二カ月ぶりの投稿になってしまい申し訳ありません!
書いていただいた感想も返事出来ていませんが投稿させていただきました。
本当に申し訳ありません!
それでも楽しく読んで頂けたら幸いです!
「今日の修行はここまで!」
「あ、ありはひょうごひゃいまひた(あ、ありがとうございました)・・・」
我流ブルーこと兼一は一子との修行が始まって一週間が経過した。
初めての弟子である一子は最初の修行では返事も出来なかったのになんとか返事を返せるようにまで成長していた。
「では修行マッシーンは片づけておくように!」
「・・・ひゃい(はい)」
そう言うと一子は置かれている地蔵やまるで拷問器具のようなものを片づけていく。
その間、兼一はノートに何かを書きこんでいく。
これは、一子が修行を始めてからの成長具合を記入していた。
「(やっぱり一子ちゃんは僕なんかよりも才能があるし、根性もあるから成長が早い。一年後にはまるで別人に変わるかもしれない)」
兼一は一子の成長具合に感動し、期待を抱く。
「!」
「ひ、ひひょう?(し、師匠?)」
「なんでもないよ・・・」
そう答える兼一だが、その手にはある筈の無い弓矢。そしてその弓矢には紙が結ばれていた。
「確かここら辺だったよな・・・」
深夜23時頃、兼一はとある山奥にいた。
理由は兼一に放たれた弓矢に付いていた紙、矢文だった。その矢文にはこう書かれていた。
敬愛なる『史上最強の弟子』白浜兼一殿
○○○山の奥にある建物にいらっしゃいませ。
貴方を長年会いたいと言うお方いらっしゃいます。
来なければ、川神百代に貴方の存在をばらします。
「僕の事を知っているという事は裏の事情に何かしら関係している人、ってなるんだけど・・・」
考えても全く分からない兼一はとりあえず指定された山と複数感じた気配を頼りにたどり着いたのは、山奥には全く相応しくない豪華な建物を発見した。
「・・・この気配は」
兼一はそう呟きながら、明らかに怪しい建物の中へと正面玄関から入って行った。
「おっと!」
兼一は横に跳ぶ。その瞬間、兼一のいた場所に無数の弓矢が降り注いだ。
「!!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しかし、兼一が跳んだ後、身体全体マントを包んだ2人が襲いかかってきた。
1人は刀、もう1人は錫杖を持っている。どのような姿なのかはマントのせいで分からないが只者ではない事が分かる。
「いきなり襲いかかるなんて、貴方達は何者なんですか!?」
「・・・ワタシタチハアナタノジツリョクガシリタイ」
「ジツリョク?実力?」
声が変声機のせいで男か女かですら分からない。しかし、目的は兼一の実力を知る為のようだ。
「何で貴方達は僕の実力を知りたい?」
「メンドクサイケドアルオカタカラミヲモッテシッテオケトイワレタカラネ」
「あるお方?」
「アア。ヨシツネモ、シラハマドノガドレホドノジツリョクシャナノカ、ジッサイニタタカッテミタカッタノダ!あg___」
「ハイ、オハナシソコマデ。メンドクサイケド、ゼンリョクデイクヨ」
「うわっ!?」
錫杖を持った者が襲いかかってくる。兼一はそれを避ける。その錫杖が地面にぶつかると衝撃と轟音が鳴り響く。
「マイル!!」
「わわわっ!?」
刀を持った者が次に襲いかかる。その剣筋は由紀江に匹敵もしくはそれ以上。
だが、兼一にとっては避けられるスピードである。その刀を紙一重で避けている。
「ハアアアアアアアアアッ!!」
「ちょ、ちょっと待って!?」
「・・・ヨシツネの斬撃ノ嵐ヲヨケルダケデハナクシャベレルヨユウモアルトハ・・・アゲハサマノカダイヒョウカトイウワケデハナカッタカ」
仲間と兼一が戦っている光景を見て感心する錫杖を持った者。しかし、ひとつの疑問を持った。それは刀を持った者もそうだった。
「ヒトツ、キイテモ?」
「なに?」
「ナンデハンゲキシテコナイ?」
2人が兼一に攻撃を仕掛けてから数分は経過しただろう。その間、兼一は一度も攻撃をしていない。やろうと思えばいつでも手を出せた筈なのに
「えっと、実は僕、女性には手を上げない主義なんです」
「「!?」」
表情は見えないが2人は驚愕した。確かに2人は兼一の言うとおり女性だった。
しかし、それがばれない様に身体を隠すマントや変声機まで用意したにも関わらず女だと言い当てられた。
「ドウシテワカッタノダ?」
「身のこなしとか」
身体を隠しているのに何故身のこなしがわかるのか2人は分からなかった。
「弁慶。もう変声機やこの格好の必要はないのでは?」
「・・・まあ、そうだね。暑いし」
2人の声は透き通るソプラノ声。マントを脱ぐとその姿は美少女だった。
刀を持った者はポニーテールで幼さを残した可愛らしい顔をした女性。
錫杖を持った者はロングでぼさぼさとしていており、顔は大人の雰囲気を感じられる。
「後は窓の外から弓で狙っている彼だけど・・・」
「!!わかるのか?」
「うん。最初に部屋に入った時やけに窓が多い造りだなと思ったけど外に居る彼が狙いやすくする為のものだと見つけた時に理解したよ」
「・・・与一。あんた、ばれてるみたいだよ」
『ああ。さっきから移動して弓を構えると必ず目が合う。奴の言っている事は本当だ。今からそっちに向かう』
無線機を持ちだした錫杖の女性は兼一の言った狙撃者と話していた。その狙撃者も兼一に気付かれている事を理解していた。隙を窺っていたのだが無駄と分かり諦めて向かう事を伝えて無線を切った。
「義経。与一がこっちに来るって」
「そうか!では、白浜殿、改めてさっきの続きを!」
「ええっ!?」
刀を構える女性に驚く兼一。隣にいた錫杖を持った女性は溜息を吐いた。
「やめときなよ、義経。それにこのまま続けても永遠に避けられ続けて私たちがばてるのがオチだよ」
「そうかもしれないが、このまま終わりというのも・・・」
残念そうな女性に苦笑する兼一。これで一騒動が終わる。そう思っていた。
「ふはははっ!!やはり敵わぬか!!」
建物の天井が轟音と同時に破壊された。崩れ落ちる瓦礫と一緒に声が建物内を包み込んだ。
「やっぱり貴方でしたか揚羽さん」
「うむ!久しぶりだな、兼一!」
彼女の名前は九鬼揚羽。ロングな銀髪に自信に満ち溢れた顔をしている。
九鬼財閥の長女。九鬼英雄の姉である。
「前にあった時よりもさらに腕前を上げたようだな。この3人相手にノーダメージなど百代でも相当難しい事だ」
「そんな事ありませんよ。揚羽さんもお忙しいのに気が充実してますね。修行を怠っていない証ですね。それに・・・」
兼一が横に跳んだ。その跳んだ兼一を追いかけるように黒い影が現れた。
「よっ!ほっ!そこっ!」
黒い影は兼一に猛攻を仕掛けてきた。だが、兼一は冷静に対処し右手首を掴んだ。
「一本背負い!」
「・・・・・・腕はなまっていないな。上等な赤子よ」
兼一に投げ飛ばされた黒い影は着地し話し出した。その黒い影は執事服を身に纏った老人。
だが、その老人はただの老人ではない。
「ヒュームさんもお変わりないようで・・・」
「当たり前だ・・・」
「ふはははっ!九鬼家従者序列0位のヒューム・ヘルシングも兼一相手では形無しだな!」
高笑いしながら話す揚羽。そして兼一を襲った2人と弓で狙った男性も合流し3人ともその光景に唖然とした。
「揚羽様。俺はまだ本気を出しておりませんぞ」
「それは兼一も同じであろう?それにヒュームの言い訳など滅多に聞けないしな!」
「・・・・・・」
痛いところを突かれたのかヒュームは身嗜みを整えながら黙り込んでいる。
揚羽はその光景も可笑しいのかにやにやと笑っていた。
「えっと揚羽さん。僕を呼び出したのは一体何用で?」
「うむ!用は2つ!1つはこの3人を兼一に会わせること」
「この子たちを?」
兼一が視線を3人に向ける。刀を持った女性は礼儀正しくおじき、錫杖を持った女性はいつの間にかひょうたんを取り出し中身を飲みながら会釈、弓を持った男性はそっぽ向いている。
「こいつらは九鬼財閥が秘密裏で行われている計画『武士道プラン』によって生み出されたクローン人間だ」
「・・・はい?」
揚羽の言葉に今度は兼一が唖然とした表情をしていた。
兼一の目の前に居る3人は正規の人間ではないのだから。
「紹介しよう。左から、『源義経』『武蔵坊弁慶』『那須与一』だ」
「義経は源義経だ!宜しく頼む!」
「武蔵坊弁慶。宜しく」
「・・・・・・」
「ああっ!すまない、白浜殿!彼は那須与一だ。少々気難しい奴だが優しい奴なんだ宜しく頼む!」
無愛想な態度を取る与一に義経が慌てて謝罪をしながら自己紹介を済ませる。
「ああ、うん・・・」
「すまない。後、もう1人いるんだが今回はお留守番をしている」
「はあ・・・それは別に構いませんが、秘密裏って僕に話しても宜しかったんですか?」
特に九鬼財閥の秘密裏は国家が絡んでいる場合もある。容易に他人に話していいものではない筈である。
「構わん!我は兼一を信頼しているからな!問題ない!」
「その自信は一体・・・」
「上等な赤子よ。貴様は揚羽様の信頼を裏切ると・・・?」
「ま、まさか・・・。だから殺気を飛ばすのは止めてください」
老人とは思えない殺気を飛ばすヒュームにびくびく震える兼一
「この計画は簡単に言えば過去の偉人に学ぼうと、クローン人間を造り出した」
「とても信じられませんが、信じましょう・・・」
「信じてくれるのか!!」
兼一の言葉に明るい笑顔を見せる義経。そして逆に弁慶と与一は睨みつけていた。
「理由を聞いても白浜兼一殿?」
「理由は3人の動きです。歩法や武器の振りが現代では使われていないものでした。僕も滅多に使いませんが師匠に教えてもらって知っているレベル、それを使いこなしている。武術家視線からの意見ですけど・・・」
「なるほど・・・。私達が自然に使っている動きは未来の武術に影響与えていた訳か・・・恐れ入りますよ。今の武術家はここまで成長しているんですね」
「普段の喋り方でいいですよ、武蔵坊弁慶さん。それに僕なんてまだまだです。武術家は沢山います。僕以上に強い人は沢山いますからね」
「私達が総掛りでも相手にならない貴方以上が沢山いるなんてぞっとするね・・・。私の事は弁慶でいいよ。貴方は私たちの命の恩人だからね」
「い、命の恩人?」
「そうだぞ!白浜殿は私たちの命の恩人なのだ!」
弁慶だけではなく、義経もそう答えた。しかし、兼一は3人に会うのは初めてであるはず。全く心当たりがない兼一に揚羽が助け舟を出す。
「兼一に心当たりがないのは当然だ。義経達も実際に会うのは初めてだし、此方が一方的に知っているだけさ。1年半前、我が梁山泊に依頼した護衛任務があったであろう?」
「ありましたね。あの時にヒュームさんと初めて会ったんですよ。衝撃的でした。空手の師匠、逆鬼師匠は何も言わなかったのに僕を見たら急に襲いかかってくるんですもの・・・」
「・・・普段の貴様が気を緩ませすぎなのだ。だから下の相手から舐められるのだ・・・」
兼一を見下しながら言うヒューム。その時2人に何が起きたのか、揚羽は知っている為笑っているが、知らない3人は気になるもヒュームが怖くて聞けない。
「その時はある施設に保管されているモノの警備。何を警備するかは伝えられなかったが、それがクローン人間の媒体装置。つまり目が覚める前の義経達だった」
「そ、そうだったんですか・・・」
その時の任務は兼一も覚えていた。
逆鬼と一緒に裏社会科見学に訪れていた兼一は、特例の指名任務でもあった為緊張していた。
何故ならば、梁山泊に要請された九鬼がらみの任務はそれで3回目。その度に兼一も参加(強制)していたのだが師匠達よりも注目・信頼されていた。
それは兼一の特性ともいえる人柄がなしたものだがその話はまた後日。
その任務で見事に敵を撃退。その時に兼一は知らず知らずに義経達を護っていた事になるのだ。
「白浜殿が知らなかったといえど義経達を護ってくれたのは真実。正直、半信半疑だったのだが手合わせて理解した。試すような事をして申し訳なかった。そして、義経達を護ってくれて感謝する!」
「まあ、お互い知らなかった訳だしお礼言われても実感ないだろうけど私からも礼を言っとくよ、ありがとね」
「・・・・・・ありがとよ」
義経や弁慶だけでなく、与一もお礼を言う。それほどまでに感謝を感じていたのだろう。
「そんな僕はただ必死だったし、弁慶さんの言うとおりお互い知らなかった訳だし・・・」
「ぬはははっ!兼一は相変わらずであるな」
揚羽は笑いながらそういうが一気に表情を変えた。
「兼一。この3人に貴殿と戦わせたのはある理由があったからだ。それが本来の1つ目の用」
「・・・ただ偉人と戦わせたいって訳ではないと思っていました。もしかしてこの前の依頼と何か関係が?」
「さすがに分かるか。まだ内密の話だが・・・。近々、この3人+1人を川神学園に転入させるつもりだ」
「!!」
揚羽の言葉に兼一は驚きの表情を見せる。揚羽はそのまま話を続ける。
「そしてその時に計画の事やクローンの事も世界中に流される。それは勿論、闇の連中にも耳に入る。義経達の命を狙ってくる可能性もある。そこで、兼一にお願いがあるのだ。クローンである義経達を護衛してほしい」
「ぼ、僕がですか?確かに今は川神百代さんの護衛で川神学園にいますけど・・・」
護衛対象が増える。それもその護衛対象は同じ学校に在籍するとはいえ、それぞれ全く接点がない。
当然、行動もばらばら。それを一度に護衛をするのは至難である。
「九鬼も全力で兼一のサポートをする。それに鉄心殿や梁山泊の長老風林寺隼人殿にも許可は得ている」
「ちょ、長老にも?」
「その事で言伝がある。ヒューム」
揚羽に呼ばれてすぐに紙を取り出してそれを読み上げる。
「兼ちゃんや、頑張るのじゃぞ」
「それだけ!?」
なんかもっと重要な事が書かれているのかと思ったらなんてこともないただの応援の一言だけだった。
「他の達人方も依頼の重複なんてよくある事と笑いながら言っていたぞ」
「あの師匠方は・・・」
そんな光景が嫌でも思い浮かべてしまう兼一。一度溜息を吐いた後、兼一は覚悟を決める。
「その依頼、受けます。一度関わっているんだから放ってはおけない」
「うむ!さすがは兼一!我の認めた男だ!」
「当然だ。もし断っていたらこの俺がお前を八つ裂きにしてやるところだ」
「これは心強いな、弁慶!与一!」
「そうだね、義経」
「ふん・・・」
兼一の応えにその場にいる全員は各言葉を述べていた。
こうして、兼一は百代だけではなく義経、弁慶、与一。そしてまだ顔をあわせていないクローンの一人の護衛をする事となった。
そして、兼一は揚羽に話しかける。
「そういえば、用は二つと言ってましたが・・・?」
「おっと、そうであった。これも大事なことだ。兼一、我の前に」
揚羽にそう言われて兼一は揚羽の前に立つ。雰囲気が先ほどと打って変わって明るいものだったのでどんな用だろうかと考え込んでいると揚羽が動き出した。
「会いたかったぞ、兼一!」
「!?」
目の前に立った兼一に揚羽は急に抱きしめた。揚羽の行動に何一つ邪気を感じられなかったので対応できなかった兼一はなすがままに抱きしめられて動揺している。
その光景にヒューム以外の3人は呆気にとられていた。
「あ、あのこれは・・・?」
「・・・揚羽様は奴を大層気に入っているのだ。恋をするほどにな」
「ええっ!?」
歯ぎしりを上げながら言うヒュームの言葉に義経は声をあげて驚く。
恋をするきっかけは初めてあった依頼の時なのだがそれはまた後日。
「それに酷いではないか!英雄からは挨拶に行くよう兼一に言ったと聞いているぞ!私と紋は訪れるのを楽しみにしていたのだぞ!」
「あ、それは、その・・・。色々と忙しくて・・・」
「ほう。朝は剣聖黛十段の娘と登校。昼はそ奴とその友人、さらにはドイツの留学生と一緒にお昼ご飯。そして夕方には我流ブルーとなって百代の義妹川神一子と修行をしているそうだな。ああ、これは確かにそうだな。忙しそうだな。だが、護衛とは全く関係ない事で忙しいとはどういう了見だ?」
「・・・・・・」
何故か冷汗が止まらない兼一。揚羽は笑顔なのに何故か怖くて堪らない。
遠くから見ている3人も怯えた表情。ヒュームは視線どころか背を向けていた。
「こ、これには学園に馴染む為に必要な事でありまして・・・」
「そうか、そうか。水上体育祭で大活躍したり、エレガント・クワトロ候補になったりするのはやりすぎではないか?」
「・・・・・・」
揚羽の威圧感が増すと同時に抱きしめた両腕に段々と力が増してきているのは兼一の気のせいではないのであろう。
どうしたら良いのかと考えていると揚羽は兼一の胸に顔を埋めた。
「・・・・・・」
「あ、揚羽さん?」
威圧感が消え、両腕にも力がかからなくなった。しかし、黙り込む揚羽に兼一は新たな動揺が生まれる。
「ふ、ふはははははっ!!冗談だ、兼一!」
「じょ、冗談?」
いきなり笑い出して冗談と言い出す揚羽に兼一は思わず聞き返した。
「うむ!焦る兼一を見ていたらつい苛めたくなったのだ!許せ!」
「そ、そうなんですか・・・?」
「当たり前だ!我は寛大だ!兼一が何十人と女性と仲睦まじくなろうと構わん。我の事をちゃんと見てくれればな!」
「いやいや!何十人ってありえませんよ!」
「そうか?兼一なら出来ると思うぞ!九鬼の占い師に聞いてみたら貴殿には女難の相が出ているそうであるからな!」
「こ、怖いこと言わないで下さいよ!僕にそんな羨ま・・・ふしだらな事あるわけありません!」
「兼一が望むなら九鬼の力でこの国を一夫多妻制に変えてやろう。どうだ?」
「本当に出来そうだから怖い!?って、これも冗談なんですよね?」
「・・・・・・」
「冗談ですよね!?」
何も答えてくれない揚羽に違う意味での冷汗が流れる兼一。
「一夫多妻制、ね・・・。義経も兼一を狙ってみたら?」
「ふぇっ!?な、なななな何を言っているんだ弁慶!?よ、義経はそういう色恋沙汰は、いやっ、別に兼一殿が嫌いとかではなく!寧ろ好ましい殿方だが!その、あの!?」
「義経は可愛いな~」
「ちっ、くだらねえ」
「上等な赤子、揚羽様を悲しませたら殺すからな、覚悟しておけ」
「僕に一体どうしろと!?」
未だに抱き付いている揚羽。慌てふためく義経。そんな義経を見て和む弁慶。悪態を吐く与一。殺気を飛ばすヒュームとカオスな空間に兼一はただ叫ぶしかなかった。
いかがでしたでしょうか?
久しぶりの投稿だったので色々とおかしな点があるかもしれませんが、そこは皆様の温かい何かを期待しております!
次はもっと早く投稿出来るように頑張りたいと思います!