「おーい、梓~来たぞ~」「おはようございます」
純、案の定髪が……。時間かけてもダメだったか……。
それに対して憂のきれいなこと。いつものポニーテールにパステルブルーを基調にしたふわふわの服でなんか……良い。完璧だ。
「この机座って」
二人が席に落ち着くのを舞って話を切り出す。
「卒業旅行の話ってメールでどこまでしたっけ」
「日程と必要そうな金額だけ」
「詳しく説明すると、かくかくしかじか……。って感じかな」
「これって私たちも行って良いやつなんてすか?」
「あたりまえじゃないか。相談始めるぞ」
とりあえず、なによりもみんなの予定を聞いてからかな。
「みなさん、三月十二日前後ってどんな感じですか?」
みんなが、各々の携帯のカレンダー、手帳で予定を確認するのをしばし待つ。一分くらいが経って、
「じゃあ先輩たちはどんな感じですか?」
「みんな、前後一週間は何も予定はいってないよ」
よしよし、じゃあ、
「憂と純は?」
「私も前夜一週間ずっと空いてる」
「梓ちゃんごめん! 九日までは予定があって、時間があるのは十日からなの。でもそのあとはずっとフリーだよ」
じゃあ日本を十日にでて四泊六日かな。そうすると、ついて二日目がライブだ。楽しみだなあ。
「じゃあ家帰ったら予定たてるんで、みんな行きたいところを私にメールしてください」
「はいよ」「はーい」「ほーい」
日程と行くところは私が独断と偏見で決めるとして、あとは……
「先輩たちって大学でもバンド、続けてるんですよね」
「当たり前じゃないか。ほぼ毎日練習してる」
「じゃあ練習は合わせだけになりますかね」
先輩たちが一緒だから学校の部室は使えないし……そうするとどこかしらでスタジオ取る感じかな。そういえば最後の学祭の前、教室使えなくなってスタジオに行ったんだっけ。ぼぼ練習しなかったけど。
「あと二週間くらいしかないから巻きで練習しなきゃですね」
「ティータイムは~?」
「無しですよ唯先輩。時間ないんですから」
「うぅ~」
「わかりましたよ……。ほんの少し、練習前にほんの少しだけですからね」
「梓が甘くなってる……」「成長したのね……」
そしたら、スタジオは私が取っておくとして、あとはセットを決めなきゃ。
「セットはどうしますか?」
「とりあえずふわふわ時間だよなあ。憂と純弾ける?」
「ばっちりですよ」「それなりには……」
「こんなに人数いるから曲によって人を分けて最後は全員とかが良いじゃないか? ずっと私と純で二人ベースがいるってのも何だろ」
「いいね~。あずにゃんたちのバンドもオリジナルあるでしょ? それ聞きたいなあ~」
「良いですけど、うちのバンドはドラム打ち込みのスリーピースだし……」
「はいはい! 私がドラムどっちもやる!」
律先輩がいればなんとかなるかな。
「ところでムギ先輩、私たちって何分くらい時間もらえるんてすか?」
「三十分くらいかしら」
三十分もあればMC入れても結構弾けそうだ。
「そうすると七人で演奏するのが二曲で放課後ティータイムが二曲、わかばガールズで一曲で途中にメンバー紹介のMCいれるとちょうど良さそうですね」
「ああ、そうだな。それぞれの曲目は別々に後から話し合うとして、今は合同演奏の曲目と練習日程の確定かな。どうせ律と唯がだらけるから多めにとらなきゃ……」
なんとも言えない表情してる……。苦労してるんですね……。
「じゃあ二曲、何がいいですか? 一曲はふわふわ時間で確定で良いと思うんですけど」
「私たちもふわふわ時間ライブで受け継いでるもんね~」「あれ、なんかところどころ難しいんだよなあ……」
そしたらもう一曲は……あっ、なんか唯先輩が言いたそうにしてる。
「唯先輩、どの曲が良いと思いますか?」
「U&I! それしかない!」
「良いと思うわ」「それが良いんじゃないか?」
早い……みんなの特にお気に入りの曲だからかな。
「ても憂と純弾ける? 私たち確か練習したことあんまりなかったけど……」
「私はこっそり練習してたから大丈夫」「私はお姉ちゃんが家で弾いてるの聞いて覚えちゃった」
なん……だと……。天才ってこの子のことを言うのか……。
「次は練習日程ですね。とりあえず皆さんの空いてる日教えてください」
……
「じゃあこの三回に合同練習ですかね」
思ったより練習が取れない……。いくら大学生が暇だと言ってもすることって思ったよりあるんだね。
「特に唯先輩と律先輩、ぜったいに遅れないでくださいね」
「やだなああずにゃん、私が遅れるわけないよ~。もう大学生だよ?」
「唯ちゃん、大学で遅刻しすぎて単位、結構危ないのよ? みんなが起こしても起きないから……」
「ムギちゃんがいじめる~」
今日はこんなところでいいかな。まだ決めるところはあるけどこんなところで今日は十分。
「今日決めたいことはこんなものですかね」
「よーし! 今日は駅前に新しくできたケーキ&紅茶のお店に行こう!」
「唯先輩、昼食べたばっかりじゃないですか……」
「ティータイムとランチタイムは別だよあずにゃん!」
本当に大丈夫かな……。
場面に出てくる人を必要以上に増やしてはいけない(戒め)。
なんなら必要なだけ出しても多すぎたりする。