「凍結」過去の遺物   作:オオソカ

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まぁ一週間で次話出来るでしょ!!

やばい、やばい一週間超えてるよ!!

一話作るのに二週間なんだこれは…



正しき魔王

「正しき魔王」

 

 魔王システム…

この大陸において創造神を楽しませる為に作られたシステムである。

その正体は、大陸において最強の生物でありメインプレイヤーの永遠の敵であり彼らを苦しめる為に作られた生命体である。

 

 初のトロスにおいては、テスト前の原始生命相手には無敵であった。…しかし肝心の本番である。メインプレイヤー相手には、本来圧倒する筈であったが逆に苦戦しており逃げ出す始末であった。

 このままでは、とてもかの方の楽しみを提供出来る物にはならないと

神々は、新しき魔王システムを構築する。

 

一つ魔王は、魔人を自ら24体まで使役出来る。

一つ魔人は、魔王の命令に対して絶対服従である。(前の魔王トロスが魔人に対して反旗を起こされ他の魔人をほぼ全て消費してしまった為)

一つ魔王は、基本不老不死である。(絶対敵な不死ではなく、あくまで生物であるため耐久は、あるが基本的にメインプレイヤー相手に負ける事はあり得ない)

一つ強力な破壊本能を植え付け、大陸に混乱、破壊、悲劇をもたらす

 

他にも特筆すべき点はあるが新しい魔王による大陸の運営に対して神々は期待した。

 

新しき魔王ククルククルに対して

 

数千年の経過、過去の王と王との決戦は、既に過去の元となっていた。魔王は、完全な勝利を得るべく自身の力の向上へ取り分け自身一人のみに有用な技能LVの作成に取りかかっていたが、それは悪手であった。

「今日も魔法で攻撃か」

「そう言うな、この包囲網によって奴を確実に追い詰めている」

個人対組織の闘いにおいて、場所を知られているという事は、最悪の状態であった。集団になった丸い物達により魔王は常に攻撃を受けその対処に全力を入れなければならなくなっていた。

仮に、逃げ出して直ぐに他のまるいもの達に発見され、大量の集団がやってくる。泥の兵達では、善戦が出来てきても時間が足らず。圧倒する数量を作れない…最悪な現状が魔王を待っていた。

 

しかし、これが底なのだろうか嫌な時に嫌なことは続く物である。そして棚からぼた餅と言う様に不幸も不意に来るほど怖い物はない。

トロスもまるいもの達もこの後直ぐに最大の恐怖を味わう事となった。そう魔王…魔王ククルククルの誕生によって

 

 

kuku01年…新魔王システムククルククルに対して運用される。ククルククル周囲の丸い物を殺戮する。丸い物達の大規模コミュニティ(将来的に人類の国家に値する物)の崩壊以降まるいもの達は、各自の少数個体での細々としたコミュニテイを築くにとどまる。

 

Kuku02年…ククルククル、旧魔王トロスを圧倒する。一撃の下に半死半生にし、新しい時代の到来に旧い物の終演を告げた。その後、トロス自身なんとか隙をつき逃亡に成功する。以降は、力を貯めるためまたトラウマから地下を主な拠点として活動する。

 

Kuku10年…以前として魔王に対して敵はおらず力に自信のあるまるいもの達が集団で闘いを挑む姿も見られたが一日もかからずに殲滅される。相変わらずトロスは、地下にて身代わり兵の作成及び、逃亡技能の習得に熱を上げる。

 

Kuku50年…トロス、運悪くククルククルと遭遇するが全ての泥の兵を囮にして辛くも逃亡に成功する。この経験から逃亡LV1を習得するも余計に恐怖感を頂く事となった。

 

Kuku120年…トロス自身の性能で勝てないのならば道具に頼れば良い精神の元に、道具作成にも力を入れる。

 

Kuku130年…朧気な記憶から、鉄製の武技を作成するも当然ながら現状の脅威に対して有効な手段になり得ず。ふてくされる。

 

Kuku200年…作成した武器を泥の兵隊に持たせる。実用化に成功する。

 

Kuku300年…泥の兵100万を試験的に現魔王に差し向けるも、一時間程で壊滅状態に陥る。敵の果てしない溝に目眩を覚える。

 

Kuku歴350年…武器作成LV1、鍛冶LV1を習得する。近距離での戦闘は力が無いならば、遠距離にて攻略を考えつく。

 

Kuku歴404年…部隊40万を4つに10万に分け運用する。戦力の要である遠距離攻撃部隊であったがクロスボウの様な武器が装備されているのは、わずか1万程度で酷い物では、投石などをメインに行える様に腕の強化を施しただけの兵が見られた。

 

Kuku歴404年…遠距離部隊を含め、全部隊が二時間で壊滅する。主な原因は撤退命令がなく兎に角攻撃の一点張りの指令の為であった。しかし前回と比べ半数以下の兵力で倍以上の時間粘れたのは事実であり、以降の部隊運用については複数に部隊を分けていく事を前提とする事になった。

 

Kuku歴405年…トロスの泥の兵の試験運用の為、まるいものの集落が襲われる事となる。

逃げる者、立ち向かう者、許しを請う者と様々な者がいたが、直ぐに逃げ出した者を除きその場にいた者の全てが虐殺された。

 

Kuku歴410年…想像以上に和弓タイプの泥の兵が大きく戦果を上げている事に気付く。クロスボウタイプよりも和弓を装備した兵達の増産に意識を傾ける。

 

Kuku歴500年…ククルククル大暴れする。何かの意思に操られる様に暴れ大陸全土を攻撃する。辛くもトロスは逃亡に成功するが折角の泥の兵がほぼ壊滅状態となる。この際に抵抗を命令しいくらか攻撃を当てる事に成功するも魔王の圧倒的な防御力の前に全て弾かれ無駄であった。

 

Kuku歴567年…逃亡2LV及び鍛冶2LVを獲得する。以前と比べて逃走する際に生命の危険を感じずに安全に逃げる様になれ、高品質な装備を量産出来る様になり狂喜乱舞する。

 

Kuku歴570年…自慢の装備を施した部隊と一緒にククルククルに吹き飛ばされる。

あれは、当分天災と同様なものなのだと勝手に自己完結する。

 

Kuku歴600年…魔物である貝や一部のまるいもの達から異質な雰囲気を感じ取る。一部が攻撃してきたので返り討ちにするも他の個体と違いやけに粘るので違和感を覚える。

 

Kuku歴610年…ククルククルが魔人を作成している瞬間を偵察兵越しに確認する。

自身も早速泥の兵相手に実行するも効力が無く、自身の体の改造も必須と気付く。

 

Kuku歴650年…以前として泥の兵や下級悪魔相手に、実験を繰り返すも上手く行かず。

いらつきが募る。

 

Kuku歴700年…魔人を一体捕獲し、解剖するも死亡が確認された瞬間に小さな球となり体が残らない現象を発見する。泥の兵に付け加えた所で絶叫しながら先程の個体と同じように攻撃してきた為、魔人の本体があの球では無いかと考える。

 

Kuku歴710年…球を魔の血の球として、「魔血球」と呼称する様になる。捕獲したまるいものや下級悪魔に対しての実験を行う何度かは、同じ個体の特徴がみられたもの逃げ出す事や命乞い等の最初の個体とは思えない行動を繰り返すようになってきた。しかし、度重なる実験で精神が死んだだけと思い特に重要と考えなかった。

 

Kuku歴800年…魔人を発見し捕獲する。いざ解剖しようとすると大声で泣き叫び、必死に許しを請われる。前世の自分を少しだけ重ねてしまい見逃してしまう。

 

Kuku歴820年…自己改造LV2になる。これにより原始生物LV3と合わせて泥の兵に自身の血を流用し想定以上の能力の向上が可能となる。

 

Kuku歴850年…魔法LV1、支援魔法LV1共に発現する。試作品の魔人三体の運用も上手く行っており、なにより無駄な口を開かずに自身に従順であった。

 

Kuku歴880年…相手の魔人に対して、自身の魔人をぶつける。相手と比べて明らかな個体性能の差は無かったが、自身の指示により連携行動がとれ一体づつ確実に処分する。

 

Kuku歴900年…さらに10体にまで増産した魔人を用いてククルククルに勝負を挑む、この闘いではトロス自身直ぐに逃げられる身代わり等を用意していたものの自身も出陣し多少なりとも勝算があった戦闘であった。

しかし実際に戦闘を行うと想定していたよりも相手の攻撃を魔人では防ぐ事が出来ず。トロス自身の攻撃もさして深手となりえなかった。さらに傷口も瞬時に再生されてしまい。魔人が残り6体で逃亡を開始するも相手の追撃により残りは、わずか2体となった。その際にどこかで見た事ある様な魔人がククルククルの近くで「へっ、何時もこりねぇ奴等だ!!」と言っている姿を発見する。

 

Kuku歴901年…百年計画発動する。以前に増して魔人の増産強化、泥の兵の質の向上そして、武装の強化に努める事となる。

 

Kuku歴950年…以前として、大陸はククルククルのものであった。

 

Kuku歴960年…自身の肉片を武器に混ぜ込む事によって品質の飛躍的な向上を実感する。主に遠距離用の武装に使用され、泥の兵も動員して量産が行われていた。

 

Kuku歴1000年…やつらが来た

 

大陸において、変わりなく魔王は君臨していた。

「魔王様――!!」

そこに魔人の一体であるケイブリスがククルククルの好物である貝を持って現れた。自身が作成した魔人であったがどの魔人よりも弱くとても戦闘に連れ出すことは出来なかった。しかも逃げ隠れしてばかりの魔人であったが、ククルククルは何故かこの魔人の事は気に入っていた。

「へっへへ、今日は大量でしたよ」

「ッ!!」

差し出された好物を触手で持ち上げ口元へ運び、ケイブリスを優しくなでる。

「しかし、あいつらここの所見ないですねぇ」

「…」

なでられながらケイブリスの口から語たられた事は、旧き魔王トロス率いる泥の軍団達であった。己が魔王となる前も入れるならば、1000年以上も前から続く確執だ。

「たっく、彼奴らどんだけ魔王様相手に闘って負け続けてんでしょうかね!魔王様は絶対に!!無敵で彼奴らが幾ら頑張ろうが無駄ってのに」

「…」

ケイブリスは、かの者を過小評価しているがククルククルは冷静に相手を見ていた。確かにまだ相手は、自分自身に追いつく様な実力は無い。

 

しかし、ただ闇雲に攻撃するだけでなく、遠くからの攻撃、道具を使用しての攻撃、そして自身の知らぬ未知のトロス率いる魔人達それを入れても今はまだ問題なく勝てている。だが相手もより強く狡猾になっているのだ果たして自身はいつまでこの世界に存在出来るのだろうか…

 

かつてはかの者も大陸において最強かつ無敵の存在であり対峙した際に自分が確実に勝機がある処かどの用に犠牲を減らし種族に将来を繋げられるかを考えものである。自分がいつ同じ様に最強の座から転げ落ちる状況になっても全くおかしくはない。それを起こすのがあの魔王なのか、それとも別の何かか…

「…」

「俺も何時か、魔王様と一緒に彼奴らぶちのめしてやりますから、期待していて下さいね!!」

魔王の感情を読み取ったのか、天然なだけなのかゲイブリスは自身の主人を励ます様に話しかける。

そう、俺たちの魔王様は無敵なんだ!!あんな奴等に負ける訳がなぇ!!

昔に一度だけ、会った事のある化け物を思い出してそう心を奮い立たる。

 

「トロス」

 

その名は、まるいもの達の間では恐怖そのものであった。       古代の王にしてまるいもの達の殺戮者、トロス一体だけで絶望的だが配下には万を超える泥の兵達を従わせている。 

             

集落を見つけると執拗に攻撃し、相手がどれだけ幼くても弱っていてもお構いなしに殺していく、恐怖の王であった。ククルククルが立ち上がるまで、その名を聞いたまるいものは身震いし、一度会った者などはその場で逃げ出し、無事に逃走しても以後恐怖の為に廃人の様になった。

 

その化け物に会ったのは、昔だったのは覚えているが正確な時間は、覚えていなかった。只、あの時確かにに自分は一度死んだようなものと感じている。

「ひぃ、ひぃ!!」

全力で、相手から距離を取る。ケイブリスの種族であるリスは、種族として進化に重きをおいている種族だ。しかし決して各種の能力が突出している訳でもなく己にいたっては、魔人の中で堂々たる最弱であった。

 

ズッ、ズッ、ズズズズズズズ!!

凄まじい音と共に恐怖が襲ってくる。

(な、何でこんな奴に会うんだよ!!)

ケイブリスにとって生まれた生の中で一番の危機を感じていた。

ズズズズズズウズズz!!

「ひぃーーー!!来ないで下さい!!僕は不味いですよ!!」

大声で、命乞いをしながら逃げまとう

相手が、言葉を理解出来るのか?しても明らかな獲物である自身を見逃すはずがなと思いつつ兎に角逃げた。しかし、その逃走劇もついには終演となった。

「へっ?」

ケイブリスの行く道の先、土砂が積まれておりさながら小さな山となっていた。

「糞!!、誰だこんな所に山作りやがった奴は!!」

「私だ…」

その時に、後ろより冷たい口調で山を築いたと想われる犯人が名乗りをあげた。声の主は、自身の主人と何度も戦闘を繰り広げている主であり同時にまるいもの達にとっての最悪の敵…そう魔王トロスであった。

「え、いやあ~何ともすてきな小山ですねぇ」

(此奴、喋れんのかよ!!)

状況は、最悪であった。自身では、絶対に勝てない相手、おそらく今までの逃走劇など相手にとっては単なるお遊びの様なものであったのだろうとその巨体を間近で見て確信する。

 

(あっ、此奴は魔王様以外じゃ勝ねぇ訳だ)

 

付近に常に周囲を警戒する泥の兵達、トロスの体は大きくまるで小山のようだ。周囲に漂う空気も、本物の怪物、自身達とは別格の存在であると感じられた。そしてこの存在を超えているのは、ククルククルだけでそれ以外を持って決して超えられるものではないと全身で理解出来た。

 

「あ、あなたトロス様ですよね、僕ケイブリスって言います。いや大きいですねぇ、お強そうですねぇ!!」

 

相手は、不思議そうに此方を見つめる。

 

「まるいもの…リスか」

「魔人の気配が、したから追って来たが」

此方を見て、ため息をつく

「お前、本当に魔人か?こっちを見て直ぐに逃げだすなんぞ」

「違いますよ!!僕無害なリスのケイブリスですよ。そ、そう言えばあっちの方になにか強そうな方が逃げて行きました!本当ですよ、僕見ました。」(てめぇの姿見りゃ、ククルククル様以外だれでも逃げ出すに決まってんだろ!!)

 

見当違いの方角を指して、叫ぶ

 

「ほ、ほらあっ、あそこですよ!!あそこ」

(絶対に、魔人だなんて気付くんじゃねぇぞ!!)

ばれたら殺されるその恐怖が、ケイブリスの普段から行っている命乞いに磨きをかけていた。

「おい」

「は、はい!!」

「俺が常に兵に付近を警戒させてんの知らねぇのか?」

「あっ」

しまった。此奴は常に兵共を使用していやがった。

 

「へっへへ、ち、ちがいますうえぇ!!」

言葉にもならない言葉を紡ぐ兎に角会話を繋げ、相手に興味を失わせる。

それが、現在のケイブリスの最善かつ唯一とれる手段であった。

 

しかし弱者の手段等、強者にとっては無駄なものである。

 

「まあ、弱い方が解剖しやすいか…」

「おい、連れてけ」

 

トロスが泥の兵に指令を下す

 

ジリッ、ジリッ!!

ジリッ!ジリッ!ジリッ!

ザッザッザッザッザッザッザッザ!!

 

指令を受けた兵達が、対象を捕獲しようと行動する。

 

「ひっ、嫌だああああ!!死にたくねぇよおおおお!!ククルクル様助けてぇ!!」

「まだ、俺様は…」

 

あの時あの先の言葉をケイブリスは覚えていない

しかし、目を覚ました時に何故かトロスと泥の兵達はいなくなっており

自分自身の体も外傷なく無事であった。

 

(そうさ、今は無理だが何時か彼奴も超えてやる!!)

 

自身の中でも2つの高い壁

その壁は、今は決して超えられないしかし未来において

必ず超えてみせる!!と意気込む

 

目標であり、夢であるククルククル

 

敵であり、超える壁であるトロス

この2つを共に超える事、それがケイブリスの夢であった。

 

その夢の為、安全な魔王の側で無理の無い範囲で修行をしていた。

この際に限界を超える程の無茶やリスクのある行動を取らなかったのは彼の本能かそれとも、元の性格のなのか…

 

そして大陸は問題が無い訳では無かったが平和であった。

そう、あの空を飛び地を這う怪物達が降臨するまでは…

 

「ゴオオオオオッ!!」

 

「ガァァァアアア!!」

 

「ウォオオオオオオオ!!」

 

ドラゴン

 

まるいものに変わる新たなメインプレイヤーである。

弱く、進化の速度が遅い単調なまるいもの達では大陸に刺激を与え続ける事が出来ないと神々に創造された存在であり、特筆すべきは一体、一体の種としての完成度そのものであった。

基本的に、外傷以外では不死であり空を飛び、強烈なブレスにより遠距離攻撃も可能、優れた身体能力により格闘線でも無類の強さを誇る種でもあり、それだけの力を持ちながらとても理性的な性格ですらあった。

 

その脅威は、今を生きるまるいもの達

現魔王、そしてトロスに襲いかかった。

 

ちょうどkuku歴1000年に…

 




読んでられる方がおられたら、大変投下が遅くなり申し訳ありません。
次話なるべく早く投下できる様にします。ハイ…可能な限り…

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