僕には、憧れの人がいた。

その人の髪は深紅をより深くした色味を帯び、一本一本が絹糸のようで美しい。
立ち振る舞いも、深窓の令嬢と表現するにふさわしい、華やかさの中に落ち着きを内包したような印象がある。

しかしながら、恥ずかしがると顔を赤くして首がもげそうなくらい横に振るその姿が可愛らしくて…およそ"可憐"という言葉は、きっと彼女の為にこそあるのだと考える。

だが彼女に惹かれる気持ちは恋ではない。憧れだ。
何故か彼女に惹かれる

そして僕はその惹かれる理由を知りたかった……
  僕が憧れた理由
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