「気をつけろ!少しも油断するなよ!もし本当にそいつらが十二鬼月なら、まず間違いなくお前が今まで倒したやつらより手強いぞ!」
愈史郎君は鞠を操る鬼や矢印を発する鬼と戦闘している僕達に大声で声を挙げる。何回も言うけど、多分十二鬼月ではないと思うけどな。
「はい!わかりました!気をつけつつ少しも油断せずまず……倒し……今まで……はい!頑張ります!」
真面目な炭治郎は愈史郎くんの言葉に鞠を捌きながらも必死で返答する。目の前の鬼に集中してもらってもいいですか?
「珠世様!あいつらを囮にして逃げましょう!」
「(゚ロ゚;)」
「冗談です!!」
そして、愈史郎くんも愈史郎くんで本当にブレねぇな。こっちは必死こいて戦ってるのに。でも、珠世さんの『えぇ………こいつマジ?』みたいな表情を見て何事も無かったことにしていた。
そんなやり取りが視界に映りながらも、僕は目の前にいる矢印を操る男の鬼に目掛けて刀を振るう。僕が振るった刀を避けた鬼の先には禰豆子ちゃんが待ち構えており、強烈な蹴りをぶちかます。
だが、それを紙一重で手で防御される。今までの鬼ならば禰豆子ちゃんの蹴りで仕留めることが出来ていたが………。やはり、愈史郎くんが言った通り、手強いな。
「土埃を立てるな!汚らわしい!」
ーーーバチン!
「ーーーーッッ!?」
「禰豆子ちゃん!?」
蹴りを受け止めた鬼は怒りをあらわにする。そして、手のひらに内臓されてる異様な目玉が閉じた瞬間に禰豆子ちゃんは吹き飛ばされる。………なるほど。なんとなく、この鬼の血鬼術?の能力の仕組みは理解したぞ。
そして、吹き飛ばされた方向にら鞠鬼と戦闘している炭治郎の姿が。唐突に吹き飛ばされた禰豆子ちゃんに驚きながらも受け止め、それと同時に毬攻撃を回避する。
「鬼狩り共!お前たちはまず矢印の男をやれ!毬の女は俺たちと妹で引き受ける!」
「分かった!」
「わかりました!」
矢印の男を先に始末することが有利になると判断したのか、愈史郎くん達は僕達に指示を出す。確かに、不規則に毬の軌道を変えるこの能力は厄介だ。愈史郎くんの力で矢印か可視化できている状況でに日輪刀を手にし、鬼を滅することが出来る僕達が立ち向かった方がいい。
「禰豆子……絶対に無茶をするなよ。」
炭治郎は受け止めた禰豆子ちゃんに一言声をかける。その際、禰豆子ちゃんの目線の先には愈史郎くんと珠世さんの姿が。2人が視界に入った瞬間、何を想ったのかは知らないが一気に顔つきが代わり、そのまま炭治郎とすれ違う形で毬鬼の方へと向かう。
そして、炭治郎は僕の攻撃に距離を取った矢印の鬼に目掛けて首を狙う。確か……『隙の糸』だっけか。ここまでくるとあいつの嗅覚も別次元だな。
「なんという薄汚い子供じゃ!わしの傍に寄るな!」
ーーーバチン
だが、炭治郎の一振は鬼の目の前で空振りをした。本来なら今の攻撃は確実に鬼の首に当たっていたはずだが、炭治郎の下に反対方向の矢印が植え付けられており、その矢印と同じ方向に炭治郎自身が移動してしまったからだ。
そして、炭治郎は木に激突し、そのまま縦横無尽に木や地面、建物に流されるように激突していた。最後に水の呼吸を繰り出して衝撃を緩和させたのが不幸中の幸いだった。
「朱紗丸よ。そちらにいるのは"逃れ者"の珠世ではないか。これはいい手土産じゃ」
「そうかえ」
"逃れ者" の珠世?それは一体……どういうことだ?
朱紗丸と呼ばれた毬鬼は矢印の男の言葉に興味を示さないように楽しそうに毬を対峙する禰豆子ちゃんに投げつける。それを禰豆子ちゃんは反撃するように蹴りつけようとするがーーー
「蹴ってはダメよ!」
なにかを察した珠世さんは禰豆子に蹴らないように大声出すも、時は既に遅く、毬は禰豆子ちゃんの右足を吹き飛ばすように貫通させた。
右足を無くし、バランスが崩れた禰豆子ちゃんは倒れ込み、それを狙うかのように今度は朱紗丸が禰豆子ちゃんに蹴りを入れ、吹き飛ばされた。駆けつけようとするも、珠世さんが私に任せてくださいと言わんばかりの目線を僕に送る。ここは、珠世さんに任せよう
「楽しいのう楽しいのう。蹴毬も良い。矢琶羽。首を5つ持ち帰れば良いかの?」
「違う。3つじゃ。
「残り2人はいらぬ」
鬼狩り2人?つまり、炭治郎と……僕か?炭治郎は狙っているような言動が見られたが、僕も対象に入っているのか?なぜだ………?
鬼達の会話に疑問が浮かびながらも、僕は迫り来る矢印を叩き斬る。
だいたい………慣れてきたな。
「炭治郎!」
「ッッ!!………あぁ!!」
僕は炭治郎に目線を送る。矢印の攻撃をどう対応するべきなのか、考えていただろう炭治郎だったが、僕の目を見て意図をくみ取ったのか。日輪刀を構え、前へ。僕も同時に前へと出る。
この矢印の攻撃について。まず、速い。そして、不規則に向かってくるため一瞬でも好きを見せると餌食になるのは確実。そして、当たるまで消えない。炭治郎が餌食になったことで判明した。
ちなみに、炭治郎は矢印の攻撃を斬ることが出来ていなかったが、僕は普通に叩き斬ることができた。この実力の差は間違いなく呼吸時間の維持の差であろう。恐らく、炭治郎は鱗滝さんから全集中・常中を教わっていない。だからこそ、呼吸の本来の実力を十分に発揮できていないのだ。
「鬱陶しいぞ!!鬼狩り共め!」
矢印の攻撃を日輪刀で防ぐ僕と、発想と応用力で防ぐ炭治郎に苛立ちを隠せなくなっている鬼。案の定、矢印の攻撃が段々と読めるようになってきた。
この鬼の焦燥心を見逃さないはずがない。
「ーーースゥ」
僕は息を吸い、刀を構える。その間、炭治郎は矢印の攻撃を右肩に受けてしまい、しかもその矢印は一直線ではなく、巻き付くように絡みついた。あのままだったら炭治郎の右腕はむごい結末をむかえることになるが、炭治郎は敢えて同じ方向に回転しながらも羽織を脱ぐことで回避した。やば、あいつ。猿じゃん。
そして、このタイミングで…………
「今!!!!蟲の呼吸 蜂牙の舞 "真靡き"!!」
「ぐはっ!!!(こいつ……儂が放った無数の紅潔の矢の間を一瞬で潜って攻撃してきただと!?)」
よし。首を刎ねることは出来なかったが、奴に毒を植え付けることができた。この毒で倒せるかどうかは分からないが、それでも判断力や攻撃の動作は劣らせることはできたはずだ。
「くそぉ!!!!」
毒を注入されたことに気付いた鬼は何も考え無しに本能で距離を取らせないためか、矢印の攻撃を過去以上に放つ。完全にこの攻撃を掴んだ僕は直感に頼ることなく、刀を振るう。
炭治郎は逆にその矢印の攻撃を多数の水の呼吸を応用にて使用し、距離を詰めていた。
「ねじれ渦・流流!!」
ーーーバチン!………ザク!!
「ーーーーッッ!?」
「くっ!!間に合わなかった!!」
矢印を自由自在に操るのはあの手のひらにある目玉だと理解した僕はまたしても隙を見て奴の間合いに入り、右手を切り落としたが、最後の最後で矢印の起動を変えるのを許してしまった。
「ーーークソがぁ!!」
「炭治郎!!いけるか!」
「重いが、大丈夫だ!!うぉぉぉおおおおぉ!!!!弐ノ型・改 "横水車"!!!!」
そして、炭治郎の応用を効かせた水の呼吸の攻撃が見事に鬼の首をはねた。
キメツ学園編読みたいか、どうか。
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