戦車道があるなら、随伴歩兵道があってもいいじゃない。それもとびっきり浪漫な感じのがあっても――これはそんな「もしも」のお話。

戦車道の公式レギュレーションでは、1チームに1名まで随伴歩兵の同行が認められている。しかし、その過酷で地味なポジションは「戦車道」を志す乙女たちに好かれるものでもなく、大半のチームは戦車のみで構成されている。

しかし、そんな甘い考えで「使えるもの」を無視する角谷杏ではない。たとえ大洗に残る唯一の随伴歩兵のそれが、あまりに酔狂で時代遅れなものであろうとも、彼女はその戸を叩かずにはいられなかったのだ。鹿島倒車流、塚原道場の屋敷を。

  ひよこ()
  まなび()
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