレーナーを量産してポケモンの補充を円滑に行うのを目的としている。

 その肝心の捕獲が下手では計画の意味が無い。

「お主らが薬物投与などで人格を矯正されているのは知っておった。しかし、その上でポケモンを優遇するような行動を取り始められてはな。研究員達の腕が悪いのか、お主らの精神力が強靭なのかは知らんが、近頃はその気が強くなっておった。故にヤマトとコサブロウを控えていたが、正解だったようじゃな」

「そうそう上手くは行かないか」

 ピカチュウを傍に戻す。

 他の下っ端も状況を把握したのかポケモンを出して徐々に包囲の形を作り始めた。

「再度確認するが、お主らの目的は何じゃ?」

 それは最後通牒。

 この答え如何によってこの後の処遇が決まる。

 けれども、もうここまで来たのだ、答えは一つしかない。

「“自由”のためだ」

 何の因果かこの世界に産まれ落ちたのだ。

 ならばやることは決まっている。

「バトルもコンテストも育成も! リボンもポロックもポフィンも! リーグもパレスもタワーも! 楽しみつくすための自由だ!」

 叛意が知られた今、もはや隠す必要は無い。

「思うが侭に旅をして人生を楽しむ! そのためにオレは! オレ達は! 今ここにロケット団からの離反を宣言する!」

 それはこの世界に対する意思表明だ。

「そうか、それは残念だが叶わんよ。お主らは連れて帰って再度矯正されるのだからな。ワシはやるべきことがある。お前ら、そいつらを捕まえろ」

 ナンバ博士の言葉と共に下っ端たちがポケモンに指示を出す。

 流石に、四方八方から襲われては手も足も出ない。

 だが、仲間が居る。

「肝が据わっているのか、それとも単なる馬鹿なのか分からんな」

 直後、吹き荒れる【ねっぷう】によって周囲のポケモンは吹き飛ばされた。

「うぉおお! 熱っちぃいいいいい!!??」

 当然、中心部に居る者にはダイレクトに熱が当たる訳で。

 熱さはドライヤーの熱風が近いが、一瞬とはいえ吹き付けられればそれはそれは熱い。

 一応、100℃以上の熱が出てるんだよアレで。

「火傷したらどうする!?」

 振り返って犯人に叫ぶ。

 そこにはリザードンを連れるマント姿の男。

「【はかいこうせん】じゃないだけマシだと思え。今のところ犯罪者扱いなんだぞお前らは」

 カントー地方とジョウト地方を統べるチャンピオン。

 ドラゴン使いの男、ワタルが立っていた。

「そこのシゲルそっくりのグリーン、だったか? から話を聞いたときは信じられなかったが、お前のような男がリーダーなら納得だな」

 腕を組み納得したかのように頷く。

「すいませんね。幹部を捕まえるチャンスを逃しちゃいまして」

 見ればナンバ博士とヤマトとコサブロウの姿は無い。

 既に外に出て行ったのだろう。

「それは仕方ない。相手の方が一枚上手だっただけの話だ。さて、乗客の安全を守らなくちゃならないし、ダイゴが起きるまでオレはここで護衛をするとしよう」

 ワタルが指差した先、乗客の集団の中に一人、スーツ姿の男が横たわっていた。

 遠目からでも判別できるたんこぶが彼の状態を主張する。

「いや、ホントにウチのメンバーがスイマセン」

 真っ向から制圧したわけじゃなく、事故なのが救えない。

「いやいや、この男は見知った顔が荷物の下敷きになりそうになったら体張ってでも助けるだろうよ。今回はそれが瓜二つの別人だったって話なだけだ。お前はここに居るより外の制圧に向かうといい。他の連中にはオレから連絡を入れておく」

「ありがとうございます」

 このままここに居ても出来る事は無い。

 乗客の護衛をするにしても、離反したとはいえ元ロケット団の人間では信用できないだろう。

「よし、行くぞピカ! グリーン!」

 仲間と共に扉に向かう。

 自由を掴むために。

 

          ○

 

 そこは船の中に併設されたシアター前のロビー。

 近くの小型モニターには上映作品のPV(プロモーションビデオ)が流れている。

 本来ならば上映を心待ちにする客賓をもてなす場所は、今や死屍累々の惨状が広がっていた。

 受付傍のラックには上映予定作品のパンフレットが数多く並ぶ。

 その中から1部、手に取って眺める者が居た。

 それはふんわりとした茶色の長髪をポニーテールに纏めた少女だ。

「どうした?」

 声を掛けるのは眠りこけたロケット団の最後の一人を縛り上げる少年だ。

 頭上にはピンクの体に花柄の模様を持つポケモン、ムンナを乗せていた。

 ムンナは少年の頭にしっかり捕まり、ピンク色の煙を吐き出していた。

「……ううん、なんでもない」

 何かを誤魔化すかのようにパンフレットを元の場所に戻す。

 見れば彼女が手にするのはポケウッドの大作映画のパンフレットだ。

「そんな事より、その子の煙なんだけれど。火の匂いって事は今は戦争モノ?」

 ピンクの煙が空気に溶け、そこに残る微かな匂い。

 それは思わずむせてしまいそうな香りを連想するものだった。

「ああ、ボトムズが再生されてるからな」

「染み付いた炎の匂いだったのね……」

 疲れたように語る少年の姿に少女は同情する。

「白昼夢レベルで没入するし寝ても覚めてもどころか、下手すりゃ夢の中でもお構いなしだからな。コイツが居なけりゃ、今頃発狂してたかもな」

 手を伸ばしてムンナを撫でる。

 触れた手からは生き物が持つ熱を感じる。

「今まで閲覧した物語が媒体を問わずに回想される病気、ね……」

「イエローさんが言うには、この体の元ネタである『ブラック』君の頭の中は“ポケモンリーグ優勝”という“夢”で満ちているそうだ。イエローさんやゴールドの代名詞みたいに、“夢見る者”としての辻褄合わせとしての症状じゃないかって話だ。……しっかし、こんな形で過去の夢が牙を剥いてくるとは普通思わないよなぁ」

「“夢”……か」

「その様子からして、前世は“夢”で後悔したタイプ?」

「その通り、取り返しのつかなくなるまで勘違いしていたタイプよ」

 会話を始める2人の邪魔をするものは居ない。

 邪魔者であるロケット団達は少年のムンナによって眠らされたので暫くは目を覚まさない。

「夢の残骸って言っていたし、貴方もそうなの?」

「そうさ。夢の為に古今東西、ジャンルも媒体も文化も問わず色んな作品を勉強した。……それで行き着いた先は夢破れた評論家モドキ。そんなヤツに“夢見る者”なんて随分な皮肉だよな」

 過去を思い出したのか、遠い目で自嘲気味に呟く。

「さっきパンフレットを真剣に見ていたけれどさ。それがホワイトの“夢”?」

 確かめるような問い掛けに、ホワイトと呼ばれた少女は間を置いて答える。

「……そうね。私の夢だった(・・・)わ」

 そう前置きすると静かに語りだした。

「映画やドラマ、果ては劇場で、世界中の人々を沸き立たせる存在。誰もが知り、誰もが愛する。そんな超一流の存在なんて夢があると思わない?」

「トップアイドルみたいなものか? ま、確かに夢があるな」

 国境問わず誰からも愛される、そんな存在は前世にも居た。

 病気寿命に関わらず、彼らが世を去った時、その嘆きは社会現象にまで発展した。

 それだけ、愛されていたという事だろう。

「そんな“夢”を追って……そしてアタシは間違えたの」

 その声に後悔の音色が滲む。

「才能はあったみたいでね。タレントには比較的スムーズに成れたし、地方に留まらず全国区の仕事を幾つもこなしたわ」

「けれど、それは間違いだった。ということか」

 先程の発言がその通りだとすれば、それは本位ではない。

「ええ、本当はアタシが超一流に成る事じゃなかった。そこまでの器もなかったしね。超一流を育てて夢の舞台に送り出す、それがアタシの本心からの“夢”だったのにね……結局、その事に気付いたのは取り返しがつかなくなってから。お世話になった人も仕事仲間も関係者も、みーんなに迷惑を掛けた後だったの」

 苦笑しながら語るホワイト。

「そうだったのか」

 ブラックにはその姿が酷く痛ましく見えた。

「それで挫折して、気が付いたらクローンの『ホワイト』ちゃんに転生よ。事実は小説より奇なりとは言うけれど、人生どうなるか分かったもんじゃないよね」

 そう言って笑い飛ばす彼女にブラックは言う。

「……それで諦めたのか?」

 単刀直入の一言。

 それは彼女の深い部分へと切り込んだ。

「……何のこと?」

 問いに聞き返すが、分かっているのだろう。

 その声は震えていた。

「さっきのパンフレットを見つめる目は真剣だった。まだ、夢を諦めてはいないんじゃないか?」

「無理だよ……私は失敗したもの。色んな人に迷惑掛けて、期待を裏切って、間違っていたとはいえ夢から逃げ出した人間だよ? 今更誰かを育てる資格なんて――」

「ある。それだけは間違いない」

 彼女の弱気を否定する。

 何故なら彼女は違うから。

 完全に夢を切り捨てた自分と違い、まだ未練とはいえ夢を持つのだ。

 それが例え縋るだけの程度だとしても、夢に挑戦する力はあるのだ。

「幸か不幸か、この世界に前世の知り合いなんて居ない。名声も無いが汚名も無い。良くも悪くもゼロからのスタートで始められるんだぞ? そのタレント経験は武器になる」

「だ、だけどアタシは失敗して――」

「俺が居る」

 今、彼女の心は折れてしまっている。

 このまま放っておけば、また別の道を見つけるのかもしれない。

 しかし、放置するには夢を語る彼女が眩しかったのだ。

「とはいえ、知識は変に偏っているから雑用ぐらいしか役に立たないだろうけどさ。夢を手伝う事は出来ると思うんだ」

「……どうして貴方はそんな事を言うの?」

 それは簡単な事だ。

「夢を切り捨てたオレからすれば、貴女の夢が眩しいからだ」

 当時の夢が今はもう思い出せない。

 夢への熱も衝動も全てが色褪せてしまった。

「ある種の代償行動なんだろうが、夢を叶える姿を見たいと思った。ただそれだけだ」

「それがアタシにとってどういう意味を持つのか分かってる?」

 それは確かめるかのような問い掛け。

 当たり前だろう、ある意味彼女の古傷を抉る行為そのものなのだから。

「ああ、そうだ。そして決めるのは貴女自身だ。オレは後押しはできるが、導くことはできないから」

 お互い真っ直ぐに見つめ合う。

「……分かったわ。ただ、一つ約束して。アタシが夢を叶えるまでずっと傍に居る事。アタシ一人だけじゃ、また失敗するかもしれない。それが怖いの」

「言いだしっぺなんだから当たり前だ。雑用でも何でも出来る事はやるさ」

 それは嘘偽りのない本心だ。

「そう、ならよろしくね。ブラックくん」

「ああ、よろしくなホワイト社長」

 契約の握手を交わす。

「何で社長?」

「だって、新しくプロダクションを立ち上げて、そこの最高責任者になるんだろ? だから社長」

「そうしたら貴方は我が社の社員第一号って事?」

「そうなるな。給料は弾んでくれよ?」

「零細企業の内は歩合制になるわね。貴方の頑張りがそのまま給料に直結します」

「折角のポケモン世界なのに世知辛いなぁ」

 そんなやり取りをしている内にどちらともなく笑い出す。

「うん、ブラックくんとなら叶えられそうな気がする」

「全力でサポートさせて頂きますよ社長」

 繋いだ手をそのままに2人は立ち上がる。

「そうと決まればこんな悪の下っ端なんてさっさと足を洗いましょう! 正直、企業前の時点で付いた汚点が酷すぎて、涙が出る前に何だか笑えてきたわ」

「まぁ、元犯罪組織の一員が立ち上げた企業って時点で前途多難にも程があるわなぁ。兎にも角にも何としてでも作戦は成就しないと話が始まらない訳だし、頑張りますか」

 そして2人はその場を後にする。

「とりあえず企業名を決めましょう! アタシ達の元ネタの『ホワイト』ちゃんも起業していたみたいだし! 企業名は教えてもらえなかったけれど!」

「イエローさんは人物像と代名詞以外のポケモンのニックネームとか細かい設定は教えてくれなかったよな。あなた達の感性に任せますってさ」

「アタシ達はアタシ達だからね。変に元ネタを意識しないようにって配慮なのかもね」

 楽しげな声は遠ざかる。

「そうしたら、オレ達の出典作品の『ポケットモンスターブラック・ホワイト』から取って“PBW”とか?」

「それだと違う意味に取られかねないわ。けれど、アタシ達の頭文字である“BW”は残して――」

 後に残るのは小型モニターから流れるPVの音だけだった。

 

          ○

 

 そこは煌びやかな装飾に彩られる場所。

 人々の欲と欲が鬩ぎ合う賭博場(カジノ)

「お前で28人目……」

「どこの死神部隊?」

 無力化したロケット団は瞬く間に拘束されて床に転がる。

「流石“逮捕(とらえ)る者”ね。代名詞の効力はポケモンの捕獲だけじゃないのね」

 次々にロケット団を襲うボサボサ髪の少年を横目に、頭部の左右で長髪を纏めた少女は自身の仕事を行う。

「はい、貴方はこっち。貴女はこっちね」

 ロケット団に捕らわれていた乗船客を解放していた。

 自分だけではない、ロケット団に奪われていたモンスターボールからポケモンを解放し、自身の主を助け出させていた。

「“解放(はな)す者”の本領発揮か。もう、半数以上解放してるな。――っと、フタチマル!」

 横目でパートナーの活躍を確認しながら、自身のポケモンに指示を出す。

 始めは圧倒的な人数差であったが、解放された中にはエリートトレーナーやレンジャーも居たようだ。

 復帰して迎撃する者はどんどん増え、戦力差はあっという間に逆転した。

 そして最後の一人が拘束され、賭博場からロケット団の脅威は取り除かれたのだ。

 歓声が沸く中、一人のコートを着た壮年の男性が2人に近づく。

「忙しいところすまない。私はこう言う者なんだが」

 そう言ってコートから取り出したのは手帳。

 そこにはとあるマークが記されていた。

 後ろ暗い者ならば一度は目にするであろうそれは。

「国際警察のマーク? ということは……」

 世界的に有名な組織のマークが刻まれていた。

「ああ、コードネームになるが私はハンサム。察しの通り、国際警察の者だ」

「アンタがあの……」

「凄い……キャミソマさんの声そのままだ」

 2人は彼の事を良く知っていた。

 ゲーム“ポケットモンスター プラチナ”から初登場してからその後も新作、リメイク共に出演を重ねるキャラクター。

 アニメにも登場し、サトシ一行を手助けしていた。

「つい先程、ポケモンGメンでもあるワタルさんから連絡があってね、君達の事情は把握している。故にロケット団幹部の捕縛に協力をお願いしたい」

「それは何故だ?」

 少年はその提案に訝しげな表情を浮かべた。

「なに、簡単な事だ。このロケット団幹部の捕縛機会に私と相棒だけでは戦力が心許ないのさ。そして君達のバトルのセンスと技能は並のトレーナーをも上回るからね。それに、タダで手伝って貰う訳じゃない。報酬として君達の司法取引を有利に運べるよう国際警察からも口を出す。それでどうだい?」

 男、ハンサムの提案は外部とのコネクションの無い自分達にとって喉から手が出る程に欲しい物だ。

 ハンサムという男の人間性はゲームやアニメを見る限り、信頼しても良いだろう。

 だが、この世界においては彼の性格がゲームやアニメと同じと言い切る事はできない。

 考え難いが、治安組織として自分達を使い捨ての駒として利用することもありえる。

「提案はありがたいが、リーダーの断りも無く決める事は――」

「そのリーダーから受けて良いって」

 振り返れば少女が通信機を片手に答える。

「チャンピオンのワタルや博士達が後ろ盾になってくれるそうよ」

 これで簡単には裏切れない。

 そんな思いを視線に乗せて少女はハンサムを見つめる。

「安心したまえ。例え上層部がそう命令したとしても、私は自分の言葉を翻したりはしない」

「そうだと良いんだがな」

 信用はしても信頼はできない。

 それはこれからの行動次第なのだから。

 だから手を伸ばす。

「ボクはラクツ。ポケモンだろうが人間だろうが逮捕(とらえ)る事に関しては誰にも負けないと自負している」

「あたしはファイツ。どんな堅牢な檻や鎖に囚われていようとそこから解放(はな)す事が得意。目下の目標はロケット団に捕獲されたポケモンの解放よ」

 握手を交わし、契約を結ぶ。

 それは自由への一歩だ。

「君達みたいな心強い協力者ができて嬉しいよ。では、早速だが一仕事と行こうか」

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