投下します。
魔王ジルが誕生したその日一年の間に人間国家の全ては、破壊尽くされた。
仲間の裏切りにあい陵辱を受け、人間の悪意をこれでもかと受け取った魔王ジルは、その悪意をその聡明な頭脳と先代魔王から受け継いだ力、そして魔人と魔軍を用いて人間に味合わせた。
魔軍の前に全ての国家は、無力であった。AL教を主とした宗教国家、豊かな土壌から生み出された国力にて人類圏で覇権を唱えつつあった国家、JPAN…全てが闘う力を無くし全ての人類は、ジルによる人間牧場によって家畜としての生きていくはずであった。
プロトタイプの魔王がジルを封印するその前までは、全ての人間、魔人、魔物がそうであると信じていた。
人間国家が解体されたその時に、空間と地下から旧き魔王とその眷属達が顕現した。その力は圧倒的であり、先ほど人類をゴミの様に蹴散らしていた。魔軍が逆にゴミの様な醜態をさしていた。その同日に魔王ジルの元にプロトタイプの魔王が襲撃を行う。
暫く激しい口論が続いた様に見えたが、直ぐに大きな衝撃が魔城を襲い、同日大陸の覇者である魔王は、その姿を大陸から消した。
同時に、魔王の配下により残存した魔軍の掃討も開始されていた。人間に無敵であった魔軍が一方的に排除されていく中で人間達は、攻撃を仕掛けられることも無く、まるでその場にいないとでも言うように無視をされていた。
無敵である魔人の無敵結界もその軍勢に通じずに直ぐさま逃げ出した。ケイブリスやメガラス等の例外を除き奮戦の中、無限に出現する雑兵に一人また、一人と討ち取られて玉にその身を変えていった。
そして次の日、まるで昨日までの事は全て嘘であったかの様に人類は平和を取り戻した。
無数の廃墟と数え切れないけが人、精神を病んだ者達を抱えながら…
数百年後、人類圏は以前の活気を取り戻すことは出来なかった。魔王は滅びてもその配下の魔軍は健在であり、働き手の男達を欠いた集団は、一から作り直すのでは無くより弱い集団から奪う事でその力を増していった。その結果起こった人類同士による内戦は、未だに復興というお題目を叶えられず。自身こそが王であると目の前の脅威を見ないかのように争い始めた。
そして魔軍も滅びた訳では無く、いつ何時再度魔人が進行してくるのか?あの軍勢が再度助けに現れるのかも分らず人類は、宗教に救いを求めた…
その結果AL教の働きもあり、あの軍勢は女神アリスが使わした軍勢とされ醜悪な外装も天使の様に伝えられ、その真実を知る者は、年代と共に少なくなり数百年で嘘は、真実となった。
その人類の平和も直ぐに破られた。
魔人レイと魔人アイゼルの出現により人類は、二体の魔人の下につき争い始めた。最初は、レイから喧嘩を売ったともレイの様子を見たアイゼルが美しさを感じないから討伐に出たのだとも、はたまた配下の人間が己の権力拡大の為に起こしたも言われる。この戦争は、未だに人類に深い傷を与えていた。
そして、その自体にプロトタイプ魔王は動かなかった…
「なぁ、ここが確かにあの伝説の化け物の住処なのか?」
「ええ、間違いありませんこの文献通りならばプロトタイプ魔王のトロスは確実にこの奥にいます」
「でも、私達なんか相手にしてくるのかしら?」
「カフェ…絶対に相手にしてもらわねければなりません…魔王が滅び、後は、残りの魔人さえどうにか出来れば人類は、救われます。」
「そうだね日光の言うとおりだ。それにトロスが軍勢を人類に差し向けた記憶は無い」
その四人後世でエターナルヒーローと呼ばれる集団は、暗黒の洞窟の中を捜索していた。
魔王ジルの消失それは、決して人類に救いをもたせるものでは無かった。ある者は、人類が団結出来ない謙譲を憂いて…ある者達は、愛する者を魔物に殺された憎しみを糧に…ある者達は、愛する男の為に…
「何としても魔人の無敵結界を突破出来る武器…魔法…方法何でも良いから手に入れなければ意味がない!」
「儂も同意見だ」
唯脳内に広がる。本当にトロスが人間に友好的ならば直ぐにでも何故交友を持とうとしなかったのか?唯、庭を荒らすでかい害獣を駆除しただけの感覚では無いのか…その事は
全員の頭から抜けなかったが、誰一人として足を止める者はいなかった。
豆知識
本作のトロス
ククルククルの出現から、この世界がルドサラウム大陸である事を確信、以後地下に引きこもり地上に一切進出しなかった為、その存在を他者に知られることが無かったが、魔王ジルの暴走を見て、自身の楽しむ最低限の文化を残すように交渉に向かうも虚仮にされた為逆上しジルを達磨にして異界に封印した。後で、原作が崩壊した事に気付くが「俺は嫌な思いしてないから」の精神で立ち上がり再度引きこもった。
因みに、聖女達は、もとよりハンティにも手を出しておらず。人格を修正してくれる相手もおらず女性蔑視の思想が極限まで強くなっている。この状態であるとどの様な原作キャラが好意的に接しても二度とせず。以降二度と地上に出現する事は無かった。
ジル
原作通り魔王を継承し人類を絶望に陥れたもののトロスの出現と対応を間違った事により封印される。彼女の失点は、相手が実力に等しい人格を持っていると勘違いし、魔王の自 分が勝てぬ相手が地上にいる筈の無いと言う過信の二点であった。
魔人達
無敵結界をものともしないトロスのDRと魔人達により数で押しつぶされた。尚ケイブリスと仲間を優先したメガラスは助かった模様…
人類
ジルによる人間牧場は、免れたものの結局同族同士で争って魔人に勢力を乗っ取られている。やっぱりランス君がいない駄目な模様…
エターナルヒーロー
確証の持てない神よりもトロスに接近する方法を選んだ。嫌悪感丸出しのトロスと対面し早急に立ち去るように宣言されるが、拒絶する。そのまま警備用の魔人二体と戦闘となり辛勝する。原作知識を持っている為、殺す事も出来ず凄まじい表情ながら願いを聞き入れる。その後は、原作通りの展開となっている。しかしブリディシュも生き残っていたため、仕方なく宝剣イングランドと同化されている。
聖女モンスター
トロスの愛妾となる事は、避けられたものの魔王ケイブリスによって4人とも殺害されている。
ハンティ・カラー
結ばれたパットンも魔人大戦により戦死しヘルマンも魔軍に蹂躙される。同族のカラー達も神の一方的な取り決めによりドラゴンカラー達と同じ様に死亡する。その後イカマンの身体となり、日がな一日呆然としながら過ごす。
後世
人類は、絶滅しないもののランスという男は生まれず。エールと言う子供も実在していない。