超次元ゲイムネプテューヌ Re;Birth3&VⅡ Origins Exceed 作:シモツキ
二人が来てから、四日目の朝。これまでと同じように朝の身支度をして、朝食を食べて、それから私は状況報告会議と、少し前から毎日している日課…の様な事をして、二人に合流した。
「おー、これは凄い」
「うん。なんかもう、芸術みたいだよね…」
「二人共ー、何して……え?情報番組?」
リビングに当たる部屋に入ると、聞こえてきたのは二人の驚いた感じの声。何をしてるんだろうかと思って見てみれば、二人はTVを見ていた。
やっていたのは、情報番組のロケパート。随分と高く作られたアイス系スイーツの紹介をしていて…確かに凄いし、芸術的。…でもこれ、食べるの大変じゃないかな…途中から食べると折れてきそうだし、上からだと立たなきゃだし、一人で食べたらお腹冷えて仕方ないだろうし……。
「プラネテューヌは発想が独特とか奇抜とか言って評されがちだけど…ここにもその一端が表れてるなぁ、はは……」
「独特?奇抜?…確かにネプテューヌさんのキャラは特徴的だけど……」
「……!よく見たら、このアイスの先端は細い…やはり、プラネテューヌは尖っている国…」
思わず私が漏らした発言に対し、愛月君は目を瞬き、イリスちゃんはちょっと違うところに注目。…って、いやいや違う。今はそういう話をしたいんじゃないんだった…。
「あー…二人共、今からちょっと良いかな?」
「何か用事?」
「そうだね。…イストワールさんから、話があるって事だから」
『あ……』
これから話を聞く人物の名前を私から聞いて、目を見開く二人。
そう。今日は二人が来て四日目であり…イストワールさんに調べてもらい始めてから、大体三日。つまり、まだ確定じゃないけど…これから聞くのは、十中八九帰還の目処が立ったかどうかの話。
当然それを二人が拒否する筈もなく、TVを消して私達は廊下へ。向かう先は、イストワールさんが待つ執務室。
「そういえば…二人はどうして情報番組を見てたの?暇潰し?」
「ううん。プラネテューヌの事、もう少し知りたかったんだけど、イリゼだって暇じゃないでしょ?だから、こういう番組でも知れないかなー、と思って」
「そっか…なんかごめんね、気を遣わせちゃったみたいで」
「そんな事ないから気にしないで。普通にTVとしても楽しんでたんだし。だよね?イリスちゃん」
「ん、林原さーん、ねぷジロー」
愛月君が話を振れば、イリスちゃんはそれが耳に残っているのか、ニュースで聞き覚えのあるフレーズを口に。二人の様子は楽しそうで…確かに私に気を遣い、仕方なくTVで我慢していた…って感じではないらしい。
「イストワールさん、失礼します」
それで安心した私は二人と一緒に、イストワールさんの執務室へ。ノックをし、中へと入る。
「お待たせしました、イストワールさん」
「いえ、大丈夫ですよ( ̄▽ ̄)」
「…イストワール。イリス、帰れる?」
「あ、単刀直入ですね…( ̄▽ ̄;)」
私とイストワールさんとが一言ずつ言葉を交わしたところで、イリスちゃんはいきなり本題へ。それには私もイストワールさんも、愛月君だって軽く驚いたけど…気持ちは分かる。それは重大な事だから。
「…こほん。では、結論を先に述べましょう。イリスさんの次元ですが…そちらは、捕捉が出来ました。特に不備がなければ、明日にでもコンタクトを取る事が出来ると思います(・ω・`)」
「…つまり、イリスは…」
「帰れるって事だよ、イリスちゃん」
話が理解出来なかったのか、感情が先行していて思考が纏まらないだけなのかは分からないけど、改めて訊いてくるイリスちゃんに対して、イストワールさんからの頷きを得た私は答える。イリスちゃんは、帰れるんだって。自分の元居た、自分を知っている皆がいる、自分の次元のルウィーへと。
「…………」
「イリスちゃん…?」
「…胸が、すっとした…重い物を、置いた時みたいな気分…これは、何という気持ち……?」
「そ、っか…うん。きっとそれはね、安心した…って事だと思うよ」
「安心…そう、そんな気がする。イリス、安心、した」
その言葉の通り、イリスちゃんが纏うのは安堵したような雰囲気。ほんとにイリスちゃんの表情はほぼ変わらないけど…ほっとしているのは、間違いない。
「ふふっ、良かったねイリスちゃん」
「うん。これはとてもありがたい。もしも帰れなかった場合……」
「…場合?」
「…どうしよう……」
「え、えぇー…?それを今気にするの…?」
ゆるりとしたイリスちゃんと愛月君のやり取りに、私とイストワールさんは苦笑い。帰れそう、ってなったところで漸く帰れない可能性について不安を抱く辺り、イリスちゃんは天然の気があるのかもしれない。…いや、天然云々じゃなくて単に小さい子だから、ってだけかもだけど。
「…こほん。ともかく明日、準備が出来次第向こうとコンタクトを取ろうと思います。ですので、その際は再びお呼びしますね(`・ω・´)」
「分かった。イリス、待ってる」
「じゃあ、次は愛月君…だね。イストワールさん、愛月君の方はどうなんです?」
こくりとイリスちゃんが頷いたところで、今度は愛月君の事を訊く私。それを聞いた愛月君はぴくりと肩を震わせて、緊張の混じった顔でイストワールさんへと視線を向ける。
けど訊きはしつつも、内心で私はこう思っていた。イリスちゃんの次元は分かったんだから、愛月君の世界も大丈夫だろうと。そっちも捕捉出来ているんだろうと。でも……
「……すみません。愛月さんの次元…いえ世界は、まだ捕捉するに至っていません」
「……っ…!」
そう言って、イストワールさんはゆっくりと首を横に振る。…その動作が、聞き違いではないという証拠。イリスちゃんとは違う返答に、愛月君はさっきより大きく、びくりと肩を揺らし…愛月君に代わるような形で、今一度私が訊く。
「…それは、愛月君が帰れるのはいつになるか分からない、という事ですか…?」
「そう、なります…。やはり、信次元やイリスさんの次元と、愛月さんの住む世界とは在り方からして大きく違う為か、捜索にも難航しておりまして……」
「…愛月、大丈夫…?」
「う、うん…心配してくれてありがとね、イリスちゃん……」
黙っていた愛月君にイリスちゃんが声をかければ、愛月君は笑顔を見せる…けど、それが作り笑いである事は明白。…けど、それも当然だ。目処が立ってないってだけでも辛いのに、イリスちゃんの話が先になった事で、きっと「それなら自分も」という期待感が高まってしまっていただろうから。
「その…全く分かってないんですか…?」
「いえ、全くではないんです。それに…気休めかもしれませんが、愛月さんの次元とは過去に一度繋がっており、イリゼさんが飛ばされた上での帰還を果たしているという前例があります。一度実現している以上、不可能ということだけはない…そう、わたしは思っています」
「…です、よね…うん、そうだよ愛月君。まだ諦めるには早いよ。今はまだ発見出来てない、ただそれだけなんだから」
愛月君の前に回り、両肩に手を置いて、私は言う。不甲斐ないけど私は、「ならこうしよう」とか、「これなら何とかなる」みたいな対案を出す事は出来ない。
だけど、励ます事は出来る。元気付ける事は出来るし…それをせずして、何が女神だっていう話。そして、私からの言葉を聞いた愛月君は、私を見上げ…ちょっとだけど、笑ってくれる。満面の笑みには程遠くても、作り笑いじゃない笑みを。
「…ありがと、イリゼ。けど、大丈夫。正直に言えば、イストワールさんの話を聞いてちょっとショックだったけど…神次元の時だって、何とかなったんだもん。僕はまだ、諦めてないよ」
「…愛月さん。わたしも全力で探します。ですのでどうか……」
「あ…む、無理しないで下さいね?僕、待ちます…っていうか、出来る事があればしますから…!」
「…しっかりしていますね。流石は、様々な旅をしてきたという愛月さんですd( ̄  ̄)」
「え、そ、そうですか?う、こんなストレートに言われると照れるな…」
その言葉と共に、愛月君は頬を掻く。照れる愛月君へ向けて、イストワールさんも微笑みかける。
うん、そうだ。愛月君だって、次元移動は初めての経験じゃない。それにまだまだ子供なのに、色んな場所を旅している、経験豊富な子なんだ。勿論本人が言う以上にショックだろうし、気にかけてあげる必要はあると思うけど…過剰に心配するのは、愛月君に失礼だよね。
「イストワールさん。最初の時も言いましたが、私も可能な限りお手伝いします。人手が必要なら、言って下さいね」
「ん…イリスも、手伝う。頑張る」
「ふふ、皆さんありがとうございます。しかし、ここはわたしにお任せを。あくまで管轄は信次元内とはいえ、情報と調べる事はわたしの本分。出来る限りは、わたしの力で頑張ってみたいのです(ง •̀_•́)ง」
私も出来る事があれば頑張らなくては。…と思ってはいたけれど、どうやらイストワールさんは頼まれたから…以上にやる気な様子。小さなイストワールさんがぐっ、とポーズを取っているのは何だか愛らしくて、それに私は思わず頬が緩んでしまった。
「…と、いう事なので、イリスさんはもう一日、愛月さんはもう少し待っていて下さいね(´・ω・`)」
「はい!」
「分かった」
そうしてイストワールさんからのお話は終了。私達はさっきいた部屋に戻る事にし…その道中、私は愛月君に声を掛ける。
「愛月君。不安な時は言ってね?勿論、不安だったら…だけどさ」
「ありがと、イリゼ。…僕こそ、ごめんね。何だか、凄く気を遣わせちゃってるみたいで…」
「そんな事ないから気にしないで…って、あれ?このやり取り……」
「イリゼと愛月、さっきも同じ事を言っていた。その時とは逆だけど」
「あ、だよね…あはは……」
何となくデジャヴ感が…と思ってそれに触れると、やっぱり似たようなやり取りをさっきもしていたらしい。確か、これは情報番組に関して話してた時のやり取りだった…かな。
思い出すと同時に、それが面白くて少し私は笑ってしまう。そしてそれは愛月君も同じらしく、私達は顔を見合わせ二人でくすくす。
「……?」
「あ、ごめんねイリスちゃん。…それで、今日はどうしようか?」
「今日?……ルウィー」
『ルウィー?』
「ルウィー、行きたい。…イリス、明日で帰るかも、だから」
気を取り直して二人に訊けば、少し考えた後にイリスちゃんはルウィーと言う。…ルウィー、か……。
「愛月君は、どう?」
「うーん…うん、良いよ。そういえば僕、ルウィーは行った事なかったし」
「ん、了解。じゃあ、ルウィーに行こっか」
明日には帰れるかも、という話をブランにもしたいしね、と思い、私達はルウィーへ行く事に決定。その旨をイストワールさん達に伝えて、早速向かう。
これはイリスちゃんが行きたいという事で決まった訳だけど、そこで愛月君の気が晴れる事も出来たら良いな、と思う。何であれショックだった筈なんだから、その分を補って余りあるような事があれば良いなと、私は思う。……いや、他力本願じゃなくて、私も探そうとは思うけどね?或いは私が思ってる以上に愛月君は平気だったパターンもあり得るけどね?
*
イリス、明日帰れるのかもしれないと分かった。
それはとても、ありがたい事。
でも、そう考えると何だかミナとブランに会いたくなった。
いるなら、ロムとラムにも会いたい。
だから、ルウィーに来た。イリゼと、愛月と、一緒に。
「到着、っと。連絡はしてあるし、向こうの出入り口から入ろうか」
ぽふり、と雪の上に降りる。
ひんやりした感じを、頬で感じる。
ん、寒いけど…落ち着く。
「ふー…ほんとに雪が沢山の場所だね、ルウィーって」
「ルウィーは雪国だからね。同時に、魔法が発達してる国でもあるんだよ」
「魔法?へぇ、魔法かぁ…!」
魔法と聞いて、愛月は目を輝かせる。
分かる、魔法は凄い。
「愛月、ロムとラムの魔法は、絵本よりも凄い」
「絵本?」
「そう。二人の魔法、24時間経っても消えない」
「……?…えと、イリゼ…これはどういう……?」
「う、うーん…ごめん、今のは私も分からないや…二人が魔法使いとして凄いのは、間違いないけど…」
話をしながら、イリス達は教会の中へ。
二人と一緒に廊下を進んで……あ。
「いらっしゃいませ、イリゼ様。初めまして、愛月さん。それに……」
「ミナ」
少し進んだところで、ミナを発見。
ミナとは、最初の日に少し会っただけ。
でも、ミナはミナ。
駆け寄って、抱き着く。
とても、温かい。
「…ふふっ。聞きましたよ、イリスさん。帰れる目処が立ったのですね」
「そう。イリス、帰れる。けど、ミナ達に会いたくなった」
「そのようですね。では、行きましょうか。ブラン様達が、お待ちですよ」
そう言って、ミナは笑う。
ここはイリスの次元じゃないから、ミナもイリスの事は知らない。このミナにとって、イリスは少し会っただけの相手。
でも、ミナは笑ってくれる。…嬉しい。
「優しそうな人だなぁ…」
「ん、愛月間違ってる。ミナは優しそうじゃなくて、優しい」
「あはは…そう言ってもらえると嬉しいですよ、イリスさん」
「ミナ、嬉しい?それは良かった」
手を繋いで、ミナと歩く。
前にも来た部屋…確か、応接室という所まで歩いて、ミナは扉を開ける。
「お待たせしました、皆さんを連れてきましたよ」
「えぇ。よく来たわね」
「あ…イリスちゃんって、この子…?(どきどき)」
「へー、たしかにわたしたちとおそろいの服ねっ!」
入って最初に聞こえたのは、ブランの声。
次に聞こえたのは、大人しい声と、元気な声。
どっちも、知ってる。
これは、ロムと、ラムの声。
「わぁ…改めて見ると、ほんとにそっくりだね…性格は、結構違う感じだけど…」
「……?…あ、もう一人の子?」
「おねえちゃんの言ってた、男の子…?」
「えっと…初めまして、ロムちゃんとラムちゃん。僕は愛月、宜しくね」
「ふーん…わたしがルウィーの女神候補生のラムちゃんよ!」
「ロム、だよ(ぺこり)」
きらきらした目でイリスの事をじっと見ていたロムとラムは、今度は愛月の事をじーっ。
二人共、気になる?
「イリゼ、あれからイリスはどうだった?」
「どうって言われたら…普通に、色々な事をしてきたよね。ゲームセンター行ったり、外でご飯食べたり、後は生活圏外にも行ったりしたし」
「イリス、色々学んだ。プラネテューヌは、やはり尖っている。たこ焼きは、ふーふーが必須。ドラゴンは、とてもジューシー」
『えっ?』
「う……」
「あ、あはは…と、とにかく元気だったから大丈夫!うん!」
きょとんとするブラン達と、小さく変な声を出す愛月。
…しまった、こっちのブラン達は知らないんだった。
これはうっかり、気を付ける。
「そ、そう。貴方も、大丈夫?」
「あ、はい。びっくりする事も多いですけど、それは発見が沢山あるって事ですし、そういうところは普段の旅にも似てて楽しい、っていうか……」
「…らしいわよ?イリゼ」
「うん。そう言ってもらえると、私も色んな場所を案内した甲斐があるってものだよね」
「ねーねー、そういうことはいいからわたしあそびたーい」
「わたしも…(うずうず)」
「あぁうん、二人はイリスが気になってたんだものね。いいわ、遊んでらっしゃい」
「はーい!イリスちゃん、行こっ。イリゼちゃんたちも、来ていいわよ?」
話が終わったところで、ラムがイリスの手を引っ張る。
後ろから、にこにこした顔でロムも付いてくる。
向こうのロムとラムに、初めて会った時もこうだった。
…と、いう事は……。
「…ロム、ラム」
「どうしたの、イリスちゃん(きょとん)」
「これから、ゲームする?」
「えっ?イリスちゃん、どうして分かったの!?」
「イリスちゃん、サイコメトラー…?」
やはり、ゲームだったらしい。
ところでロムが、気になる事を言った。
サイコメトラー?…イリスは、前にも経験した事だから、言っただけ。
知っている事で、正解したら、サイコメトラー?
「…イリス、サイコメトラー…?…かもしれない」
「わ、すごいすごい!」
「すごい…!(きらきら)」
「三人共ー、廊下を走ると危ないよー!…何を話してるんだろう…」
合っているのか分からないけど、ロムとラムは、凄いと言ってくれる。
とても嬉しい、なのでイリスは胸を張る。
…けれど、走っていたからすぐにその姿勢は崩れてしまった。残念。
「ここよ、イリスちゃん!」
それから二人の部屋に到着。
ロムとラムはゲームを用意。
その間に、イリゼと愛月も部屋に来た。
「イリスちゃん、何やりたい…?」
「んと…イリスは、何でもいい。ロムとラムは?」
「わたしはポシェモンの気分!」
「え、ぽ、ポシェモン…?」
「……?愛月、さん…はポシェモン、知ってるの…?」
「え、もしかしてポシェモンって別次元…じゃなくて、別世界?…にもあるの?」
「いや、その、あるっていうか…ど、どんなゲームなの?」
ポシェモンの事を聞いた愛月は、目をぱちくり。
その愛月に言われて、ロムとラムはポシェモンを始める。
「ポシェモンはね、こうやってポシェモンをつかまえて、旅をするゲーム、だよ?」
「たたかったり、なでたり、進化させたりするの!」
「へ、へぇ…もしかして、リーグでの優勝を目指したり、進化の方法は色々だったり、時には背中に乗って飛んだり海を渡ったりも…?」
「そーよ?あれ?なーんだ、やっぱり知ってるじゃない」
「……い、イリゼ…こ、これはどういう事…!?」
「あ、あー…っと…は、はは…なんて言ったら良いんだろうね…」
二人のやるポシェモンも見て、話も聞いて、愛月はまた目をぱちくり…させた後、イリゼの袖を引っ張る。
……?…あ、そういえば……。
「…ポシェモンと、ポケモン。名前、似てる」
『ポケモン?』
「そう。愛月の世界の、モンスター。るーちゃんも、そうらしい」
「るーちゃん……あっ」
「そういえば、るーちゃんもちがう世界のモンスターだって、イリゼちゃん言ってたわね!」
名前が似ている、ポシェモンとポケモン。
これは、偶然?
「ねーねー、愛月。イリゼちゃんみたいに、愛月もつれてきてたりしないの?」
「え?あ、うんいるけど…見たい?」
『うん!』
「そっか…じゃ、出ておいて、スター」
ボールを出して、スターを呼ぶ愛月。
中から出てきたスターは、床に降りた後ちょこんと首を傾げて…それを見たロムとラムは、目を輝かせる。
「わ、かわいいっ!」
「うん、かわいい…なでても、良い…?(わくわく)」
「ふふ、いいよ。でも、優しくね?」
「ブイ?ブイブイっ」
『はーい!』
嬉しそうにロムとラムはスターを撫でる。
わしゃわしゃ撫でて、ふわふわだって笑顔になる。
分かる。スターは、ふわふわ。
ふわふわは、とても気持ちが良い。
「う…イリスもまた、撫でたくなってきた。愛月、イリスも後でいい?」
「勿論。…因みに、そのポシェモンには、スター…種類としては、イーブイって言うんだけど…も、いたりする?」
「イーブイ?…えっと、いたような……」
「いーびる、じゃなくて…?」
「うん、それはキング・オブ・ダークネスさんだね。確かに名前似てるし、実際それがネタになった事があるけど、絶対その人は違うからね…」
イリゼによく分からない事を言われた後、ロムとラムはスターに似ているポシェモンを探す。
その間に、イリスがもふもふ。
で、結果発表。
スターみたいなポシェモンも、いた。
色は、違うけど。
「わぁお…よく見たら他にも僕の知ってるポケモンと似てる…ポシェモン?…が結構いるし、これほんとにどういう事なんだろう…」
「…ポシェモン、やってみる…?」
「あ、それならわたしはイリスちゃんにやらせてあげるわ!…イリゼちゃんもやりたかった…?」
「い、いや私は大丈夫だよ。二人にやらせてあげて」
という事で、イリスはラムと、愛月はロムと交代。
愛月はやった事のないゲームで少し戸惑っていたけど、イリスはやった事がある。
だから、ポシェモンはイリスの方が上手……
「ここは…うん、交代かな」
「えっ」
「うんうん、やっぱりこの子は持久戦向きだね」
「えっ」
「わぁ…愛月さん、上手…」
「分かってる人、ってかんじね…」
「そうかな?…まぁ、ゲームと現実の違いはあるけど、似たような事を普段からやってるからね」
「…………」
…では、なかった。愛月の方が、上手だった。
辞典で、見た事がある。
こういう時は、ぬか喜びというらしい。
……むぅ…。
「…あ、そういえばイリスちゃんって、イリゼちゃんと名前にてるね」
「うん、にてる(こくこく)」
「ん…言われてみれば、確かにそう」
それから少ししたところで、ラムとロムに、イリスとイリゼの名前が似ていると言われた。
『イリ』スと、『イリ』ゼ。二文字は同じで、最後の一文字も、近い。
確かにとても似ている。
「……はっ」
『……?』
そこで、イリスはある事に気付く。
ロムとラムも、名前が似ている。
二文字目が同じで、一文字目も近い。
そのロムとラムは、双子。
つまり、姉妹。
と、いう事は……
「イリゼは、イリスの、姉?」
「え?…あ、あー…分かってると思うけど、違うよイリスちゃん。確かにロムちゃんラムちゃんと、私とイリスちゃんは、名前…法則性?…が似てるけども、それを言ったらロムちゃんラムちゃんとブランはそんなに似てないけど、姉妹でしょ?」
「う、確かに…。なら、イリスの勘違い…?」
「そうなるね。だから私達は姉妹じゃなくて…友達、だよ」
驚きの発見と思いきや、ただの勘違い。
けれどイリゼは、イリスと友達であると言ってくれた。
友達。
イリスはイリゼと友達で、愛月とも友達。
姉妹ではないけど…これも、嬉しい。
「…ところでロムちゃんラムちゃん、折角やるなら四人でやれる、パーティーゲームとかの方が良いんじゃない?私はイリスちゃんと愛月君のサポートに回るからさ」
「んー…たしかにそーね。ロムちゃん、パーティーゲームにしよっ」
「じゃあ…二人は、どれが良い…?」
「イリスは…これが、気になる」
「あ、それ楽しそうだね。僕もそれが良いな」
「だったら、それに決定だね。イリスちゃん、愛月君、サポートは任せて。ロムちゃん、ラムちゃん、私のサポートを受ける二人に勝てるかなー?」
そうして次は、パーティーゲームという、ダイス?…を振ってゴールを目指すゲームをする事になった。
ポシェモンとはかなり違うけど、これも良い。
難しいものはイリゼが教えてくれるから、イリスにも出来る。
やはり、ルウィーに来て良かった。
ロムと、ラムと、イリゼと、愛月と遊べる。
だから、凄く…イリスは、楽しい。
今回のパロディ解説
・「ん、林原さーん、ねぷジロー」
news every.の天気予報コーナーにおける、代名詞的なフレーズのパロディ。木原さんならぬ林原さん、そらジローならぬねぷジロー…さるジローにする案もありました。
・キング・オブ・ダークネス
新日本プロレス所属のレスラー、EVILこと渡辺高章さんの二つ名の事。エイプリルフール企画で、本当にイーブイは新日本プロレスに入団(と退団)をしてるんですよね。