目が覚めたらオビ=ワンになっていたがアナキンがどこかおかしい件について(白目) 作:トロロ将軍
無重力でもないのに宙に浮いているのは不思議な気分だ。
ドロイドに連行された俺は拘束具を着けられ部屋の中央に浮いていた。かなり強力な拘束具で四肢どころか顔すら動かせない。俺は目のみを動かして正面に立つ男、ドゥークー伯爵を見る。
ドゥークー伯爵は部屋に入るなり「手荒に扱って申し訳ない」や「誤って拘束してしまった」などといった言葉をヘラヘラと口にする。正直気に入らない。
「クワイ=ガンは君を高く評価している。彼はジェダイには珍しく『現在』を見て考えることが出来た。そして君も、クワイ=ガンと同じ思考を持っている。とても優秀なジェダイだ」
「お褒めに預かり光栄だドゥークー伯爵。シスに寝返った裏切者め」
ドゥークー伯爵に対し吐き捨てるように言い放つも、彼は余裕の笑みを崩さない。ライトセーバーを取り上げられ拘束されたジェダイなど警戒するに値しないのだろう。
「裏切り?それは違う。私はシスを倒すためにここに居るのだ。ジェダイ・オーダーとは道を別ってしまったが私たちの目的は同じだ。共に手を取り合い銀河の平和を守ろうではないか」
そう言って手を差し出してくるドゥークー伯爵に対し、俺は笑みを浮かべる。彼はそれを見て嬉しそうな笑顔を見せる。そんな彼に対して俺は・・・。
「嫌だね。さっさと失せろ、理想主義者め」
そう言い放ってやった。
その瞬間ドゥークー伯爵の笑顔が消え、能面のような無表情になる。まさかこの状態で断られるなどとは思っていなかったのだろう。俺はNoを突き付けてやったぜ!
「・・・後悔するなよマスター・ケノービ。既に元老院は暗黒卿に支配されているのだ。お前たちに勝ち目はないぞ」
俺を引き込めないとわかると彼は味方の振りを止め、暗黒卿の顔を見せてくる。そして俺にはもう用はないとばかりに部屋から退出していった。
あれからどれだけ時間が経ったのだろうか。
ドゥークー伯爵にNoを突き付けてから俺は何とか拘束具から逃れようとしていた。しかしこの強力な拘束具からは逃れることが出来ず、遂に処刑の日がやってきてしまった。
虫のようなジオノーシス人が俺を闘技場?の中央に建てられた柱に鎖で固定していく。しかし俺は知っている。ここに200人を超えるジェダイが救援に来てくれることを。そして大量の死者が出ることを。
死者の件はとりあえず置いておいて、今は救援が来るまで生き残ることを考えなくては。しかし何故柱が3本あるのだろうか?
そんなことを考えていると、出入り口から荷車に乗ったアナキンとパドメが現れた。ナンデココニイルノォ!?
マヌケ面で隣の柱に拘束されているアナキンを見ている俺に対し、アナキンは満面の笑みで「助けに来ました
「何故私の居場所が分かったんだアナキン?」
ナブーを出発してからアナキンとは連絡を取っていない。それにアナキンにはパドメの護衛任務があるからマスター・ヨーダがジオノーシスへの増援に招集する可能性もない。
そんな俺の疑問に対しアナキンは一言、「愛の力です」と言いやがった。しかも決め顔で。なんだよ愛の力って・・・。
そんなやり取りをしている間に闘技場に処刑に使用する獣たちが入れられる。確か俺の相手は緑色のカマキリみたいなやつだったはずだ。
横を見ると既にパドメが拘束を解いて柱を上っていくのが見える。行動力のある議員だなホント。
そんなことを思っていると目の前にカマキリの化け物がやってくる。今はこいつに集中しなくては。
化け物カマキリが鎌を振り下ろす瞬間に身を屈め柱を破壊させる。アナキンとパドメはサイみたいなやつを相手にしている。柱が壊れたお陰である程度自由になった俺は必死に鎌の連撃を避けていくが、ライトセーバーもなく、カミーノから碌に休めていない俺の体力では限界が訪れるのはすぐだった。
壊れた柱の破片に足を取られ転倒する。遠くでアナキンが俺に対し何かを叫んでいるのが見える。そして振り下ろされるカマキリの鎌。この体勢では避けられない。
(・・・死ぬ)
そう思った瞬間。今まさに俺に死を与えようとしていたカマキリが横に吹き飛ぶのが見えた。
「・・・フォース?」
そう呟いた瞬間、闘技場内に無数の光刃の光が現れた。