"天剣"は鬼を斬る   作:青めだか

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お待たせしました。
独自展開が続きます。





旅立ち

 

 

 蝶屋敷の病床の窓からは、明け方を象徴する薄明の空が見えていた。気温は未だ低く、夜間に冷えた外気が緩やかに屋内へ染み込むのを感じる。

 

 

 柱との稽古が終了してから五日が経過した。今日は新たな任務の実施日……遂に蝶屋敷を出立する時がやってきたのだ。訪れる鬼との戦闘に向けて、笑顔が特徴的な青年は着々と準備を進めていく。

 

 

 

「…へぇ、全然変わらないや」

 

 

 宗次郎は姿見の前で、()()()隊服に袖を通していた。柱を除けば最高位である"甲"の階級には、ある程度の融通が利くような特権が与えられている。その内の一つが、隊服を自由に調整出来る事だ。

 今までは標準の隊服を着込み、その上から普段着を羽織っていた。新しい隊服(ソレ)は普段着に寄せて作られており、二重に着込む必要が無くなった。より深い蒼を基調とした色合い以外は、殆ど外見は変わらない。薄くも頑丈な繊維で、防御力を上げたまま更に身軽に動ける代物だ。模造刀に続く要望通りの出来栄えに、組織の技術力の高さを実感する。

 

 元から着ていた服は、刀鍛冶である黒曜重吉の家に届けておいた。後から知った事実だが、彼は裁判の際に自分を擁護する手紙を本部に送っていたそうだ。免罪の助力までしてくれて、此方の世に来てから随分とお世話になっている。今回の任務が終了したら御礼を言いに行こう。

 

 

 軽い荷造りを済ませ部屋も大まかに片付けた。細かい箇所は、屋敷の少女達が後に清掃してくれるだろう。他の滞在者も朝餉を済ませ、各々の任務に備えている頃だ。最後に日輪刀を腰に差し、宗次郎は部屋を後にした。

 階段に繋がる渡り廊下を歩いていると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーー曲がり角から、「猪の頭」が覗いていた。

 

 

 

『…………』

 

 

 

 獣特有の大きな眼が此方を見定めるように凝視している。事情を知らぬ者が見れば、屋敷に動物が侵入したと思い錯乱するだろう。暫しの沈黙を挟み、徐に思い付いた宗次郎は……縮地"三歩手前"を発動する。柱をも圧倒した超神速の歩法で、瞬時に対象の背後へ回り込み…その()()の肩を軽く叩いた。

 

 

「伊之助君、おはようございます」

「——ッ!?!!?のわぁ!!!!」

 

 

 

 様子を窺っていた対象が、突如消え失せたように見えたのだろう。大きく跳び退いた彼は、獣が威嚇するが如く低い姿勢で変な構えを取り始めた。()()()の猪頭からは激しい鼻息が漏れている。

 

 

()()()()()ッ!!!いつの間に俺様の後ろに移動しやがった!!?」

「瀬田宗次郎です。いい加減覚えて欲しいなぁ」 

「…やっぱり何も気配を感じねェ!流石はあの山のヌシだぜ……!!!」

「はは、全然違いますけどね」

  

 

 呼び方に全く進歩を感じられない様子に、宗次郎は笑顔のまま即座に否定した。

 

 

 彼の名は嘴平伊之助。我流で編み出した"獣の呼吸"を使いこなす、上半身裸の野生児である。実際に山育ちで、猪に育てられたという驚愕の経歴を最近知ったばかりだ。同期の炭治郎と善逸とは仲が良く三人で行動する事が多い。常識に乏しく、最終選別終了後に勝手に姿を消すなど…中々自由奔放な性格と独特の感性の持ち主だ。

 

 

 彼が述べたあの山とは、最終選別の舞台となった「藤重山」の事である。実は選別開始から半分が経過した頃に、彼とは一度()()()()()()のだ。その際に酷く怯えられてしまったのを覚えている。炭治郎曰く、彼も鋭い感覚を有しているそうで…自分から特殊な何かを感じ取ったのかもしれない。

 蝶屋敷での再会以降も、本名を覚えられずに変な渾名を付けられてしまった。得体の知れない者と判断した故なのか、彼の中で藤重山の支配者(ヌシ)と認識されているのが現状である。大自然の中で獣に育てられた少年の発想は凄まじいものだ。

 

 

「…それで、何か用ですか?」

「しのぶに呼んでこいと言われた!勘八郎と紋逸も全員お前を待ってるぞ!!!」

「ああ、出発時刻は一緒だったなぁ」

  

 

 炭治郎達同期の三人組も、本日から新たな任務を遂行するそうだ。滞在期間の大半を機能回復訓練に充てていた彼等は、以前より実力が増したように感じる。全集中の呼吸の基礎となる"常中"を正しく会得し、能力が向上した影響だろう。三人揃って巨大な瓢箪を破裂させた様子は記憶に新しい。

 

 彼等が赴く舞台は「無限列車」。単なる移動手段ではなく、列車自体に鬼の出現報告が出ているらしい。乗車してからは"炎柱"である煉獄と共同で鬼を討伐するそうだ。柱が任務に関わる以上…敵は"十二鬼月"である可能性が高いだろう。尤も、それは此方も同じ状況だが。 

 

 明治初期世代の宗次郎にとって、鉄道は馴染みの薄い乗り物であった。鬼殺任務の過程で初めて利用し、その便利さに感銘を受けた記憶がある。伊之助を連れて集合場所へと向かいながら、列車に関しての雑談を続けていた。一度だけ乗り遅れた際に、後ろから追いかけて飛び乗った経験を語ると…彼は興奮気味に捲し立ててきた。

 

「何!?そのレッシャとかいう奴と競争できるのか!?」

「向こうが最高速度で疲れましたけど、体力を温存すれば並走出来ると思いますよ」

「面白れェ…どっちが速いか勝負してやる!!」

 

 

 互いに常識が欠如した者同士、混沌とした会話内容を正す人間は存在しない。世間一般の知識が乏しい少年に対し、宗次郎は屈託の無い笑顔で……淡々と自身の基準を吹き込んだ。

 

 

 

♦︎

 

 

 

 宗次郎達が屋敷の正門前の庭に出た頃には、空は段々と蒼く染まり始めていた。朝日が放つ暖色の光と混ざり合い、幽玄の空模様を描いている。沢山の蝶々が舞う憩いの場には、炭治郎と善逸…加えてしのぶと彼等を見送る少女達の姿があった。既に隊服と日輪刀を装備し、任務への準備を整えている。

 

 伊之助は善逸を視界に入れるや否や、彼に突撃して首根っこを掴み…引きずる形で門を飛び出し爆走を始めた。炭治郎の制止も聞かず、まだ見ぬ好敵手との勝負を想起し大地を駆けていく。

 ギャアア!!!と喚く少年の悲痛な叫び声が遠ざかっていく様子を、全員が呆気に取られて眺めていた。喧騒が過ぎ去り唯一人取り残された炭治郎は…此方と向かい合うと苦笑いを浮かべて挨拶を述べてきた。突然の出来事に戸惑いつつも、何処か微笑ましく二人が出て行った方角を見返す。

 

 

「善逸がいるから道は大丈夫だと思います。宗次郎さんも今から出発ですよね?」

「ええ、少し遠出しないといけないので」

 

  

 早朝から現場に向かうのは珍しい事ではない。本部から実力を認められていた宗次郎は、入隊して間も無い頃でも多くの地域で任務を任されていた。

 柱に次ぐ"甲"へと昇格して…今後も更に担当区域を広げられるだろう。だが、大正の知らない土地を巡る事で多くの知見を得られる。任務を含む様々な経験は真実を見つける情報に繋がり、地域特有の甘味処を探す機会にもなる。

 宗次郎にとっては慣れた話だった。むしろ三年の旅の期間も含めて、同じ場所に長く滞在する方が珍しいくらいだ。蝶屋敷にいる間は割と食事の栄養を管理され、茶菓子を食べ過ぎると…炊事を担当する子に怒られてしまった。最近の出来事が随分と懐かしく感じられるのも、此処を去るからだろう。

 

 

「それにしても、煉獄さんと一緒なんですね」

「俺も驚きました!宗次郎さんとの稽古で人柄は理解しているので、とっても心強いです!」

 

 

 確かに彼が参加すれば、並大抵の事態は解決出来るだろう。炎の呼吸を直に受けて捌ける鬼など存在するのかと考える程に、凄まじい強さだった。実際に稽古を観戦していた炭治郎なら、連携を取る戦術も可能かもしれない。

 

 

「…そういえば、稽古の関連でお聞きしたかった事があるんですけど、良いですか?」

「ええ、改まって何でしょうか」 

 

 

 話を切り替え、彼にしては珍しい小声の問い掛けに疑問を抱く。その意味深な所作の理由を、宗次郎は次の言葉で直ぐに理解した。

 

 

「宗次郎さんは…()()()()()生まれなんですか?」

「—–——!」

 

 

「稽古を始める前、煉獄さんとの会話で歳は十九だと仰ってましたよね?あの時、嘘を言ってる匂いはしなかったので…」

「あぁ、成る程……」

 

 

 彼の鋭い嗅覚は、人間の感情や嘘を正確に感じ取る特性を有している。冗談に聞こえるだろうと高を括り、安直に話した事実が…その特殊な技能に引っ掛かってしまった。その利便性の高さに改めて驚かされてしまう。

 

 

「あはは、すっかり忘れてたなぁ」

「急にすみません!あれ以来凄く気になって…迷惑なら答えて頂かなくて結構です!」

「別に構いませんよ」

 

 

 困った顔で身振り手振り慌てる炭治郎に、宗次郎は笑いながら返答した。逆の立場なら、先ず興味を示すのは間違いないだろう。自身の事情と過去を正確に把握しているのは、重吉と珠世のみだ。転移する前の世を打ち明けるなら…必然的に自身の軌跡を話す事に繋がる。

 屍の山を築こうと何も感じなかった自分を、真人間の代弁者たる彼がどう捉えるのか興味が湧いて来た。真反対の価値観を持つ人物からの意見も、考えてみれば貴重なものだ。色々と話すのも、丁度良い機会なのかもしれない。

 

 

「じゃあ、互いの任務が完了したらゆっくりとお話しましょうか」

「…ッ!はい!!!」

 

 鬼殺隊士である以上は常に死と隣り合わせだ。また話せる機会を願い、楽しみに待っていよう。先程から彼の鎹鴉が上空から見据えている。本人もそろそろ頃合いだと気付き、別れの言葉を告げた。

 

「それでは、宗次郎さんも頑張って下さい!」

「ありがとうございます。煉獄さんにも宜しく伝えておいて下さいね」

「分かりました!行ってきます!!!」

 

 輝く太陽のような笑顔で応じた炭治郎は、自分と屋敷の住人達に手を振りながら……二人の後を追って駆け出して行った。

 

 

 

 

 

「———彼は本当に素直で良い子ですね。貴方とは大違いです」

「はは、それはお互い様でしょう」

 

 

 

 凛とした音色で緩やかに呟いたのは、蝶屋敷の主である胡蝶しのぶ。少女達との会話を終えて背後から歩み寄り…宗次郎の真横に並び立った。正門から入ったそよ風が、二人の髪を柔らかく棚引かせる。

 

 

 

「……さて、"私達"も向かいましょうか」

「ええ、そうですね」

 

 

 数多の蝶々が遥かなる影を残して、新たな舞台へと導くように一斉に飛び去っていく。互いに熾烈な剣撃を扱う者同士、これから向かう先に様々な想いを馳せて…"天剣"と"蟲柱"は歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 理を超越した"鬼"が人を喰らう世の中。強ければ生き、弱ければ死ぬ「弱肉強食」の世界で…懸命に抗う鬼殺隊の隊士達。常に弱き立場である筈の彼等には、凄まじい覚悟と真実が宿っている。"楽"以外の感情が欠落して以降、常に様々な影響を与えてくれる新たな環境。千差万別の信念が渦巻くこの闘いの中で、自分は何を見出すのだろう。

 

 転移した際に聞こえた謎の"声"も…現時点では何の手掛かりも掴めていない。偶然か必然かも分からない中でも…確かに前へ進む道は存在する。

 

 

 

 

 新天地での真実探しは、始まったばかりだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎

 

 

 

♦︎

 

 

 

♦︎

 

 

 

 

 複雑に回廊が入り交じった無規律たる空間…人を脅かす鬼の本拠地である「無限城」。上下左右の概念が消失した出鱈目な内装は、城内を引っ掻き回したような錯覚を覚えさせる。悍ましく奇怪な空間の至る所で、行燈が静かに明滅を繰り返していた。 

 

 その一角で、黒き礼装に包まれた"男"が…前方へ移動する床に佇んでいた。男は異様な程に色白で、何処か品性を感じさせながらも……内なる狂気を隠しきれず滲み出ている。冷然とした双眸からは、拝む者を震撼させる圧倒的な権威を感じられた。

 

 

 

 ーー"始まりの鬼"、鬼舞辻無惨。

 

 

 絶対的統率者たる巍然とした姿は猛々しく、暴力的な生命力に満ち溢れている。鬼の頂点として永遠に君臨し続ける男は現在……凄まじい"怒気"を撒き散らしていた。

 

 

 累の死亡により、この短期間で"下弦の鬼"の半数以上を葬られた。柱かそれに匹敵する鬼狩りには悉く敗北を積み重ねている…余りにも脆弱な者共。存在意義を見出せない程の大きな失望感。残った二体の片方のみに血を授けて機会を与えた。下弦の鬼は事実上の()()を行ったのだ。

 

 全ては「浅草の夜」から狂い始めた。忘れる筈も無い…"花札の耳飾り"を付けた痣の鬼狩り。それを眼にした途端、完膚なきまで斬り刻まれた記憶(屈辱)を呼び起こされた。徹底的に根絶させたと考えていた血筋が、大正の時代まで生き延びている。その事実が蛇の如く全身に纏わり付いていた。

 

 

 そして何より……

 

 

 

 ーーあの"半透明の刀"の鬼狩り。

 

 

 ギリィ!!と歯を砕き、発せられた強大な怒気に呼応して城全体が激しく揺らぎ始める。()()()、例の鬼狩りに斬られた傷が癒えるまで要した時間だ。忌々しい赫い刃とは違う独特の激痛と再生の阻害が不快感を煽らせる。そして、あれ程までに()()()()()()()()()者をこの千年で見た事が無い。実力の全貌は明らかとなっていないが、此処まで警戒を抱かせるのは"あの男"以来かもしれない。

 

 

 

 

 最も忌み嫌う、"変化"が訪れている。

 

 

 千年に亘る永き年月の中で、羽虫のように湧き続ける鬼狩り共。徹底的に絶やした筈の血筋と、自身の障害と成り得る特殊な剣客。永遠の停滞を破壊し得る異分子の出現に不快極まる。最早血を分け与えた下弦の壱にも成果は期待出来ない。要求に応え、強者を葬ってきたのは…常に"上弦の鬼"達だ。いい加減、鬼狩りの殲滅を優先させる時が来た。蒼き彼岸花などに現を抜かしている状況ではない。

 

 

 

 暗鬱とした思惑を巡らせる内に……移動式の床が宙空に隔絶した領域に到達する。滲み出る氷のような情動を抑えて、鬼舞辻は自ら歩を進めた。始祖の鬼の意志に従い、前方が螺旋状に広がり幾度も構造を変え始める。不気味な琵琶の音が絶えず鳴り響き目指す場所へと導いていく。そして……

 

 

 ーー巨大な"漆黒の門"に辿り着いた。

 

 

 領域を隔てるように聳え立つ(ソレ)は明らかに異質であり、他の構造物とは掛け離れた重厚な雰囲気を纏っていた。鬼舞辻が門の前に立つと…地鳴りの如き轟音を立てて開いていく。

 視界が開けた、その先には………

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 ————"紅い月"が、闇夜を照らしていた。

 

 

 

「…………」

 

 

 

 鬼舞辻は、()()()()()()()()()。禍々しい赤眼が映した光景は……異空の間に存在する"地上"とも見紛うような景色。朧げな月光の下には、激動の時代を彷彿とさせる「街並み」が延々と続いている。闇に紛れた都市に活気()は存在せず、重苦しい殺伐とした空気を常に漂わせていた。

 

 

 

 巧妙に創造された———『偽りの都』。

 

 

 

 理から外れた街の中で、永遠に夜は廻り続ける。無限城を構成する他の建造物とは一線を画す…特異な領域。広大な屋敷や荘厳な塔が連なる光景を…鬼舞辻は静かに俯瞰していた。上空から地面へ境界は移動し、領域へ脚を踏み入れると…背後の巨大な門は消滅する。

 

 月光を覆い隠す雲が妖しく蠢く。何処までも現実と差異の無い空間が異常を際立たせる中、鬼舞辻は真っ直ぐに都を歩き続け……

 一際大きな"武家屋敷"の前で脚を止めた。既に開かれた正面から入れば、外とは比較にならぬ程の恐ろしい威圧感が立ち込めている。

 

 

 暗い闇の最奥に—————

 

 

 

 

 

 

 

 

 ———その「鬼」は、座していた。

 

 

 

 

 刀を肩に乗せ、片膝を立てて壁に凭れ掛かる…紛う事なき《剣客》の姿。赫い長髪に隠れて表情は窺えない。時の流れに身を任せつつも、瞑想するように静かに…"剣気"は研ぎ澄まされていた。眠れる龍の如き圧迫感を直に受け、鬼舞辻の口角が上がる。

   

 

「…上弦の鬼には本格的に動いてもらう。"奴"の二の舞は断じて赦さん」

 

 

 鬼の首魁は居間へ上がって歩み寄り、剣客を間近で見据える。歳が二十前後の若々しい全盛の肉体。そして何度書き換えようとも…依然として修復されない"頬の傷"。其処に意味を見出す行為を、鬼舞辻は行わなかった。希少な手駒として、再び鬼狩りの柱を蹂躙し続ければそれで良い。在りし日の躍動を…惨劇を齎す存在として。

 

 

 

「貴様の"幕末"は、まだ終わってはいない…」

 

 

 冷艶な笑みを浮かべながら、鬼舞辻は剣客に向かって鋭い手を翳す。敵を滅ぼし尽くすまで、何度でも燦然たる記憶と共に……黄泉帰る。絶対的な脅威という名の波紋を、動乱を投じる為に。やがて翳した手に呼応するように全身が脈動を打ち、閉じられた双眸が覚醒する。

 鋭い眼光に刻まれるは……()()()()

 

 

「目覚めよ———」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   —————『人斬り抜刀斎』。

 

 

 

 

 

 

 

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