「凍結」過去の遺物   作:オオソカ

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今回なんと一週間居ないに投下できましたよ~
いやぁ~やれば出来るんですよ私も
えっ最初に3日に1話だっていってた…
ごめんなさい


夢想耽溺

「夢想耽溺」

 

 「トロス実験所」ここでは数多くのDRおよび元の泥の兵達に魔人がより強く、便利になるために保存されており見張りにも計4体の魔人がついていた。さらにもし相手が技術、知恵を武器にする種族に襲われた際には、直ぐに爆破しその記録を持ち帰る役割も各自の魔人及びDRは持っていた。

 そして、一度戦争に敗れ種族のほぼ全てを殺戮されほぼ絶滅危惧種同然となったポピンズ達ももっとも警戒が厳重な場所通称「シャワー室」に閉じ込められていた。ある者は、武器の試し打ちの的、ある者はDR、魔人の実践テスト、ある者は毒武器の公かを高める為のモルモットとして終わりの無い地獄を味わっていた。

 

そう、この日までは…

 

「我々を解放すると」

「ああ、そのようだ」

「馬鹿な、あの理性の無い怪物が無条件でその様な事をするか!!」

「だから、勝ち取ってきたのだ」

 

 一族にとっての秘宝である四体の黄金像及び、神への謁見の方法を魔王へ伝えせめて一組の夫婦を逃し種の存続を図る。それは、あの魔王が此方へ文字の解読を求めていた時から決めていた事であった。

 

「まさか、生きてここを出られるとはな」

「あの夫婦も驚くであろう」

「卵は、解放しないようだが…」

「しかた有るまい…我々は負けたのだ」

 

 自身達、ポピンズは地上のドラゴン達と比べると確かに遙かに弱いしかし、ちゃみつやちゃそば等のモンスター等は、全く問題なく対処出来て個人の力ではなく集団の力をもってあの日までは、栄えていた。そうトロスと遭遇するその日までは…

 

「兎に角、種の繁栄を目的に頑張らなければ」

「何、数は確かに減ったがまたあの日々を取り戻そう」

「ああ、我らで今度こそ安全な国家を作り上げるだ!!」

「すまない皆の者」

 

あるポピンズが周囲に疑問を投げかける。

 

「あの怪物が連れていた四体の二足歩行の生き物に見覚えああるか?」

「大きさは違うが、一度地上で見た巨人族に似ているな?」

「絵巻に書いてあった。天使?あれに近い気がするぞ」

「そういえば」と一言出て、新たな疑問が出てきた。

「あれは、雌だったと聞いているな…」

 

 ドラゴンの他の亜種である。ドラゴンカラー彼女達はほぼ全て「雌」で構成された。種族である。もし、トロスが神にあって手に入れたいと雌に対して強い渇望を感じているのならば…

 

「いや、彼女達ならば地上の同朋達に守られている筈だ」

 

 完全な種族である。ドラゴンその唯一無二の欠点それは、「雄」がほぼ全ての種族である事であった。唯一王冠のみは雌であると聞き及んでいるが、それは例外である。

 その為、発情期及び種の保存の観点からカラーは地上のドラゴン達にとって決して疎かにしてよい存在では無かった。それを裏付ける様に魔物達から守る為一部のドラゴンがよく見守りに来る事は知られており、魔物達もドラゴン相手に勝つ事は不可能に等しく、地上で最も安全な住処ですらあった。

 

そして、件のトロスは…

 

「ははは、待て!~」

「こっちだよ~!!」

「うぉ~」

 

 聖女女の子モンスター達と遊楽にふけっていた。

 

 ウェンリーナーとセラクロスに和服の様な服を着せて帯び緩めにつけ、自身の体を分裂させて意識を移しての鬼ごっこ通称「お代官様ごっこ」であった。腐っても、魔王Lv3と原始生物Lv3を持つ怪物でありくだらない事では、あったがその能力を存分に生かして、あの日から聖女女の子モンスター達と遊びに遊び、普段の業務すら疎かになっていた。

 

「こういう事は、毎日やるのになんで交尾しないのかしらね?」

「はぁ、はぁ疲れているから後にして、べー」

 

 後ろに肌着をずらされたカッコで休んでいるのはベゼルアイとハウセナースの二人組であり、仕事の様に半ば諦めの境地でトロスに奉仕しているのであった。

 

「もう、皆で襲いましょう彼奴…」

「止めておきなさい、絶対に勝てないわよ」

「それに」と言葉を続ける。

 

「今でこそ、お馬鹿にしか見えないけどああゆう子が暴走した時私たち、処女を失って監禁される位ですましてくれるかしら?」

「ぐっ、確かにそうね…」

 

 彼女達を魔人にするために流し込んだ魔王の血は、通常の戦闘用の魔人に使用する量と桁違いの量を使用しており普段は、彼女達に腹を見せて無防備な状態で毎日を過ごすトロスであったが、その実力は大陸から最後とは言え3つ指に入るものでありこの場の四人及び全て魔人とDRが反旗を翻したとしても時間はかかるであろうが、間違いなく勝利しその結果自身らに何を行うのか…それを考えると下手な行動は、とれないとこの住処に着てから毎日の様に思うのであった…

 

「それに、まぁトロス君優しい?って言えば優しいしね」

「はっ、只臆病なだけよ」

 

 この場にいないポピンズ達と比べれば自身達の境遇は、まさしく天国の様な物で本気で拒めば無理にトロスも強行してこず。欲しい物もDRや魔人の指令を一時中断させてそちらに使用する等、不気味である物の確かに彼女達に対する気遣いという物はあった。

 

 しかし、同時にハウセナースが強く拒んだときに見せる。なんともいえない不気味な様子に無いも言わない間が、恐怖を覚えさせた。その度にトロスに嫌悪感を抱かずに対応出来る二人を見てある意味うらやましいと感じてしまうのであった。

 

「捕まえたぞ!」

「きゃー捕まったー」

「疲れた…」

 

 長い鬼ごっこも終わりを迎え、捕まった二人も最初に捕まった二人と同じ場所に移されそこにトロスが座りこむ

 

「ふぃーいい汗かいた」

「なにも、出てないわよ!」

「出たって事で良いじゃない?」

「ねぇ、次なにして遊ぼうか?」

 

「トロス」それは、セラクロスが発した言葉であったが、この一言が後に歴史書に書かれる騒動の一員になったと考える者は、未来にいて多くいる。

 

「ハンティの様子見に行かなくて良いの?」

「ハンティ,,,」

 

 その名に覚えは無い…しかしなぜか妙な懐かしさ、愛しさ、辛さ、嫉妬が交互に渦巻く様な感情に支配される。

 

「知り合いなの?」

「他に女作ってるの?底なしね本当に」

「新しい子なら仲良くなれるといいなー」

他の聖女達も口々に疑問や願望を並べ立てる。

「なぁ、セラクロスちゃん…」

「そのハンティってやつの事について少し詳しく教えてくれない?」   トロスのこの言葉により、一週間後にドラゴンカラー対策本部が開かれる事となったのであった。

.........................

...................

.......

Kuku1101年トロス、ドラゴンカラーの存在をポピンズ達から聞き出した後に卵を除き全て解放する。後に、数年ごとに皆殺しにするべきだったかもと後悔を続ける。

 

Kuku1103年以前見たノイズから、「ハンティ」の存在があの宝石の黒髪の女では、無いかと強く意識する様になる。ハウセナースがDRに恋煩いを起こす。

 

Kuku1104年ハウセナース、DRと夜逃げしようとする。ベゼルアイが説得するも余計に盛り上がる。騒ぎを聞きつけたトロスにより拘束される。監視にDRがついた為か意外とおとなしくしていた。

 

Kuku1105年ベゼルアイと遊ぶ仕事的な反応しか返さなかったがそれでも異常に興奮しセラクロスが間に入るまで、1月単純な遊びで遊び倒す。

 

Kuku1110年ドラゴンカラー捕獲及び、襲撃計画実行を画策する。偵察兵よりDRでは相手にならず魔人でも2体以上はほぼ相手不可能でありかなりの頻度で通常のドラゴンが交尾の為、訪れており隙が無い状態であったがもし「ハンティ」がドラゴンの情婦になっていたら焦りからトロス自身すら出撃する前提の計画が練られる。

 

Kuku1111年トロス出陣しようとするもウェンリーナーに異常が発生し慌てて出撃中止する。必死の看病を行い「自己改造」の応用で解決しようとするも初めてのことで上手く行かず。泣きながら他の聖女女の子モンスターに相談する。あっさりと成長しているだけと伝えられも、成長が終わるまで全て頭から抜け落ちてウェンリーナーの様子を見守り続ける。

 

Kuku1112年ベゼルアイ一瞬の内に成長する。驚いたトロスにより様子を聞かれるも「凄くつらかったわ」の一言によりドラゴンカラー捕獲計画を当分延期とし、聖女女の子モンスターの成長問題の解決に全力を注ぐ事となる。

 

Kuku1112年ハウセナース成長する。苦しみの前兆が見られると大慌てで駆け寄るもしきりにDRを呼んでいる様子を見て少し辛くなる。

 

Kuku1112…年セラクロスの成長が見られないことから、観察対象をセラクロスとして医療LV及び生態科学LVの獲得を目指す。

 

Kuku1113年…一刻も早く聖女達の問題を解決する為、何よりも現在楽しみな彼女達との遊びも全て止めて魔王Lv、原始生命Lv、魔法Lv、生命創造Lvを利用し自身の能力の30%を引き継ぐ分身の作成に成功する。しかし単純なステータスだけであり技能LVは完全に移らなかったが、医者LV1と看護LV1の発現を確認する。魂のり込みも無く魔人と同じく従順であった為、研究及活動に参加させる。以降、十年おきに2体づつの分身が製造される。

 

Kuku1115年…ベゼルアイとハウセナースより、セラクロスは成長しないことを伝えられる。安堵するも残り三人は変化がある事を思い出し、再び研究及び単体生殖による出産?(分離)による解決を目指し行動を解決する。

.........................

...................

.......

「ねぇ、私たちと子作りしないのって自分で増えるからだったの?」

「いや、違う…それにあれは第一子供でも何でも無い只の道具だ…便利な道具」

 

 ベゼルアイとの会話の中で、新たに生まれた。計5体の分身達が何も言わずに研究に明け暮れている。分身体を作った真の目的は、トロス自身の幾ら頑張っても一人では解決出来ない問題をさりとて頼りになる存在のいない自身において、それを解決出来る有用な手段であった。

 

 聖女女の子モンスター達との触れあいは、トロスの精神安定及びストレス解消に多大な成果をもたらしたが、同時に彼女達への問題を解決するために…本来に行うべきであった活動も大きく制限される事となった。

 

(此奴らが、子供なら俺は…最低なゴミ屑だな…嫌それは今でも変わりないか)

 

「なぁ、ベルゼアイちゃん…子供って親にとって何だと思う?」

「う~ん、次世代の問題を解決してもらう存在?それとも自分の遺伝子を残すための手段かしら?」

 

「違う」

 

「親にとって子供なんて、世間体を維持するものだ。子供は、親の指示通りに動けば良いんだよ。それが一番幸せなんだ」

「それは、只の奴隷じゃないの?」

 

 ベゼルアイの言葉に自信の過去を思い出す。親の機嫌を伺い、自身で何も言い出せなかった記憶を只周囲と比較され、そして何も出来ない「並」以下の自身を…無能にとって、「子作り」とは「殺人」と大差が無い…なぜならばどの世界においても弱肉強食が真の世界の真実といっても過言で無く元の現実世界においても能力がないものは、能力のある者のしたくない仕事、安い仕事、キツい仕事しか与えられないのが常である。

 

 今の自身が、妄想を現実にしたような生活を送れている事も、全ては只の偶然で「宝くじ」に連続で当たった様な者であると理解している。

だからこそ、能力が無い者が子供を作るなどいたぶりながらの殺人と大差が無いと感じてしまう。未来に期待?阿呆か?遺伝子を残す自分が死んだらそんな事意味ないだろ?

 

 それに、嫌じゃないか?自分の劣化コピーなんて?不細工な子供…能力の無いガキ…こっちの機嫌ばかり伺う役立たず…

…その記憶は、決して特別にだれよりも不幸であった分けでない只の無能が送ってきた人生であったが同時に決意を堅くさせた。

 

(此奴らは、道具だ奴隷だ!!それが幸せなんだよ)

 

「奴隷か、奴隷ね…じゃあ、その奴隷が作ってくれた時間でお互い親睦を深めようじゃない」

「魔王様がそれでいいなら、良いけどね」

 

そのままベゼルアイをお姫様抱っこし、寝室に向かう。

 

「何して、遊ぼうか?カード?将棋?朗読でもする?」

「何で寝室まで行くのにそんな遊びになるのかしら…」

「別に私たちは、貴方の物なのだから好きにすれば良いのに」

「何時か、させて貰うから…」

 

 魔王トロス…聖女達に性的な手を未だに一切だしておらず。その限界は「お医者さんごっこ」は無理であり「おままごと」ですら体を赤くして出てこない有様であった。その様な存在が「お代官様ごっこ」が出来たのは、誰も分らない事であり、おそらくトロス自身も分らなかった。

.........................

...................

.......

kuku1120年…一体の分身から、魔人ならぬ「魔姫計画」が提案される。これは、現在あくまで魔人の延長線上のでしかない聖女達をより上位の存在にのし上げるプランであり、この際に彼女達の問題点であった。「発情」、「痛みを伴う成長」等を取り除く事を目的としトロスの伴侶としての機能の強化が主眼となっていた。

 

kuku1121年…トロス、聖女達に魔姫計画を説明する。プラン内部に生殖能力の排除などが盛り込まれており、特にハウセナースから反発を強く受ける。以後説得に尽力する。

偵察兵より、ククルククルの触手が一部とれかかっている事が報告される。聖女達の説得を一時中断し、再度の援護計画を練る。

.........................

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.......

「うげげ…」

 ケイブリスは、弱っていた。

 空を埋め尽くすドラゴン達は、強すぎてどうにも相手にならなかった。

あの「トロス」ですら最近は、見かけてすらいないのだから奴等の厄介さは折り紙付きであった。

「は、腹減った…俺様ここまでか」

 おまけに、逃げる途中で折角確保した食糧もブレスによって焼き尽くされてその余波を受けて体もボロボロであった。

 

「如何したの?」

 

疲労のせいか変な、幻聴まで聞こえ始めた。

「見て分らねぇのか…腹減ってボロボロで動けねぇんだよ」

「そっかー」

「じゃあ、ちょっとまっていてね♪えい!」

 

 ピカー

 

 幻が少し力を込めて体を触ると衝撃が走ったと感じたその時に体の傷や不調が全て無くなっていた。

 

「おお!!何だこれ絶好調じぇねぇか」

「良かったーリスさんもドラゴンに気をつけてね」

そのまま、がさごそと音がするとケイブリスの手に何か渡されていた。

「なんだ?この変な茶色いの?」

「クッキーだって、お兄ちゃんが外を見たいって言ったら「お腹がすいたら食べなさい」って言ってくれたの甘くて美味しいよ♪」

 

その言葉を聞いて、貪りながら食べ続ける。

 

「ガフガフ!!おお、上手ぇじゃねぇか」

「お替りもあるよー」

「よこせ!!」

 そのまま暫く、クッキーと言う食べ物を食べながら「これと一緒だとさらに美味しいよ♪」と差し出された「紅茶」と言う飲み物を口に含みながらケイブリスは、久しぶりに穏やかな時間を過ごしていた。

 

「貴様、中々気が利くじゃ無いか…」

 

言葉を発しながら改めて相手をよく見る。

「へっ」

緑の長い髪、穏やかな視線、ふわふわした雰囲気

「落ち着いた。良かったね」

そして、手のあの感触…

 初めて優しくされた事が…その感情のきっかけとなったのは間違い無かった。

 

ダッ!!

 

「あ、どこ行くの?」

 

 その日ケイブリスは、長年生きてきた中で自分の中に生まれた感情が処理出来ずにその場を逃げ出した。

 

(な、何だよこの感覚…彼奴の顔見ると恥ずかしくなっていても立ってもいられねぇ)

 

 結局、ケイブリスは顔を赤くしながら悶々とした感情を抱えつつ以降の日々を過ごしていく事となった。

 

 まぁ…

「お~い、ウェンリーナーちゃん大丈夫か?」

「あっ、お兄ちゃん大丈夫だよ」

「ドラゴンが出たら、直ぐに逃げるんだよ」

「うん、分った」

 

 その後の光景をその時に見ることが無かった事は、かえって幸運であったかも知れない…

.........................

...................

.......

kuku1130年…ウェンリーナー外に遊びに行きたいと訴える。1月に渡る入念な準備と分身2体、魔人10体DRが10万体の護衛及びトロスと直ぐに連絡が取り合える状況の下で外出の許可がだされる。心配な為、トロス自身も近くにて見守りに徹する。

 

Kuku1134年…DRに支援魔法を覚えさせてククルククルの支援につかせる案が浮上する。さっそくDRの改造にいそしむことになる。

 

Kuku1140年…分身が10体に増える。その内一体を魔姫計画のテスト体として使用する事が決定する。ハウセナースから反発未だに強く見られた。

 

1145年…DR簡易的な回復呪文を覚える個体が見られるも、一度唱えたら補充しなければ二度目は使用出来ない程の簡素な為、2万体創造後に1万体を試しにククルククルに使用し残りを発展する為の改造を続ける。

 

1145年…DR派遣の成果によりククルククルの触手の傷がほんの僅か薄くなるも詠唱後はドラゴンとククルククルによってたたきつぶされる。10分で全滅の憂き目にあう。

 

1150年…後の神魔法のヒールに匹敵する代替え魔法をDR習得に成功する。量産体制を整えるため研究を続行する。

 

1153年…息抜きにセラクロスと遊ぶ、話がかみ合わなかったが遊に積極的に参加してくれる為、二ヶ月ほど遊び惚ける。

.........................

...................

.......

「へぇ~つまり俺はその「ハンティ」ってやつを脅して妻にしたって訳?」

「う~ん、確か他の子達の命が惜しかったらって言われたって」

 

 依然としてドラゴンカラー襲撃の目処が立っていないが、「ハンティ」に関わる事等は唯一の情報源とも言えるセラクロスから何かと話題に混ぜて聞いており、特に今のように遊びながらだと、普段よりも彼女自身リラックスしているのかスラスラと話してくれ同時に自身も楽しめた。

 例え、箱庭に監禁している様な状態であっても楽しんでいる聖女女の子モンスター達の姿を見るのは、癒やしであった。

 

「で、夫婦生活ってどうだったの?」

「あまり、上手く言っていなかったかも…」

「詳しく分らないの」

「ぐぅ」

「また、疲れて寝ちゃったか…」

 

 仕方ないなぁ~と言いながら、お姫様抱っこで抱き上げてセラクロス様の居室へ連れて行くベッドについた時には優しく寝かせて柔らかい毛布を掛けてやり、研究の副産物の一つの植物由来のミストを炊きながら、分身が作曲した。音楽を小さいボリュームで演奏させる。

 

「むにゃ、○○○も皆と仲良く」

「楽しそうだな」

 

 セラクロスの寝顔と寝言をきき、少し顔が綻び穏やかな気持ちとなる。この時間を永遠の物としたい。彼女達も「ハンティ」「スラル」も他の欲しい物も子も全て…何を考えていたのだろうか?「ハンティ」は、まだ姿もしらない只のノイズで一度見た。

 

 あの女がそうであると確証もないのに何で「欲しい」と思ったのだろうか…セラクロスの言葉が本当ならば自身は無理矢理関係を迫りそして…自分の場からいなくなってしまうのだろうか「ハンティ」も「彼女」も…そんなのは、嫌だ!!絶対にこの日常を永遠の物としてくれる!!例えボロボロになろうと俺が死んだってドラゴンもククルククルも皆ぶっ殺して元の俺が頂点の世界に戻してやる…それならば…いや、まてよ。彼奴がいたじゃないか「○○○」が彼奴を消さないと俺は…

 

「だから、○○○って誰だよ?」

 

 最近やけにその名前が脳を支配する。自身が欲しがらずに殺したいと感じるのだ。恐らく世界一の醜女なレズか、とんでもない天然のチーレム野郎なのか…どっちにしろ。絶対に会いたくないなぁと改めて感じたのであった。

 

「俺が、此奴らから表立って嫌われないのは力があるからだ」

 

 只、それだけなんだよ…そう言いながらトロスは、セラクロスを起こさないように静かに部屋の外へ出た。魔人達に警護を申しつけながら

「ちがうよ。トロス私たち皆…あなたの事は」

セラクロスの寝言は、誰にも聞こえる事は無かった。

.........................

...................

.......

Kuku1160年…DRついに基本性能に簡易的な攻撃魔法及び回復魔法を搭載し量産が可能となる。ヒールに匹敵する回復量に後の魔法の矢に近い攻撃魔法、「炎の矢」「氷の矢」「雷の矢」等の属性の補助はつかない物のほぼ全ての敵に一定のダメージを与える事が期待された。肝心の一回の詠唱で無くなる魔力そのものもDR単体では回復出来ない物の4回の詠唱が可能となり、なによりまとまった数の量産を継続して行なえる為、さして問題とならなかった。

 

Kuku1165年DR改造終了後、魔人の戦力不足について悩む強化に何十年もかかり初戦で全滅の憂き目にあった為、ろくな評価を得られていなかった。その状況を打破する為DRにて成功した強化を同様に行う事を画策する。

 

kuku1161年…失敗する魔人の一体が付加に耐えられずはじけ飛ぶ。その破片が偶然来ていた。ハウセナースに当たり一晩中怒鳴られる。以降「シャワー室」にて実験を行う。

 

Kuku1165年…土竜と遭遇する。以前と比べて小ぶりであった物のウェンリーナーが近くにおり我を忘れてきたトロスにより撲殺される。遺体は研究用に使用される事となった。尚、やり過ぎたためかウェンリーナー本人に泣かれてしまい対応に四苦八苦し元の関係に戻るのに2週間を要した。

 

Kuku1170年…このままでは、埒があかないと「魔姫計画」及びククルククル回復計画を同時に進める。

この際に、動員される。戦力は、過去最高の200万もの大軍勢であったが内容は、処分前提の旧式のDRが主になっており新型のDRの回復呪文詠唱にかかる時間の警護及び身代わりに使用する事が前提の一種の在庫処分に近い形であった。

同時に「魔姫計画」も一体の分身を実験台として細々ながら再スタートとなった。

.........................

...................

.......

 

「なんだ、あの大群…」

「トロスの卑怯者め、また数を頼み攻め込んできたか」

「おもしれぇ、この際だ。返り討ちにしてくれる!」

 

 地面を覆い尽くす。兵達の進軍それは、ドラゴン達からも圧巻の一言であったが同時に一度破れた方法を懲りずに数だけ増やし、実行してくるあの愚か者の浅知恵を笑いあった。

 

「こいつら同じ事を何度も、何度も」

「何も言わないが、使える主人を選べないのは不幸だな」

「まったく、我らが王ならばこの様な愚策を決して取らぬものを…」

 

 空を飛ぶ、ドラゴン達を相手に折角強化されたDRもほぼ無力であった。折角の厚い装甲もドラゴン達のブレスを防ぐ事は、出来ずに一度に何十体のDRが同時に溶かされていき、最初に地を埋め尽くす程の大群も僅か一月の間にほぼ全滅の様子を見せていた。

 

 逆にドラゴン達の死者は、おらず。損傷があった者でさえDRとの戦闘での負傷で無く前を見ずに飛んでいた同じドラゴンとぶつかっただけであった。

 

しかし…

「おい、あいつ少し元気になってないか」

「!傷が治っているのか、以外としぶといな

戦闘では、まさしく全滅したDR達であったが本来の役目をしっかりと果たし魔王ククルククルの延命にしっかりと成功していた。同時にある場所では、さらに重要な作戦が展開される事となっていた…

.........................

...................

.......

「また、来るよ。ハニー」

「ふふ、あなたそんな事を言って」

 

 ここは、ドラゴンカラーの住処…ドラゴンにとって住処は何処でも良く何なら飛んで新しい場所を探すことが出来るのだが、亜種であるドラゴンカラーは少し事情が違った。普通のドラゴンと違い自然環境が多い所を好み、あまり広い範囲に住処を広げられなかったのである。

 

 しかしドラゴンカラーは、雌のドラゴンが多い種族であった。その為、ほぼ雄しかいないドラゴン達にとって貴重な伴侶であり繁殖期等に世話になる者も多くおり、その様なドラゴン達の支援や援助もあり、何不自由無い生活を送る事が出来ていた。

 

「あの人も何時もすごいわね」

「でも、こんなに何時も食料くれるから本当に助かるわ」

「ああー私も早く子供欲しいなぁ~」

 

 一度肌を重ねて、愛し合った。ドラゴン達の話題でカラー達が交尾後の談笑に花を咲かせていた。そしてその後ろの巣では…

 黒い卵が、何時とも知れない孵化の時を待ち望んでいた。

 

そして…

 

「今じゃあ!!突撃!!」

 

 その号令と共に、トロス配下の魔人達及び5体の分身がカラーの住処に突撃した。本来最善を期すならば、聖女女の子モンスターを動員すべきであったがどれだけ自身が追い詰められようと傷をつけたく無いトロスの意向により残りほぼ全ての戦力と共に住居の一番地下深くに隠れ潜んでいた。

 

「いいか、黒いドラゴンカラーか黒い卵それだけ無事なら後は、どうでもいい」

「お前達は、今日この日の為に生まれたのだ。命を持って俺の欲望に尽くせ!!」

 

突撃した分身が一体のドラゴンカラーの羽をもぎ取る。

 

「ギャア!」

「嘘…トロス」

「あの卑怯者が何でここに」

 

 ドラゴンカラーは、確かに普通のドラゴンと顕色無い強さを兼ね揃えている。しかし逆に言えば所詮は、ドラゴン程度であった。周囲の魔物達程度ならばともかく大陸最強の生物の一匹である。トロスその脅威は以前…計り知れなかった。

 

「直ぐに、さっき人に伝えて四大聖竜の方々を…いえマボーギア様に来て頂くように伝えて!!」

 

「早く!!」その言葉の次が繋がれる事は無かった…

 

「汚色破壊光線」それは、後の破壊光線魔法の中でもメインプレイヤーは詠唱すら出来ないほぼトロス専用の呪文であった。そしてその専用の名にふさわしく規格外の攻撃力を誇りその威力を持って、飛び立とうとしていたドラゴンカラー達を葬りさった。

 

「痛いよぉ、誰か助けて」

「体が溶けていく…どうして!!」

 

 威力も強いしかし、本当に恐ろしいのは相手の体に確実に状態異常をたたき込むその陰湿な効果であった。本来高い耐性を持つドラゴンですらこの有様である。普通の魔物や虫程度なら魔法の余波で死滅していた。

 

「卵には、効かねぇ様に撃ったんだ。確かに黒いドラゴンカラーは見あたらねぇんだな!!」

 

 その恐ろしい魔法すら使用したのは、以前一度戦闘しているドラゴンの王との直接的な対決を恐れた為であった。同時に偵察兵により報告にて

「ハンティ」に近いドラゴンカラーは見当たらないとの報告も受けており、敵である。ドラゴン達にかける情けは今のとこは無かった。

 

「一匹も残すなよ!中途半端に残したら敵になるんだ。卵は念のため一個残らず回収しろ」

 

 この懺悔の後に、ある巣から黒い卵を発見し狂喜乱舞したトロスにより残りのドラゴンカラー達は、一斉攻撃を仕掛けられ殺されていった。

 こうして一つのカラーの集落が全滅し、後に交尾に立ち寄った。ドラゴンによりその死体の山の有様が王達に伝えられた。

 

「そうだ!最初からこうすれば良かったんだ!」

「ハンティちゃん、君はこれで永遠に俺を裏切る事は出来なくなるぜ」

「まぁ、まず生まれてすらこれねぇがな」

「すべては、セラクロスに感謝だな…大体の居場所と時期が分れば目を増やして対応出来る。そして実際に出来た…」

 

 異様な高笑いを行いながら、黒い卵に話しかける。

 そうだこれで、お前は永遠に俺の者だ。姿だけは人型のあの姿にしてる。

 それに、別に俺に仕えなくてもいいぜ!!飾って置くからな…嫌う事すらできない様に只其処に飾られるだけの人生…最高の人生にしてやるからな綺麗なこの大陸で一番の良い場所に居させてやる。

 安全、安心、快適がそろったケースだ喜んでくれよ!!

 

 笑いながら、トロスの目からは何かがこぼれ落ちた。

 それは、自身の嫌悪感からかこうでもしても諦めきれない支配欲なのか

あの大男の様に真正面からぶつかっていけない自身のなさなか…如何しても、このままの自分を受け入れてくれている「ハンティ」の幻影が頭を離れなかった。

 最初から虐殺を考えていた訳では無かった。聖女女の子モンスター達と同様の対応にて光源氏の様な計画すら立てていた。第一特定して赤子の状態なりで浚うだけなら虐殺する必要はない、しかしあのノイズが大男と一緒に微笑んでいる。「ハンティ」の映像がこの様な醜悪な計画を立案し実行に移してしまった。

 

何にしろ。トロスの一つの目標が叶った瞬間であった。

.........................

...................

.......

Kuku1170年…トロス、ドラゴンカラーの住処に襲撃をかける。同時にドラゴン達にDRの大群を目くらましに仕向けており目当ての「ハンティ」の卵を回収後に汚色破壊光線にて残りのドラゴンカラー達を殺戮する。以後「ハンティ」は、保存魔法をかけながら卵状態を維持し中身だけを人間形態に変化させ、卵のままケースで飾る事を目的とする計画が実行され数年後にトロスの自室の隠し扉にて安置される事となった。

 

 




はい、投下終了です。
見て下さっている方有り難う御座います。
皆様が、感想を書いて下さるので本当に執筆意欲が出て助かっています。

相変わらず日本語が変な所や誤字、脱字あるかもしれませんが
教えて頂ければ直ぐに修正します。
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