超次元ゲイムネプテューヌ Re;Birth3&VⅡ Origins Exceed   作:シモツキ

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第十話(コラボ編最終話) そのいつかに期待して

 熱く、激しく、胸焦がすような勝負が終わった。るーちゃんは力を使い果たしたとばかりにイリゼの腕の中でチルットに戻り…獄炎もまた、どさりと仰向けに倒れ込んだ。勝つには勝ったが、どうやら…ってやつだな。勿論獄炎は死んでないし、パンツにマスクっていう珍妙な格好はしてないが。

 

「よしよし、よく頑張ったねるーちゃん。…それと、ごめんね。るーちゃんに、勝たせてあげられなくて」

「ちる…ちるぅ……」

 

 俺が獄炎を撫で、すぐに傷の手当てをする中、イリゼもまたるーちゃんを労う。激闘を繰り広げた直後なだけあって、イリゼの言葉にるーちゃんは弱々しい鳴き声を返すが…同時に小さく微笑みも浮かべる。

 

「皆、お疲れ様。凄かった…うん、マジですっごく凄かった……ッ!」

「だろ?」

 

 そんな俺達に(って言っても俺とイリゼはそこそこ距離離れているが)駆け寄ってきた愛月は、興奮の面持ち。けどそうだ、そりゃそうだろう。トレーナーなら誰でも興奮するに決まってる位、俺達は全身全霊のバトルを繰り広げたんだから。

 

「…けどグレイブ、随分と追い詰められたなー」

「うっせ、それだけイリゼ達が強かったってだけだろ。それに、勝ちは勝ちだしな」

「あはは…あー…でもやっぱり、悔しいなぁ…全力で戦って、策も駆使して、その上で言い訳のしようもない位負けるなんて……」

「…言い訳ならつくっていうか、むしろ幾らでも言い訳出来ると思うけどな。これは俺の得意な、イリゼは数日前に知ったばかりの、まだ本格的に学んだ事もない勝負だったんだぜ?それでも勝つ寸前までいったんだから、このままポケモンとバトルの事を知っていけば、いつかは俺……の、次位には強いトレーナーになれるさ」

「あ、俺より強くとは言わないんだね」

「当然」

「グレイブお前……ほんっとグレイブは、我が道を行くってタイプだよな」

 

 呆れ混じりに愛月が言い、イリゼはそれに苦笑いし、俺は言い返そうとして…やっぱり止めた。…我が道を行くってのは、別に悪い事じゃないんだからな。

 

「…さて…後はこのバトルで、パルキアが満足したかどうかだな」

「うん…っていうか、見ててくれたのかな…?」

「いやー、流石に見てくれてたと思うよ?……多分…」

「多分かよ…」

「し、仕方ないだろ。俺はパルキアの友達じゃないんだから、実際どうかなんて分かる訳……」

 

 ぶっちゃけた事を言えば、なんかもう今日はこれで終わりで良い位満足した、充実した気持ちが俺の心の中にはあるが…あくまでバトルは手段であって、俺達がここに来た目的はパルキアを呼び出す事。

 少し不安そうにするイリゼへ愛月は言葉を返すが、根拠は全くない様子。それを俺が突っ込むと、愛月は言い訳するように口を尖らせ……そんな、次の瞬間だった。

 

「……ッ!?」

「……?イリゼ、どうし……」

 

 不意に、ばっと宙を見上げるイリゼ。突然過ぎるその行動に、当然俺は疑問を抱き…だがすぐに俺も気付いた。何か、空気が変わった事に。

 まさか。一つの可能性が思い浮かぶ中、俺も同じように視線を上げる。するとそこにあったのは、明らかに異質な……『空間の扉』。

 

(…お出まし、って訳か……)

 

 歪みではない、穴とも違う、ただ扉や門という表現が相応しいように感じる、本来あり得ない筈のもの。その奥から、その向こうから、まだ姿が見えない状態からでも分かる程の威圧感がある存在が近付いてきて…俺は確信する。この扉を開いたのが、こちらに現れようとしているのが、一体何なのかを。

 静かに俺達が見つめる中、扉の先に浮かぶ大きな影。扉を抜ける事で露わとなるのは、流線的な身体のフォルムと、宝石を思わせる純白と紫。ゆっくりと降り立ち、両肩に有する真珠の様な結晶を仄かに輝かせ──パルキアが、顕現した。

 

 

 

 

【──貴君等の戦いは、しかと見届けさせてもらった】

 

 それは、脳に直接響く声。テレパシーというか、神託というか…とにかくそれが、現れた存在…パルキアの言葉だという事は、何となく分かった。

 

「…貴方、が……」

【然り。我こそはパルキア。創造の主より生み出されし、世界の横の広がりを司る者】

 

 緊張の面持ちでイリゼが呟き、再び声が脳内に響く。何となく、そんな気はしていたけど…この声は、俺達全員に送ってるらしい。

 さっきのるーちゃんのゴッドバードも神々しさがあったけど、パルキアから感じる雰囲気はそれ以上。

 

「…どうだったよ、俺達の戦いは」

【良い戦いだった。神域に迫りし激突。そう呼ぶに相応しいものであった】

 

 ポケモンの強さを見た目で判断するのは間違いだし、実際見た目で強く見せようとするポケモンもいる。でも…今は見た目で、雰囲気だけではっきりと分かる。伝説のポケモン、それも神と呼ばれる存在なだけあって、やっぱりパルキアは次元の違うポケモンだと。

 そんなパルキアが相手だというのに、グレイブの調子はいつも通り。こっちもこっちでほんと大したもので…堂々としてるよなぁ、本当に……。

 

「そりゃ良かった。そう思ってくれるなら、獄炎達も頑張った甲斐があるってもんだ」

【…して、目的は何だ。我を祀りし者達ではない貴君等が、過去の物となって久しいこの場で、簡易的ながらも儀式を行ったのだ。であれば、それ相応の理由があるのだろう?】

「あぁ。パルキアに…空間を司る神に、頼みたい事があって来たんだ。悪いな、願い事ありきのバトルでさ」

【気にする事はない。加護を、恩恵を求められ、それに相応しいと認めた者へ祝福を与えるのが神というもの。そして…我は感じたのだ。戦う最中、貴君等の心にあったのは目的としての願いではなく、勝利への真摯な思いと、共に戦う友への信頼であったと】

「ま、雑念抱えて勝てるようなバトルじゃなかったしな。…じゃあ、聞いてくれるんだな?」

 全く動じてないように見える態度で訊くグレイブの言葉に、パルキアは無言で首肯。

 その瞬間、俺は胸の中で安堵した。…と、いうか…何気にグレイブの言う通り、何とかなったな……。

 

「…だってよ、良かったなイリゼ」

「う、うん。…ほんと、良かったぁ……」

「やっぱこれは、イリゼが言った方がいいんじゃない?」

「まぁ確かに、私の頼み事だもんね。…じゃあ…お願いします、パルキアさん。私を……」

 

 ほっとした様子のイリゼに俺が言うと、イリゼはこくんと頷き一歩前へ。

 向かい合う、イリゼとパルキア。軽く見上げる形となったイリゼは、パルキアに頼みを……言いかけて、止める。

 

「…イリゼ?どうかし……」

「……いや、失礼した空間神パルキアよ。貴公が名乗ったというのに、こちらが名乗らないというのは非礼というもの。故に、私からも名乗らせてもらおう。──我は、信次元を守護せし女神が一角、次元の未来を守るべく生み出されし原初の女神の複製体、オリジンハート。今は故あって、仮の姿ではあるが……この世界の神が一角たる貴公と会えた事を、喜ばしく思う」

【そうか…やはりその人の身に余りし気配は、女神としてのものであったか。…我も、異なる世界の神と相見えた事を、幸せに思う】

 

 ふっと雰囲気が変わり、柔らかな印象の女の子って感じから、堂々とした女性へと変貌したイリゼが紡ぐ、『女神』としての言葉。それはパルキア程ではないけど、威厳と風格があって……あぁ、これが女神なのかと、漸く俺は実感を持つ。

 

「貴公に頼みたい事というのは、他でもない。私が本来在るべき、守護すべき場所、信次元への道を開いてほしいのだ。無論それが、容易でない事は理解している。だが空間を司りし貴公であれば……」

【良かろう。我が本分たる空間に纏わる頼みであれば、たとえ別世界であろうと造作もない】

「ありがたい。今の私には先の戦い以外、対価と出来るものなどないが……って、え?そ、即決?」

【無論だ。別世界となれば多少の時間はかかるが、それに見合うだけの戦いであったと我は認識している。それに、ここで渋ればこの世界の神の品位にも関わるのだ。同じ神として、それは分からない訳でもなかろう】

「……そういう事であれば、感謝する。ありがとう、パルキアよ」

 

 一度は即答に目を丸くしてさっきまでの雰囲気に戻ったイリゼだけど、パルキアからの言葉に気を取り直して感謝を告げる。そして、その感謝に頷いたパルキアは…咆哮。脳に直接伝わる声じゃない、パルキアの発した咆哮は空間そのものに響いて……俺達とパルキアとの間に、一つの光が生まれる。

 生まれた光の色はピンク。少しずつ大きく、しっかりとした形に変わっていき…光は一つの真珠の様に。

 

【これは二つの世界を繋ぐ楔。そして楔に触れし時、その楔は扉となろう】

「楔…ああ、だから……」

「…だから?」

「うん。この楔からは…楔の先からは、感じるんだ。私に流れ込む、シェアエナジーが。…愛月君、グレイブ君、るーちゃん、パルキア…これが私の、本当の姿だよ」

 

 パルキアからの言葉を聞いて、何か納得したような顔をするイリゼ。だから、という単語を俺が訊き返すと、イリゼは小さく頷いて…それからイリゼの身体は、光に包まれる。

 それは、るーちゃんが進化する時のそれにもよく似た光。イリゼを淡い光が包んで、その光が収まった時……そこにいたのは、白く長い髪に、綺麗な黄色の瞳をした、一目で「大人だ」と思うような女性。

 

「…………」

「…………」

「ち、ちる……」

 

 

(……どうしよう、目のやり場に困る…)

 

 歳上っぽいけどまだ女の子って感じだったさっきまでのイリゼと違って、この女性…多分『女神化』をしたんだと思う今のイリゼは、纏う雰囲気からして全然違う。違うし……何より、格好が凄い。胸とか脇腹とかががっつり出てるし、その胸は…なんかもう、本当に大きいし…うぅ…な、何で女神化したんだイリゼ……。

 

【…それが、オリジンハートの…女神の真の姿か】

「貴公に対し、我が本来の姿を見せる事が出来たのも、貴公の力あっての事。重ねて貴公には感謝をさせてもらいたい」

【楔により貴君の力の源が流れ込んだのは副次的なもの、感謝される事ではない。そして…人の子よ、貴君にも問おう。貴君は、我に何を望む】

「うん?俺も良いのか?だったら…って、言いたいとこだが…俺は別にいいよ。頼み事があるのはイリゼだったし…イリゼとのバトルでもう、俺は満足しているからな」

【そうか、謙虚なものだ。ならば、帰路はこれを使うと良い。心に望む場所を思い浮かべて触れれば、そこへの扉となる】

「おぉ…そりゃ助かる、ありがとな」

 

 バトルでもう満足している。またもや「らしい」グレイブの言葉に、パルキアの声は少し笑いを含んだようなものになり…それからもう一つ、一回り小さな玉がグレイブの前に。俺に対しては、特に何もないけど…まぁ、俺は審判してただけだしなー、はは……。

 

【気落ちする事はない。貴君の純粋たる思いもまた、我は感じ取っている】

「うわ、心読まれた!?…って、頭に直接声が入ってきてるんだから、それも十分あり得るか……」

【ではな、女神オリジンハートと人の子達よ。貴君等が今後も道を踏み外す事なく、気高い精神を持ち続ける事を期待している】

 

 じっと俺達を見つめたパルキアが発する、別れの言葉。それにグレイブは強く頷き、俺も続いて……イリゼは一人、もう一歩前へ。

 

「…空間神パルキアよ。私が知るのはこの世の一部。この世界において、私は純然たる部外の者。だが、その一部であろうと…私は感じた。ここは、素晴らしい人とポケモンが共存している世界であると。だからこそ…私は信じよう。この世界がこれからも、強く輝く事を」

【…しかと受け取ったぞ、オリジンハートよ。我もまた、信次元を知らぬ存在。されど、貴君の様な存在が守護しているのだ、さぞ美しい世なのであろう。故に…この世界と貴君の世界、双方に更なる繁栄があらん事を】

 

 威風に溢れる言葉と共に、イリゼが差し出す手。パルキアもそれに応じ、イリゼとパルキアは右手と右腕の人差し指で握手を交わして……パルキアは、消える。

 

「…ち、ちるぅぅ……」

「……?…あ、そっか。緊張しちゃってたんだね、るーちゃん」

「ちるるぅ…」

 

 いなくなった数秒後、ふにゃりと気の抜けた鳴き声を漏らするーちゃん。まあ、パルキアの特性には『プレッシャー』があるからなぁ…と思いつつ苦笑いしていると、イリゼは元の(…じゃなくて、仮の…?)姿に戻り、るーちゃんを一撫で。

 

「…今のが、イリゼの女神としての姿だったんだな」

「そうだよ、格好良かった?」

「なんか凄かった」

「わ、凄いざっくりした感想…まあ、良いけどね。パルキアにもだけど、二人にも帰る前にちゃんと女神の姿を見せてあげる事は出来たから」

 

 確かにざっくりした感想だけど、そう言ったグレイブの気持ちは分かる。実際女神の姿になって、風格のある声音で話すイリゼは何だか遠い存在みたいで、格好良いとか可愛いとか言うのは、少し違うような気がしたから。…い、いや勿論、そういうのを否定してる訳じゃないけど……。

 

(……あぁ、けど…そっか…)

 

 狙い通りにパルキアが現れてくれて、イリゼの頼みを聞き入れてくれた。ついでに、俺達が楽に帰れるようにしてくれた。それは嬉しいし、ほっともしたし、良かったって思ってるけど……だけど、だからこそ俺の中に一つの思いが浮かんでくる。あぁ、これでイリゼとはお別れなのか、と。

 帰る手段が出来たんだから、当然の事。その為にイリゼはここに来て、俺達もその為に協力してきたんだから。それは理解してるし、引き留めようとも思わない。…でも、やっぱり……これでお別れなのは、寂しい…な…。

 

 

 

 

 祭壇に現れ、私達の戦いを讃え、私の頼みを聞き入れてくれたパルキア。私はパルキアに、ある種のシンパシーの様なものを感じていた。だって、世界は違えど同じ神で、しかも神話でパルキアは、始まりの存在であり創造神たるポケモンの分身と語られているらしいんだから。原初の女神の複製体として、通じるものがあったし…もしパルキアも同じように感じてくれていたのなら、それは嬉しい。

 そしてこの場で私が女神化したのは、同じ神として、女神としての姿でパルキアと対話したかったからだし、二人に女神の私を知ってほしかったから。イリゼとしての私と、オリジンハートとしての私…その両方を、二人には見せたかったから。

 

「…本当に、二人共ありがとね。二人がいなかったら、二人が手を差し伸べてくれなかったら、きっとここには辿り着けなかったし、帰る手段も多分見つけられなかった」

「…気にしないでよ。イリゼと出会えた事で、俺達も知らない世界の事に触れられたし、貴重な体験も色々出来た。新しい仲間だって、イリゼと出会ってなきゃ遭遇もしてなかっただろうしさ」

「それに、ここまでの道は楽しかったしな。さっきのバトルも含めて、俺の方こそイリゼには感謝してる」

「二人共……」

 

 グレイブ君と愛月君、二人には感謝しかないと思っていたのに、帰ってきたのは「こっちこそありがとう」って言葉。本当に、本当にこの二人は立派っていうか、人として大事なものをちゃんと持っていて……どうしよう、ちょっと感動で私泣いちゃうかも…。

 

「後、時々愛月がイリゼの事を目で追っかけてるのも見てて面白かったな」

「んな…ッ!?…だから…一々お前は変な事を言うんじゃねぇよッ!?」

「えー、俺は事実を言っただけだぞ?」

「う、うるさーいッ!」

 

……うん、まぁ…一瞬で抱いていた筈の感動が吹っ飛んだし、色んな意味で個性が突き抜けてる二人だけど…良い子だよ、二人は。強くて優しい、私の友達。

 

「あはは…あ、そうだ。二人共、もし良かったら写真いいかな?最後に撮っておきたくて」

「写真?じゃあ、携帯貸してくれるか?場所は…どこが良いと思うよ?」

「え?…うーん、そこの石像前とか?あれなら壊れてないし、雰囲気あるし」

「確かに…それじゃあグレイブ君、上手く撮ってね…って、なんでまたこのパターンなのさぁああああぁっ!?何、何なの!?メイトさんと同じで、世界線収束の力か何か!?1%の壁的なものを変えない限り、ほぼ必ず私に付いて回るの!?」

『え、な、何が……?』

「他力自撮りがだよッ!…うぅぅ……」

 

 二人からすれば私がいきなり発狂したみたいに見えるのかも知れないけど、こんなしょうもない謎の因果にしょっちゅう絡まれると思うと、落ち着いてなんかいられない。…教えてよ作者さん…私は後何回、メイトさんと自撮りに巡り会わなきゃいけないの……?

 

「…その、なんかごめん……」

「う、ううん…私こそいきなり叫んでごめんね…。…そうじゃなくて、二人と一緒に撮りたいの。どうかな…?」

 

 二人をじっと見つめてもう一度訊くと、二人は意見を交わす事なく「勿論!」と首肯。それにほっとした私はるーちゃんも呼んで、るーちゃんが頭に乗っかったところでさっき言ってくれた石像の所へと移動。

 携帯を内カメラにして、右手で掲げて、軽くそちらを見上げる私。二人の視線も来たところで合図を出して、一枚ぱしゃり。…これ、両側に男の子がいる写真だし、皆に見せたら驚くかな?男の人じゃなくて、男の子だけど。

 

「ありがと、二人共。この写真、大切にするね」

「…イリゼ、俺も良い?折角だし、俺も残しておきたいっていうか……」

「勿論良いよ、減るものじゃないしね」

 

 撮り終えた私は携帯を下ろし、代わりに愛月君が携帯(スマホロトムって言うんだとか)を掲げて、もう一枚ぱしゃり。グレイブ君もどう?って訊いてみたけど、グレイブ君は「欲しい時は愛月から送ってもらえば済むからいい」…との事。まあ、確かにそれはそうだね。

 

「ふぅ…それじゃあそろそろ、お別れだね」

「…そうだな」

「そう、だね…」

 

 写真を撮り終え、少し離れたところで、ここまで私は言うのを避けていた…けれど言わなきゃいけない言葉を口にする。

 それに対して、グレイブ君は少し残念そうな、愛月君も悲しそうな表情を浮かべる。そして、私が頭の上から降ろしたるーちゃんは…きょとんとした顔。

 

「…そうだよね…君には、分からないよね…」

「ちる?」

「…よく聞いて、るーちゃん。これから私は、帰らなくちゃいけないの。信次元っていう、私の居場所に」

「ちるー…ちるっ!」

「……っ…駄目だよ、るーちゃん。信次元は、こことは全然違う世界なの。ポケモンはいない、殆どのモンスターは危険な存在だと思われている、君がいるべきじゃない次元。だから…ここで、ばいばいしなきゃいけないの」

「…ち、る……?」

 

 心は通っても、考えや言葉までもが通じる訳じゃない。それを示すように、るーちゃんはこれまで通り元気良くまた私の頭の上に乗ろうとして…だから私は、るーちゃんを止める。胸元に抱いたまま離さず、るーちゃんの目を見て言葉を続ける。

 そう。ここでは悪さをしない限りは尊重されるであろうるーちゃんも、信次元じゃそうはいかない。これまでのように、自由に生活する事は出来ない。生活圏から遠く離れた場所なら、取り敢えずは大丈夫だろうけど……当然私が住むのは、そういう場所じゃない。

 

「ごめんね、急な話で。でも大丈夫。君には勇気があって、優しさがあって、きっと一匹でもちゃんと生活出来るんだから。それに、もし不安なら二人がいる。…二人共、もしるーちゃんがそれを選んだら…るーちゃんの面倒、見てくれる…?」

「…そりゃ、るーちゃんがそうしたいって事なら…いいけど……」

「助かるよ、グレイブ君。…ここまで私に付いてきてくれて、私に懐いてくれて、ありがとね。私もるーちゃんと居られて、楽しかったよ」

「ち、ちる…ちる、ちるぅ…!」

 

 言葉は伝わらない。でもそこに込めた思いは伝わる。伝わっているから、段々るーちゃんの表情からは明るさがなくなって、不安と怯えの感情が浮かんで、ばたばたと翼を動かし私の頭に乗ろうとする。自分の定位置に、これまで自分の場所だった所へ、戻ろうとする。

 辛い。るーちゃんのこんな顔を見るのも、こんな思いにさせるのも、凄く辛い。だけど、辛い思いをしたくないから連れていくなんて…そんなのは、私のエゴ。本当に大切な相手なら、その相手の事を第一に考えなくちゃ、そんなの友情じゃない。

 だから私は、きゅっと表情を引き締める。辛い思いをさせてるのは私なんだ。だったらその私が「自分も辛い」なんて自己弁護の感情を、見せるもんか。

 

「駄目。るーちゃんだって、人に襲われるのは嫌でしょ?こっちでも怖い思いをする事はあると思うけど、多分信次元の方がもっと沢山怖い思いをするよ?それでもいいの?」

「ち、ちるう…」

「…や、やっぱりるーちゃん『違う』って発音を…じゃなくて、それなら分かるでしょ?るーちゃんのこれからの生活を考えれば、信次元に来ちゃ……」

「ちるう…ちるうちるうぅ!ちるっ、ちるぅぅ…っ!」

 

 分かってもらわなくちゃいけない。幾らるーちゃんの為でも、ちゃんと説明せず置いてくなんて可哀想だから。るーちゃんを傷付けるだけだから。

 だけど、るーちゃんは泣き出してしまう。遂に瞳から涙が溢れて、ぽろぽろ泣きながら私の胸元に縋り付く。

 嬉しかった。こんなにもるーちゃんが私を思ってくれてるのが。悲しかった。そんなるーちゃんを悲しませ、お別れしなきゃいけないのが。でもここで、情に流されちゃいけない。見失っちゃいけない。何より大切にしなきゃいけないのは、るーちゃんの……

 

「…イリゼ…そんなに、駄目なの…?るーちゃんを、連れて行っちゃ…駄目なのか…?」

「え……?」

「イリゼの言ってる事は、正しいと思うよ。だけど、それは……イリゼとこれからも一緒にいたいって思うるーちゃんの気持ちを、奇跡みたいな現象まで起こしたるーちゃんの思いを拒絶してでも、優先しなきゃいけない事なの…?」

「あ……」

 

 さっきよりも悲しそうな顔をした、愛月君の言葉。それを聞いて、私ははっとした。

 何か、特別な事を言われた訳じゃない。私だって、分かっている事。だけど…言われて初めて気付く。気付かされる。私はるーちゃんの安全、るーちゃんの生活を第一に考えて、それを優先する事がるーちゃんの幸せに繋がると思っていたけど…それは、るーちゃんが言った事じゃない。誰かに言われた事でもない。なら、それは……本当に、『るーちゃんの幸せ』に繋がる事なのかって。

 

「…なぁ、イリゼ。ポケモンを活かすも殺すも、トレーナー次第なんだよ。ポケモンを大事にしてやらないような奴のポケモンが本当に強くなれるとは思えないし、辛い時ポケモンの力になるのは、トレーナーとの繋がりだって俺は思ってる。そりゃ勿論、イリゼとるーちゃんの関係は普通のトレーナーとは少し違うけど…繋がりはあるから、お互い大切に思い合っていたから、るーちゃんはあの進化が出来るようになったんじゃないのか?だったら俺は…イリゼと一緒にいる方が、結果的には安全に生活出来るかもしれないと思うよ」

 

 続くグレイブ君の言葉でも、私は考えさせられる。そうだ、その通りだ。私とるーちゃんの間に繋がりが、絆があったからチルタリスへの一時的進化が出来るようになったんだし…その為の思いは、決して「別々の場所でもいいから、安全に生活する」なんてものじゃない。それに…多分るーちゃんの進化には、シェアエナジーが使われている。配給のない私からのシェアエナジーで出来てるって事は、極少量で良いんだろうけど…もしその通りなら、るーちゃんをこの世界に残した場合、るーちゃんは進化が出来なくなる。身を守る為の、最大の武器が失われてしまう。そうなったら、本当に…るーちゃんは、安全と言える……?

 

「ちるぅ、ちぅぅ……」

「…………」

 

 小さなるーちゃんを、こんなにも私といる事を望んでくれているこの子を、私は見つめる。見つめて、考える。何が本当に、るーちゃんの為になるのかを。その為に、真に私がするべきなのは何なのかを。考えて、考えて、考えて……そして私は、るーちゃんを降ろす。

 

「ち、ちる…っ!ちる……っ!」

「待って、るーちゃん。…やっぱり駄目だよ、私の頭の上に乗って、私の腕で抱かれて、それで信次元に来るなんて。……だから、自分で選んで。この世界に残るか、それとも私と一緒に信次元に来るかを。私に委ねるんじゃなくて、自分で選んで、自分の脚で、自分の翼で、自分の行く先を決めて。るーちゃんなら…私を守ってくれた、私と一緒に戦ってくれたるーちゃんなら、きっと出来る筈だよ」

 

 慌てるるーちゃんの頭を優しく撫でて、しゃがんだ私は伝える。

 私が選んだのは、私が決めない事。私がどうこうじゃなくて、るーちゃん自身に選ばせる事。それは、凄く当たり前で、当然の事で…だから一番、大切な事。そして私は、もう心に決めている。るーちゃんがどんな選択をしようと…その選択を、後押しすると。

 

「…また一つ、感謝しなくちゃいけない事が出来たね。ありがとう、二人共。私に、大切な事を教えてくれて」

『まあ、俺はトレーナーの先輩だから(な・ね)』

「ふふっ、そうだったね。じゃあ…えいっ」

「な……っ!?」

「うぇっ……!?」

 

 にっと笑う二人に向けて、私も口角を上げて微笑みを返す。本当に本当に、二人は頼り甲斐のある男の子で……だから私は感謝とちょっとの悪戯心、その両方を込めて二人同時に抱き締める。二人の首に腕を回して、左右から引っ張り込むようにして、ぎゅーっと。

 

「い、いりっ、イリゼぇえぇ……!?」

「もー、あたふたし過ぎだよ愛月君。…かーわいっ」

「あぅっ……」

「…え、っと…イリゼ…胸が……」

「グレイブ君はほんと冷静っていうか、無頓着だね。でもちゃんと目を逸らしてくれてるのは偉い偉い」

「…ほ、ほんと恥ずいから止めてくれ……」

 

 かぁっと顔を真っ赤にしている愛月君と、本当に恥ずかしそうに視線を横へ向けているグレイブ君。こういうところはやっぱり子供で、こんな反応を見ると変な魔が差しそうな気もしてくるから…まだ離しはしないけど、両腕の力は軽く緩める。

 

「…というか、子供扱いするなって……」

「ここまでずっと二人に頼ってばっかりだったんだもん。最後位、私にお姉さんぶらせてよ」

「その発言が既にお姉さんっぽくないんだが…」

「うっ、た、確かに…。…うぅ、やっぱり私そういうの向いてないのかな……」

 

 言い返しようのない指摘をされて、私はがくんと肩を落とす。…うん、ヤバい…冷静になると、途端に私まで恥ずかしくなってきたし、こんな事でお姉さんぶろうとしてる自分が情けなくなってきた…。

 という事で、私は腕の中から二人をリリース。離されたグレイブ君はふぅ…と一息吐いていて、愛月君は…何だろう、色々な感情が混ざった上でのほっとしたような顔をしていて……だけど二人共、抱き締めてから離すまで、一度も私を嫌悪する表情は浮かべていなかった。

 

「…二人共。本当に本当にありがとう。二人がしてくれた事、二人と経験した事は忘れないし…私、信じてるから。また二人と会えるって。信じてるし、会うってもう決めてるから」

「…もう決めてる、か…やっぱり、格好良いなイリゼって。…俺もだよ、俺もこれきりなんて考えてない。その『また』がいつになるかは分からないが…俺は絶対、忘れない。イリゼの事も、この約束も」

「お、俺も…俺も忘れない!まだまだ俺、イリゼや信次元について知らない事も沢山あるし、こっちの世界やポケモンについてもまだ全然教えられてない!だから次は、もっと話したい!話して、もっと色んな経験も一緒にして、それで……」

「うん、それも約束だよ。それともし、二人がゲイムギョウ界に迷い込む事があったら、教会を探して。教会ならきっと、二人の力になってくれるだろうし…迷い込んだのが信次元なら、必ず私が見つけるから。今度は私が、二人の力になるから」

 

 約束。それは、思いと思いで紡ぐ繋がり。私が二人と結んだのは、また会うって思いで織りなす願い。

 いつだって、この約束に確証はない。そもそもあり得ない事で、私の未来も、二人の未来も、今の私達には分からないんだから。でも、私には積み重ねてきたものがある。そう言って、そう約束して、その約束をちゃんと叶えた過去が。それは偶然だったり、全く別の存在の意図によるものだったりだけど…それでも、叶えている事は純然の事実。

 私は振り返り、用意された玉に触れる。その瞬間玉は変化し、信次元への扉に変わる。これまで私が見てきた、次元と次元の境界を歪める形での門とは違う、空間の在り方を書き換え、一時的にそれが正しいものとしているような、綺麗な扉に。

 

「…またね、イリゼ」

「またな、イリゼ」

「うん、またね…またね愛月君、グレイブ君!大変な事もあったけど、私は楽しかったよ!ここにまた来たい、そう思える世界だったよ!私は期待してるから!次に会う時には、二人がもっともっと強くて立派な人に、今以上に凄いって思える男の子になってる事を!その事も、二人との再会も、それからの事も…全部全部、楽しみにしてるからねっ!」

 

 後ろからかけられた「またね」に私は振り向き、目一杯の笑顔と心からの言葉で、二人へ向けて期待を伝える。

 間違いない。これから二人は、もっと凄くなる。今でも凄くて、けれど今の自分に傲る事なんてちっともないんだから、きっともっともっと凄くなれる。だから私も、負けないように頑張って…同じように、凄いと思われる私になるんだ。そう心に決めて、手を振って、私は扉へと足を踏み出し……──信次元へと、帰る。

 

 

 

 

 流石は空間神の作った道と言うべきか、何となくだけど身体の負担が少ない…というか、全くもってないように感じた。これまで通ってきた門には負担があったのかって言われると、素直にそうだとは言えないけど…とにかく、何となく今回の扉は、「一味違う」ような気がした。

 その扉を抜けて、私はゆっくりと目を開ける。目を開けた先は部屋の中で、そして……

 

「…よ、良かったぁぁぁぁぁぁ……」

 

 一番最初に聞こえたのは、セイツの心から安堵したような声だった。

 それと同時に聞こえたのは、ほっとしたような複数の溜め息。それはイストワールさん、ネプテューヌ、神次元のイストワールさんの三人によるもの。…と、いう事は…そっか、無事に帰って来られたんだ…。

 

「もう、心配させないでよねイリゼ!危うくわたし、既になくなってた扉の中へ入ろうとしちゃったのよ…?」

「えっ、それって何もない空間に飛び込もうとするだけじゃ……」

「それ位心配してたのっ!」

「あ、う、うん。それはごめんね…」

 

 次元越しの通信で心配の気持ちを吐露するセイツに謝ると、イストワールさんもネプテューヌもうんうんと首肯。苦笑いしつつも神次元のイストワールさんもまた、三人に同意していて…こうなるともう、謝罪を重ねるしかない。理由はどうあれ、心配させたのは私なんだから。

 

「全く…なんでこうもちょくちょく別次元関連でイリゼはどっか行くのさ。そういうのは本来わたしの役目なんだからね?」

「そ、そう言われても…っと、そうだ。私がいなくなってから、どれ位経ったの?皆がまだここにいるって事は、そう長くはないんだろうけど…」

「時間ですか?わたし達の主観、信次元の視点で言えば、イリゼさんがこちらに来ないまま扉が閉じてしまってから数秒ですよ( ̄∇ ̄)」

「数秒…じゃあ、その辺りもいつも通り…というか、そうなるように調整してくれたのかな…?」

「調整?どうも不思議な扉で戻ってきたようですが…何があったのですか?(・・?)」

 

 神次元のイストワールさんから訊かれた私は、一先ず掻い摘んで出来事を説明。逆にこうなった理由を訊いてみると、原因の断言は出来ないけど、例の次元の壁が不安定…っていうのが要因の一つかもしれないとの事。

 

「ふぅん、ゲイムギョウ界とは全く違う、そもそも次元って表現もしない世界、ね…。…じゃあ、そのグレイブ君って子と、愛月君って子に会った時、イリゼは『ここはどこですか?』って訊いたの?」

「あ、うん。それで訊いてみたら、ここは地球……って、違うよ!?それじゃあ劇とアイドルを混ぜた舞台になっちゃうよ!?」

「えぇ、わたしが突っ込まれるの…?確かに振ったと言えば振ったけど、乗ったのはイリゼよね…?それに、振りも正直それ単体ならネタじゃないし……」

「イリゼも安心して変なテンションになってるんじゃない?…それよりイリゼ、その帽子はどうしたの?」

「帽子?…あ……」

 

 私の頭上を指差し、そうネプテューヌは尋ねてくる。一瞬私は意味が分からず、というかそもそも頭の上に何かが乗っているという事にも気付いていなくて…でもすぐに理解した。その意味に、その答えに。

 

「…そっか、それが君の選択なんだね。なら…これからも宜しくね、るーちゃん」

「ちる〜っ♪」

『えっ……帽子が、鳴いた…!?』

「…あ、それとイストワールさん、ネプテューヌ、お腹空いてない?私、凄く美味しいカレーのレシピを学んできたんだ」

『しかもイリゼ(さん)はそれをスルー……!?』

 

 ちょこんと私の頭の上に乗っていたのは、紛れもないるーちゃん。取り出した携帯の写真フォルダに入っているのは、三人と一匹で撮った写真。そう、これも夢じゃない。幻でもない。本当に、私が体験してきた事で…るーちゃんと、グレイブ君や愛月君達と紡いだ絆も、全部全部真実なんだ。

 唖然とする皆を差し置いて、私はるーちゃんと共に部屋の外へ。色々るーちゃんの事は考えなきゃだけど…取り敢えずは、ライヌちゃんと初めましてさせなきゃかな。

 

(グレイブ君、愛月君、私はこれからも、私の道を頑張るよ。だから二人も、二人の道を…頑張ってね)

 

 廊下に出たところで、窓から視界に入る空。どこまでも続いていそうな空は、けれど二人のいる世界とは繋がっていない。一見同じように見える空でも、きっと実際は違う。だけど、それでいいんだ。だって違う次元、違う世界なんだから。そして、たとえどれだけ離れていたとしても──この心の繋がりは、解けたりなんてしないから。




今回のパロディ解説

・パンツにマスク
ドラゴンクエストⅢ そして伝説へに登場するキャラの一人、オルテガの事。その前の「勝つには勝ったが、どうやら…」もオルテガ関連のパロディですよ。

・世界線収束、1%の壁
STEINS;GATEにおける用語の事。コラボ先の作者さんが書いてくれる場合は出ない場合もあるので、私が書く場合はα世界線、そうじゃない場合はβ世界線…ですかね。

・教えてよ作者さん〜〜いけないの……?
新機動戦記ガンダムWの主人公、ヒイロ・ユイの代名詞的な台詞の一つのパロディ。メタ発言はしょっちゃうするのが私の作品ですが、作者ネタは割と少なかったりします。

・劇とアイドルを混ぜた舞台
ゲキドルの事。より正確に言えば、その作中における劇のワンシーンの事ですね。因みに当然ポケモン世界≠地球のようなので、実際にこんな返しになる事はないです。

 今回を持ちまして、『ガラルのワイルド散歩(愛月花屋敷さん作)』とのコラボストーリーは完結となります。読んでくれた皆様、そして他ならぬ愛月さん、本当にありがとうございました!初めてのネプテューヌ二次以外とのコラボで、迷うシーンも色々ありましたが…これまでのコラボと同じく、とてもとても楽しかったです!やってよかった、本気でそう思っております!
 そしてこのコラボのあとがきは…これまで通り、近日中に活動報告に上げようと思います。そちらもよし宜しければ、読んでみて下さいね。そして次回は本編に戻りますので、そちらも宜しく!
 『ガラルのワイルド散歩』でも、このOEとのコラボストーリーが展開されていますので、読者の皆様はそちらも是非どうぞ!それでは愛月さん、本当にありがとうございましたっ!
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