地面に座り込んだままの自来也はしばらく考え込んだのち、ナルト達に仙人化と自身の目的について説明を行う。
ナルトが狙われているという重要な部分を伏せ、火影直筆の外出許可書を見せながらナルトを連れ去ろうとする自来也にサスケが待ったをかける。
「俺も連れて行け、俺には力が必要だ……ナルト以上にな」
サスケは自身の一族が兄に皆殺しにされた事、自分はその兄に復讐する為に力が必要である事を話した。
自来也はまた暫く考え込んだのち、サスケの誘いを受け入れた。
(サスケはまだ知らんが暁と共にイタチも死んだ、復讐は土台無理な話だが……)
(だからこそサスケは最後のうちは一族となった、カカシを除けば最後の写輪眼)
(写輪眼を育てるのは初めてだが……なに、輪廻眼よりはマシな筈……)
(まぁどのみち、世話するのはワシじゃなくてフカサク様じゃけどな!)
◇ ◆ ◇
仙蛙の秘境妙木山。
ナルト達の目的地であり、人間の足では到達不可能とされる山。
ここで二匹の仙蛙が唸り声を上げながらチャクラを練り上げていた。
「三度目の正直、いくぞ父ちゃん!」
「あいよ母ちゃん!」
「「逆口寄せの術!!!」」
壮絶なチャクラを練り上げて発動されたそれは白煙を上げるだけで何も呼び寄せることなく失敗に終わった。
「はぁ、はぁ……む、無理じゃ自来也ちゃん、ここまで強大な存在を口寄せするのはワシらじゃとても……」
「ぜぇ、ぜぇ……お前の新しい弟子っちゅーのは一体どんな化け物なんじゃ!」
彼らの名はフカサクとシマ、ここ妙木山の頭とその妻であり、妙木山で最高峰の仙蛙でもある。
「うぅむ、まさかこうなるとは……」
当初、自来也はナルト達を逆口寄せで妙木山まで運ぶ予定であった。
しかし、何度やっても逆口寄せは失敗し自来也達は頭を抱えた。
「しょうがない、ワシはナルトと共に徒歩で妙木山を目指す、サスケはフカサク様に従い修行を付けて貰え」
自来也はサスケに指示を出し、木の葉へ消えた。
自来也を見送ったサスケは倒れ込むフカサクを見下ろしながら声をかける。
「修行を頼む」
「ちょ、ちょっと休憩させてくれ……」
「……あぁ」
◇ ◆ ◇
「という訳だからワシらは歩きだ、一ヵ月はかかるから覚悟しておけよ」
「えーー!!! サスケだけずるいってばよ!!!」
木の葉の門の前で文句を垂れるナルト。
「ずるいのはどっちじゃ!! いいから行くぞ、道中に修行を付けてやる」
「それってどんな修行?」
「なんにしてもお前はチャクラコントロールから始めんとな」
自来也が指示した修行は水風船の水をチャクラだけでかき回し破裂させる螺旋丸習得の第一段階と呼ばれる修行だった。
「これの延長に螺旋丸と呼ばれる超高等忍術がある、そこまでいかんでもこの修行自身がチャクラコントロールの良い修行になる」
一石二鳥じゃろ? にかっと笑う自来也にナルトは元気良く答えた。
このナルトに螺旋丸は不要