少女のつくり方 〜艦隊これくしょん〜   作:山田太郎

44 / 184
「殿! ここはもう保ちませぬ。お逃げください!」


炎、炎。
辺り一面火の海だ。
苛烈な人生を送ってきたと思う。ならばこそ、その幕引きは潔く。

「もはや手遅れよ」

金柑頭め、と言ってみたところで状況は変わるまい。
人間五十年、下天のうちを比ぶれば、か。
後悔はあるのだろう。しかし、おかしな話だが、長らく曇っていたものが晴れたかのような、そんな気持ちも確かにあった。

「やりおるわ、光秀」
満足感にも似た気持ちを抱え、そう呟く。
そうして俺は、この戦乱の世での生を終えた。


「俺が……提督とな?」


別で書いている信長戦記。
そのうち投稿するかもしれない。

この話と繋がっているかは謎。

https://syosetu.org/novel/214004/
投稿したった。



艦これ、始まります。2

部屋には時雨、金剛、霞、皐月、阿武隈に第六駆逐隊の面々が集まっている。

自分を入れて10名がここリンガ泊地の全戦力だ。

 

 

もともと所属していた艦娘や軍人さんは近隣の基地に割り振られており、本当に1から泊地運営を行わなくてはならない。

 

あくまで新人だからね。

リンガが果たしていた基地機能を周囲に分担させてリスクを軽減させているわけだ。

俺の目的としては、まずそれらをもう一度リンガに集中させること。

イニシアチブを握るにもコツがある。

とはいえ、実現させるにも人数がまったく足りていないので、気付けば徐々に力を持っている。くらいが望ましい。

 

 

そんな第1回目の顔合わせ&泊地会議の開催だ。

全員が席に着き、早速金剛が口火を切った。

 

「まずは戦力の拡大ですねー、テートクの方針を聞かせてもらいたいデース」

「さっそく失望されるかもだが、ざっくり言うと戦力の増強はしない」

「ホワーイ? 現状の戦力で南西海域を維持するつもりデスカ?」

「いや、艦娘の数はある程度増やす予定でいるんだが」

 

艦娘の数は増やすが戦力の増強はしないと、矛盾するようなことを言う提督に霞が言う。

「解りづらいわよ、どういう意味?」

 

 

「ここに居る艦娘はほぼ訳あり。そして俺も海軍からすると邪魔者だったりする」

 

ひどく立ち位置の微妙な新米少佐なのだ。

佐世保壊滅から生き残ってきたかと思えば、なし崩し的に艦娘を指揮して次々戦果を上げてくる。しかもその存在はメディアを通じて広く国民に知れ渡る結果となってしまい。戦果を鑑みても有り得ない速度で昇進を繰り返した謎の存在。

 

俺が上層部の人間なら、まず間違いなく敬遠したいタイプだ。

臭い物には蓋のつもりなのか、内地から目の届きにくいこんなところに基地司令官として送り込むなど失策も失策。

見たくないものこそ手元に置かねばならない。

阿武隈たちを取り上げて、横須賀あたりの警備隊に組み込んで飼い殺しにするのが最も正しい選択だったと我ながら思う。

 

 

「すでにこれ以上ないってほど目立った存在である俺たちが、あからさまに動くとどうも良くない」

 

目立つというのも悪目立ちなんだよな。

おかしな経歴の俺司令官。所属しているのも時雨、霞、皐月は揃って佐世保生還組。呉が処分したがった艦娘で上げた戦果だ。さぞ面白くないだろう。

腰を落ち着けることなく転々としていた阿武隈たちも、俺が約束を違えない限りはここに落ち着くだろうし、ここで新たに仲間に加わったのが武勲輝く大戦艦の金剛ときたもんだ。

それらを踏まえた上での最初の目標。それは……。

 

「しばらくの間は大型艦などの目立つ艦娘を迎え入れたりせず、誰にも気取られることなく静かに戦力を整える」

まぁ、くれと言ったところでホイホイよこしてもらえるほど大型艦に余裕があるわけでもないんだけどね。

 

 

「しかし実際問題、制空権のない海戦は現実的ではアリマセン」

「当座は基地航空隊の増強にリソースを割り振るつもりではいるんだが」

 

空母を配置しないなら制空は航空隊に任せるしかない。それについて、先に聞いておかなければならないことがあった。

 

「正直なとこお前らどうなの? 制空権取られたらまともに戦えないってホント? 前にチラッと聞いたところでは、避けるのは無理じゃないけど、避けながら戦うのはちょっと難しいかなーくらいのもんだったんだけど」

 

 

実際の海戦経験が圧倒的に不足しており、軍学校で習った知識だけが全てだったが、そのわずかな経験だけでも知識とのギャップが少なからずあったように思う。一朝一夕で歴戦の司令官になれるわけではないので、ここは素直に現場の話を聞いてズレを埋めておきたい。

 

実は制空権なんてなくとも、という淡い期待はしかし霞の一言で切り捨てられた。

「それ、伊勢から聞いたでしょ? あんなのと一緒にされると迷惑だわ」

 

「避けながら戦うというより、沈まないようにするので精一杯なんじゃないですか……、何度もそれで帰ってこられたら奇跡みたいなものですー」

阿武隈も同意見のようで、そう付け加えた。

 

 

「やっぱり必要にはなってくるか」

そんなうまい話があるわけないよね、知ってた。

ただ、その後に何気なく霞が付け足した言葉が胸を打った。

「ま、アンタが望むならやれるだけやってやるわよ。現に伊勢なんかは避けながら戦闘も救助もこなすわけだし」

俺も、やれるだけやってやろう。

 

 

「それも含めてだが、駆逐艦や軽巡を何名か引き入れ、訓練などは独自のものを行い練度を上げていくつもりだ」

 

それを聞き、納得した顔で霞が続ける。

「陸上訓練ってわけね」

「陸上で訓練するんデスか?」

疑問を口にした金剛に答えるのは阿武隈。

「効果は実感しましたよ、艦隊戦にも十分活かせます」

 

佐世保で主砲を抱えて走る伊勢の姿を思い出しながら言う。

「そういや、伊勢もあれで陸上でもかなり動けるほうだと言ってたしな」

「アンタ失礼よ」

「ともあれ、体の使い方を訓練すれば空襲を回避するにも役立つかもしれん」

 

 

提督の目的を響が問う。

「その訓練法。いや艦娘の新しい運用法と言ってもいいね。それを海軍に秘匿してまで何を目指すんだい?」

「機を見て公開はするさ。だが新しい概念ってのはそうやすやすと受け入れられるもんじゃない。不穏分子扱いされるのはもう暫く避けたいところだ」

少なくとも戦力を整え、体制に対抗できるようになるまでは。

 

 

「目的があるんですネ」

「艦娘にとってのより良い未来。ってやつかな」

「なんか、口に出すと碌なものじゃないわね」

霞が嘆息を吐きつつも、穏やかな表情で言った。

 

「より良い未来、と言うのハ?」

「言葉通りの意味だが。それこそ艦娘の運用法から変える。具体的には給与や休暇、当たり前に与えられるべき権利だな。艦娘は戦うことが存在意義かもしれないが、艦船じゃあない。人の形で存在するならそれなりの生き方をさせるべきだし、お前らもそうするべきだ」

「人らしく、デスか」

「いいや、その意識も変えさせる。人の真似事なんかじゃなく、艦娘は艦娘らしくあれ。それが俺の艦隊のモットーになる」

 

 

 

「やっかいなところに敵を作りそうだね。謀殺されないように注意したほうがいい」

 

あっけらかんと物騒なことを言うのは響だ。しかしその表情は身内の困ったさんに向けるもののようで、一定の信頼感は持っていてくれているらしい。

でも護ってはくれないようなので、早々に自身の警護を盤石のものにしたほうがいいかもしれない。

 

「と、言うと、この艦隊の行動指針は……」

「深海棲艦相手に領海の確保は当たり前、強固なシーレーンを構築しつつ豊かな生活を提供し、世論を味方につけた“強力な艦隊”をもって戦うべきは社会情勢ってやつかな」

 

つまり、社会の安定と豊かな生活を武器に軍隊、ひいては人間社会に艦娘の生活環境をぶち込もうと言うのだ。

 

「二兎も三兎も追っていきますねー」

「そうさ、二兎を追う者は一兎をも得ずとは言うが、二兎を手に入れるのは追った奴だけだからね」

 

 

 

そこまで話してから、時雨が静かに口を開く。

「つまり、そのための陸上訓練というのが本当の目的になるね。訓練の成果は……もちろん、発揮されないほうがいい」

 

 

急に室温が下がったような、そんな空気を感じた。

その不穏な発言に金剛が口を開く。

「提督は、海軍に弓を弾く腹積もりデスか?」

 

提督の両脇を固める時雨と霞がわずかに強張ったようだ。

事と次第によってはとても笑っていられる状況ではない。が、提督にとっては良い踏み絵になったと感じた。

時雨がそうするだろうというのはわかっていたが、いざ自分が危機的状況に陥った場合、たとえ相手が戦艦でも霞は身を挺して自分のための盾になるのが確かめられたからだ。

それは同時に、霞にとって守る価値のある俺でなければならないのだと、決意を改めるのに十分な理由でもある。

 

さて、だからといってこのまま金剛に制圧されるわけにもいかない。

艦娘のためだと志を説いたところで、彼女たちが我が身かわいさにホイホイ海軍と敵対するビジョンなど持てないからな。

 

まずは落ち着くよう手で制し、張り詰めた室内の空気を感じさせない穏やかな口調を心がけ、ソレが目的ではないことを説明する。

「海軍相手にどうこうしようと思ってはいないさ。ただ……艦娘の生存権を脅かすのが人間であった場合、人間が滅んだほうが摂理としては正しいだろう」

 

腰を浮かせかけていた金剛は、まだ警戒を解いてまではいないようだが、一応話を聞く体勢に入ったようだ。聞く耳を持たないタイプじゃなくて助かる。だから話してるんだけど。

 

 

奥歯に物を挟んだような言葉の投げ合いではあるが、言いたいことはとても簡単で、そして明確なものだ。

つまり、所詮この世は弱肉強食なのだ。

幕末のどこかの人斬りもそう言ってたし、俺もそう思う。

食物連鎖の生存競争は、倫理とかなんとかを笑いながら、今も変わらず回っているのだ。

霊長の王たる人類が生態系のピラミッドの頂点に座って以降、自然の理ってやつは頭でっかちで歪な形に狂ってしまっている。

このまま永遠の繁栄を築くと思われたその種の上に、突如として現れた新たな種。それが艦娘であり、そして深海棲艦だ。

 

過去、恐ろしい敵であった数多の肉食獣を、人類は槍や弓という文明の力で下してきた。しかし艦娘は、決して槍でも弓でもない。

そう、手を取り合うべき人類の友人なのだ。

そんな大切な存在を、明らかに人類より格上の種族である艦娘を、人の身勝手で隷属させようなどと考えるのであれば、それは正すべきだと思う。艦娘は、物言わぬ兵器ではない。

 

 

「提督は人がお嫌いデスか?」

「身勝手な奴は大体嫌いだ」

 

それを聞いた金剛は溜息ともとれる息を吐いた。

「問題発言とも言える話デス。なぜそれを聞かせたのですカ?」

「金剛の意思を確認するためだ。時雨はもちろんだが、阿武隈たちにも簡単に説明して概ね了解はもらってる、ハズだ」

 

「そこは断言してくれていいですよー」

自信なさげな一言を付け足した提督に、一触即発の空気を醸し出していた室内で完全スルーを決め込んでいた阿武隈が一応の同意をよこした。

提督の考えを信奉しているというよりは、六駆にとっての好環境を確保することが最優先で付き従っている阿武隈ではあるが、艦娘の権利向上は望むべきものだ。

両者が相反する事態に陥らない限りは信頼できる。むしろ阿武隈のように行動原理が明確なほうが理解しやすいとも思う。

 

 

「なら戦いは主に政治の舞台ってことになりマスか。だからと言って戦闘指揮の方も疎かにしないでくださいネー」

 

なんとなくだが、最初の危機は乗り切った気がする。両脇で最悪の事態ってやつに備えていた二人からも力が抜けたのが見てわかった。

 

 

「そこは思いっきり疎かになるだろうから、もう諦めておいたほうがいいですよー」

「What?」

 

阿武隈からの、すでに割り切っているのかいっそ清々しいまでの野次とも思える発言に疑問を持った金剛だったが、それには霞が同意して言葉を継いだ。

 

「ウチの司令官さまは、佐世保のときも北方海域攻略も指揮は丸投げだったからね」

「サセボ陥落時の艦隊指揮はテートクが執ったと聞いていますガ」

「“戦場での指揮はお前に任せた”って言うのが艦隊指揮にあたるんならそうなんじゃないの?」

 

「うまくいっただろ? 適材適所ってことでひとつ」

「じゃあ誰が指揮を執るデスかー?」

「今後のお前らを見て決めていくつもりだが、とりあえず霞は決まり」

 

イレギュラー中のイレギュラーだった佐世保。艦隊にお邪魔させてもらう立場だった北方。

それらと違い、新たに司令官として着任したリンガでも指揮を任されるとは思っておらず、つい大きな声をぶつける霞。

「はぁ? アンタまだワタシに指揮をさせるつもりなの?」

「霞にはその能力がある。能力のある者はより多くの義務を果たすべきだ。つまり……」

 

 

そこまで言うと金剛が言を引き継いだ。

「権利を得るためには義務と責任を享受しなければならない。しかし、代わりにカスミは大きな権利を有することになるってワケですネ」

「そういうこと」

 

 

金剛について、思ったことを聞いてみる。

「金剛は頭の回転が早いっていうか、こういった話にも難なく理解を示すんだな」

「長く艦娘やってますからネ」

 

艦娘運用の草創期から海軍に根を張ってきた金剛だ、清濁併せ呑む器量がなければ今のポジションで存在感を示し続けることなどできなかったのだろう。

 

「政治ができる艦娘ってのもありがたい」

 

 

 

「ワタシがこの話を問題視すれば、アナタという芽は摘まれたハズです」

「ここから始まるんだ。最初の仲間くらいは手放しで信用するさ。それに、横須賀でのお前は話のわかる奴だった」

 

思えばあの時から、金剛との会話は楽しかったのだ。頭の回る人間と話しているような、意図を汲み、配慮をし、一を聞いて十を知る。そんな印象だ。

 

もっとも、打算があったことも否めない。自分のリンガ泊地就任は艦娘運用の、ひいては現在の海軍の立役者でもある金剛が推した人事なのだ。

それが就任当日に不適切な人材だったなど当人の口から言えることではないだろうと、そういった大人の考えも確かにあった。

 

 

「最後にひとつ。当然だけど、この話はやすやすと公開する類のものじゃないよね。提督は、このメンバーなら大丈夫だと判断してみんなに聞かせたんだ。今後、所属艦娘や基地で働く軍人の数は増えていくと思うけど、その人たちに賛同してもらうかどうかは都度決めていこうと思う」

 

時雨がそうみんなに伝えた。

分かりやすく翻訳すると、君たちは逃がさないよと、そう言うことなのだろう。

そして、こう付け加えたのだった。

「提督の部下は多ければ多いほうがいいけど、その全員がこういう部分まで知っている必要はない」

 

 

 

「うぅ、やっかいな人と関わりを持っちゃいましたー」

「俺はアブゥにメロメロだからな、もう離さないぜ」

俺が沈むときは一緒に海底までランデブーさせてやるからな!

 

 

 

「しかし、金剛には感謝だな。艦隊を持つ取っ掛かりを作ってくれた、正直こんなに早く腰を落ち着けられることになるとは思ってもみなかった」

それについては感謝してもし足りない。軽く見積もってあと30年はかかると思っていたからね。

 

「Sorry。それについては謝っておくことがあります」

表情を曇らせた金剛が言った。

 

 

 

「ここにアナタを呼び寄せたかったのは本当です。ですが、呼ばざるを得ない状況であったのも、また事実デス」

 

 

 

「南方海域の状況については聞いてマスか?」

「一進一退の攻防を繰り広げてるって話だな、あまり良くないのは聞いているが」

「事態はそれよりもう少しBadデス」

 

一退しないよう踏み止まるので精一杯。場所によっては放棄せざるを得なかった海域もある。そして、それらの再攻略の目処は立っていない。

そんな話を聞かされた。

 

 

「海域の解放はしたい、でもどうも上手くない。それで、近海の哨戒を兼ねて基地周辺の海域で訓練を行っているようデス」

 

義務感からか焦りからか、その訓練もめちゃくちゃなもので、オーバーワークの結果、事故を起こす。海戦時も疲労が溜まっているので散々な結果になるなど悪循環に陥っているとのことだ。

 

 

「その影響が北方にもきてたのね」

それを聞いた霞が嘆息を納得の返事に変えた。

「その通りデス。訓練と無謀な攻勢で大量の燃料を消費、その補填を北方海域に押し付けて、ネ」

ここ南西海域で産出する資源が満足に北方に行き渡っていなかった理由はこれか。

 

 

それはわかった。しかし、それが南西海域に俺を呼ぶ理由と繋がるのだろうか。

 

「なぜ、リンガ泊地の司令官のイスは空いていたのでしょうか」

「内地に栄転だと聞いているが?」

「そうです。そうですが……、彼は逃げたのですよ」

引き継ぎを金剛に任せ、基地司令官が不在だったことにも納得がいった。

 

 

「南方が押されている。その影響は近いうちにこの南西海域にも押し寄せるだろう。それが、この海域で囁かれている共通の認識デス」

 

「リンガだけなら金剛だけで回せなくもないんじゃないか?」

提督要らずと呼び声高い帝国海軍の大戦艦さまだ。一つの基地を管理するくらいのことは軽々やってしまいそうだと思った。

 

「リンガだけなら或いは、でも買いかぶり過ぎデス。シンガポールにほど近いここは海の要所デス。それに問題はここだけの話ではアリマセン。どうしても、南西海域に希望が必要だったのデス」

 

 

 

「そこで白羽の矢が立ったのがテートクデース。あのサセボ壊滅を生き残り、北方を解放した司令官が、サセボサバイバーと南方の女神を引き連れて着任する。その英雄譚が必要だったのデス」

 

絶望や不安に駆られた精神、それの特効薬になりえるのは希望という目に見えないなにかだ。

 

 

「士気の低い友軍は、強大な敵の艦隊よりも厄介なモノ、このままではこの海域は戦わずして瓦解しマス」

 

 

 

「金剛はつくづく優秀だな。人の動かし方を知っている」

その思惑を聞き、素直に感嘆した。

人は個人でなら優秀かもしれないが、群衆となるとそうでもない。

不安が蔓延る空気感を打破するのは希望だ。

その根拠のない希望に縋りつくことで、この海域の延命を測ったのは正しい。

 

 

「怒らないのデスか?」

「うん? 怒る必要なんてあるか?」

「テートクは懐の広い人デス」

「お前は器の大きいやつだ、お前がいてくれて本当に助かった」

 

少し驚いた顔をして、それから笑顔になった金剛が言った。

「ワタシは間違っていなかったみたいデスネ」

 

 

 

 

「またか」

 

そんな感情を胸に抱いて、時雨と霞が口を歪めたことには気付かなかった。




秘書艦時雨

提督譲りの幅広い視野と柔軟な思考をもち、政治的判断や世論、建前といった概念にも通じ内政も非常に優秀だが、自分の理想が『提督に最も必要とされる艦娘』であるため、海軍史上最高の秘書艦にはなれても、司令艦の適性がなく、提督の後継にはなり得ない。

提督、霞などからは執念深い性格と言われており、自身や提督にされたことは何年経っても忘れず、着実にやり返すためのタイミングを図っているらしい。
顔にも行動にも出さないが、沸点も非常に低く、得意技は死体蹴り。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。